2020/05/29 - 2020/05/29
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bunbunさん
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天気がよく、緊急事態宣言も解除されましたので、移動が許された札幌市内の白石区にある川下(かわしも)公園のライラックの森にレンタカーで行ってきました。ライラックの森は札幌市の木であるライラックの素晴らしさを市民に知ってもらう目的で1991年に造成され、現在約200変種・品種、1700本が植栽されております。5月中旬から7月上旬までの約1ヶ月の間、ヒヤシンシフローラ、フレンチ、東アジア原産、プレストンの4種のライラックが順番に咲き乱れ、その美しい花と芳香を楽しむことができます。
今回見ることできたのは、時期的にヒヤシンシフローラライラック(Syringa Xhyacinthiflora)とフレンチライラック(Syringa vulgaris)の2種です。
これらの種の詳細につきましては付録を参照してください。
本公園のライラックの多くは根元に名称等の情報が書かれたプレートが挿されていましたので、本旅行記ではその情報をそのまま写し取って写真の下に記載しましたが、プレートがなかったものには「ライラック」とだけ記載しました。
記載の仕方は
種(学名)
花名(現地語)
作出者:
作出国:
作出年:
色:
花弁:
の順ですが学名の、”S. vulgaris” は “Syringa vulgaris” の略でフレンチライラックの意、”S. Xhyacinthiflora” は “Syringa Xhyacinthiflora” の略でヒヤシンシフローラライラックの意、花名の現地語の前の”cv.”は”cultivar”の略で、改良品種の意です。
あまりに量が多いので2回に分けてご報告します。
付録にライラックについて記載しましたので、お時間とご興味のある方はご覧ください。
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-
30分もかからずに川下公園の野球場前駐車場に着きました。
駐車場脇にあった川下公園の案内図。下が北です。
メンテされていないようでだいぶ傷んでますねえ。
全面オープンはライラックの森に遅れること8年の1999年(平成11年)で、面積は約20 haです。
現在地は右下、ライラックの森は中央の「ライラック園」と書かれた場所です。ピンクの歩道を上(南)に進んで、展望台(「中央広場(展望台)」と書かれた場所)を目指します。 -
幅の広い歩道を南に進みます。
中央前方の高台が展望台です。 -
左(東)を見るとライラックがいっぱいだ。
-
展望台に上りました。
東方の眺め。
色とりどりのライラックがいっぱいだ。
色については付録を参照してください。
通常ライラックの木はもっと高くなりますが、ここでは冬の雪害防止と見学者が見易い様、この高さに抑えているそうで、「森」という感じはしません。
右下の説明板の写真を後で示します。 -
南東方向の眺め。
-
3つ上の写真の右下にあった「川下公園ライラックの森案内図」。
見易い様、配置はアレンジしてあります。
地図の北は左下、現在地は中央の赤字、展望台は青い丸の上の茶色い部分です。
下の表はライラックの種類と開花時期です。
この公園には
A 東アジア原産ライラック、開花時期:6月中旬~7月上旬
B フレンチライラック一重、開花時期:5月下旬~6月中旬
C フレンチライラック八重、開花時期:5月下旬~6月中旬
D ヒヤシンシフローラライラック、開花時期:5月中旬~6月上旬
E ブレストンライラック、開花時期:6月中旬~7月上旬
があり、その場所は上の地図に同じアルファベットが振られています。
写真を拡大してご覧ください。
今は5月下旬ですから花が見られるライラックはB、C、Dとなります。
