2019/04/20 - 2019/04/22
18位(同エリア75件中)
のまどさん
例年春めくイースター休暇に近隣諸国に出かけてがっかりするのですが、今年はウワバミがブリュッセループラハの格安鉄道チケットを見つけたのでチェコとスロヴァキアに行くことにしました。
鉄道旅行は良いものです。移動時に個人のスペースが確保でき、車内の歩行も可能。運転義務がなく、アルコールを存分に飲めます。西から東にヨーロッパを移動すると車窓の移り変わりとともに地政学が如実に分かります。
ベルギーに住んでいながらもチェコビールが世界で一番美味しいと力説して常にベルギー人と臨戦態勢になり、市場に溢れる糖分過多のベルギービールに目もくれずドイツにチェコビールを買い付ける私。
チェコビールを勉強する名目で訪れたプルジュニ。ビール工場は見学しませんでしたが、本場の生ビールの質の高さを実感しました。スロヴァキアに越境する前に寄ったオロモウチは歴史ある街で中央広場は圧巻です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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始発のトラムを逃してブリュッセル・ミディ駅までUberを利用。まだ月が昇っている朝6時過ぎ。列車に乗り込みます。
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空が明るくなりました。もうすぐドイツとの国境です。
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フランクフルトを通る度(訪問歴なし)に巨大な工業都市だと痛感します。わずかな乗り換え時間を利用してブランチを買って2本目の電車に乗り込みます。
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更にニュルンベルクで乗り換え、
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’Regio'と表記された地方電車の中でようやく食事にありつけます。サンドイッチと修道院ビールMonchshof。おいしい。(※この日最初の食事)
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ドイツ東部の田園風景が広がります。車窓を堪能しながら車内を移動できる空間があり、しかもアルコールを楽しめる鉄道旅行は最高です。
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マルクトレードヴィツ。スラヴな響きがある小さな駅でドイツ最後の乗り換え。
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国境を越えてようやくチェコに入り、チェブにてチェコ国鉄に乗り換えます。Chebという表記を見る度に私の頭の中を支配するのはロシアのバースデーソング(←マニアック1、ナンセンス)。
https://www.youtube.com/watch?v=2F6l06eYuPk -
そして見事に乗り間違えました。プラハ行き北回りの電車に乗ってしまい、温泉地カルロヴィ・ヴァリで降りて引き返しました。運良くさほどの待ち時間もなくチェブ行の電車に乗りました。ウワバミによるとカルロヴィ・ヴァリのホテルは法外に高いとのころ。
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逆光ですが、チェブでピルスナー・ウルケルを買い、プルジュニ行き電車に乗り着けたことで安心して煽ります。
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プルジュニ駅は有閑なアール・デコの雰囲気を醸し出しています。
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今夜宿泊のホテルが面する国民広場はイースターの市場が立っているようです。
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ホテルセントラル、外観はいかにも共産圏アール・デコですが、
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内装は快適でした。受付に日本から商業でいらしたような方がいて、心底プルジュニ訪問目的をききたくなりました。輸入業の方であるはず。そうでなければ訪問理由、そうであればチェコビールの日本市場での勝算をききたかったです。
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国民広場という名を冠していても洗練されたチェコの歴史的建築物を見ると親しみと敬意を覚えます。そして、この時期のヨーロッパは日に日に日没時間が延びているのが嬉しいです。
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さて、夕食は無難な老舗レストランにしました。チェコのレストランでは泡の割合が注文できると言うのは目から鱗でした。後日チェコ人の同僚に確認したところ、急いで駆けつけてすぐにビールを味を知りたい場合は右端、友人との会話を楽しみながらゆっくりと味わいたい場合は右から2番目だと教わりました。
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どうも泡の割合に面喰って、7:3でお願いしますと真面目に注文して出てきたのがこちらのピルスナー・ウルケル。申し分なく完璧です♪ベルギーで手に入る唯一のチェコビールなのですが、本場の生はこんなに違うものなんですね。
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チェコ料理はドイツ料理に一番近いと思うのですが、どうですか>jijidarumaさん?
