2019/08/12 - 2019/08/16
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ケッペさん
大阪から釜山まで、片道19時間かけて行く船があります。
いつかのんびり船旅を兼ねて韓国へ行ってみたいと思っていました。
仕事の長期休みと船の日程がうまく合わせられ、今回それが実現できました。
今回は母も行ってみたいということになり、母と息子の二人旅ということになりました。
私自身の息子は受験を控え、嫁さんにもどうぞお好きにと言われ、今回は(も?)勝手に行ってまいりました。
ごめんなさい。
釜山、良洞村、慶州などを巡ってきました。
ニュースでは連日、NO JAPAN、不買運動など騒ぎ立てておりました。
8月15日の光復節にも日程が掛かることになり、一抹の不安も抱えながらの旅立ちでしたが、実際のところどうだったのでしょう?
果たして無事帰ってこられるのか??
とんだアクシデントに巻き込まれましたが...
- 旅行の満足度
- 4.5
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(出典:HIS社ホームページ)
韓国へは、ふだんはセントレア(中部国際空港)から飛行機で行きます。
九州方面であれば、高速船のビートルや、関釜フェリーなどの選択肢がありますが、ここ中部圏からはやはりセントレアから飛行機というのが一般的です。
そんななか、比較的近い(?)大阪から、大阪⇔釜山にパンスター・クルーズという船があり、これを使い今回はのんびりと船の旅をしようと計画しました。
パンスター・クルーズの船旅は、主に三つの旅行会社の企画ツアーがありました。
①パンスター・クルーズを運営するサンスターラインの企画ツアー
②阪急交通社の企画ツアー
③H.I.S.関西社の企画ツアー
その中でも、旅行代金が明瞭で、今回一番お値打ちであったH.I.S.社のものを選択しました。
今回の旅はH.I.S.関西社が企画していた「船で行く釜山5日間」というパッケージツアーで、船とホテルがセットになった船中2泊を含む4泊5日のツアーです。
旅行代金は、
・往復船舶(船中2泊)
・現地ホテル(2泊)
・港湾使用料
・国際観光旅客税
を含み、一人22,010円が基本料金となっていました。
これは、乗船日、現地ホテルのグレード、申込み時期によって変わってきますが、最低限必要となるものを含んだ料金です。
お盆の時期にも関わらず破格の値段でした。
母が船室のアップグレードを希望し、デラックススイートにアップグレード。
また、船の食事も事前購入し、以下の代金がプラスとなりました。
船室アップグレード:10,000円(一人往復)
食事の事前購入:3,000円(一人往復、4食分)
前回の旅も関空で降りて中部圏まで移動という、余計なことをしておりましたが、今回も大阪南港まで移動が必要という、船に乗る目的のために余計な手間とお金が必要な旅となりました。(めんどうな人はやりませんよね)
前置きが長くなりましたが、今回の旅行記のはじまりです。 -
旅行一日目(8月12日月曜日)
初日はまず船に乗るために、出発地である大阪まで移動となります。
一人旅であれば、せこせこと鈍行で大阪まで移動していたかもしれませんが、今回は母もいるため、そんな無茶なことはできません。
新幹線で快適♪に移動です。
それでも、名古屋⇒新大阪⇒大阪⇒弁天橋⇒コスモスクエア⇒大阪国際フェリーターミナル とそれぞれ乗り換えがあり、結構な大移動でした。
国際フェリーターミナルの最寄り駅であるコスモスクエア駅からは、出航時間に合わせてシャトルバスが出ています。
大混雑を予想していましたが、同じバスに乗った人は15人くらい。バスは何本か出ていますが、どれもそんなに人は乗っていないようでした。
国際フェリーターミナルやその周辺には食べるところが無いとのことでしたので、コスモスクエア駅近くのコンビニで食料や飲み物を買ってシャトルバスに乗り込みました。 -
月曜日の船の出発予定時刻は15:30で、1時間30分前までにチェックインを済ませるようにと案内にはありましたが、シャトルバスの最終は14:05発なので、それくらいまでであれば大丈夫のようです。
5分ほどの乗車で国際フェリーターミナルに到着します。 -
ターミナルへはシャトルバスのほかにも、車で送ってきてもらっている人など様々です。
人が溢れかえっているという感じでもなく、飛行場とは違った感覚が味わえます。
ここから中国行きの定期船も出ているようです。 -
私たちが到着したのは14時頃でしたが、チェックイン・カウンターにはまだチェックインの列はできていました。
受付が長いなぁと思いながら自分たちの番になったとき、その理由がわかりました。
台風10号がちょうど日本列島に近づいてきており、復路便に影響が出そうだということで、各自説明と誓約書への記入を求められていたためです。
あまり内容を覚えていませんが、「復路が欠航の可能性があることを承知のうえで往路に乗船します」というような内容の誓約書にサインをしました。
心が浮かれていたこともあり、理解半分でサインをしました。
やめるわけにはいかないですからね。 -
出国手続きを済ませて乗船準備をします。船ということで、心なしか乗客の荷物が飛行機旅行より大きい気がしました。
荷物検査はあったかどうかも覚えていないくらい簡単に済みました。
(あれ?あったっけ?)
