真冬のアウシュヴィッツときらめきのクラクフ

2019/12/29 - 2020/01/01

アウシュヴィッツ（アウシュビッツ）メインの旅行記を作ろうと思ったら、
4travelには「オシフィエンチム」のカテゴリーが無いのでクラクフとセットにしました。

今年の4月下旬に予約せずに早朝から2回行ったけれど入れなかった
MEMORIAL AND MUSEUM AUSCHWITZ-BIRKENAU

その後、日本人で惟だ一人の公式ガイドの中谷剛さんという存在を知り（そういえば昔テレビで観たことがあるかも）、
ガイドを聴いてみたいと思い10月上旬にメールをお送りしたところ12/30、12/31の朝9時からお引き受けいただけるとのことで
お願いしました。

ガイドを聴いて印象に残った言葉。
「現状に不満があると自分たちより下の階級を作り虐めることで自分たちを保とうとする。
そのターゲットになったのが当時ビジネスで頭角を顕していて目立っていたユダヤ人だった」
「アウシュヴィッツの悲劇を生んだのはヒトラーやナチスではなく傍観者」

この言葉を聴いて前職で常駐していた会社が全く同じことをしていたので妙に納得。

中谷さんのガイドは本当に色々考えさせられ聴いて良かったのだけれど、
展示をじっくり見る時間は全くありません。
そして朝9時スタートのためかたくさんのグループが見学しており大混雑で良く見えない状況。
個人的には各バラックに展示してある写真や当時の書類をじっくり見たかった。

ガイドはガイドで聴いて、その翌日にでも自分一人で見学する予約をしておいたら良かったと思いました。
混雑しているバラックは後回しにしてすいているところから見学できますし。
売店に売っている日本語版もある案内書を買って個人で周るのでも充分良いと思います。
ということでポーランドが大好きなのでまた再訪してしまうと思います。

エリア クラクフ(ポーランド)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 3.0
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 10万円 - 15万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 徒歩
• 航空会社: ルフトハンザドイツ航空 スイスインターナショナルエアラインズ ANA
• 旅行の手配内容: 個別手配

ワルシャワで２泊したあとクラクフへ向かいます。
７年ぶりのワルシャワ、あまり変わっていなかったけれど中央駅周辺のゲットーの跡が減ってしまったのが残念

文化科学宮殿 建造物

ワルシャワ⇒クラクフはEIPを事前に予約。
絶対に一人席が良かったので１等の周りも１人席の静かそうなところを事前にWebから座席指定で予約。
２等でも会話禁止の車両もありこの仕組みいいなと思いました。

１等はドリンク２つと軽食付き。まだ朝食メニューでしたが美味しかった。
食器も陶器です。本当に快適

快適な車内で車窓の景色をのんびり楽しんでいたら２時間30分なんてあっという間でクラクフに到着。
もっと乗っていたかった。やっぱり私は1人席がいい。

クラクフのホテルは駅からすぐのホテルオイロペイスキーを予約。
クラクフのホテルは３つ目ですが正直失敗。

ホテル オイロペスキー ホテル

早速旧市街へ。
クリスマスマーケットがまだやっていて嬉しい。
大好きなPotato Pancakes (Placki ziemniaczane)のマッシュルームソースがけを。
美味しいー

クリスマスツリーがとってもカワイイ

聖マリア教会 寺院・教会

Galeria Krakowska 前の広場のクリスマスツリーもとても素敵。
真冬のヨーロッパ、寒いし15時過ぎには暗くなるしで敬遠されると思いますが、
夜景大好きなので個人的には全然問題ありません。

3度目のポーランドにして初のジュ―レック。
胡椒が効いていて癖になる味。

宿泊したホテルの外観。古いものが好きな方には良いのかも。
私は色々な理由で残念ながらリピ無しです。。

ホテル オイロペスキー ホテル

翌日はとうとう念願のアウシュヴィッツ見学の日。
クラクフからはLejkonik社のバスが本数も多いですが私は並ぶのが面倒なので、
追加料金で事前に座席指定も出来るFLiXBUSに。
窓側で快適でしたがそもそも朝早くて真っ暗で意味無かったけれどやっぱり窓側は良かった。

8:50に入場棟前に集合ですが渋滞もなく時間通りの8時前に到着してしまったので周囲を見学

この日も5月に来た時と同じく当日券を求める人で長蛇の列でした。
ダークツーリズムが世界的に注目されていることも人気の一つとのこと。

この線路はBirkenauに繋がっていたのか？

この日の中谷さんのガイドに参加者は総勢28名とのこと。
4名の女性がBirkenauに行ってしまい遅れているとかで9時スタートのはずが30分遅れでスタート。
集合場所なんて日本語でちゃんとメールに書いてあるのに非常に迷惑。
スタートが30分遅れたから絞首台とか見学しなかったのかな？と思ってしまいました。