これらのライラックの詳細は付録を参照してください。 -
2つ上の写真の横にあった「ライラックの森の概要」。
-
ライラックの森の中にあった「ライラックの森」説明板もここで示します。
-
さあ、森の中に入ってライラックの見学です。
甘い香りが辺り一面に漂っていて心地いい。
フレンチライラック(S. vulgaris)
マダム ルモアン(cv. Mme. Lemoine)
作出者:ビクトール ルモアン
作出国:フランス
作出年:1890年
色:白
花弁:八重 -
フレンチライラック
マダム ルモアン -
フレンチライラック
マダム ルモアン
アリさんがいるね。通常花粉の媒介は風で、実は付きにくいそうです。 -
フレンチライラック(S. vulgaris)
メクタ(cv. Mechta)
作出者:レオニド A. コレスニコフ
作出国:ロシア
作出年:1941年
色:ブルー
花弁:一重 -
フレンチライラック
メクタ -
ヒヤシンシフローラライラック(S. Xhyacinthiflora)
ポカホンタス(cv. Pocahontas)
作出者:フランク レイス スキナー
作出国:カナダ
作出年:1935年
色:パープル
花弁:一重 -
ヒヤシンシフローラライラック
ポカホンタス -
ヒヤシンシフローラライラック
ポカホンタス -
フレンチライラック(S. vulgaris)
スーヴニール デュ アリスハーディング(cv. Souvenir de Alice Harding)
作出者:レオニド エミル ルモアン
作出国:フランス
作出年:1938年
色:白
花弁:八重 -
フレンチライラック
スーヴニール デュ アリスハーディング -
フレンチライラック(S. vulgaris)
オストランダー(cv. Ostrander)
作出者:ハルダ クラガー
作出国:アメリカ
作出年:1928年
色:パープル
花弁:八重 -
フレンチライラック
オストランダー
まだ開花まえです。 -
フレンチライラック(S. vulgaris)
サクラメント(cv. Ostrander)
作出者:ジョン L. フィアラ
作出国:アメリカ
作出年:1985年
色:白
花弁:一重 -
フレンチライラック
サクラメント -
フレンチライラック
サクラメント -
フレンチライラック(S. vulgaris)
オークス ダブル ホワイト(cv. Oakes Double White)
作出者:エリウィン ミーダー
作出国:アメリカ
作出年:1963年
色:白
花弁:八重 -
フレンチライラック
オークス ダブル ホワイト -
フレンチライラック(S. vulgaris)
エーシェルツオグ ジョアン(cv. Erzherzog Johan)
作出年:1964年
花弁:一重 -
フレンチライラック
エーシェルツオグ ジョアン -
フレンチライラック(S. vulgaris)
プリムローズ(cv. Prunrose)
作出者:ゲリット マース
作出国:オランダ
作出年:1949年
色:白
花弁:一重 -
フレンチライラック(S. vulgaris)
プリムローズ -
ライラック
ドクター チャドウィック(cv. Doctor Chadwick) -
ライラック
ドクター チャドウィック -
ライラック
ドクター チャドウィック -
フレンチライラック(S. vulgaris)
スーヴニール デュ ガスパール キャロット(cv. Souvenir de Gaspard Callot)
色:パープル
花弁:八重 -
フレンチライラック
スーヴニール デュ ガスパール キャロット -
フレンチライラック(S. vulgaris)
マーサ(cv. Martha)
作出者:ハルダ クラガー
作出国:アメリカ
作出年:1930年
色:白
花弁:一重 -
フレンチライラック
マーサ -
フレンチライラック
マーサ -
ライラック
-
フレンチライラック(S. vulgaris)
