◆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

2020/04/28 - 2020/05/08

☆今年も昨年に引き続き福島県石川町にある桃源の里・山森沢に行ってきました。

福島県石川町沢井字山森沢地区にある『桃源の里公園・山森沢』
主役の花桃の見頃はソメイヨシノが散り始めた頃ですが
その時期は前回紹介した白河天狗山のニリンソウも見頃なので
今年は天狗山に花を持たせました。

さて、翌週はどこに花を見に行こうかなと思案しましたが
新型コロナウィルスの緊急事態宣言中なので
人気スポットは観覧中止の所も多く
人出が少ない所ってことで結局『桃源の里・山森沢』にしました。
見頃は過ぎたであろうと思われましたが我が家から車で２０分の近さは魅力です。

『桃源の里・山森沢』は、約２ヘクタールの里山に８０種類以上の花木が植えられ、
季節ごとに様々な花が咲き誇こり石川町の花見山とも呼ばれ無料で観賞できます。
ここは山森沢桃源の里つくり実行委員会の地元有志が中心となり、
山林を有効活用し「癒やしと安らぎの場」をつくろうと約１０年にわたり手入れを続けています。
今年は福島市の本家『花見山』が観覧中止になったので
昨年より訪れる人が少しは増えたかな？と思いましたが
結局滞在中ずっと貸し切りでした(^^ゞ。

エリア 東白川・石川(福島)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 自家用車 徒歩

☆福島県石川町沢井　山森沢・桃源の里マップ　（※国土地理院地図に加筆）　

山森沢・桃源の里の大まかな場所は福島県中通り南部の石川町にあります。

☆桃源の里・山森沢ルートマップ(※Google Mapに加筆)

詳細な場所は石川町「いしかわ清苑」(火葬場)の西側で、
案内板と無料駐車場(１５台くらい)があります。
なお、公園の山頂中心部は急坂を登った先にあり坂を登るのは大変なので
平日なら山頂まで車で行ったほうが賢明です。
山頂にも車数台は停められます。

☆石川町沢井　山森沢・桃源の里現地案内板

石川町の花見山が目標だと言われるように
まさに福島市の花見山の縮小版のようです。
もちろん『桃源の里・山森沢』も無料で観賞できますし、
駐車場も無料です。
無料休憩所に募金箱がありますが
積極的にお願いしている感じはしません。
簡易トイレはあります。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

あまり期待はしていませんでしたが
やはりハナモモの見頃には遅かったようです。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

まだまだ見頃の花もありますが
山森沢・桃源の里の主役であるハナモモの見頃が過ぎると
山全体の色彩がぱっとしません。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

我が家から車で２０分ほどなので
せっかく来たのに・・・ほどの落ち込みはありません。
それこそせっかく来たのだから一回りしてみました。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

園内を周回するにはかなりのアップダウンがあるので
ご高齢の方や身体の不自由な方には厳しいと思いますが
見晴らし台からこの写真のように俯瞰することができます。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

現地の触れ書きによれば
土地の寄進者は深谷秀明氏
１町６反(４８００坪、１５８４０㎡)
深谷秀明氏他４名が初期支援者。
工事開始がH・２１年(２００９)５月
終了がH・２３年(２０１１)１１月

工事終了から９年弱でこれほどの桃源郷に育て上げたのは
素晴らしいことですね。
おそらく初期支援者の他、地元の多くのボランティアが協力したのでしょう。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

新規開園してまだ９年と歴史が浅いだけに花木はまだ成長過程って感じですが
あと１０年もすればもっと素晴らしい桃源郷になることでしょう。

★極彩色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里 （2019/4/23撮影）

今回初めて山森沢・桃源の里 の写真をご覧になられた方が
上記６点の写真を見て、な～んだこんなものかと思われても困るので
参考までに昨年の写真を６点ご覧下さい。

★極彩色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里 （2019/4/23撮影）

明らかに昨年の上記６点の山森沢・桃源の里 と
今年の山森沢・桃源の里の色彩が違います。
昨年は４/２３、今年は４/２８と数字上は５日の違いですが
花の見頃は年によってかなり違うので日にちだけでは参考になりません。

★極彩色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里 （2019/4/23撮影）

なので私が参考にしているのは我が家近くのソメイヨシノが盛んに散り始めた頃が、山森沢・桃源の里 のハナモモの見頃です。
それから計算すると昨年より１週間遅い訪問でした。
ま、今年はその見頃の時に白河の天狗山にニリンソウの群落を
見に行っていたので仕方ないです。

