「横須賀ストーリー」の舞台～山口百恵さんゆかりの地等を散策～

2019/09/21 - 2019/09/21

京急電鉄を利用すると主要な駅では、電車が近づいてくると、歌謡曲のメロディが流れてきます。平和島駅では、ドリフターズが歌った「いい湯だな」のメロディが流れます。横須賀中央駅を利用した際は、昔懐かしい曲が流れていたのですが、すぐにはわかりませんでした。場所が横須賀だったので、曲が山口百恵さんの「横須賀ストーリー」であることにしばらくしてから気付きました。

山口百恵さんと言えば、1980年の芸能界引退にも関わらず、一昔前までは、絶大な人気を誇り、巨人軍の長嶋さんと並ぶ、昭和が生んだ国民的英雄のような存在です。山口百恵さんがすごいのは、幅広い年齢層に人気があった点だと思います。

山口百恵さんがなぜ横須賀について歌ったのかがぴんと来ませんでしたが、ネットで検索したら、やはり意味合いがあり、歌手デビュー前までは横須賀に住んでいたがわかりました。山口百恵さんと横須賀の接点について調べていたら、今まで知らなかったことがいろいろわかり、非常に興味深かったです。

山口百恵さんが住んでいた頃の横須賀から50年近くが立っているので、街も当時と比べ、大分変わったのではと思います。横須賀市内の定番観光スポットは、戦艦三笠やヴェルニー公園あたりになるかと思いますが、これら名所はスルーし、ネット情報を参考にしながら、山口百恵さんゆかりのスポットを主に散策しました。

エリア 横須賀(神奈川)

• 旅行の満足度: 4.5

引退後に出版した著書「蒼い時」の序章に横須賀について記しています。

シンプルな記述ですが、ここに書かれている内容にはエッセンスが積み込まれているので、今回参考にしました。

京急の横須賀中央駅です。

駅のホームです。

電車が近づくと、以下のメロディが流れます。

https://www.youtube.com/watch?v=58rd2iFSWT4

駅前です。

京急の横須賀中央駅周辺の方がJRの横須賀駅よりも賑わいがあります。

横須賀市中心部の地図です。

この日、主に歩いたのは、京急電鉄が走っているもっと奥に位置する不入斗町です。

三笠ビル商店街の入口です。

ビルの一階が商店街になっています。

60年前からある商店街のため、山口百恵さんが横須賀に住んでいた頃には存在していたはずです。

正面の駐車場の奥は、さいか屋です。

現在の駐車場の場所にさいか屋本店がありました。1973年に屋上ステージで地元の人にデビュー曲「としごろ」を披露しました。

https://www.youtube.com/watch?v=_QrgLg6Y8d8

デビュー当時は、アイドルという言葉がぴったり当てはまります。

どぶ板通りまで来ました。

どぶ板通りは、米兵が利用するバーやお店が多い事で知られています。

昔はもっとディープで、どぎついお店が多かったようですが、近年は観光客向けのお店が増えていて、時代の変化が感じられます。

米国人向けのバーです。

お土産屋さんです。

三浦半島を感じさせる店名ですね。

ジャケットショップです。

ほぼ歩行者天国のような通りですが、たまに車が通っていました。

どぶ板通りでは、一番人気がある飲食店といっても過言ではない、バーガーショップの「TSUNAMI」です。横須賀グルメの一つであるネイビーバーガーを食べることが出来ます。

この日はこちらで食事をしました。別の旅行記で紹介しました。

バーです。

どぶ板通りのジョンパーのお店では、一番有名な「ヨコスカジャンパー」です。

バーの外に貼ってあった写真です。

お土産屋さんです。

ジャンパーやファッション関係のお店です。

米軍基地の関係で、横須賀には3万人近くの米国人が住んでいると言われています。街を歩いていると、米兵とその家族にとって何が日本にはない彼らにとっての必需品なのかが何となくわかってきます。