オリヴィエル デュ セレ(cv. Oliver de Serres)
作出者:ビクトール ルモアン
作出国:フランス
作出年:1909年
色:ブルー
花弁:八重 -
フレンチライラック
オリヴィエル デュ セレ -
ヒヤシンシフローラライラック(S. Xhyacinthiflora)
メイデュンズ ブラシュ(cv. Maiden’s Blush)
作出者:フランク レイス スキナー
作出国:カナダ
作出年:1966年
色:ピンク
花弁:一重 -
ヒヤシンシフローラライラック
メイデュンズ ブラシュ -
ヒヤシンシフローラライラック
メイデュンズ ブラシュ -
フレンチライラック(S. vulgaris)
マダム フロレント ステップマン(cv. Mme. Florent Stepman)
作出者:ステップマン デュ メッセメーカー
作出国:ベルギー
作出年:1908年
色:白
花弁:一重 -
フレンチライラック
マダム フロレント ステップマン -
フレンチライラック
マダム フロレント ステップマン -
フレンチライラック
マダム フロレント ステップマン -
フレンチライラック(S. vulgaris)
ヴィオレッタ(Violetta)
作出者:エミル ルモアン
作出国:フランス
作出年:1916年
色:ヴァイオレット
花弁:八重 -
フレンチライラック
ヴィオレッタ -
ライラック
-
ライラック
-
ライラック
-
ライラック
-
ライラック
-
フレンチライラック(S. vulgaris)
プレジデント リンカーン(cv. President Lincoln)
作出者:ジョン ダンバー
作出国:アメリカ
作出年:1916年
色:ヴァイオレット
花弁:一重 -
フレンチライラック
プレジデント リンカーン -
フレンチライラック
プレジデント リンカーン -
フレンチライラック(S. vulgaris)
チャーム(cv. Charm)
作出者:セオドア A. ハヴェメイヤー
作出国:アメリカ
作出年:1948年
色:ピンク
花弁:一重 -
フレンチライラック
チャーム -
フレンチライラック
チャーム -
フレンチライラック(S. vulgaris)
ミセス ファニー W. ヘス(cv. Mrs. Fannie W. Heath)
作出者:キャスパー I. ネルソン
作出国:アメリカ -
フレンチライラック
ミセス ファニー W. ヘス -
フレンチライラック
ミセス ファニー W. ヘス -
ライラック
ペンデュラ(cv. Pendula)
作出国:アメリカ
作出年:1887年
色:白
花弁:一重 -
ライラック
ペンデュラ -
ライラック
ペンデュラ -
フレンチライラック(S. vulgaris)
フィルママン(cv. Firmament)
作出者:エミル ルモアン
作出国:フランス
作出年:1932年
色:ブルー
花弁:一重 -
フレンチライラック
フィルママン -
フレンチライラック(S. vulgaris)
ミス エレン ウィルモット(cv. Miss Ellen Willmott)
作出者:ビクトール ルモアン
作出国:フランス
作出年:1903年
色:白
花弁:八重 -
フレンチライラック
ミス エレン ウィルモット -
ヒヤシンシフローラライラック(S. Xhyacinthiflora)
スイートハート(cv. Sweetheart)
作出者:ロバート B. クラーク
作出国:カナダ
作出年:1953年
色:マジェンタ
花弁:一重 -
ヒヤシンシフローラライラック
スイートハート -
フレンチライラック(S. vulgaris)
コンスタンティ カーポウ(cv. Konstanty Karpow)
作出者:ミコライ コーポー リプスキー
作出国:ポーランド
作出年:1953年
色:ピンク
花弁:一重 -
フレンチライラック
コンスタンティ カーポウ -
フレンチライラック(S. vulgaris)
