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毎年恒例の納涼歌舞伎。3部制で夜の部は仕事帰りでも鑑賞可能という1か月です。<br />またまた時間がたってしまいましたが、今年は特に印象に残った舞台でしたので備忘録としてアップすることにしました。<br />第一部は七之助さんが女形の大役「政岡」に挑戦した「伽羅先代萩(めいぼく せんだいはぎ)」と色んな妖怪が登場する「闇梅百物語(やみのうめ ひゃくものがたり」第二部は気楽に楽しめる「弥次喜多」第三部は坂東玉三郎さん主演の「雪之丞変化」と盛りだくさんの内容でした。<br /><br />表紙は「伽羅先代萩」の乳母政岡(七之助さん)と敵役の仁木弾正(にっきだんじょう)の松本幸四郎さんです。

八月納涼歌舞伎の思い出

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2019/08/10 - 2019/08/27

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chonchan

chonchanさん

毎年恒例の納涼歌舞伎。3部制で夜の部は仕事帰りでも鑑賞可能という1か月です。
またまた時間がたってしまいましたが、今年は特に印象に残った舞台でしたので備忘録としてアップすることにしました。
第一部は七之助さんが女形の大役「政岡」に挑戦した「伽羅先代萩(めいぼく せんだいはぎ)」と色んな妖怪が登場する「闇梅百物語(やみのうめ ひゃくものがたり」第二部は気楽に楽しめる「弥次喜多」第三部は坂東玉三郎さん主演の「雪之丞変化」と盛りだくさんの内容でした。

表紙は「伽羅先代萩」の乳母政岡(七之助さん)と敵役の仁木弾正(にっきだんじょう)の松本幸四郎さんです。

交通手段
私鉄

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  • 地下鉄の東銀座駅を出てすぐの柱にあったポスターです。<br />気品溢れる乳母(めのと)政岡の七之助さんと妖気漂う仁木弾正の幸四郎さんです。

    地下鉄の東銀座駅を出てすぐの柱にあったポスターです。
    気品溢れる乳母(めのと)政岡の七之助さんと妖気漂う仁木弾正の幸四郎さんです。

  • 木挽町広場です。<br />チケットがなくても楽しめる場所になっています。<br />夏らしい風情ですね。

    木挽町広場です。
    チケットがなくても楽しめる場所になっています。
    夏らしい風情ですね。

  • こちらが第一部のポスターです。<br />美しく聡明な乳母政岡の中村七之助さん。今回は初役にも関わらず「飯焚き(ままたき)」という茶道のお点前でご飯を炊く場面がありました。<br />玉三郎さんのご指導のもと、きっちりと美しい作法で大役を演じ、甥の勘太郎君(息子・千松役)と長三郎君(若君・鶴千代役)の三人だけで1時間以上もの場面を立派に務めました。<br />当初心配していた次男の長三郎君もしっかりと若君らしく演じていてうれしくなりましたし勘太郎君も難しい役を健気に演じ、観客の涙を誘いました。<br />幸四郎さんは悪役仁木弾正と妹の八汐の二役を演じ、幼い子をなぶり殺しにする非情な八汐と妖気漂う弾正を見事に見せてくれました。<br />七之助さんの政岡は、目の前でわが子をなぶり殺しにされても顔色一つ変えずに若君を守る姿と、悪人たちがいなくなってから一気に感情を吐き出して号泣する姿が印象的でした。<br />

    こちらが第一部のポスターです。
    美しく聡明な乳母政岡の中村七之助さん。今回は初役にも関わらず「飯焚き(ままたき)」という茶道のお点前でご飯を炊く場面がありました。
    玉三郎さんのご指導のもと、きっちりと美しい作法で大役を演じ、甥の勘太郎君(息子・千松役)と長三郎君(若君・鶴千代役)の三人だけで1時間以上もの場面を立派に務めました。
    当初心配していた次男の長三郎君もしっかりと若君らしく演じていてうれしくなりましたし勘太郎君も難しい役を健気に演じ、観客の涙を誘いました。
    幸四郎さんは悪役仁木弾正と妹の八汐の二役を演じ、幼い子をなぶり殺しにする非情な八汐と妖気漂う弾正を見事に見せてくれました。
    七之助さんの政岡は、目の前でわが子をなぶり殺しにされても顔色一つ変えずに若君を守る姿と、悪人たちがいなくなってから一気に感情を吐き出して号泣する姿が印象的でした。