★極彩色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里 （2019/4/23撮影）

新規開園してまだ１０年ソコソコでこの美しさなんですから
ちゃんと管理さえすれば素晴らしい桃源郷になるのは間違いありません。
ただ山森沢・桃源の里 をボランティアで管理されている方たちが
高齢の方ばかりで、これからちゃんと後継者が育つのか心配です。

★極彩色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里 （2019/4/23撮影）

福島市の桃源郷である花見山は花木農家が花木畑を善意で公開し、
それに市が協力して駐車場や交通整理などを担っています。
山森沢・桃源の里 も似たような桃源郷ですが花見山は入園料ではなく
花木の出荷販売を生業としているので持続性があります。
しかし山森沢・桃源の里 はほぼ全てが善意のボランティアなので
わずかな募金以外の収入はありません。
やはり将来に不安が残ります。

★極彩色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里 （2019/4/23撮影）

石川町がどれだけ協力しているのかは分かりませんが
維持管理するだけで相当な経費がかかるんだろうなと想像します。
私の募金３００円では焼け石に水かな(^^;)。

★極彩色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里 （2019/4/23撮影）

それにしてもこれだけ山全体に花木を購入し植えたのですから
相当な初期投資がかかったでしょうね。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

さて、ここからまた２０２０年４/２８に撮影した山森沢・桃源の里です。

ハナモモの見頃が過ぎてしまったのどうしようもありませんが、
このまま「ばえない（映えない）」写真では納得できないので
少しでも「ばえる」ようになるにはどうしたらいいのか思案しました。

そうだ！
無理に全景を撮らないで、見頃の花木をピンポイントで撮ればいいじゃない？
さらに鮮やかな色になるよう透過光を上手く利用すればいいかも。
「透過光」はおおまかに言えば太陽の光を逆光気味で撮影し
花ビラや葉っぱに透明感を出すスキルです。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

で、透過光を利用して撮影したのがこれらの写真です。
太陽は右奥から射しこんでいます。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

透過光を上手く利用すると透明感ある色彩になりますが
一歩間違うとハレーションを起こしやすく
白飛びしたような写真になりやすいので注意が必要です。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

真っ赤な花はキクモモ（菊桃）、
これもハナモモの一種ですが一般的なハナモモより
見頃が少し遅いようで今が一番の花盛りです。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

ピンク色は八重のハナモモ。
桜も八重は遅咲きですがハナモモの八重も遅咲きなのかな？

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

西洋シャクナゲが咲き出してしました。
ぱっと見は日本原産のアズマシャクナゲっぽいですが
花が大振りなので
欧州で品種改良されや西洋シャクナゲだと思われます。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

以前は西洋シャクナゲの葉は平たく葉の裏にうぶ毛がない。
日本原産のシャクナゲは葉が裏側に反り返りうぶ毛に覆われていると
言われましたが今は日本で改良された品種も多く
以前の特徴には収まり切れないようです。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

ただ日本原産の主なシャクナゲは高地高山に自生し
耐暑性に弱く平地での栽培は難しいとされます。
その点、品種改良された西洋シャクナゲ(アジアシャクナゲ含)は
比較的耐暑性があるので平地でも栽培しやすいとされています。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

赤い花はキクモモ(菊桃)

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

『菊桃』の字面だけ見ると、
桃なのかい？菊なのかい？となりますが
実物を見てまさか菊だと思う人はいないでしょう。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

でも『クイズ! トリニクって何の肉!?』の珍回答の多さからして
あり得なくもないかも(^^;)。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

さあ近づいてよく見てみましょう。

キクモモ（菊桃/バラ科サクラ属)は落葉小高木でモモの1品種。
名前は、八重の花弁が細長くキクに似ていることに由来します。
ゲンジグルマ（源氏車）の別名も。
江戸時代に中国北部より渡来し観賞用に改良されました。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

透過光狙いで撮影していますが
ピンク色の八重のハナモモにはまだ直射日光が当たっていないので
効果が薄目です。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

遠目では真っ赤な花に見えますがデショウジョウの仲間だと思います。

出猩々（デショウジョウ）はイロハモミジの一種で、美しい葉の色や形が魅力的です。春は赤い新芽を伸ばして夏にかけて緑色の葉へと変化し、秋の紅葉時期にはオレンジ色や紅色に変色するという葉色の変化が楽しめます。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