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ワイン、この旅でボトルで飲んだのはこれだけでした。
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朝食、炭水化物を控える私には嬉しいビタミンC。
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束の間のプルジュニ滞在を記憶に残すべく、散策します。
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出会ったのがこの遊具。日本の子どもと比べると東西問わずヨーロッパの子どもは人見知りももの怖じもしないけど、これで遊んだ子はどんな風に感受性が発達するのだろうか。
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道はピルスナー・ウルケル醸造所へ。いつも飲んでいるビール瓶のラベルのロゴからアール・ヌーヴォーを意識していると思っていましたが、
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クリーム色の質素な建物はどちらかと言えばデコです。
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計画性なしの我々に要予約の見学ができる訳もなく。むしろ、ピルスナー・ウルケルを神聖化したいので(←こいつら、大丈夫か)、クラシカルなバイクを見て満足して醸造所を後にします。
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国民広場に面した大聖堂の鐘楼に上ります。イースターの市が立った広場もなかなか見栄えがします。
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イチオシ
プルジュニ市街の姿は晴天の下で凛としています。黄色や赤が西欧にない色彩です。
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次に向かったのはシナゴーグ。中には入れませんでしたが、街の発展にユダヤ人が関与していることが容易に推測できます。
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イチオシ
広場に面した屋外のテラスで昼食。もちろん、注文したのはピルスナー・ウルケル。
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肉入りサラダを注文。おいしいです、ピルスナーとともに。
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ホテルへの道がてらイースター市をさっと見学します。魚は川魚、しかも燻製。あんまり食べないんだような。
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ちょうど新しいしゃもじを探していたので購入。帰路フランクフルトで買ったしゃもじの10分の1の安さでしたが、どちらも愛用しています。
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鉄道で
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スタロプラーメンとスイヤニ、飲み下します。
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プラハ駅は乗り換えのみ。
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短い乗り換え時間、足早にビールを調達。
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ラデガスト、しっかり買ってもちろん車中で飲みます。
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素晴らしい車窓、最高の肴です。
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本日宿泊のオロモウチに到着しました。
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駅のホール、やはり凝っています。駅は国威を示すなのに重要だったことが分かります。
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この通り。
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オロモウチはチェコで6番目に大きな市で、モラヴァ河畔に位置します。11世紀にカトリック司教が着任したことから歴史が始まります。
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13世紀に蒙古襲来を受け、15世紀に黄金期を迎え市民の多くはプロテスタントに改宗しました。30年戦争時にスウェーデンに侵略された後、プロシアとオーストリアの攻防に巻き込まれるなど、かなり複雑な歴史があるようです。
雪の聖母教会。 -
中央広場で一際目を引くのが世界遺産に登録されている三位一体の塔。バロック式のこの塔は18世紀に流行したペストの終結を記念するものでカトリック教会が権威を示すために建てたようです。建立の祝いに女帝マリア・テレジアが駆けつけました。
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イースターの卵。こちらも凝っています。
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イースター前で開いている店が少ない中入ったレストラン。
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やはりピルスナー・ウルケル。どこも逸品です。
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こじゃれた感じでまあまあおいしかったです。正直あまり記憶がないのですが。
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若者が集うまたもやこじゃれたワインカフェに入りましたが、失敗でした。インテリアが凝っているのに、グラス持って自分で箱(ボトルでなく!)から注いで飲んだものを自分で伝票に書いて会計。ワイン文化が未達とは言えチェコ人、騙されています!!