P. P. コンナ???*)(cv. P. P. Kon???)
作出者:レオニド A. コスレニコフ
作出国:ロシア
作出年:1956年
色:ブルー
花弁:八重
*) ???部分は読み取れません。 -
フレンチライラック
P. P. コンナ???*)
*) ???部分は読み取れません。 -
ヒヤシンシフローラライラック(S. Xhyacinthiflora)
スワースモア(cv. Swanth More)
作出者:フランク レイス スキナー
作出国:カナダ
作出年:1954年
色:ライラック
花弁:八重 -
ヒヤシンシフローラライラック
スワースモア -
ヒヤシンシフローラライラック
スワースモア -
ヒヤシンシフローラライラック(S. Xhyacinthiflora)
シエラ スノウ(Sierra Snow)
作出者:ウォルター エドワーズ ラマーツ
作出国:アメリカ
作出年:1963年
色:白
花弁:一重 -
ヒヤシンシフローラライラック
シエラ スノウ -
フレンチライラック(S. vulgaris)
ポウリン フィアラ(paukine Fiala)
作出者:ジョン L. フィアラ
作出国:アメリカ
作出年:1983年
色:バイオレット
花弁:一重 -
フレンチライラック
ポウリン フィアラ -
フレンチライラック(S. vulgaris)
スーヴニール デュ アリスハーディング(cv. Souvenir de Alice Harding)
作出者:レオニド エミル ルモアン
作出国:フランス
作出年:1938年
色:白
花弁:八重
さっきも同じ品種がありました。
ま、綺麗だからいいか。 -
フレンチライラック
スーヴニール デュ アリスハーディング -
フレンチライラック
スーヴニール デュ アリスハーディング -
フレンチライラック(S. vulgaris)
ヴィオレッタ(cv. Violetta)
作出者:エミル ルモアン
作出国:フランス
作出年:1916年
色:ヴォイオレット
花弁:八重
これもさっきあったけど、プレートの記載情報が微妙に違う。 -
フレンチライラック
ヴィオレッタ -
右側
フレンチライラック(S. vulgaris)
エトワール デュ メイ(Violetta)
作出者:エミル ルモアン
作出国:フランス
作出年:1916年
色:ヴァイオレット
花弁:八重 -
フレンチライラック
エトワール デュ メイ -
フレンチライラック(S. vulgaris)
アザライン ウィルバー(Atheline Wilbur)
作出者:ジョン L. フィアラ
作出国:アメリカ
作出年:1979年
色:マジェンタ
花弁:八重 -
フレンチライラック
アザライン ウィルバー -
フレンチライラック(S. vulgaris)
クラサヴィトゥサ モスクヴィ(cv. Krasavitsa Moskvy)
作出者:レオニド A. コレスニコフ
作出国:ロシア
作出年:1947年
色:白
花弁:八重 -
フレンチライラック
クラサヴィトゥサ モスクヴィ -
フレンチライラック(S. vulgaris)
ポールシリオン(Paul Thirion)
作出者:エミル ルモアン
作出国:フランス
作出年:1915年
色:マジェンタ
花弁:八重 -
フレンチライラック
ポールシリオン -
フレンチライラック(S. vulgaris)
ソヴィエトスカヤ アルクティカ(cv. Sovetskaya Arktika)
作出者:レオニド A. コレスニコフ
作出国:ロシア
作出年:1955年
色:白
花弁:八重 -
フレンチライラック
ソヴィエトスカヤ アルクティカ -
フレンチライラック(S. vulgaris)
スーヴニール デュ アリスハーディング(cv. Souvenir de Alice Harding)
作出者:エミル ルモアン
作出国:フランス
作出年:1938年
色:白
花弁:八重
これで3回目です。プレートの記載情報が微妙に違う。 -
フレンチライラック
スーヴニール デュ アリスハーディング -
フレンチライラック
スーヴニール デュ アリスハーディング -
フレンチライラック(S. vulgaris)
ムリロー(cv. Murillo)
作出者:ルモアン
作出国:フランス
作出年:1901年
色:パープル―ライラック -
フレンチライラック
ムリロー -