どぶ板通りには、横須賀の街に馴染み深い有名人の手形リリーフが設置されています。

宇崎竜童さんの手形です。

宇崎竜童さんの歌を聴いた山口百恵さんが、自分の意思で曲を書いてほしいと依頼したのが「横須賀ストーリー」の誕生秘話です。その時の背景について、リンクで紹介しています。

https://www.youtube.com/watch?v=8SGbFL1WHD4

阿木燿子さんの手形です。

阿木燿子（作詞）・宇崎竜童（作曲）夫妻は、山口百恵さんに70曲以上を提供しました。「横須賀ストーリー」に次ぐ大ヒットは、1978年の「プレイバック Part2」です。阿木燿子さん曰く、その当時大人気があったピンクレディーに対抗する意味合いもあった曲です。

https://www.youtube.com/watch?v=NmZk8E9_y7Y

山口百恵さんは、この年の紅白歌合戦のトリを若干19歳で成し遂げるという偉業を果たしたのですが、その時にこの曲を歌いました。

アイリッシュパブです。

どぶ板通りの昔の写真を紹介していました。

輸入品と中古品のショップです。

NYCのエンパイアステートビル（クライスラービル？）の形をした柱です。

このような入れ墨のお店も結構目にしました。

京急電鉄の汐入駅です。

こちらの地図を参考にしながら、不入斗町方面まで歩きました。

今回感じたのは、実際に歩いてみると、地図には描かれていない細道がたくさんあり、迷うことが多かったことです。あと、坂道が多いです。「横須賀ストーリー」の歌詞にも坂道について言及しますが、実感できました。

このような商店街を歩きました。

汐入子之仲通りを歩きます。

この日最初に見た石段です。

目的地に近づいてきました。

中学二年生まで通っていた横須賀市立不入斗中学校です。

歌手デビューしてからは、品川の中学校に転校しました。

「蒼い時」でよく利用したと記していた中学校の前の新井ベーカリーは、正面の駐車場がある場所にありました。

向かいにコンビニがあったので、時代を感じました。山口百恵さんが住んでいた頃は、コンビニの業態自体がまだ存在していなかったはずです。昔ながらのパン屋さんで提供していたものは、コンビニがニーズに応えているのではと思います。

最近の横須賀の顔と言えば、やはりこの方ですね。

途中にあった看板です。昭和を感じさせます。

正面の高台にある団地が住んでいたとされる鶴ケ丘団地です。

このような階段はたくさんあるのですが、通学に利用していたかもしれません。

鶴ケ丘団地の最寄りのバス停です。

団地の配置図です。５棟あります。

団地から見渡した周りの風景です。

古いのは目に見えて明らかでしたが、半数以上は利用されているような感じでした。

団地内の公園です。

年配者が圧倒的に多そうなので、今ではあまり利用されていないように思います。

芝生はしっかり手入れされています。

1960年代の前半に建てられた公営団地のため、もう半世紀以上経っています。

山口百恵さんが住んでいた頃は、日本の高度成長期と重なる時期なので、その頃は、若い世帯が多く住んでいる新興の団地だったのでしょう。

母子家庭で育った山口百恵さんですが、母親と妹にもっと楽な生活をさせたい思いで、番組「スター誕生」で準優勝を果たした後に、14歳の時に歌手になることを決心しました。

以下は代表曲のひとつであるさだまさし作の「秋桜」です。

https://www.youtube.com/watch?v=1_iPl-Ka7Zs

ミニ農園もありました。

一昔前の日本の団地という感じで、もちろんエレベーターは設置されていません。

こちらが正面階段のようでした。

この階段は利用しているでしょう。

小学校方面に向かいます。

横須賀アリーナです。

不入斗公園陸上競技場です。

「蒼い時」で言及している作りかけだった市営グラウンドは、おそらくここのことでしょう。

小学校2年生の途中から通ったとされる横須賀市立鶴久保小学校です。

小学校の校舎とグラウンドです。

昔を感じさせる銭湯です。小学校の正面にありました。

レトロな雰囲気な駄菓子屋さんです。

歩いていて感じましたが、不入斗町は平均年齢が高いです。

近年人口減少のスピードが全国トップクラスとして知られている横須賀ですが、この日歩いていて、何となく感じました。市内中心部から都心へのアクセスはたしかに便利ですが、市内から市外を繋ぐ交通網がイマイチであったり、谷や細道が多いのが好まれないのはもちろん、商店街のお店も閉じているところが多かったです。