ただ、ときどき何人かが別室での荷物検査に連れていかれていました。
なにか抜き打ち検査の基準があるのでしょうね。 -
ターミナルから船は目と鼻の先に見えていますが、船の乗船口までシャトルバスに乗ります。岸壁事故や不測事故を避けるものと思われます。
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バスを降りると船は見上げる高さにあります。
これから始まる船旅を期待させてくれます。 -
ターミナルから船まで運んできたバスが帰って行きます。周りはたくさんのコンテナに囲まれています。
パンスター・ドリームは貨物運搬が主体の船で、そこに乗客もリーズナブルに乗ってもらおうというコンセプトのもとで運行していると聞いたことがあります。 -
バスを降りてブリッジを渡り船に乗り込みます。船へは地上にかかる連絡橋を使い乗船します。
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入り口にはメッセージが掲げられています。
「乗った瞬間始まる旅」
そう、この船は韓国籍のため、船内もハングルが主体の日本語併記です。 -
乗船するとすぐにエスカレーターでロビーまで上がり、そこで初めて船室番号を教えられます。
クルーズ・ゾーンの乗客は、ここでラウンジに入ることができるカードも受け取ります。 -
ここから船内の様子を~♪
と、ふつうは始まるのでしょうが、客室の紹介は、サンスター・クルーズのホームページ、他の方の紹介記事や動画で詳しく説明されており、まったくその通りだったので割愛いたします。
♪♪船の煙突のイメージ写真で想像を巡らしてください♪♪
というか、船内の写真をほとんど取り忘れただけです...
船はもともと日本で「サンフラワー」として製造、使用されていたもののようで、日本人にとっては違和感がほとんど感じられません。
ただ私たちの部屋のウォッシュレットは、機能はあるが水が出てこないという、ちょっと残念な仕様でした。
TVは出航から韓国放送が中心であり、日本の中を航行しているのに日本の放送は見られないというジレンマに駆られる人も多いのではないかと思いました。
気になる電波の受信ですが、大阪港で出国をしてはいますが、釜山直前まで日本の領土を航行していることになります。
少なくとも瀬戸内海を航行中は、ふつうに日本の携帯電波を受信できます。
関門海峡を抜けて玄界灘に差し掛かると電波受信は難しくなるのかもしれませんが、その時間は深夜に差し掛かっており就寝していたため不自由は感じませんでした。
そのため今回は釜山港でWi-Fiルーターを借り、帰りに釜山港で返却するという計画にしました。
5日間の旅行中、3日間だけWi-Fiルーターを使用することにしました。
ラウンジに入ることができれば、フリーWi-Fiを使用できます。
ただしラウンジに入るにはクルーズゾーンの客室を利用しているのが条件のため、フェリーゾーンの客室の場合はちょっと厳しいようです。 -
さて、旅の様子に戻ります。
船には15時前に乗り終え、出航まで30分待つのかな?と思っていたら、15時に船が動き出しました。乗客も少なく、予定より早い出航になったのでしょうか。 -
外にでると、海遊館や...
