2011/06/25 - 2011/06/29
2631位(同エリア4427件中)
パンダ番長さん
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- 10,077アクセス
- フォロワー2人
ベトナム旅行4日目(最終日)。ハノイからハロン湾観光、その後ハノイでの散策から帰国までの旅程。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
PR
-
<朝の朝食とハ・ロン湾への移動>
朝6時に起床する。直ぐに顔などを洗い、身支度を行う。
今日は6時半から朝食が取れる。身支度を済ませ、昨日から充電を行っていたカメラのバッテリーなどをしまい、今日必要なものだけをリュックに入れる。
6時30分過ぎに1階に下り、ロビー奥のレストランに向かう。レストラン前にはカウンターがあり、ホテルの女性が受付を行っている。そこでルームキーを見せ、レストラン内に入る。
見るとレストランのアーチ状の入口上には、店名の看板がある。その看板には“EL Patio”の文字が見える。 -
入口を入り、レストランの奥に進む。丁度レストランの中央に調理場があり、その前にバイキングの料理がテーブルに並んでいる。
料理の並ぶテーブルの奥の席に着き、荷物を置き、料理を取りに行く。
西洋式のバイキングでお決まりの料理類が並ぶ。生野菜などをまず皿に取り、その後中央の調理場でコックが作る卵料理を注文に行く。目玉焼きを注文し、出来る間にハムやソーセージなどを取る。
目玉焼きが出来上がり、それを皿に乗せて貰い、その他の料理を取る。
その皿をテーブルに置きに戻り、更にパン類とパッションフルーツジュースを取り、席に戻る。するとウェイトレスが来て、珈琲か紅茶かを聞いて来るので、珈琲をお願いする。
珈琲を入れて貰い、食事を開始する。
ソーセージなどの味が少し日本のものとは違うが、これはこれで美味しい。パンといっしょにこれらの料理を食べ終え、更に料理を見に行くと、調理場で麺類も作り始めている。フォーである。
そのフォーを食べる事にし、その場所に行くと、2種類の麺が用意されている。一つはポピュラーな平麺で、もう一つは素麺の様な細麺である。その細麺の方をお願いする。
すると具も鶏肉を茹でたものを細く裂いたフォー・ガーと言う麺料理である。
フォー・ガーを持ち、席に戻る。そしてそれを食べ終えると最後にフルーツ類を取り、食べる。
フォー・ガーは非常にあっさりとしたスープで非常に食べ易かった。少し辛いと思っていたが、そうでもなく、非常に美味しい麺である。
珈琲を飲み終え、食事を終える。時刻は7時15分過ぎである。 -
部屋に戻り、集合時間まで時間を潰す。部屋から今日の天気を確認すると、曇よりとした雲が懸かった空で、朝まで雨が降っていた様である。今、雨は止んでいる。
その後、少し早いが8時過ぎに1階に下りる。そして、フロントでチェックアウトを済ませ、ツーさんが来るのを待つ。8時15分頃にツーさんがロビーに現れた。 -
ツーさんに朝の挨拶を行い、そのまま車に向かうのかと思ったが、ツーさんがまだ車が来ていないと言うので、少しロビーのソファで待つ事になった。
ツーさんが携帯で運転手のファンさんに連絡を入れている。
8時半前にロビーを出て、ホテル入口で車が来るのを待つ。直ぐに車がホテル入口に来た。
車に乗り込み、今日の観光目的地であるハ・ロン湾を目指す。
メリノ・ハノイホテルから市内の通りを抜け、郊外に向かう。郊外に続く幹線道路に入り、その道をひたすら走る。この幹線道路が1号線である。
交通量は意外に多く、また、大きなトラックも数多く走っている。偶にそのトラックを抜きながら、郊外に向けて走り続ける。
郊外には多くの工場が並んでいるが、殆どが海外企業のもので、日本の企業なども多くある。
また、ツーさんが教えてくれたが、日本語を教える専門学校もあった。
その後、この1号線から外れ、別の郊外の道を走る。工場地帯を抜けると田園が広がる。
この様な郊外の風景を見ながら、ハ・ロン湾を目指す。
ハ・ロン湾までは、ハノイ市内から約3時間掛かる予定である。その途中で1回ないしは2回のトイレ休憩を取る予定になっている。
ハノイ市内から1時間程走ると村に差し掛かり、大きな火力発電所らしきものが見えて来る。非常に大きな2本の煙突が特徴的な発電所である。
ツーさんによると、この火力発電所は北部ベトナム最大の発電所で、ベトナム北部の殆どの電力をここで賄っていると言う。
