2019/11/23 - 2019/11/23
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planalyさん
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この旅行記のスケジュール
2019/11/23
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見学会にて地下300mへ
この旅行記スケジュールを元に
イタリア旅行の投稿途中ですが、一旦こちらの投稿をということで……
瑞浪超深地層研究所という施設を御存知でしょうか。元々高濃度核廃棄物の地層処分を研究する施設なのですが、その研究内容の特性上、日本で唯一地下500mという超深度の坑道を持つ研究施設です。そして2019年現在、坑道の埋戻しが始まっており、2年後には無くなってしまう施設でもあります。
この研究所、月に1度、土日に見学会を行っており、参加したら地下深くに潜ることができる! しかも坑道埋戻しに伴ってもうすぐ見学できなくなる!! ということを先日知りまして。ジュール・ヴェルヌの「地底旅行」を思い浮かべながら即見学会への参加申込をいたしました。友人のR氏も興味があったようでついてくることになり、二人して見学可能な地下300mに潜ってまいりました。
そんなわけで、「秋の紅葉巡り」と銘打っておきながら、この(1)は紅葉の「こ」の字も出てこない、地下300mに潜ってきたマニアックな報告記です。紅葉を見に来られた方は、これ読み飛ばして(2)(3)へ進んでくださいね。
2019/12/18投稿
- 同行者
- 友人
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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事前に予約をしておいて、見学会当日。朝8時に岐阜羽島駅に寄って、前日入りしていたR氏をピックアップ。そこから名神高速道路・中央自動車道を通って瑞浪IC近くの瑞浪超深地層研究所へとやってきました。
瑞浪超深地層研究所 美術館・博物館
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本日は見学会ですので、こうしたボードにもぐらくんがお出迎え。
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9時半から開始の見学会で30分前に到着してしまいましたが、先に受付済ませてしまいましょう。
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30分ほど前に到着したので、見学会に参加される方もまだそんなに見えないですね。
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累計見学者数42838人。あと数ヶ月で見学プログラムは終了するわけですが、何人までいくでしょうか。
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この画面、実はタッチパネル式になっていました。
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これが今回、というか今後も見学で行くことはできない、深度500mのアクセス坑道の様子。せめて写真を見て行った気分になりましょう(?)。
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こうひび割れてるのは、断層を突っ切ったからだったり、地下水が通っているところだったり。
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見ていると、パネルのところにおられて説明をされていた施設の方が、「持ってみますか?」 え、いいんですか!?
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「はいどうぞ」
おお! ちなみに石なので、普通にずっしり重いです。1mで10kgくらい。 -
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そうか、これが断層なのか……。
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これが深層ボーリングの図。ああ、ほんとだ断層突っ切ってる。
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他にも色んな展示がありますよ。
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これがこの施設の地下坑道の模型ですね。今日は地下300mのアクセス坑道へ伺います。
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さてそろそろ見学会のスタート。まずはスライドによる説明があります。
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お話は核燃料サイクルからスタート。ああ、やはりそこからになるのね。個人的には地下300mに潜る! ってところが最大の目的だったので意識していなかったのですが、この施設はそもそも高レベル放射性廃棄物の地層処分研究が目的なのです。
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核燃料サイクルの方法やらは本題からずれるからか、研究テーマに関係ないからかサクッと説明を飛ばし、地層処分に関係のあるあたりを解説されていきます。
高レベル放射性廃棄物の放射性半減期の話とか……。 -
地層処分によって生じる影響は、80万年後でも無視できるレベルと考えられています……などなど。
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地層処分場はこういった形になりますよ、とか。ここで初めて知ったのは、この研究設備を運営するJAEA(日本原子力研究開発機構)はあくまで研究機関であり、実際に地層処分を行うのはNUMO(原子力発電環境整備機構)という別組織になるのだということ。
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六ケ所村にも解説があった各国の処分事業の現状。フィンランドとスウェーデンの対象廃棄物がガラス固化体ではなく使用済核燃料サイクルとなっているのは、核燃料サイクルをする予定がないからとのこと。
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このあたりで地層処分の話は終わり、ここからは運営しているJAEAの組織の説明。日本で深地層研究を行っているのはJAEAの運営する幌延深地層研究センターと、この瑞浪の2箇所だそうです。この2箇所はそれぞれの立地条件が異なっているとのこと。堆積岩か、結晶質岩か……という感じですね。