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USJを見ながら大阪港を離れていく様子が見られます。
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大阪や神戸の街並みを右手に見ながらしばらく進みます。
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1時間ほどすると、最初の瀬戸内海にかかる橋となる明石海峡大橋に差し掛かります。
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橋を下から見上げて通過するというのは、やはり船旅の醍醐味です。
大阪港も厳密には瀬戸内海にあたるようですが、やはりここの橋をくぐると、瀬戸内海に入ったー!!という実感が湧いてきます。 -
パンスターと瀬戸大橋のコントラスト!!
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海は穏やかで、揺れはほとんど感じません。船は原則右側通行のようで、すれ違う船は左手に見られます。
また、航行する船は漁船や貨物船など様々で、抜きつ抜かれつ、船好きには楽しいでしょう。 -
船内を探索します。
売店には「白い恋人」や「東京ばなな」も売っています。免税店もありますが、ちょっと寂しいかな?
汗をかいたのでお風呂に入ります。我々の部屋にはシャワールームもついていますが、やはり大浴場に入ります。揺れもほとんどないため快適でした。
写真はカフェ「夢」の外観。こちらで船内の想像をめぐらせてください。
(なんせ船内の写真がほとんどない) -
ラウンジも利用してみます。コーヒーやジュースも提供されます。
ただ、常に乗員がいるわけではないため、タイミングが悪いと何も残っていないということが起こります。
Wi-Fiはラウンジ内で使用することができ、何かあればここに来てインターネット接続をしていました。 -
前方を見ることができる窓があり、涼しい部屋でのんびりと景色が眺められます。
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船は小豆島の南側を通過していきます。
ちょうど一年前に家族で小豆島旅行に来ており、そのとき利用したフェリーや港、街を船の右手に眺めることができ、なんだか懐かしい記憶がよみがえります。 -
船の左手には高松の街や、源平合戦の部隊である屋島が見えます。
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高松⇔小豆島、あるいは離島を結ぶフェリーや高速船が横切っていきます。
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瀬戸内海の穏やかな海と島々の景色を見ながらのクルージングです
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甲板には人影はまばらでした。
お風呂に入ったり、船室でくつろいだりと、みなさんそれぞれの旅を楽しんでいるのでしょうか? -
この時期、日没は夜の7時頃。ちょうど小豆島を過ぎたあたりからサンセットを迎えます。
次の本四連絡橋である、瀬戸大橋も遠くに見え始めてきました。 -
雲がうすくかかり、空と海と島の調和が絶妙です
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船上から瀬戸内の島々を眺めながらのサンセットは、なんとも言えない贅沢な気分です。
甲板には人が集まり、それぞれお気に入りのサンセットを写真に収めていました。 -
ポツリポツリと浮かぶ島を横目に、船はゆっくり進みます
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貨物船に抜きつ抜かれつ♪
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船は瀬戸大橋の通過に備えます。
と同時に、夕食のアナウンスが入ります。
瀬戸大橋をくぐる時間と食事の時間が重なることになり、迷った挙句、橋の通過を見てから食事をすることにしました。これが大誤算となり、ほとんど食事がとれない事態に陥りましたが... -
橋は手の届きそうな位置にあるにも関わらず、なかなか近づいてきません。
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近づくとそのスケールの大きさに驚きます。瀬戸大橋は上を車が通行し、下は電車が渡る吊り橋で、1988年の開通ということは、既に31年が経過していることになります。
31年前にこんな大工事を完成させた人間の偉大さを感じました。 -
通過~♪
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瀬戸大橋と坂出の工業地帯の夜景が美しいコントラストを生み出しています。
食事時間が残り20分しかありません。急いで食堂に降りると、ほとんどの乗客はすでに食べ終わり、テーブルや食器は片付けが始まっていました。
食事はバイキング方式で、辛うじて一通りのおかずは残っていたようでしたが、慌ただしく過ごした食事となってしまいました。
食事を済ませて船室にもどり、ベッドで横になっていると、夜のイベントの案内放送が入りました。
話のタネにイベントを見る予定でしたが、疲れてそのまま朝まで寝てしまいました。イベントは他の方の紹介や動画でご覧ください...
