2016/10/01 - 2016/10/02
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わになのかさん
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「結局、スイスってどこなの?」妻はガイドブックを見ながら言った。
「オーストリアの南、イタリアの北?」
「いや、そうじゃなくて。というか、それを言うならドイツの南でもあるし、フランスの南でもあるし」
「細かいなあ。じゃあどゆこと?」
僕はネットで地図を見ながらぼんやり聞いた。
「スイスってさ、アルプスのイメージだけど、具体的にはどこに行けばその景色が見れるのってこと」
「うーん、マッターホルン?」
「ツェルマットだね」
「ユングフラウ?」
「インターラーケンかな」
「モンブラン」
「それはフランスでしょ」
言いながら妻はガイドブックを僕にさし出す。見ろ、ということらしい。
「そもそも、そんな最高峰を目指してどうすんの。子供もいるんだからさ。登山じゃなくない?」
「じゃあ、この山岳特急に乗って周遊してみるとかは?」僕は冊子の1ページを指さす。
「移動は荷物が厳しいなあ」
「それな。やっぱりどこか一か所に滞在して、のんびりハイキングというか、散歩というか、そんな感じか」
「それね。ハイジっぽいところがいいよね。」
「ハイジっぽい」
「そう、ハイジっぽい」
それで通じるのだから、ハイジは偉大だ。妻は再び僕からガイドブックを取り上げる。
「ここなんかどうかしら。」
「いいんじゃない。色々とハイキングコースもあるし。……シーズンぎりぎりだな」
「空いてるからいいかも」
「人でいっぱいのハイジは嫌だもんな」
そんなわけで、今回はスイスはグリンデルワルトだ。
- 旅行の満足度
- 3.5
- 同行者
- 乳幼児連れ家族旅行
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
色々とプランを考えたが、結局のところ、Airberlinでチューリッヒへ飛ぶことにした。チューリッヒからレンタカーでグリンデルワルトへ2時間半。少し厳しいが、1日のうちに現地まで到着してしまって、その日は寝るだけにした方が効率が良いということになった。
Airberlinではコストダウンのためか、機内の飲み物と軽食が出なくなっていた。これは残念だった。ないとわかるとさらに喉も乾く。次からは別のエアラインかな、と思った。企業側からすると軽微なことだと思ったことが、ユーザにとっては離れるきっかけにもなるということ。ひとごとではない。 -
到着したのは夕方だったが、その日は外へも出ず、持ってきた軽食をとってすぐにベッドに入った。十分に睡眠をとったので、翌朝はすっきり目覚めた。しかし、天気は予報通りの小雨。外の景色も霧がかっていて、良く見えなかった。
-
とりあえず、駅へ向かうことにした。途中の日本語観光案内所でユングフラウ鉄道パスの三日券を購入。これでこのあたりの電車、ゴンドラ、ロープウェイに乗り放題になる。スイスは物価が高いので、これを一回ずつチケット購入しているとかなりかさむ。とはいえ、雨が続くと乗りもしないのか?と心配もあったが、ええい、ままよと買うことにした。
グリンデルワルトの駅から、ユングフラウヨッホへの登山鉄道が出るクライネシャイデック駅へ行く電車に乗った。それ以外は山を下りる電車だ。ちなみにスイスはドイツ語圏。ドイツ語を少しでもかじったことがある人ならわかる、クライネは英語でスモールの意味である。ほかにグローセシャイデックという地名もあって、グローセはラージである。後でわかったことだが、シャイデックは峠の意味である。
黄色に緑のラインが入ったレトロなデザイン。 -
電車は立ち並ぶロッジ風の民家をすり抜けて登っていった。牛や馬が放牧されている間近を通っていくのがおもしろい。
しかし登れば登るほど、霧が出てきて、景色は悪くなっていった。なんだか荒涼とした雰囲気。これが、、スイスだというのか?戦慄する妻と僕。 -