フレンチライラック(S. vulgaris)
プレジデント ポワンカール(cv. President Poincare)
作出者:エミル ルモアン
作出国:フランス
作出年:1913年
色:マジェンタ
花弁:八重 -
フレンチライラック
プレジデント ポワンカール -
フレンチライラック(S. vulgaris)
マクマスター センテニアル(McMaster Centennial)
作出者:ジョアン レスリー ブラウン
作出国:カナダ
作出年:1987年
色:白
花弁:八重
とプレートには書かれているけど、色は白だけではありません。 -
フレンチライラック
マクマスター センテニアル -
ライラック
-
ライラック
-
ライラック
-
フレンチライラック(S. vulgaris)
マダム ルモアン(cv. Mme. Lemoine)
作出者:ビクトール ルモアン
作出国:フランス
作出年:1890年
色:白
花弁:八重
さっきもありました。 -
フレンチライラック
マダム ルモアン -
フレンチライラック(S. vulgaris)
アロイーズ(cv. Aloise)
作出者:ジョン L. フィアラ
作出国:アメリカ
作出年:1968年
色:白
花弁:一重 -
フレンチライラック
アロイーズ -
フレンチライラック
アロイーズ -
フレンチライラック(S. vulgaris)
A. M. ブランド(cv. A. M. Brand)
作出者:ブランド ペオニー ナーセリー
作出国:アメリカ
作出年:1953年
色:パープル
花弁:一重 -
フレンチライラック
A. M. ブランド -
フレンチライラック
A. M. ブランド -
ヒヤシンシフローラライラック(S. Xhyacinthiflora)
スプリング パレード(cv. Spring Parade)
作出者:ジョン L. フィアラ
作出国:アメリカ
作出年:1984年
色:ライラック
花弁:一重 -
ヒヤシンシフローラライラック
スプリング パレード -
ヒヤシンシフローラライラック
スプリング パレード -
フレンチライラック(S. vulgaris)
アレクセイ マレセフ(cv. Aleksei Mares’ev)
作出者:レオニド A. コスレニコフ
作出国:ロシア
作出年:1951年
色:ブルー
花弁:一重 -
フレンチライラック
アレクセイ マレセフ -
フレンチライラック(S. vulgaris)
メクタ(cv. Mechta)
作出者:レオニド A. コレスニコフ
作出国:ロシア
作出年:1941年
色:ブルー
花弁:一重
さっきもありました。 -
フレンチライラック
メクタ -
フレンチライラック(S. vulgaris)
アギンコート ビューティ(cv. Agincourt Beauty)
作出者:レオナルド ケルヴェイ スラッター
作出国:カナダ
作出年:1968年
色:ヴァイオレット
花弁:一重 -
フレンチライラック
アギンコート ビューティ -
フレンチライラック
アギンコート ビューティ -
フレンチライラック(S. vulgaris)
アルバ(var*). alba)
作出者:レオナルド ケルヴェイ スラッター
ヨーロッパ
色:白
花弁:一重
*)variant の略で、「変種」を意味します。 -
フレンチライラック
アルバ
付録
ライラック
ライラック(Lilac(英語)、リラ(Lilas、フランス語)、ムラサキハシドイ(紫丁香花、日本語)、チョウコウ(丁香、中国語)、Syringa(学名))はモクセイ科(Oleaceae)ハシドイ属(Syringa)の落葉樹です。原産地はヨーロッパ南東部(バルカン半島等)から東アジアで、多くは、中国・朝鮮半島等のヒマラヤ・アジアに分布し、その大半は中国に集中しています。日本にも近縁種ハシドイ (Syringa reticulata) があります。
16世紀頃からフランスで栽培されるようになり、18世紀から19世紀後半までフランスで品種改良が盛んに行われていました。現在では、世界各地で栽培・品種改良が行われています。カナダのロイヤル・ボタニカル・ガーデンズが品種の登録管理を行っており、現在、園芸品種約2600品種ものライラックが登録されています。
