2020/01/25 - 2020/01/25
14位(同エリア133件中)
かっちんさん
原子力発電で使い終えた高レベル放射性廃棄物は、日本では地下深く埋めて処分する「地層処分」が法律により決められています。
「地層処分」した場合の安全性と影響について、日本では3ヶ所(北海道天塩郡幌延町、岐阜県瑞浪市、茨城県東海村)で研究しています。
瑞浪(みずなみ)は花崗岩の硬い地層であるのに対し、幌延(ほろのべ)は堆積岩質の比較的柔らかい地層で、各々地下300m以上掘削し、「地層処分」を安全にするための岩盤や地下水、活断層など科学的な研究が行われています。
この2ヶ所は研究が終われば地下研究施設を埋め戻し、放射性廃棄物の候補地にしない約束があります。
瑞浪超深地層研究所では昭和61年(1986)から始まった研究が終わり、令和2年(2020)3月の一般者見学会を最後に研究坑道の埋め戻しが始まります。
地下研究現場を体験する見学会は毎月最終土曜日に開催されており、2020年1月25日(土)に参加しました。
原子力発電は今後どうなるかわかりませんが、すでに使い終えた放射性廃棄物を安全に管理していくためには、深地層の地道な研究が必須であることを見学会で痛感しました。
2月の見学会は定員となり受付を終了しているので、興味のある方は3月の最終見学会に予約してください。
詳細は「東濃地科学センター」のホームぺージから申し込みを。
https://www.jaea.go.jp/04/tono/kengaku/kengaku_miu2.html
また、幌延深地層研究センターの見学会は、4月~10月の第4日曜日に開催する予定です。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・東濃地科学センターHP、「地層を科学する」パンフレット
・幌延深地層研究センターHP
・ウィキペディア「幌延深地層研究センター」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- タクシー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
イチオシ
瑞浪超深地層研究所見学会
宿泊していた細久手宿の大黒屋からタクシーで移動してきました。
瑞浪駅から行く場合はタクシーで5分ほど。 -
ようこそ!瑞浪超深地層研究所へ
管理棟で見学会の受付を済ませ、開始時刻まで展示物を見学します。 -
超深地層見学会(休日)の募集案内(HPより抜粋)
集合は管理棟に9:30。
見学時間は120分~150分。
会議室で概況説明・映像DVDを見た後、安全装備を着用し、地上設備と地下の研究坑道を見学します。
3月の見学会詳細と申し込み手順は2月中旬以降、ホームページに掲載されます。 -
「モグラ博士」のお出迎え(展示室)
研究所には、「モグラ博士」のような土木、地質、地下水など専門の研究者が集まっています。 -
深層ボーリング(展示室)
標高200mの地上からボーリングにて立坑を掘削し、深度300mと500mに横に伸びる研究坑道があります。
地層は地表近くが堆積岩、深くなると花崗岩になります。 -
採取した地層(展示室)
深度100m付近は堆積岩で、亜炭などの土岐夾炭累層。
深度580m付近になると硬い地層の土岐花崗岩(健岩部)。 -
採取した地層(展示室)
深度200m付近は花崗岩の割れ目帯。
深度960m付近は花崗岩の断層部。 -
研究坑道における壁面スケッチ(展示室)
研究者はエレベーターで地下に下り、横に伸びた研究坑道で各種調査を行います。 -
地下深部の研究成果(展示室)
①湧水など「地下坑道における工学的対策技術の開発」
②地下水の流動変化など「物質移動モデル化技術の開発」
③坑道閉鎖後の地質環境の回復現象など「坑道埋め戻し技術の開発」 -
瑞浪超深地層研究所の主な施設(展示室)
管理棟、主立坑・換気立坑を取り囲む防音ハウス、エレベーターの巻上設備、排水処理設備など。 -
説明会場
参加者は30名弱。
ここで地層処分研究の概況説明(約30分)、掘削方法の映像DVD(約10分)などがあります。 -
安全装備(説明会場)
入坑見学には、つなぎ服、反射ベスト、ヘルメット、安全長靴、軍手、坑内PHSを着用します。
カメラ、スマホなどはストラップ等で首から下げ、落下しないようにします。 -
最初に「排水処理設備」
ロッカー室で安全装備を着用し見学開始。
坑道から出る湧水を排水するため、ポンプで吸い上げ、排水処理設備を使って河川へ流せるレベルにします。 -
主立坑・換気立坑を取り囲む防音ハウス
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スカフォード巻上機
立坑の掘削作業などを行う吊り足場がスカフォード。
スカフォードを立坑で上下に移動させる巨大な巻上機が見えます。 -
エレベーター巻上機
これは人が乗るエレベータ用。