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ということでビール、飲み直し。ベトナム人経営のナイトショップ。ポーランド同様、チェコでも多いのね。お風呂上りにパジャマで駆け回っている子どもたちを見て郷愁が込み上げてきました(←なんでだ?)。
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ホルバ。ううん、なんともポーランドのハードボイルドのビール、ジュブルを彷彿とさせる味です(←マニアック2、趣旨が分かる人いますか?)。
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翌朝、街を散歩します。トラム、なかなかいい味。
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イチオシ
三位一体の塔。青空の下、広場の建物をバックに噴水を前に良い一枚が撮れました。
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駅前のカフェでバドワイザーを飲んで出発です。同名のアメリカの安ビールと訴訟沙汰になったのは有名。アメリカ産のはビール味の水としか思えないのですが。チェコ産はベルギーで買えないのでドイツまで買い付けています♪
さて、スロヴァキアに出発です。
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この旅行記へのコメント (6)
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- salsaladyさん 2020/03/26 11:53:15
- ピルスナー。ウルケル~目の毒ですな!
- ☆チェコも噂に違わず都市封鎖状態?
☆日本も愈々免れなくなりそうで~とは言いつつ昨日(3/25)は近場の桜見物に出掛けると、かなーり人出がありまして。。。健康のためには外歩き!とブログをアップ為たかったのですが、世間の目(特に小池都知事!)が冷たそうなので控えます。
☆それにしても地球規模のパンデミック、4月に入れば落ち着くか?と母の七回忌を大分で!と予約してあったのを全てキャンセルしたところです。悲しい。。。
- のまどさん からの返信 2020/03/27 06:28:16
- RE: ピルスナー。ウルケル?目の毒ですな!
- ピルスナー、本当に危険です。コクがある割には飲みやすいので夏の暑い日などは。それでも今は外出を控えているので入手できないのですが。
ヨーロッパはほぼ全土都市封鎖だと思います。日本には当分飛び立つことすらできないでしょう。不可解な点ばかりのコロナウィルス。人災だと確信しているのですが、若い人に呼吸器を譲って逝去したイタリアの神父の話などを聞くと今は家にいるべきだと思っています。
銚子電鉄外川行き、素敵ですね。
自由があるうちに健康のために外出するのは理に適っていると思います。でも、お気を付けて。
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- jijidarumaさん 2020/03/26 00:13:09
- プルジュニとは、Plzenピルゼンのことか!?
- のまどさん、
今晩は。ご無沙汰です。
武漢ウイルスでベルギーも全土封鎖の由、お見舞い申し上げます。
こちらも似た様なもので、私は巣ごもり中です。お蔭で溜まっていた古い資料造りも進んでいますが・・・。
ロシアのバースデーソングは言葉は分からないものの、面白かったですよ。
さて、チェコビールを勉強する名目で訪れたプルジュニの旅行記=ここ何処かなと?と・・・思い出したのはチェコ西部に位置するPlzenピルゼンでした。
プルジュニ、プルゼニとも言うとか・・・。
2003年11月から12月初めまで、プラハ・ウィーン・ブラチスラヴァ・ブタペストに行きました。もう仕事はいいやとばかりに60歳定年(10月)退職後、バタバタと見つけた中欧4都市のツアー(昔もその後も行っていない地域)でした。
「最初、チェコで夕食に連れられて行ったのが、1499年創業の“ウ・フレク”でした。大きなビアレストランの特製黒ビールはとても美味くて、遠出したこともあってか、お腹も空き、ソーセージが主体のチェコの料理も美味しく、満足した」と当時の旅行記にあります。
「ウ・フレク」は、観光書に必ず載っている超有名なレストラン・ビール醸造所でしたが、黒ビールラガーがここではこれだけの提供とのこと。
また、「Pilsner Urquellピルスナー・ウルケル」を調べると、「1842年10月5日、プルゼニ市民が設立したビール会社 Buergerbrauereiビュルガーブロイライ(市民醸造所) が雇った「ドイツ(バイエルン)人Joseph Grollヨーゼフ・グロル」が、初めてピルスナー・ウルケルを生産した。世界中で作られている淡い黄金色が特徴のピルスナービールが誕生した場所としても有名で、街の歴史にビールは切っても切り離せない存在なのだと書かれていました」。
やはりドイツです(笑)。
さて、たった一度のチェコ訪問!故、「料理はドイツ料理に一番近い」というのもおこがましいですが、私の上述した事や、のまどさんの料理写真を見てもドイツ的だなと思われるし、両国には選帝侯であったボヘミア王当時の事やら、ドイツ人のボヘミア(チェコ)入植(第二次大戦後に相当数のドイツ人追放が行われた)といった長い歴史がありましたから、「一番近い」と申してもおかしくないですね。
久しぶりで長くなりました。ではまた。
jijidaruma
- のまどさん からの返信 2020/03/26 06:26:27
- RE: プルジュニとは、Plzenピルゼンのことか!?