この門、一人だったら色々な角度からの撮影で30分は最低でも滞在しましたが団体行動ではそんな時間全くありません。。

オシフィエンチム (アウシュヴィッツ第一強制収容所) / アウシュヴィッツ博物館 建造物

各バラックに当時の写真や遺留品、書類などが展示されています。

ガイドはレシーバーを通してイヤホンで聴くので問題ないのですが、とにかくどこも大混雑で写真も展示も説明も良く見えません。。

収容された人たちが持っていた食器類
こういうのを見るとそう遠くない時代に起きていたことだなと改めて実感がわきました。

同じく収容された人たちが持っていたクリーム類。ニベアもあるとのことでしたが見つけられなかった。

正直な感想「収容所にしては意外と立派な建物。」もっとボロボロの朽ち果てたような建物を想像していました。
私が想像していたのはこの第一収容所ではなく第二収容所のビルケナウのようでした。

第一収容所のあとは無料連絡バスで第二収容所ビルケナウへ。
ガイド料はバスを待っている間にお支払いでこの日は1人20ユーロか80ズウォティでした。（料金はその日の参加人数によって変動）

ビルケナウでも広大な敷地を中谷さんのガイドを聴きながら見学。

バラックの中。
この寒い中こんなベッドで生活していたのかと思うと、極寒の真冬に来て良かったなと思いました。

ビルケナウ (アウシュヴィッツ第二強制収容所) 史跡・遺跡

中谷さんのガイドはビルケナウでは45分ほどで12:45頃に終わりここで解散。

帰りも14:45のFLiXBUSを座席指定で予約してるのであと2時間弱ある！
正直全然見足りないので一人で見学再開。
ビルケナウはチケットなしで開館時間内なら誰でも見られます。
収容された人が詰められて来た貨車

ビルケナウ (アウシュヴィッツ第二強制収容所) 史跡・遺跡

とにかく広い

ビルケナウ (アウシュヴィッツ第二強制収容所) 史跡・遺跡

ところどころにある当時の写真と説明がより当時の状況をリアルに実感できます。

ビルケナウ (アウシュヴィッツ第二強制収容所) 史跡・遺跡

この溝も収容者によってつくられたもの。
凍ってます。
個人的に冬が一番寒くて辛かったのではと思います。

映画「DENIAL（否定と肯定）」でアウシュヴィッツを訪れるシーンが冬なのでできれば雪があるところも見てみたかった。

あんなペラペラのボーダー服では絶対に寒くて死んでしまいそう。

ビルケナウ (アウシュヴィッツ第二強制収容所) 史跡・遺跡

私がユダヤ人やユダヤの歴史に興味を持ったのは大学生の時
大学の「ドイツ史」という授業で毎週ユダヤ人の迫害に関する映像を観ていました。
その影響です。
その後別の授業でユダヤ音楽についての論文を書いたら高評価。
なぜかわからないけれど興味があって好きなのです。特に女性は美しいと思ってしまう。ただユダヤ人種という人種はないのです。ユダヤ教の人をユダヤ人と言っているだけで。

ビルケナウ (アウシュヴィッツ第二強制収容所) 史跡・遺跡

線路にカメラを置いて撮影。
プロっぽいカメラマンがやっていたので真似をしてみた。

何だか好きだなと思った風景

樹の下には各国語で書かれた慰霊の碑文があります。

証拠隠滅の為に爆破されたガス室

見えないくらい端までバラックがあります。

バラックの中のベッドは復元されたのかまだ新しい感じ

入り口の監視塔
過去の旅行記を見ていると中谷さんのガイドで中に入った方もいたよう。
あの監視塔から第二収容所を見渡してみたかった。

アウシュビッツ＝ビルケナウ強制収容所
私は行って良かったですし第一収容所の展示を一人でじっくり見たいのでまた行くと思います。

そして中谷さんのガイドを聴けて本当に良かったです。
もう全部録音しておきたかった。
戦争当時、日本はドイツと同盟国。

そしてガス室まで行かないまでも普段の日本の生活でもアウシュヴィッツと同じことが起きているなと考えさせられました。
異なるものを排除し自分たちより下に見ることで自分たちを保つということ。

ビルケナウを堪能し帰りも快適なFLixBUSでクラクフへ戻りました。
もう16時過ぎだけど遅めの朝食兼ランチ。ピエロギ美味しい

今日も旧市街へ。ポーリッシュ・ポタリ―買いました。

翌朝宿泊しているホテル・オイロペスキーの朝食

ホテル オイロペスキー ホテル

何かで朝食にナレスニキ（パンケーキのようなクレープ）があることを知って
ここを予約したのですが手作りではなくスーパーに売ってるような市販品。
全然美味しくなくてショック。というか美味しくないナレシニキを初めて食べました。