  • 第一部のもう一つの演目「闇梅百物語」です。<br />様々な妖怪が現れて踊る、楽しい演目です。<br />左から読売の幸四郎さん、雪女郎の中村扇雀さん、狸の坂東弥十郎さんです。<br />幸四郎さんは滑稽な骸骨と爽やかな色男の読売、そして最後は狐になる大活躍。<br />とても楽しそうで、本当に歌舞伎が好きなんだなあと感じました。<br />雪女郎の扇雀さんはしっとりとした風情の踊りで、賑やかな中にあってまた違う雰囲気で良かったです。<br />狸の弥十郎さんは河童の中村種之介君、傘一本足の中村歌昇君とユーモラスな踊りで笑わせてくれました。<br />哀しい結末の「伽羅先代萩」の後に明るく楽しい「百物語」があるので軽やかな気分で一部を見終えることができて良かったと思います。

    第一部のもう一つの演目「闇梅百物語」です。
    様々な妖怪が現れて踊る、楽しい演目です。
    左から読売の幸四郎さん、雪女郎の中村扇雀さん、狸の坂東弥十郎さんです。
    幸四郎さんは滑稽な骸骨と爽やかな色男の読売、そして最後は狐になる大活躍。
    とても楽しそうで、本当に歌舞伎が好きなんだなあと感じました。
    雪女郎の扇雀さんはしっとりとした風情の踊りで、賑やかな中にあってまた違う雰囲気で良かったです。
    狸の弥十郎さんは河童の中村種之介君、傘一本足の中村歌昇君とユーモラスな踊りで笑わせてくれました。
    哀しい結末の「伽羅先代萩」の後に明るく楽しい「百物語」があるので軽やかな気分で一部を見終えることができて良かったと思います。

  • こちらも恒例となった弥次喜多です。<br />脚本家曰く前回で終わるはずだったそうですが、ハチャメチャで楽しくて夏らしくカラッと笑って帰れる演目です。<br />前回死んでしまったはずの二人が実は夢を見ていた(死んでいなかった)ところから始まり弥次喜多の二人も悪人との二役を早変わりで演じたり、すっかり大きくなった染五郎君と團子君が雲助になって登場したり、七化けお七として色んな役を早変わりで見せる七之助さんが「女韋駄天のお三四(おみよ)」で花道を全力疾走したりと終始笑いっぱなしの第二部でした。<br />幸四郎さんと猿之助さんのコンビも楽しそうで、今回で終わりなのが寂しいですね。来年の8月は猿之助さんが別の演目に出演のため出られないそうですが<br />再来年以降でもいいので又復活してほしい弥次喜多です。<br />

    こちらも恒例となった弥次喜多です。
    脚本家曰く前回で終わるはずだったそうですが、ハチャメチャで楽しくて夏らしくカラッと笑って帰れる演目です。
    前回死んでしまったはずの二人が実は夢を見ていた(死んでいなかった)ところから始まり弥次喜多の二人も悪人との二役を早変わりで演じたり、すっかり大きくなった染五郎君と團子君が雲助になって登場したり、七化けお七として色んな役を早変わりで見せる七之助さんが「女韋駄天のお三四(おみよ)」で花道を全力疾走したりと終始笑いっぱなしの第二部でした。
    幸四郎さんと猿之助さんのコンビも楽しそうで、今回で終わりなのが寂しいですね。来年の8月は猿之助さんが別の演目に出演のため出られないそうですが
    再来年以降でもいいので又復活してほしい弥次喜多です。

  • 第三部はこれまで何度も玉三郎さんが演じてきた「雪之丞変化」です。<br />今回は趣向を変えて映像を多用し、出演者は玉三郎さんと七之助さんと中車さんと付き人の鈴虫(尾上音之助さんと坂東やゑ六さんのWキャスト)の4人のみ。<br />中車さんは5役を演じ分け、原作にはない雪之丞の先輩役者の秋空星三郎を七之助さんが演じました。<br />幼くして親を殺され、役者として身を立てながら機会を待ち続け見事仇討を果たす雪之丞は玉三郎さんにピッタリ。<br />先輩役の七之助さんと「二人椀久」や「鰯売り」を劇中で演じるのも楽しい趣向です。<br />原作にはない先輩役者・秋空星三郎は若くして病に倒れ、志半ばで死んでしまいます。珍しく立役の七之助さんはお父さんの勘三郎さんにそっくりで、その姿が重なって見えました。<br />先輩なので玉三郎さんに指導する役で「やりにくくて仕方ない」とプログラムにも書いていました(笑)<br />中車さんは5役を演じ分ける大活躍で最初の登場は第一部で幸四郎さんが演じた仁木弾正の引っ込みです。<br />セリフもなくただ花道を歩いていくだけのとても難しい役です。<br />中車さんも玉三郎さんの師匠の役で大変そうでしたが、現代劇なので違和感はありませんでした。<br />今回の演出は現代語で分かりやすいのですが、過去に玉三郎さんが演じた映像が随所に出てきますし歌舞伎の演目を知らないと楽しめないかもしれないと思いました。<br />幕開きが「伽羅先代萩」で玉三郎さんの政岡に七之助さんの八汐が殺される場面で、第一部とシンクロしている場面が多くて印象的でした。<br />