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そしてこの東濃地科学センターの施設説明。この瑞浪超深地層研究所の他にも、土岐地球年代学研究所というところもあります。あとは今は実験が行われていない東濃鉱山とか、当初、深地層研究の坑道を掘る予定だった正馬様用地(地権者の合意が得られなかった)など。
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あとはどういう段階を踏んで研究を進めてきたかというお話ですね。深度500mに坑道を掘るという事自体、いや掘る場所を評価して決める技術自体、技術基盤を整備していく必要があったのです。
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……まあ、研究している内容が内容ですからね。当然こういった協定は必要だったでしょう。
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そして、こうした協定や瑞浪市への土地の返還の必要から、既に埋め戻しが始まっている状況。こうした見学も来年2月で終了し、2021年にはこの説明を受けている地上施設も跡形もなく撤去される予定なのです。
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その後、説明は当研究所周辺の地質状況の説明へ。
瑞浪には、この地殻にも化石博物館がありますが、そうした化石が出てくるのは深度100m付近までの堆積岩のエリア(当時は海だったそうです)。その更に深く、地下150mあたりからは花崗岩となっているそうです。形成年代は白亜紀後期か……。ジュラシックパークの時代だよ。 -
地上にはこんな設備があって、地下の研究は300mと500mに研究用のアクセス坑道があります。主立坑と換気立坑の2本があり、主立坑からエレベーターでアクセスする他階段もあるとのこと。言うなれば、東京タワーやスカイツリーをそのまま地面に埋め込んだ深さみたいなものでしょうか。乱暴な例えだけど。
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そして、これまででこうした研究成果が得られましたという一例の紹介。
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やはり大学の先生方が研究で施設利用されることも多いそうです。こういう話を聞くと、せっかく掘って様々な研究に活用されているのに、埋め戻しちゃうのはすごくもったいなく感じるよなあ。元の経緯が経緯だけに仕方ないだろうし、そもそも核廃棄物の処分場も廃棄物を坑道ごと埋める必要があるわけで、埋戻しの研究自体も必要なんでしょうけど。
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このあとは、坑道がどのようにして掘られたかを説明するDVDが流されました。結構古いな、この映像。
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方法としては大雑把に言えば、機械(スカフォードやシャフトジャンボ)で地面に穴を開けて火薬(発破)を詰めて爆破、出た砂利(ズリ)をバケット(ズリキブル)で地上に運び出し、ある程度掘り進めたら壁をコンクリートで打設して……を繰り返すというもの。
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さあ、それではいよいよ見学です。その前に注意事項。以前は深度500mステージも見学できたのですが、今は埋戻し工事が始まっているため深度300mステージまでしか見学できないそうです。ちょっと残念ですが、見れなくなる前に見学できたので良しとするかなあ。
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この辺の話は、いかにも原子力研究関連施設らしいですね。
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それではこういう格好をするために、着替えに行きましょう。
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更衣室にて、長靴とツナギ、ヘルメット等を渡されて、所定の格好に着替えます。
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こうしたピッチ(PHS)を持たされて
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スマートフォンもストラップカバーに入れて持ち歩きます。
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皆さん準備完了。
今回は3班に別れて見学していくことになるそうです。 -
それでは見学スタート。まずは地下に潜る前に地上設備のご案内。
こちらにあるのは排水処理施設。この研究所は排水処理を環境基準にそって行っているそう。地下300mから湧いてでてくる水なので綺麗な地下水ですが、地上まで組み上げた水は施設の中を通過すると排水と同じ扱いなのです。
なんでも1日で25mプール3杯分の「排水」を処理しているのだとか。 -
ちなみにここの水は環境基準と比較すると、ホウ素・フッ素が多く含まれているのだそうですよ。もっとも、ホウ素は目薬、フッ素は歯磨き粉に含まれている成分で、特に体に悪いとかはなさそうですが。
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こちらはこの先に乗るエレベーターの巻き上げ機。ごっついワイヤーです。あと地下500mまでのケーブルとなると、必然的に長いだろうなあ。
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この下にエレベーターがあるんですね。そして地下500mの竪穴が。
まだ先に行った1班が降下中ですので、もう少し後に降ります。 -
エレベーター等のある竪穴はこうした建物で覆われています。防音のためだそうで。
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こちらがシャフトジャンボ。
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この黄色い脚が蜘蛛の脚のように広がって(例え方が悪かったか?)地面に発破を入れる穴をあけるそうですよ。
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本来は、次の工事に持っていって使うものなのだそうですが、次に持っていく工事現場がないので、ここで展示しているとのこと。
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ここが掘り出した土砂(ズリ)を捨てていたところ。