深度500mへ行くためには、500mの長さのワイヤーが必要です。 -
主立坑エレベーターへの入口
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深度500mの土岐花崗岩(立坑入口)
硬い岩盤です。 -
坑内環境測定表(立坑入口)
深度500mの気温は24℃、湿度100%。
深くなるほど気温が上がります。
深度500mはすでに埋め戻しが始まっているので、見学は深度300mの研究坑道へ向かいます。
深度300mの気温は20℃です。 -
エレベータへの階段
立坑入口から階段を下ります。 -
工事用エレベーター
エレベーターに乗ります。
引率者が2名いるので、見学者は10名まで。 -
深度100m通過(エレベーター)
エレベーターがゆっくり下がります。 -
真っ暗な空間(エレベーター)
金網を通して見えるのは暗闇。 -
深度200m通過(エレベーター)
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深度300mに到着
乗っている時間は6分ほど。
エレベーターから研究坑道へ出るために、引率者が安全ベルトを付け、脇から落ちないように安全柵の取り付け作業を行います。 -
研究坑道から見たエレベーター(深度300m)
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深度300mステージのレイアウト(説明板)
研究アクセス坑道は主立坑から右に約100mあり、途中に計測横坑があります。
左側の換気立坑にも通じています。 -
研究坑道(深度300m)
幅約4m、高さ約3mの坑道。
排水管、換気管のパイプが見えます。 -
研究に使用した穴(深度300m)
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イチオシ
広い坑道(深度300m)
見学は3チームに分かれていて、前のチームの人たち。 -
イチオシ
美しい彩りの壁面(深度300m)
坑道に棲む微生物が美しい彩りになっています。 -
グラウト注入地点(深度300m)
グラウトとは耐震補強材のこと。
崩れやすい地質のところにグラウトが注入されています。 -
地下帝国みたい(深度300m)
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鍾乳石のストロー(深度300m)
坑道のコンクリート(石灰質)が地下水で溶け、鍾乳石ができているところがあります。 -
微生物を対象とした調査方法の研究(深度300m)
溶存ガスを地下に棲む微生物の活動から分析します。 -
調査用の穴(深度300m)
研究坑道からさらに100m横に穴をあけ、坑道の環境に影響されない溶存ガスを調査します。 -
イチオシ
地下の見学会(深度300m)
女性も参加しています。 -
イチオシ
宙に浮くエレベーター(深度300m)
主立坑からさらに下を覗くと、深度500mの世界があります。
夏場の深度500mの研究作業は汗ビショビショになるそうです。 -
排水中継池(深度300m)
主立坑から換気立坑へ通じる坑道を歩いていると、突然水が溢れ始めビックリ!
これは深度500m坑道の湧水を定期的にポンプアップし、ここに一旦溜め、さらに地上へポンプアップする設備です。 -
緊急避難所(深度300m)
酸素吸入のパイプ、簡易トイレ、食料などが備えられています。 -
換気立坑(深度300m)
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資材搬入口(換気立坑)
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湧き水(深度300m)
換気立坑から横に伸びる20m先の坑道は行き止まり。
湧き水がこんこんと出ています。 -
坑道(深度300m)
振り返り、換気立坑を見たところ。 -
深地層の工学技術(深度300m)
硬い結晶質岩(花崗岩)を対象とした地下深部までの施設の設計・建設・維持に対する技術の有効性を確認しています。 -
地震計センサー(深度300m)
地下深部へ行くほど、地震による影響が少ないとのこと。
この後、地上に戻り、アンケートを書いて終了します。
モグラ博士たちの地道な研究活動と成果を、深度300mに潜り実際に体験することができました。
放射性廃棄物の地層処分に関する基礎データが、今後活かされていくと思います。 -
北海道の幌延も見学(2015年10月24日)
実は5年前に訪れていますので、こちらも参考になさってください。
旅行記『幌延深地層研究センターの地下施設見学(北海道)』
https://4travel.jp/travelogue/11080713
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