- jijidarumaさん、こんにちは。
こちらこそご自愛申し上げます。
自宅軟禁は辛いのですが、必要な外出ができる、自宅から仕事ができてお給料がもらえるので幸いだと思っています。何しろ私もウワバミも今のところ健康ですし。
> ロシアのバースデーソングは言葉は分からないものの、面白かったですよ。
メロディが短調のこの曲をHappy birthday to you♪の代わりに歌うのは暗いとロシア人がぼやいていました。
>
> さて、チェコビールを勉強する名目で訪れたプルジュニの旅行記=ここ何処かなと?と・・・思い出したのはチェコ西部に位置するPlzenピルゼンでした。
> プルジュニ、プルゼニとも言うとか・・・。
ドイツ語のピルゼンの方が知名度が高いですが、なるべく原語にこだわりたいんです。でも、慣れないスラヴ言語の発音をカタカナで表記するのは難しく、また教会の名前なども英語から適当に訳しているので当てになりません。
> さて、たった一度のチェコ訪問!故、「料理はドイツ料理に一番近い」というのもおこがましいですが、私の上述した事や、のまどさんの料理写真を見てもドイツ的だなと思われるし、両国には選帝侯であったボヘミア王当時の事やら、ドイツ人のボヘミア(チェコ)入植(第二次大戦後に相当数のドイツ人追放が行われた)といった長い歴史がありましたから、「一番近い」と申してもおかしくないですね。
東欧はドイツの影響が強いですが、チェコが一番色濃く文化を反映していると思います。ご指摘のように恐らく世界中で最も多く飲まれているピルスナービールの原型はドイツ人によって当地で生まれ、煮込み肉にこってりとしたソースをかける食文化が両国で共通していることから結論できます。
東京も移動の規制が厳しくなりそうなので、どうぞお気を付け下さい。
私もこれを機にバックログを片付けたいと思います。
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- norio2boさん 2020/03/25 10:55:31
- 旅行記拝見!
- 丁寧な作りの旅行記拝見拝読しました。
今はしばらく旅行我慢です。
第二波は秋口にあるとか、都知事が都市封鎖に言及するとかの現状です。
今年は3回の海外を計画しています。
3回目は12月にミュンヘンに入ってブリュッセル戻りでチケット取っています。
実現出来たなら拝見した旅行記を参考にさせて頂きます。
ベルギーもこれからが注意の時期です。
ご自愛下さい。
- のまどさん からの返信 2020/03/26 06:03:13
- RE: 旅行記拝見!
- norio2boさん、こんにちは。
お気遣いありがとうございます。
こちらこそいつも格調高い芸術に関するブログを興味深く拝見させていただいています。
ブリュッセルは2週間前から都市封鎖になりました。買い物や運動などの必要最低限の外出が可能なもののほぼ一日自宅に軟禁です。娯楽がないのが辛いですが、罹患者や医療関係者の苦難に比べたら何てことはないと思います。
早く事態が改善し、また旅行ができる自由が戻ってくるといいですね。
私のマニアックな酒飲みブログが参考になるか分かりませんが、充実した旅が実現することを祈っています。
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