また、この発電所は2つに分けられ、古い発電所と新しい発電所に分けられる。
古い発電所はソビエト連邦(現在のロシア)の援助で建造されたもので、新しい発電所は日本のODAで建造されたものだと言う。
ロシアの発電所は発電効率が悪く、現在は新しい発電所が中心に使用されているそうだ。高い煙突が見える方が古い発電所施設なのである。
その発電所を過ぎると、再び、田園地帯が広がり始める。丁度、この辺りは稲穂が黄金色に色づき始めている。所々に蓮の畑も見えるが、ベトナム中部に比べては非常に少ない。
更に30分程この様な風景を見ていると、また、道路の両脇に工場などの大きな建物が現れ始める。
するとツーさんが、「もう少しでトイレ休憩所に到着します。」と言う。 -
<トイレ休憩での土産物店と再び、ハ・ロン湾を目指す>
そして、暫く走ると道から大きな駐車場に車が入る。その横には工場の様な平屋の大きな建物が建っている。その駐車場奥に車が止まり、そこで車を降りる。
車が止まった辺りには大きな石の彫刻像が屋外に並んでいる。
車を降りて、まずは近くにあるトイレに行く。トイレを済ませ、建物の入口付近に戻るとツーさんがいない。ツーさんもトイレに行った様なので、ツーさんが戻るのをそこで待つ。
建物の入口脇には大きな写真が幾つも並んでいる。見ると大きな石像を購入した人達の写真である。
殆どが日本人である。それらの写真を見ているとツーさんが戻って来た。
ツーさんと共に建物内に入る。建物内は意外に広く、中は全て土産物売り場である。入口の右手にテーブルが並びそのテーブルに向かい、多くの女工員が並んで作業をしている。
何をしているのかと見に行くと刺繍である。ここでもホイアンの街で見た様に絹糸で刺繍の作業をしている。それを暫く見た後、展示されている土産物を見て廻る。
まだ、ハ・ロン湾に向かう途中であるので、土産物を買うつもりはないが、一応見る事にした。
すると見始めると日本語の話せる女性店員が1人、私に付いて廻り始める。
その女性店員は私が立ち止まり土産物を見ると、その都度、土産物の説明をしてくれる。
その案内人が付いた為にツーさんが何処かに消えてしまった。
絹製品や置物類など様々な土産物がある。絹製品類で、興味ある物が何点かあり、その物を購入する事にした。また、壁掛けの飾り絵が気に入り、それも購入する事にした。買うつもりがなくても、どうしても品物を見ると、欲しくなるものがある。
購入する物を女性店員が持ち、レジに連れて行かれ、そこで支払いを行なう。
ドル表示の物が多く、ここでの買物はカードで支払う事にした。その支払いを終えると、ツーさんが現れ、「お茶のサービスがあるので、お茶でも飲みましょう!」
と言い、建物の隅にある軽食を販売しているエリアのテーブルに座り、出されたお茶を飲む。
テーブルにはお茶菓子もあり、自由に食べて良いみたいである。
お茶を飲み終え、そろそろ休憩終了である。最後に車の中で飲む飲物を購入する事にし、ツーさんに冷えたお茶のペットボトルの購入をお願いする。代金は20,000ドン(約88円)である。
それを持ち、出口を出る。そして出口前で車が来るのを待つ。
広い駐車場には車が殆ど止まっていない。確かに建物内にも観光客は非常に少なかった。
車が来て、乗り込み、再びハ・ロン湾を目指し、走り始める。ここからハ・ロン湾のクルーズ船が出るバイチャイと言う街までは約1時間との事である。
途中、必要ならばもう1回トイレ休憩を取ると言う。車はひたすら真直ぐな道を走る。
景色もあまり変化がなく、退屈な時間が続く。その様な状況が30分程続いたが、その後右手に海が見えて来る。それもハ・ロン湾の一部なのか、山の様な島が幾つも見えて来る。
その景色を右手に見ながら少し走るとツーさんが、「もう少し行くとトイレ休憩の場所に到着しますが、寄りましょうか?」と尋ねて来る。
私が、「トイレ休憩は必要ありません。」と答え、2回目のトイレ休憩はパスする事になった。
するとその先で道が分かれ、我々の車は左手に進む。右手の道には近代的な橋が見えて来る。
これはトゥアンチャウ島への道で、このトゥアンチャウ島にあるテーマパークのトゥアンチャウ・ハ・ロンがあり、この橋はその入口になっているとツーさんが教えてくれた。
更に少し走ると建物が多くなって来た。バイチャイの街が近づいて来た様である。
すると前方に大きな看板が見えて来た。ハ・ロン湾の中の施設の宣伝用の看板である。