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掘っていた頃はそれはもう、騒音と砂埃がすごかったそうですよ。なるほど、防音用に建屋がいるわけだ。
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それではそろそろエレベーターに向かいます。
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エレベーターを待つ間に、置いてあった深度500mの花崗岩を見学。
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こういっちゃなんですが、至って普通の石です。
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それでは、ついにエレベーターへ。
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この狭い通路を歩いて、
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狭い階段を降りていき
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このちょっと立派なカゴみたいなのに乗り込みます。
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中はこんな感じ。
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それでは、地下300mへ向かってスタート! どんどん地下に潜っていきます。
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ゴーーーッッ!
いやあ、カゴなのでコンクリートの外壁が見えて、下っていっている実感がありますねえ。もっとも、ほとんど外はこんな感じなので、どれだけ降りているのかあまり実感がわかないと言えばそうなのですが。
途中、150mあたりで一度途中の階(というかステージか)がありました。 -
地下300mに降りてきたといわれても、4分ほどカゴに乗って降りてただけなので、正直実感がわかないのですが。確かな証拠がこちらの気圧計。地上階では1000hpa付近(金色の針)だったのに、ここでは1040hpa(黒い針)。
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エレベーターはこんな感じ。工事用などの業務用感満載。
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ということで、地下300mに到着!
そうそう、写真等は自由に撮っていいとのこと。 -
ドアの開け閉めは当然手動で、安全帯をつけて行われます。
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これが地下300mか。さて、古代の恐竜は何処かな? (地底世界感
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とまあ冗談はともかく、トンネルの中を歩いていきましょう。
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そういうわけで、なにも知らずに歩いていくとただのトンネルでしか無いので、担当の方が色々と解説をしてくださいます。
ここには震度計がちょっと前まで置いてあったそうですよ。地上よりも地下の方が揺れが少ないのだそうですね。 -
ちゃんとこうした緊急備品もあります。乾パンとか水とかが入っているらしいです。
停電になれば当然エレベーターは動かないそうなのですが、非常用の自家発電装置があるし、非常階段もあるので、停電で閉じ込められることにはならないそう。 -
ちなみに、地下300mの温度湿度は普通。これは地下だから……というよりは外気を取り込んで循環させている影響で、その時期の外気温・湿度の影響が大きいそう。地下はマントルに近づく分、少しあったかくなるわけですが、そこに地上から取り込む外気が高温多湿な夏だと蒸し暑く、逆に冬だと寒く(それともちょうどよく?)なるそうですよ。
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地下300mを歩いていきますよ。
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この緑色のところが、セメントで固めたところ。水が出てきていたところだそうです。
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トンネル工事における湧水比較。この瑞浪超深地層研究所が1分600m、恵那山トンネルが700m、同じ花崗岩なので、湧水量も同じくらいになるとのことです。
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1分で数百Lって凄いなあと思うわけですが。ここは地下300mでおおよそ30気圧。でもトンネル通路内は地上とつながっていて1気圧に近いわけですね(さっきのエレベーターの気圧計だと1040hpa)。
なるほど、そう言われてみれば、大量に水も出てくるわけだ。 -
壁際のところどころににこうして研究機器が設置されています。
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で、研究内容の説明も。
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ボーリングの跡。
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こっちがわの終点にやってきました。
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地下300mの微生物の研究なんてのもの、行われています。
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地下水から微生物を分析するのかな。色んな機器がありますねえ。地下の微生物は地上のものと違って昔のままだから~~みたいな話をされていましたが、詳細忘れちゃった。JAEAのホームページから研究成果を探したら、載ってるんじゃないかな。
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それではやってきた通路を引き返して反対側へ。
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エレベーターの通る竪穴の横を通ります。
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下をのぞけちゃいますよ!