ライラックの花の色は、ロイヤル・ボタニカル・ガーデンズによって、ホワイト系、 ヴァイオレット系、ブルー系、ライラック系、ピンク系、マゼンダ系、パープル系の7色に区分されています。花言葉は白が「年若き無邪気さ」、「青春の喜び」、紫が「恋愛のはじめての喜び」です。通常小花は筒状で先が4つに切れ込んでいますが5つに切れ込んだ花も稀にあり、ラッキーライラックとして喜ばれています。
現在ライラックの種(species)・亜種(subspecies)は30種近くありますが、川下公園ライラックの森で今回見れたのは、フレンチライラック(Syringa vulgaris)と、ヒアキンシフローラライラック(Syringa Xhyacinthiflora)の2種だけでしたので、これらについて説明します。フレンチライラックはバルカン原産の一般的なライラックで、西ヨーロッパや中央ヨーロッパ、北アメリカの多くの場所に帰化しています。この種はフランスで盛んに品種改良が行われたことから、フレンチライラックという名前が付けられたようです。ヒアキンシフローラライラックは「ヒアシンスの花のような」と言う意味で、フレンチライラックとオブラータライラック(Syringa oblata(学名)、Early lilac(英名))の交配種で早咲きです。ここでオブラータライラックは中国原産の早咲きライラックで、中国で最も一般的に見られる種です。
日本に初めてライラックが持ち込まれたのは1879年とされています。当時、函館市のイギリス領事であったリチャード・ユースデンは「病気の人が病院を必要なように、健康な人には休憩する場所が必要だ。」と函館市民に訴え、函館公園が完成しました。その時に、ユースデン夫人はイギリスから西洋クルミとライラックの苗を取り寄せ植栽したのが始まりとされています。
一方、札幌市ではスミス女学校(現・北星学園女子中学高等学校)の創設者である、サラ・C・スミスが1890年にアメリカに一時帰国した際に、自分の庭のライラックの苗を札幌に持ち込んだのが始まりとされています。その後、スミス女子が持ち込んだライラックを札幌市民が株分けしたり、何らかの方法で札幌市に持ち込まれたライラックが市内に普及されたとされ、札幌市におけるライラック普及の歴史は謎が多いのが現状です。
しかし、札幌市は1800年代後半から1900年代前半に欧米の文化や技術の影響を受けて発展しました。札幌市民にライラックが愛されるのはこのような歴史的背景があったからかもしれません。
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この旅行記へのコメント (6)
-
- travelさん 2021/04/12 14:18:43
- ライラックの香り
- bunbunさん、関西では今がライラックの満開ですが札幌は5月下旬なんですね。
旅行記の中の色鮮やかなライラックは香りが伝わって来そうです。
関西では桜が終わり今はツツジ、ライラックやハナミズキ等が目を楽しませてくれます。
温暖化現象の影響を多分に受けて本来の時期より早めに満開になる花々が増えています。
たくさんの旅行記に訪問頂き有難うございます。
どの旅行も思い出深く心から楽しめました。
変異株の感染拡大で落ち着くまでは自粛の生活が続きます。
どうぞご自愛ください。
- bunbunさん からの返信 2021/04/13 12:27:27
- RE: ライラックの香り
- travelさん、こんにちは。
またのご訪問、いつも私の拙い旅行記に投票ありがとうございます。
ライラックは涼しい気候を好む植物で、日本では東北、北海道に分布しているものと思っていましたが、関西にもあることは初めて知りました。札幌では街の中のあちこちで高さ3〜4 mの木に咲きます。これまでは綺麗な花くらいにしか思っていませんでしたが、今回川下公園に行ってみて、色や形の多さと豪華さ、公園内全体に広がる芳香にはびっくりしました。
東京のツツジはまだちょっと早いようですが、ハナミズキは丁度見頃になっています。
travelさんの海外旅行記6報を拝読いたしました。どこもまだ私が行ったことのない素晴らしい所で、ますます行きたくなりました。最近はこういった、いわゆるメジャーでなない所?に非常に興味を持っています。海外旅行はコロナで予定が大幅に狂い、次はいつ行けるかといったところです。この間歳もとりますし、ひょっとしたらもう無理かな、なんて考えたりもしています。ワクチンが行き渡って早くコロナが収束することを願うばかりです。