    第三部はこれまで何度も玉三郎さんが演じてきた「雪之丞変化」です。
    今回は趣向を変えて映像を多用し、出演者は玉三郎さんと七之助さんと中車さんと付き人の鈴虫(尾上音之助さんと坂東やゑ六さんのWキャスト)の4人のみ。
    中車さんは5役を演じ分け、原作にはない雪之丞の先輩役者の秋空星三郎を七之助さんが演じました。
    幼くして親を殺され、役者として身を立てながら機会を待ち続け見事仇討を果たす雪之丞は玉三郎さんにピッタリ。
    先輩役の七之助さんと「二人椀久」や「鰯売り」を劇中で演じるのも楽しい趣向です。
    原作にはない先輩役者・秋空星三郎は若くして病に倒れ、志半ばで死んでしまいます。珍しく立役の七之助さんはお父さんの勘三郎さんにそっくりで、その姿が重なって見えました。
    先輩なので玉三郎さんに指導する役で「やりにくくて仕方ない」とプログラムにも書いていました(笑)
    中車さんは5役を演じ分ける大活躍で最初の登場は第一部で幸四郎さんが演じた仁木弾正の引っ込みです。
    セリフもなくただ花道を歩いていくだけのとても難しい役です。
    中車さんも玉三郎さんの師匠の役で大変そうでしたが、現代劇なので違和感はありませんでした。
    今回の演出は現代語で分かりやすいのですが、過去に玉三郎さんが演じた映像が随所に出てきますし歌舞伎の演目を知らないと楽しめないかもしれないと思いました。
    幕開きが「伽羅先代萩」で玉三郎さんの政岡に七之助さんの八汐が殺される場面で、第一部とシンクロしている場面が多くて印象的でした。

  • ここからは食べ物のご紹介です。<br />こちらは木挽町広場にある甘味処のクリームあんみつです。<br />隈取のお菓子がアクセントですね。<br />ちょっと小腹を満たすのにもピッタリです。

    ここからは食べ物のご紹介です。
    こちらは木挽町広場にある甘味処のクリームあんみつです。
    隈取のお菓子がアクセントですね。
    ちょっと小腹を満たすのにもピッタリです。

  • こちらは歌舞伎座内の喫茶「檜」のサンドイッチです。

    こちらは歌舞伎座内の喫茶「檜」のサンドイッチです。

  • サンドイッチとコーヒーのセットが定番です。

    サンドイッチとコーヒーのセットが定番です。

  • 8月は歌舞伎座の2階にある「鳳」で葛切りがいただけます。

    8月は歌舞伎座の2階にある「鳳」で葛切りがいただけます。

  • 最初はこんな感じです。

    最初はこんな感じです。

  • 蓋をとると葛切りと黒蜜が出てきます。<br />夏限定の大好きな甘味です。<br />

    蓋をとると葛切りと黒蜜が出てきます。
    夏限定の大好きな甘味です。

  • 3階の花籠で今月のお弁当も食べてみました。

    3階の花籠で今月のお弁当も食べてみました。

  • 当日でも食べられるお弁当です。<br />女性向きのお弁当ですね。

    当日でも食べられるお弁当です。
    女性向きのお弁当ですね。

  • 歌舞伎座ギャラリーの宣伝です。

    歌舞伎座ギャラリーの宣伝です。

  • にゃん太郎君が可愛い!

    にゃん太郎君が可愛い!

  • 歌舞伎座ギャラリーはお勧めです。

    歌舞伎座ギャラリーはお勧めです。

  • 8月は第一部が16日と23日と27日の3回、第二部が23日と27日の2回、第三部が10日と22日の2回となり、かなり通ってしまいました。<br />来年はどんな趣向が飛び出すのか今から楽しみです。<br /><br /><br />

    8月は第一部が16日と23日と27日の3回、第二部が23日と27日の2回、第三部が10日と22日の2回となり、かなり通ってしまいました。
    来年はどんな趣向が飛び出すのか今から楽しみです。


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