びっくりしたのは、大通りに面している汐入にあるイオンの閉店でした。場所的には好立地のように思えるのですが、車利用が前提になるので、若い客層が少ないのでしょう。

横須賀はトンネルが多いことでも知られています。

昔ながらのパン屋さんです。

「蒼い時」で毎週日曜日に通っていたと記している横須賀市立中央図書館です。

図書館の前にある公園です。

残念ながら、あまり整備されていないようでした。予算がないのでしょう。

公園内のパンダ像です。

坂道を下ります。

細道を通ります。

この方のポスターは街の至所で目にします。

三崎街道まで来ました。

横須賀市内には、昔遊郭が存在しましたが、その名残でしょうか、青や紫色の建物が多く立っている場所がありました。

元スナックやバーのような店舗がありましたが、こちらは居酒屋です。

中央公園まで向かいます。

高台にあるので坂道を上がります。

文化会館や博物館があります。

文化会館です。

地元の人が「これっきり坂」と呼んでいる坂を昇ります。

この先が中央公園です。

中央公園に到着です。

さらに階段を上がります。

ここから海を見ることが出来ます。

「蒼い時」と「横須賀ストーリー」で登場する海は、ここから見た景色です。

以下リンクのPVで45年近く前の横須賀の街の風景が見れます。

https://www.youtube.com/watch?v=u_LZv5sL-XQ

正面が猿島です。人気の観光スポットです。

海を見ながら、横須賀からいずれ離れることも考えていたのでしょう。

山口百恵さんのシングルで、一番売れたのは、たくさんの人が知っている谷村新司作の「いい日旅立ち」です。

https://www.youtube.com/watch?v=Dgv3vNdRVfU

米軍基地方面です。

内陸部です。山や谷の合間にたくさんの家が建っています。

平和モニュメントです。

中央公園は、旧日本軍の演習砲台跡を利用して造られた公園です。

「これっきり坂」を下ります。

こういった階段は、この街では一般的です。

坂を下ります。

京急の線路沿いを歩きます。

赤い建物が目に止まりました。

安浦の商店街です。

ぽつぽつと営業しているお店はありましたが、基本シャッター化していました。

安浦はその昔、遊郭があった場所で全盛期はかなり栄えたようですが、今はその当時の面影はほとんどありません。

ここまで歩いてきたのは、このお店が目的でした。

ポテチパンの発祥のお店として知られている中井パン店です。

近くに住む某元総理大臣一家も贔屓にしている同店ですが、時間が遅かったためか、看板商品のポテチパンは売り切れでした。次回訪問の楽しみにとっておくことにしました。

途中にあった橋です。

京急の列車です。

最寄りの駅は、県立大学駅です。

元々は安浦駅だったですが、2004年に改名されたようです。遊郭のイメージが強ったため、地元の人には地名としての「安浦」は、悪名高ったようなことをネット情報で知りました。

横須賀中央駅から特急や快特を利用すると、都心部までのアクセスはいいのではと思います。

山口百恵さんには、二人の息子がいますが、長男の祐太朗さんは、シンガーソングライターとして活躍しています。最近になって、祐太朗さんは、百恵さんの歌のカバーを歌い始めるようになり、カバー曲中心のアルバムも公表しています。

以下は、三浦祐太朗さんが歌う「ありがとう　あなた」です。

https://www.youtube.com/watch?v=2JvHDCbGdQ4

この旅行記へのコメント （2）

• tamuさん 2020/05/07 15:02:07

  けっこうな運動量になりますよね

  いやぁ～
  坂の街をこれだけ歩かれたら良い運動量になりますね。
  私は最近年のせいか階段を急に上がると心臓が悲鳴を上げるのでこれはヤバいですね。
  若かりし頃は良く歩きました、営業職のおじさん（下手したらお爺さんですね）は無理すると若い人の迷惑になるので、楽しく拝見させて頂いて満足致しております。
  そんな見入っている間に京急蒲田を越えて羽田空港まで来てしまいました！
  （空港線快特のため、途中止まりませんでした）
  阿呆ですね…
  迷惑メールの愉快犯よりアホかもしれません…
  乗越で余計に電車代支払い、
  羽田空港を覗いて帰ります。
  お陰様で何か発見があるかも知れませんね！
  （くれぐれも迷惑にならない様に一回りして撤収します）
  
  tamu.
  

  Antonioさん からの返信 2020/05/08 00:40:18

  RE: けっこうな運動量になりますよね

  こんばんは。コメントありがとうございます。
  
  そうですね。たしかに当初想定していたよりも歩いたのを覚えています。
  
  歩きながら、なぜ横須賀市から人が離れ、近年は住む場所として人気がないのも何となく理解できました。交通のアクセスはたしかに不便です。
  
  横須賀観光は普通海岸沿いで済ます人が多いと思うので、内部の方のもう少し生活感が感じられるところを見れたのは、よかったです。