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おお、これ、地下500mまで続くのか……。
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上を見上げてみると……地上まで300mあるのか。
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このへんは出てきた地下水を地上に送るためのポンプとかがあるんだったかな?
ここの地下水。地下300mのものだと大体1万5千年前に地上に降ってきたものだそうです。その時代って……氷河期! 氷河期ですよ、奥さん。マンモスが闊歩していた時代に地上に降り注いだ水ですよ!
ちなみに地下500mにもなると、もっと前で約3万年前とのこと。白亜紀!! -
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簡易トイレが。
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でっかい機械。こういう機械の開発も重要なお仕事だそうで。この機械は地下水の水圧測定ユニットっていう話だったかな(違ってたらすみません)。
もう何世代か前の機器になっていて、今じゃもっとコンパクトになっているというお話でした。確かに、制御するコンピューターっぽいところ、昔の機械みたいな感じだもんなあ。
ちなみに、地下水の水圧は地震で変動するそうです。ならば地震予知に使えるのでは!? ってなりますが、残念ながら地震の後に変動するのだそう。 -
ここらでこの通路も終わり。
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最後に換気用(だったかな)の竪穴を見て終了です。
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深度300mの表示の前で各自記念撮影。パシャリ。
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それでは、氷河期の水の横を歩いてエレベーターに戻りましょう。
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イチオシ
おお、なんかすごいぞ。エレベーター。
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なんか童心に帰ったように、ワクワクしますね。ってもう地上に戻るだけなんだけど。
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っと、皆さんエレベーターの中で待っているので、早く行きましょう。
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ドアが閉まりま~す(手動)。
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はい、数分で地上に戻ってきました。
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狭い階段を登って。
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現在の入坑人数が表示されています。それだけではなく、この横には中にいる人の名前も表示されていました。
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ああ、空が青い。
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地上に戻ってきました。
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もぐらくんに挨拶して、再び建物の中へ。
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用意されたお茶を飲んで一服。PHSやスマホを入れていたストラップケースを返します。そして更衣室で私服に着替え。
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そのあとは各自でアンケート記入して解散の流れでした。朝の見学会が始まる前にも見ましたが、ちょっと、展示を見学させてもらいましょうか。
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「岩盤の自己修復機能」
「物質を閉じ込める微小空隙」
「研究坑道内のワイヤーロープ」 -
1km掘れるボーリングマシーン。
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他にも色々。このあたりの発表、全部ホームページで見れるそうですよ。
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さっき話されていた、微生物研究の内容はこちらですね。最前線!
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おお、記念の置物が。なになに平成14年着工だったのか。
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最後にアンケートを書いて、自由解散。
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やはり、核廃棄物の処分に関して、感想というかなんというか、聞かれますよねえ。
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こうして3時間弱の見学会は終了しました。地下300mに潜った感想は、身も蓋もない言い方をしてしまえば、「ただのトンネル」。時期によって温度・湿度の条件は変わるそうですが、所詮はコンクリートで固められたトンネルを歩いて回るだけです。
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ですが、そこが地下300mであることにロマンを感じられる方、トンネルの向こう側にある花崗岩が形成された白亜紀や湧いて出てくる水が1万5千年前に地表に降り注いだものであることに感動できる方は、行ってみるといいと思いますよ。(あとはまあ、核廃棄物処分に関して興味関心がある方もでしょうか)。私はこういうの大好きな奇特な人間ですので(笑)、とても楽しかったです。興味のある方、瑞浪の施設の見学は2020年の2月頃までだったはずですので、どうぞお早めに。あと瑞浪よりアクセス難易度はあがりますが、幌延でも見学できるそうですよ。
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2019.11 秋の紅葉めぐり+α
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