八重のハナモモはボリュウム感たっぷり。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

山森沢・桃源の里はすり鉢状の地形をしていて
そのすり鉢の一番低いところにはミズバショウが植栽されていて
ちょうど見頃を迎えていました。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

おそらく昔は谷地だった所を田んぼにし、
その田んぼを利用して水芭蕉園にしたのでしょう。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

ミスバショウ(水芭蕉/サトイモ科ミズバショウ属)は主にシベリア東部、
サハリン、千島列島、カムチャッカ半島と
日本の北海道と中部地方以北の湿地に自生します。
白い花びらのように見えるのは仏炎苞（ぶつえんほう）で実際の花は
真ん中の円柱状の花序に小さな花がたくさん集まっています。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

ミズバショウの英名はAsian Skunk Cabbage。
ミズバショウはいい香りなのに
嫌な臭いの座禅草（Eastern Skunk Cabbage）の仲間だってことで
アジアン・スカンク・キャベツと安易な命名は失礼ですよね(^_^;)。
どちらも虫をおびき寄せるための香りですが
正反対の匂い作戦をとるのはなんとも不思議です(^^ゞ。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

この水芭蕉も透過光を上手く利用して撮影しています。
白い花びらのように見えるのは仏炎苞（ぶつえんほう）は
順光で撮るとのっぺりとした白に写りますが
逆光（透過光）を利用すると透明感が出ます。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

こちらは順光で撮ったものです。
白粉を塗ったようにのっぺりとした白になりがちです。
ま、これはこれで白さが際立ちいいかも。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

ただ、仏炎苞の真ん中の円柱状の花序が常に
自分の都合のいい方向ばかり向いている訳ではなく
透過光で撮影したくても逆向きのことが度々です。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

この水芭蕉園もまだ植え付けて数年なので
まだ自然らしさが出ていません。
これからの完成度を期待したいと思います。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

すり鉢状の山森沢・桃源の里にあって
水芭蕉園に次いで低い位置にあるのが菜の花畑のハナモモ。
ハナモモの根元が土むき出しより菜の花が植えられていた方が
春らしくて断然素敵だと思います。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

すり鉢状の頂上から水芭蕉園へと続く農道。
ハナモモの見頃が過ぎて残念ですが
春の田舎道らしくていい感じ。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

園内のあちこちではタチツボスミレ(立壺菫/スミレ科スミレ属）が
花盛りです。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

タチツボスミレ(立壺菫/スミレ科スミレ属）はおそらく
日本で一番繁栄しているスミレではないかと思います。
低地から低山までどこにでも分布しています。
これだけ繁殖すると雑草レベルですが
やはり花がキレイだったり可愛かったりするのは
最大の武器ですね。
もしこの花が人間から見て不細工だったら
ぜったい駆除されていると思います。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆スミレ(菫/スミレ科スミレ属)もたくさん咲いていました。
スミレの名の基になった基本種です。

スミレの語源は花の距が大工さんが線引き使う墨壺に似ているので
墨入れ⇒スミレになったというのが通説ですが
他に「摘まれる」からの転訛、あるいは染料に用いられる
ところから「染みれ」がスミレに転訛した説などもあります。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆スミレ(菫/スミレ科スミレ属)とアリアケスミレ(（有明菫/スミレ科スミレ属)の
コラボレーション。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆スミレ(菫/スミレ科スミレ属)＆アリアケスミレ(（有明菫/スミレ科スミレ属)


アリアケスミレの名は、赤紫～白まで変化に富んだ花の色を
明け方の移り変わる空の色（有明の空）に喩えたものです。
低地の日当たりのよい河原の土手や田のあぜなど
やや湿ったところに生える多年草。
葉はへら形で花弁基部以外全体無毛のスミレです。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

ハナモモは一般的な樹木のような「立ち性」や、
枝がしなやかに垂れ下がる「枝垂れ性」、
さらにはシュロほうきが逆立ちしたよう枝が伸びる「ほうき立ち性」といった3つの種類があります。

この写真の樹形の細長いハナモモは「ほうき立ち性」です。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

色艶やかな西洋シャクナゲ。
先に紹介した西洋シャクナゲは葉が裏側に反り返る
日本原産種ににたアジア種の西洋シャクナゲだと思いますが
こちらの葉は明らかに平たいので
典型的な西洋シャクナゲですね。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

西洋シャクナゲ

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

西洋シャクナゲ

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

すり鉢状の天辺には管理所兼用の休憩所があります。
ハイシーズン中は交代で管理人がいるようですが
この日、私が滞在中はいませんでした。
昨年はここでお茶をサービスしていただきました。
お願いされ記帳したら今年の正月に
ご丁寧に年賀状をいただきました。

