2019/11/17 - 2019/11/24
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「アルハンブラ宮殿」
イスラム教の王たちが酔いしれた最後の宮殿「赤い城」
「アルハンブラ宮殿」は大きく分けると、「アルカサバ要塞」、「カルロス5世宮殿」、「ナスル朝宮殿」、「ヘネラリフェ庭園」の4つの部分で成り立っている。
「アルハンブラ宮殿」に最初に造られたのは「アルカサバ要塞」で1230年~40年頃、キリスト教徒軍の侵攻に備えてのことだった。
それから170年の間に増築が重ねられ、「赤い城」という「アルハンブラ宮殿」が出来上がった。
それは光と水とアッラーへの信仰心からなるイスラム美術の結晶であった。
「アルハンブラ宮殿」は周囲2キロと広大である。
そのなかで中枢部は「ナスル朝宮殿(サナリーエス宮殿)」である。
「ナスル朝宮殿」はナスル王朝時代に築かれた3つの宮殿とそれに付随する建物である。
その3つとは「メスアール宮」「コマーレス宮」「ライオン宮」である。いずれも回廊でつながって西から東に向かってこの順序で並んでいる。
「メスアール宮」1230年~40年頃 キリスト教徒軍の侵攻に備えて、アルハンブラ宮殿に初めて造られた。
「コマーレス宮」14世紀中頃に造られた。ナスル王朝宮殿(サナリーエス宮殿)のなかで最も重要な宮殿。
大使の間も王座もここにある。その建物や中庭の池、回廊、塔などが美しく配備され歴代王朝の尊厳と優雅さを偲ばせる。
「ライオン宮」14世紀後半にナスル王朝の最盛期をなしたムハンマド5世が造った。
王や王妃たちの居住空間であった。鮮やかで繊細なイスラム文化にここでも圧倒される。
ここではハーレムの世界も繰り広げられた。
しかし「アルハンブラ宮殿」が栄えたのは同国滅亡までの約260年間である。1492年グラナダはカスティーリャ王国のイザベル1世率いるキリスト教徒軍によって陥落し、イスラム支配終焉の地となる。
グラナダがキリスト教徒の手に渡った後に、「アルハンブラ宮殿」にも一部手が加わった。
カルロス1世(カール5世)がこの地を避暑地として選び、「カルロス5世宮殿」を建設。正方形の建物の中央に、円形の中庭を設けるという設計をされたもの(現在も未完成)である。
イタリア・ルネサンス様式の高さ17mの建造物で、堂々たる威厳を感じさせる。
キリスト教国となった現在 イスラム終焉の地グラナダの「アルハンブラ宮殿」はその美しさ故に、イスラム王朝の栄華盛衰に想いをはせるに充分である。
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「アルハンブラ宮殿」の入り口
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門を入り最初にであった大きな建物
「サンタ・マリア・デ・ラ・アルハンブラ教会」
以前はイスラム教のモスクだったが、17世紀にキリスト教会が建てられた。 -
「カルロス5世宮殿」
16世紀に建造された(現在も未完成)
「サンタ・マリア・デ・ラ・アルハンブラ教会」の隣にあり、イスラム宮殿に不釣り合いな威容さがある。 -
「カルロス5世宮殿」の内部
イタリアのルネサンス様式 -
「メスアール宮」の「メスアールの間」
ナスル宮殿入口で、入場すると最初に通されたのがここ。
アルハンブラ宮殿で最古の建物、政治や司法の中心だった。壁や床のタイル装飾が繊細で綺麗。 -
「メスアールの間」
天井を見上げるとここにも見事な装飾が施されている。 -
「メスアールの間」
木組みの美しい模様の天井 -
「メスアールの間」
イスラム教徒の祈祷室の壁にある透かし彫りが施された小窓がある。 -
「メスアールの間」からの狭い扉を抜けてでてくると「コマレス宮」に通じるパティオ(中庭)
(一部工事中、南側のファザード) -
大理石を敷き詰めた中庭に小さな噴水。
水がさりげなく。 -
北側のファザード
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「コマーレス宮」の中心ある「アラヤーネスの中庭」と「コマーレスの塔」
コマレース宮はナスル宮殿の中心部に位置し王たちが公務を行う場所。 -
「コマーレス宮」の大使の間の手前にある小舟の間
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「コマーレス宮」の「大使の間」
「コマーレス宮」のアラヤーネスのパティオの奥に位置する。
中庭から見た塔の内部には高い天井と美しい装飾の空間が広がっており、
王が謁見する場所で奥に王座が置かれていた。 -
「コマーレス宮」の「大使の間」
国王の威信、神聖を醸し出すように巧みに演出された空間だそうだ -
「コマーレス宮」の「大使の間」の天井
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「ライオン宮」の中庭
王や王妃たちの居住スペースだった。
ナスル朝の最盛期を成したムハンマド5世によって造られた。 -
「ライオン宮」の中庭に配置された白大理石の12頭のライオン。
かっては水時計の役割もしていた。 -
「ライオン宮」の中庭を囲む124本の白大理石の列柱。
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「ライオン宮」の「二姉妹の間の天井」
寵妃がすんでいた。
八角形の天井はイスラム教の預言者が弾圧から逃れる中、その予言者を守ったといわれる洞窟と蜘蛛の巣をイメージして作られている。 -
「ライオン宮」の「二姉妹の間の天井」
416個という繊細な鍾乳石飾りの天井 -
「ライオン宮」の二姉妹の間の奥にある「リンダラハの二連窓」
窓の向こうはリンダラハの庭園 -
「ナスル朝宮殿群」を出るとそこには庭園が広がる
昔は家臣や住民の居住区であった -
両脇の糸杉が綺麗にカットされている通路。
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イチオシ
「アルカサバ要塞」の高い城壁にかけられた橋をわたるとヘネラリーフェ離宮。
防御の塔もみえアルファンブラ宮殿が城塞都市であったとわかる。 -
「ヘネラリーフェ離宮」の「アセキアの中庭」
「ヘネラリーフェ離宮」は1319年に整備された王族の夏の別荘。 -
「ヘネラリーフェ離宮」
ここも糸杉がカットされた風景。それと噴水と水路。 -
イチオシ
「ヘネラリーフェ離宮」からの見た「アルハンブラ宮殿」
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「アルバイシン地区」 グラナダはザクロを意味するアラビア語。
建物が密集する街の外観がザクロに似ていることからこの名が付けられた。
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