夜遅くに非常に強い揺れを感じ始めました。
どうやら関門海峡を過ぎて玄界灘に入ったようです。
ぼんやりとそんなことを考えながら明け方まで寝ていました。
この日は午前4時頃に流星群が見られたということで、あとから見たという乗客の方に話を聞いたところ、海の上で視界を遮るものがない中で見る流星の群れは、それはそれは美しく、感動ものだったとのことでした。
「帰りには絶対見るぞ!!」と誓うのでした、叶わずも... -
旅行二日目(8月13日火曜日)
朝起きると、ひじょうに強い揺れを感じました。
乗り物にはめっぽう強い方だと思っていましたが、まさか船酔いにかかるとは思いませんでした。
なんとか持ちこたえますが、食欲もあまり湧きません。
デッキへ出ると一面の大海原で、瀬戸内海のそれとは景色も揺れも違います。
こんな両局面を楽しめる(?)のもこの船ならではなのかもしれません。
携帯の電波は既に受診できません。
ラウンジへ行ってWi-Fi接続して地図を確認すると、対馬を通過するころでした。
遠目に対馬を眺めることで、ここはまだ日本なんだと感じます。
朝風呂に入り食事に向かいます。 -
昨日の失敗を活かし、朝食は時間どおりに向かいます。
朝食もブッフェ形式です。
今回は時間もじゅうぶんあり、食事の量もじゅうぶんあります。
しかし船酔いで気持ちが乗りません。
たくさん盛り付けると残してしまいそうだったので、少しずつを何回かに分けてなんとか食べましたが、つくづく食事には苦労したクルーズでした。 -
食事時間が終わり、しばらくすると下船の案内が入ります。
朝はあまりのんびりしている時間がありません。
デッキに上がると既に大陸が見え始めています。
釜山の街が広がり始めてきています。 -
韓国は縦に長いマンション林立しているため、明らかに異国の風景です。
行ったことは無いですが、マンハッタンやそんなとこに来た気分です。
飛行機で上から眺めることはあっても、沖合からこのような風景が徐々に迫ってくるというのが船旅の醍醐味なんだと感じました。 -
陸に近づいてくると、波も穏やかになってきたのか、船酔いも解消されてきました。
正面には釜山港、右手に海雲台や広安里、左手には太宗台が見えます。
平地はマンションが林立、山の斜面には民家がひしめき合っているという釜山独特の風景が広がります。 -
釜山から来た高速船「ビートル」が、日本に向けて水中翼を靡かせて颯爽と駆けていきます。
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いよいよ釜山港に入っていきます。
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韓国最大規模の貨物港、世界でも有数の貨物港ということもあり、コンテナの規模が半端ないです。レゴブロックを積み上げたようなその景色は圧巻です。
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倒れないの~?
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釜山港大橋をくぐり船は釜山港に入港します。
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通過~♪
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東京を結ぶ貨物船?
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釜山タワーを正面に見ながら入港していきます。
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釜山際旅客ターミナルは広く、新しく、きれいです。
19時間の長いようで短い船の旅もこれで終了です。 -
下船はボーディング・ブリッジによる下船で、スムーズに、そして楽に降りられます。ターミナルに続く通路もきれいで、とても心地良いです。
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関釜フェリーも停泊しており、そちらのほうが新しくて快適そうな気がしました。
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入国手続きを済ませると、韓国にいよいよ入国です。
期待に胸が膨らみます。
仁川空港とは違い、入国手続きにもほとんど並びません。
釜山のターミナルはとても広くきれいで快適です。
九州をはじめ、たくさんの国際航路がでているようです。
いよいよ釜山上陸です!!
19時間の船旅、お疲れ様でした!!
※尚、この次の日、台風接近により帰りの船の欠航が決まりました。
予定帰国日の三日後に出る船へ乗船することも選べましたが、仕事の都合もあり復路の乗船をキャンセルし、飛行機で帰路につくことになりました。
そのため復路の乗船記はありません。船の旅行記はこれで終了です。
往路でのやり残しを復路でかなえられず残念な気分ですが、これも一つの経験となりました。
ちなみに、海外旅行保険でいうところの「航空機遅延」による類の補償は、船舶では補償の対象にならないということを知りました。
欠航による代替の飛行機や、現地での延泊料金は自腹となるので、船旅では十分に注意が必要です。
それでも船舶会社からの返金は多少あるようです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
韓国内での記録は別の旅行記に記します。
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旅行記グループ パンスター・クルーズで行く釜山、良洞、慶州
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