この場をお借りして御礼申し上げます。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

ヤマツツジは丁度見頃でした。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

唐突ですが・・・
『桃源の里・山森沢』のある福島県石川町って
福島県以外の人はおそらくあまり知らないでしょう。
多種多様な鉱物が産出されることから「日本三大鉱物産地」として有名です。

石川地方の鉱物紹介(石川町HPより)
※http://www.town.ishikawa.fukushima.jp/

石川町には、中央部とその周辺に花崗岩類が分布し、これを挟んで、東部と西部に変成岩帯があります。花崗岩類の主体は、阿武隈山地の古期花崗岩類であります。そこに、新期花崗岩類が貫入してきており、その周辺に多くの花崗岩ペグマタイト（巨晶花崗岩）が分布しています。
石川地方のペグマタイトから産出する鉱物は、結晶が大きく、また、その種類も豊富であることから、岐阜県苗木地方、滋賀県田ノ上（たなかみ）地方と並んで、「日本三大ペグマタイト鉱物産地」の一つに数えられています。そして、石川地方から産出した鉱物は、国内各地の地学系博物館に展示・所蔵されています。また、ペグマタイトから産出する石英（珪石）・長石は、明治時代から昭和48年（1973年）頃まで、焼き物の釉薬（うわぐすり）やガラスの原料として盛んに発掘されていました。
これまでに収集された鉱物標本は石川町立歴史民俗資料館で展示されていますので、自然の芸術と言われる数多くの美しい鉱物を、是非ご覧ください。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

多くの珍しい鉱物を産出する場所として有名ですが第二次世界大戦中、
原爆開発のためにウラン鉱石を採掘した場所でもあります。
数ある鉱石の中で有望視されたのがウラン鉱物として有望視されたサマルスカイト（サマルスキー石）だそうですが実用化には至らなかったようです。
ただ当時は厳重な国家機密とされ資料は殆ど残されていないとのこと。
１９４５の４月～８月にかけて学法石川中(現高校)は
何も知らずに採掘に学徒動員されたそうです。
ちなみに町内の母畑温泉はラジウム含有温泉として人気がありますが
町内の放射能は日本の他の市町村と変わりません。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

石川町には福島県で２番目に歴史のある学法石川高校（私学では最古）1892年（明治25年）があります。
現在の人口は1万６千ほどの小さな町に福島県最古の私学があることじたい
すごい事です。
以前は高校野球の強豪校として有名でしたが近年の戦績はイマイチ。
そこで一昨年から仙台育英の名称・佐々木監督を迎い入れ古豪復活を目指しています。
昨秋の秋季福島大会では準優勝し久しぶりの東北大会に出場したものの
ベスト８止まりでした。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里


また、石川町には何か所も温泉があり
その中でも母畑温泉がよく知られています。
母畑温泉郷の『八幡屋』は2016年プロが選ぶ温泉宿で３６年連続１位の
あの石川和倉温泉の加賀屋を押さえ日本一になりました。
その後も毎年上位に名を連ねる人気温泉宿です。
高級旅館の加賀屋が３６年連続１位日本一も凄いですが
観光地でもない福島県のひなびた温泉郷の中級旅館が
日本一になったのも凄いことです。
なんせ私でさえ何度も利用したことのあるような
庶民的な旅館なので尚更素晴らしいと思います。
その母畑温泉から『桃源の里・山森沢』は車で１５分くらいです。

※母畑温泉 八幡屋
http://www.yahataya.co.jp/

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

タチツボスミレ(立壺菫/スミレ科スミレ属）

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

ニオイタチツボスミレ(匂立壺菫/スミレ科スミレ属）。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

ニオイタチツボスミレ(匂立壺菫/スミレ科スミレ属）。

春はスミレの季節、里から深山まで多種多様なスミレが咲き出します。
あまり知られていませんが日本は世界に冠たるスミレ大国で
世界には８５０種ほどのスミレがありそのうち日本には約６０種の基本種があり、
亜種、変種、まで含めると３００種類近くもあるそうです。
その上スミレは交雑しやすく毎年新種(雑種)が見つかっています。
言い訳がましいですが、そりゃ覚えきれないはな(-"-)。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