これからもtravelさんの旅行記を楽しみにしております。
bunbun
-
- ことりsweetさん 2020/10/29 17:56:43
- ライラック♪
- bunbunさん、こんにちは。
島根旅にイイネをありがとうございました。
島根では花の写真は撮れませんでしたが
北海道の5月末頃にこの公園で
ライラックをたっぷり見ることができるんですね。
ウチの周辺ではごく一部の個人宅でのライラックを
見るぐらいしかできませんが
本当にいろんな種類、色の花があるんですね。
フレンチライラックの淡い紫いろが素敵。
ヒヤシンシフローラライラックの淡いピンクも。
白の房も素敵です。
紅葉の季節も好きですが春の風景がより
好きな私です。
素敵な風景をみせていただきありがとうございました。
ことりsweet
- bunbunさん からの返信 2020/10/30 11:00:42
- RE: ライラック♪
- ことりsweetさん、こんにちは。
またの御訪問、私の拙い旅行記にいつも投票ありがとうございます。
私はまだ島根に行ったことはありませんが、出雲大社には是非行きたいと思っておりました。日本神話では、出雲は日本国の原点の1つになっていますから。大国主大伸をまつる出雲大社はさすがに見事なもんです。タケミカヅチノカミが天下った伊佐の浜は神話的にも、景観的にも興味津々です。私はあのような岩が大好きです。他にも稲葉の白兎、松江城、興雲閣、宍道湖等、古出雲八雲記念館等見所満載ですね。お濠沿いのあのような松の木も、武家屋敷の塀の風景も大好きです。ますます行ってみたくなりました。
素敵な旅行記をありがとうございました。
ライラックの花はあの時期札幌の街の中のあちこちで高さ3〜4 mの木に咲きますが、これまでは綺麗な花くらいにしか思っていませんでした。でも今回川下公園に行ってみて、色や形の多さと豪華さ、何よりもバラよりも強めの芳香にびっくりしました。背を低くして比較的密に植えてあるせいかもしれませんが。苦労して多くの品種を生み出した先人達に感謝です。
これからもことりsweetさんの旅行記を楽しみにしております。
bunbun
-
- あけちさん 2020/06/21 10:05:49
- ライラックの森
- bunbunさん こんにちは
ライラックの森を初めて知ったのですが、本当に沢山の種類のライラックが咲いているんですね。ライラックについての説明もあり、勉強になりました
実は5月にライラックが見たくて札幌行きの航空券を取っていたのですが、コロナのせいで行けなかったので、bunbunさんの旅行記を通して拝見することができて嬉しかったです!
できるなら来年ライラックの咲く頃にまた訪れたいと思いました
素敵な写真をありがとうございました^ ^
- bunbunさん からの返信 2020/06/22 12:55:10
- RE: ライラックの森
- あけちさん、こんにちは。
ご訪問、私の拙い旅行記にいつも投票ありがとうございます。
小樽に行かれたんですね。飛行機からブロッケン現象をご覧になれたのはすごいですね。私はこれまで60万km(地球15周)程飛行機に乗っていますが、一回も見たことがありません。
小樽は札幌から車で40分程で行けますので、これまで何回も行っておりますが、小樽住吉神社、小樽公園、顕誠塔は知りませんでした。今度行ってみたいと思います。
素敵な旅行記をありがとうございました。
今年はにしん御殿小樽貴賓館の牡丹を見にいこうと思っておりましたが、札幌市民の市外移動自粛要請で断念しました。来年行けたら行こうと思っております。
ライラックの花はあの時期札幌の街の中のあちこちで高さ3〜4 mの木に咲きますが、これまでは綺麗な花くらいにしか思っていませんでした。でも今回川下公園に行ってみて、色や形の多さと豪華さ、何よりもバラよりも強めの芳香にびっくりしました。背を低くして比較的密に植えてあるせいかもしれませんが。バラと同じように先人達が随分苦労して多くの品種を生み出したことを知りました。
札幌駅から路線バスを利用すると30分くらいで行けますので、是非足を延ばしてみてください。お勧めです。
これからもあけちさんの旅行記を楽しみにしております。
bunbun
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