ホテル オイロペスキー ホテル

旧オスカー・シンドラー琺瑯工場
12月31日も営業。事前チケット購入はすでにいっぱいだったので開館前に並ぶ作戦。

シンドラーの工場 博物館・美術館・ギャラリー

9時開館の30分位前に到着し私の前に15名位並んでいました。
無事に9時15分頃入場できましたが事前にWebからチケットを買っておいたほうが良いなと思いました。

シンドラーの工場 博物館・美術館・ギャラリー

元工場の中はクラクフ歴史博物館になっていて昔の写真や昔のゲットーの様子、ユダヤ人やドイツ侵略時代の様子がわかりやすく体験型で展示されています。

シンドラーの工場 博物館・美術館・ギャラリー

順路に沿って見学していくとどんどん時代が変わっていく仕組み。
面白い。

オスカー・シンドラーに関する展示はほんの少しなので私のように何も知らなくても全く問題ありませんでした。

スタンプを押すコーナーで時代ごとにどんどん変わっていくのがわかりやすかった。

とても印象に残ったゲットーのユダヤ人姉妹の写真

旧オスカー・シンドラー琺瑯工場を堪能した後はトラムでカジミエシュ地区へ

カジミエシュ地区 散歩・街歩き

朝食のナレシニキがかなりいまいちだったのでお口直しにカフェでナレシニキを。
これは美味しかった！！熱いコーヒーと一緒に幸せなひととき。

その後ヴァヴェル城を対岸から

ヴァヴェル城 城・宮殿

お土産を買いにKarmelloへ
帰国後少しもらいましたが美味しかった。

そして今日も旧市街のマーケットへ
今回の旅であまりの美味しさに気づいたのがこれ、「Oscypek(オスツィペック)」というポーランドの伝統的チーズ。

ポーランド南部の山岳地帯でだけ作られているという燻製チーズ。

マーケットで焼いて売られていて１個から買えます。
生ハムで巻かれたものも。

まずはそのまま。
モチモチして美味しい！！！

そしてクランベリージャム付きのも。
「Oscypek(オスツィペック)」と合う！！焼く前のチーズだけも売っていたので買おうかと思ったのですが日本に帰って仕事始めの日からしばらく深夜残業の日々だなと思ったら食べる時間が無いかもと思い今回は買わず。次回買おう。

マーケットは夜の方が素敵です。

旧市街は夜が美しい

このクリスマスツリーがとても好き

クラクフ歴史地区 旧市街・古い町並み

Galeria Krakowska　のツリーも大きくて素敵
シンプルが一番

ギャレリア コラコウスカ ショッピングセンター

翌朝ホテルでさらっと朝食を食べてから空港へ

なんとPPの有効期限が11月で切れていてラウンジに入れず・・
（行きの上海の空港で入れてしまったのでこの時まで全く気付かず。）
PPはクレジットカードみたいに新しいカードが自動的に送られてこないのですね。即発行依頼をしカフェでケーキを。

次はミュンヘンです。

この旅行記へのコメント （2）

• Juniper Breezeさん 2020/02/19 13:53:00

  ちゃんと予約してからアウシュビッツ行きます!

  banacoさん、こんにちは。　お久しぶりです。
  年末にポーランドに行こうと思って旅行記サーフィンしていたら、banacoさんの旅行記にhitしました。　去年の5月にセルギエフ・ポサードを訪れた時も、banacoさんの旅行記をかなり参考にさせて頂き、素晴らしい旅が出来ました。
  
  ポーランドは初めてで、クリスマス直後に訪れる予定にしていて、果たして色々と営業・開館しているのか?!ってところから結構未知の世界で、これから色々と調べようと思っていますが、アウシュビッツは冬のシーズンオフなので空いてるかと思っていましたけど、事前予約必要ですね!　
  
  それまでのワルシャワなどの旅行記も拝見させていただきました。　カフェ巡りとかも今からとっても楽しみです。　またお邪魔させていただきますね。
  
  これからもよろしくお願いします。
  
  Juniper Breeze
  

  banacoさん からの返信 2020/03/09 00:07:24

  RE: ちゃんと予約してからアウシュビッツ行きます!

  Juniper Breezeさん
  
  こんにちは。１月の３連休にパソコンが壊れすぐに購入したのに
  全く届かず、新しいＰＣを２日前にようやく入手でき返信が大変遅くなってしまいました。
  （いろいろなサイトのＩＤ／パスワードが全くわからず^^;）
  
  年末年始のポーランドは２回目でした。
  2回ともお天気も悪いし極寒だったけれどお店は1月1日以外は普通に空いてます。
  
  アウシュヴィッツは真冬でも本当に予約したほうがいいです。
  私が行った時も大混雑で展示物がよく見えず、正直一人でゆっくり回ったほうがよかったかなと思いました。
  （公認ガイドの中谷さんの話が聞けたのは良かったですが。）
  
  ダークツーリズムが全世界的に注目されているからここ近年入場者が劇的に増えてるとガイドの中谷さんがおっしゃっていました。
  
  ポーランド大好きです。
  私もまた行くと思います。
  こちらこそ今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
  
  banaco