ニオイタチツボスミレ(匂立壺菫/スミレ科スミレ属）。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

タチツボスミレ(立壺菫/スミレ科スミレ属）

タチツボスミレは発芽率がいいのか
まとまってごそっと咲いていることがよくあります。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

透過光を効果的に利用する時、
撮りたい対象の背後が黒っぽいとより効果が発揮されます。
山森沢・桃源の里の場合、東側に杉林があり
まるで巨大なつい立てのような役目をしてくれます。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

黒い背景が透過光をより効果的に利用できると分かっていても
撮影者が自由勝手に選べるものではありませんが
背景が黒っぽい方が効果的だと言うことを覚えていた方がいいと思います。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

撮影時間は朝の９時頃。
黒っぽい杉林が東で太陽が射しこんでくる方向が南東です。
この場合、黒い杉林を背景に右側からの透過光を利用できます。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

でもこれこれ以上南に向いて
太陽が真正面から射しこんでくるとハレーションを起こしやすいので
広角撮影には不向きになります。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

ピントもオート撮影ではなくできればマニュアルが理想です。
じゃないとカメラが勝手にピントを決めてしまいます。
広角撮影ならオート撮影でもあまり問題ありませんが
自分が撮りたいものに確実にピントを合わせたいなら
マニュアル撮影にした方がいいと思います。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

上記の写真と、この写真はほぼ同じアングル、同じ構図で撮影していますが
ピントを合わせる場所を変えています。
上記の写真は向こうのピンクのハナモモに合わせ
この写真はすぐ手前の赤いキクモモに合わせました。

ピントを合わせるポイントで見た目の効果が全然違ってきます。
いくらカメラのAIが進化したと言っても撮影者がどこににピントを
合わせたいかまでは確実に判断できないのが実情だと思います。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

カメラは高級機種がいいに決まっていますが
高級機種だから素晴らしい写真が撮れるとは限らないと思います。
高級機種になればなるほどスキルの向上も必要です。
あとセンスばかりは・・・・・(^^;)。

私のカメラは安価なデジ一の入門機種ですが
それでさえまだ使いこなせていません(^^;)。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

ここから下４点は順光撮影。
山全体の見頃が過ぎてしまったので
赤を手前にしましたが渋い色調です。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

機材＋スキル＋センス＋天気＋時期＋α
中々全てを揃えるのは難しいですね(-"-)。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

ハナモモも桃のの仲間なので桃の実を小さくしたような実がなりますが
基本的には食用に適しません。
基本的？
はい、実は小さく酸っぱくて生食に適さないと言うだけで
完熟した実を砂糖で煮てジャムなどにすれば食べられます。
『照手水蜜桃』なら甘くなるので生食できるそうです。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

スイセンは早春のイメージがあり
少なくとソメイヨシノの満開前に見頃を迎えるのが一般的ですが
山森沢・桃源の里のスイセンはソメイヨシノが完全に散ってから
見頃を迎えていました。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

このスイセンは晩生？

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

またまた唐突ですが

先に石川町で有名なものの一つに
福島県最古の私学『学校法人石川高校』があり
以前は野球の強豪校だったことを紹介しましたが

今はその野球部以上に発展活躍目覚ましいのは
陸上部の男子駅伝でしょう。
朝日DITALに下記のような記事があったのでご覧下さい。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

※朝日DIGITALより出典　（https://www.asahi.com/articles/ASN1X5Q7QN1XUTQP00N.html）

　男子の長距離界でここ数年、福島県の学法石川高の存在感が増している。高校駅伝で上位に食い込むだけでなく、卒業後も箱根駅伝など大学で活躍する選手が多く輩出している。松田和宏監督の指導のもと、スピードランナーが育つことで名前が浸透。通称「ガクセキ」。一大勢力になる勢いだ。

　今年の箱根駅伝で最大のスター選手だった相沢晃（東洋大）もガクセキ出身だ。エースが集まる花の2区で初めて1時間5分台に突入する区間新を出した。さらに7区で区間新の阿部弘輝（明大）も含め、出場20校で走った選手200人のうち、7人が卒業生だった。これは出身高校別で見ると、浜松日体（静岡）と並ぶ1位タイだ。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

※朝日DIGITALより出典　（https://www.asahi.com/articles/ASN1X5Q7QN1XUTQP00N.html）

学校がある石川町は、人口1万6千人ほどの小さな町だ。最寄りのJR水郡線・磐城石川駅は夕方になると自動券売機が使えなくなる。昨年12月の全国高校駅伝前に訪れると、商店街は小さな古い個人商店ばかり。高校駅伝での活躍を応援するポスターが店頭などあちこちに貼られていた。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