クライネシャイデック駅に到着。この電車はここで終点。ユングフラウヨッホの山頂を目指すならば、ここでもっと麓から上がってくるユングフラウ鉄道に乗り、ひたすらトンネルの中を進んでユングフラウヨッホ駅へ向かうことになるらしい。そこからエレベータで100mを一気に登り、標高3571mのテラスへ上がるというルートらしい。
しかし我が家には小さい息子がいる。いかに生まれて8か月にして6か国制覇の勇者とはいえ、その標高と急激な高度変化は心配なので、今回は頂は目指さないことにしていた。
ユングフラウ鉄道パスは、クライネシャイデック駅から一つ上のアイガーグレッチャー駅まではユングフラウ鉄道に乗れるので、それに乗ってみることにした。
「というか、そこから上は別料金というところがあれだね。」
「うん、まあそういう設計のパスということだね」
「ここまで来てユングフラウヨッホに登らない人もなかなかいないし、そこではしっかりお金をとっておく、と。」 -
小雨と霧という悪天候とはいえ、鉄道で行けるということからか、車内は混雑していた。ヨーロッパでなかなかこういう絵面は見ない。
そして案の定、アイガーグレッチャーで降りる人もおらず、人を押しのけつつ、なんとか手動(ボタン)でドアをあけて降りた。しかも、ここで降りることを想定してないのか、プラットフォームがない。駅員の先導で電車の間を線路脇の砂利を踏みしめてすり抜けて駅舎へと入った。地味に怖かった。
駅舎の窓から周りを見渡しても霧で何も見えない。すぐに下りの電車に乗って、クライネシャイデックに戻ることにした。下りの電車には誰も乗っていなかった。朝一で降りてくる人などいないので、当然である。 -
クライネシャイデックで、グリンデルワルト行きの電車に乗り換えてまた戻る。往復してるだけだが、どうせ雨なので、ホテルに籠っているよりは全然良い。それにかなりの傾斜を進むので結構おもしろい。体感的には45°くらい車内が傾く。本当はきっと15°くらいだろう。
ガラガラの車内だったので、BOX席を両側2つ占領して、妻と娘はチョコレートを、僕はビールを飲んだ。なかなか良いじゃないか、こんなのも。 -
下の方は霧が晴れてきているようだった。
一旦ホテルに戻ってゆっくりすることにした。 -
午後、雨があがって、青空になった。
-
これはいけるかも。
ホテルから一番近いフィルスト行きのゴンドラに乗って上を目指すことにした。 -
ゴンドラが初めての娘は楽しそうだ。
しかし、上へ行くにつれて、やはり霧が出てきた。これはどうかなーと思いながらもゴンドラを乗り継いで山頂へ出た。
霧がかっているが、雨は降っていない。多くのハイキング客がコースを歩いていた。危なそうならすぐ引き返すつもりで歩き出してみることにした。
ここからはバッハアルプゼーという湖に向けて、ほぼフラットなハイキングコースが延びている。最もイージーなのは湖まで行って帰ってくる短距離往復コースだ。 -
イチオシ
しばらく霧が出ていたが、ある時、ざっと強い風が吹いて急に視界が開けた。この時の感動はまだ忘れられない。
青空。なだらかな丘陵。斜面に沿うようにうねりながら一本延びる道。両脇の険しい山々。 -
これならば、とバッハアルプゼーまで歩いた。しかし、湖に着くと、また霧が出だしたので、すぐに引き返した。本当なら湖ごしに雄大な景色が臨めるようだが、これは仕方ない。
帰り道で何組かの家族連れハイキング客とすれ違った。初心者コースだけあって、ベビーカーを押していたり、たくさん子供を連れていたりで、スローペースだ。皆一様に帰りのゴンドラの終了時間を気にしていた。
湖まであとどれくらいですか?20分くらいですよ、がんばってください。
というようなやりとり。
あの家族たちは間に合っただろうか?山頂に人を残したままゴンドラが止まるなんてないと思いたいが、あると思った方がよいだろう。自己責任の文化の中では、なんでも油断禁物、要注意である。
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