※朝日DIGITALより出典　（https://www.asahi.com/articles/ASN1X5Q7QN1XUTQP00N.html）


　11年前、山形県出身の松田監督がここに来たのはまったくの偶然だった。東洋大で陸上部員の不祥事があり、責任を取って川島伸次監督が2008年末に辞任。後任に学法石川で監督をしていた酒井俊幸氏が決まった。酒井氏が「自分の後に」と頼み込んだのが松田氏だった。
中大時代に4年連続で箱根の2区を走り、佐川急便時代にはベルリンマラソンで2時間9分台を出した。「サブテンランナー」の高校指導者は極めて珍しい。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

現在社会人となった相沢選手は名門旭化成陸上部へ
阿部選手は住友電工陸上部へ
それぞれ東京五輪やパリ五輪を目指しています。
この両選手はともに須賀川市生まれ。
須賀川市と言えば先の東京オリンピック陸上で
日本人選手唯一の銅メダルを獲得したのが故円谷幸吉氏。
これは単なる偶然なのか長距離選手を育む土壌があるのか。
ま、どうでもいいけれどその故円谷幸吉氏は
私の高校の大先輩であり甥っ子と私は同級生でした(^^ゞ。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

これと同じスイセンは我が家にもあります。
我が家の標高は海抜２７０ｍほど、山森沢・桃源の里は海抜３１０ｍほど。
ソメイヨシノの満開時期はそう変わらないのに
同種のスイセンが半月も見頃が違うなんて不思議です。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里

山森沢・桃源の里の一番の見頃には1週間ほど遅い訪問で残念でしたが
部分的には見頃の花もあり、ピンポイント撮影でその魅力はなんとか
お伝えできたかと思います。

水芭蕉園辺りでは昨年から蛍の放流も始めたとか。
幻想的な蛍の饗宴が見られるよになったら夜も一度は訪れてみたいと思います。
でも街灯なんて無さそうだから足元が暗すぎて怖そう(^^;)。

☆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里


これで◆春色の花曼荼羅～山森沢・桃源の里はお仕舞いです。
いつも最後までご覧下さりありがとうございます。
そして『いいね』もありがとうございます。

世界中まだまだ新型コロナウィルス感染症が収束する気配がありません。
海外旅行どころか国内旅行もままなりませんが
命あっての物種です。
しかし世の中の騒動をよそに花たちは何事も無いかのように
春を謳歌しています。

外出自粛要請が続く都市部の皆様はお気の毒と思いますが
田舎の野山は例年と変わらない春の装いなので
引け目を感じながらも相変わらず野を山を駆け巡る忙しない日々です。
少しでも目の保養をお届けできればと思いますが
逆に嫉妬を感じさせたならゴメンなさい。


ではまた。　j-ryu　

この旅行記へのコメント （2）

• Tom Sawyerさん 2020/05/22 08:36:16

  美しい写真で癒やされました(^O^)

  j-ryuさま
  野山に咲く花々を見ながら散歩、羨ましい限り。
  のんびり家に籠もっての生活に飽き飽き。
  山へ海へと行きたくなります。
  私も来年、山森沢・桃源の里へ行きたくなりました。
  _(._.)_
  　　　Tom Sawyer
  　　
  

  j-ryuさん からの返信 2020/05/22 23:02:57

  Re: 美しい写真で癒やされました(^O^)

  Tom Sawyerさん,こんばんは。
  
  ご来訪＆コメント＆いいね、ありがとうございます。
  
  さらに過分なお褒め恐縮です(^^;)。
  
  ＞野山に咲く花々を見ながら散歩、羨ましい限り。
  
  ≫そう言ってもらえるのはありがたいのですが
  観光地じゃないので基本的にそれくらいしか無いのが実情です(笑)。
  
  ＞のんびり家に籠もっての生活に飽き飽き。
  山へ海へと行きたくなります。
  
  ≫お察しします。
  湘南海岸辺りじゃなければ海も山も３密にはならないと思いますが
  都会を脱出するだけでも何かと心配はあるし
  世間の目も気になるし・・・・
  
  でも来週にはほとんどが緊急事態宣言は解除されそうなので
  著名な観光地でなければお出かけできるのでは？
  いくら生真面目な日本人でも先が見えなければ
  コロナにやられる前に精神が参ってしまいますよね。
  
  どうぞご自愛くださいませ。
  
  j-ryu