ハ・ロン湾はもう直ぐの様だ。
すると、その先で道が再び2手に分かれている。左方向の道は中国国境に繋がる道である。そして、右方向の道がハ・ロン湾の港町であるバイチャイの街へと続く道である。
更に走ると両側に高い新しい建物が見えて来る。これらは、このハ・ロン湾観光の為のホテル群である。
その左手奥には新しい民家が見えている。ここがバイチャイの街の様である。
そのホテルの並ぶ中を進むと、右手にジャンク船の様な船がたくさん見えて来る。
この辺りはもう港になっている。
その先の右手に建物が見えて来て、その前の駐車場に車が入って行く。
この建物がハ・ロン湾クルーズの乗船場である。時刻は12時前である。 -
<ハ・ロン湾クルーズの開始>
車を下り、その建物内に入ると、意外と中は狭く、乗船チケットの購入窓口と狭い待合場所しかない。ツーさんが窓口で乗船チケットを購入する。
もう直ぐに桟橋に移動するらしく、そのまま建物を出て、海沿いに乗船桟橋に移動する。
30m程先に乗船桟橋あり、その桟橋に行くと、その桟橋入口にゲートがあり、ここで乗船チケットをチェックしている。
ここでツーさんが、そのゲートにいる係員に何か話をしている。その話が終わると、乗船チケットを見せ、ゲートを抜ける。
ゲートを抜けるとツーさんが、「乗船までに少し時間があります。乗船する船は28番船です。」と言い、その桟橋入口で少し待つ事になった。 -
その桟橋の周りには、多くのジャンク船の様な船(ジャンク船には帆があるが、帆柱はあるが、帆を張っていない船である)がそれこそ無数に停泊している。
良く見ていると、その船の大きさも違う。
1階建ての船や2階建ての船、更に大きな船と大きさが違う。
少しこの場所で待っていたが、先程のゲート係員のひとりがツーさんの所に来て何かまた話をしている。その話を終えるとツーさんが、「桟橋の乗船場所に移動します。」と言い、桟橋を歩き始める。
桟橋は入口から100m程海の方に延びている。
その桟橋を半分くらい歩いた辺りに乗船場所がある。
まだその入口には船が停泊していない。この場所で再び待つのである。
ツーさんが、「我々の乗る船は28番船です。」と再び言うと、海の方を指差す。するとゆっくりとこの桟橋に近づく船が二艘あり、その一艘に“BAI THO 28”の看板が見える。
その船が我々の前の桟橋に近づいて来る。その船が桟橋に停泊し、桟橋からの階段を少し下り、その船にツーさんと乗り込む。 -
船は2階建てで、船の1階の内部はテーブル席が8つある。そのテーブル席のひとつにテーブルを挟みツーさんと対面で座る。
ツーさんが、「船の出発時間は未定で、何人かの乗客が揃わなければ出発しません。」と言う。その間は待つ事になる。
席に座り、桟橋を見ていると、その桟橋下の海の上に小さな手漕ぎ舟がたくさん停泊している。
その舟には人が乗っていて、その殆どの人達が寝ている。
丁度、桟橋下が日陰になり、涼しいのであろうか? -
また、この桟橋付近は波も殆どなく、小さな舟での然程揺れていない。
ツーさんに聞くと、「あれは水上生活者です。」と答えてくれ、更に私が、「あの人達は何をしているのですか?」と聞くと、「この桟橋付近で、様々なものを観光客に売っています。」と言う。
その様な話をしていると、乗客が乗り込んで来た。2組の乗客が続けて乗り込んで来たが、どちらも日本人の観光客である。
1組は老夫婦、もう1組は私よりも少し若い感じの夫婦である。1組に1人のガイドが付いている。
その2組が席に着くと、先程の水上生活者の船が1艘近づいて来た。
おばさんが舟を漕ぎ、その娘らしき若い女の子が手に果物を持っている。
そして、私達が乗る船の脇まで来ると、その女の子が船に取り付き、窓際まで上って来て、手に持った果物を買ってくれる様に観光客に見せている。
その女の子は私の窓際にも来たが、生ものであるので買う事が出来ない。身振りで断わると別の観光客の窓際に移動をする。非常に猿の様に身軽に船の外を移動している。 -
その途中で、また1組の観光客が乗船する。これまた日本人の4人家族である。この家族にもまたガイドが付いている。
日本人のベトナム観光は、団体での観光ではなく、この様な個人の観光が多い様である。
これで定員が揃ったのか、船員が慌しく動き出し、船のエンジンが始動する。
ゆっくりと後進しながら桟橋から離れ、少し離れると、多くの観光船が止まる中を縫う様に岸から離れて行く。これからハ・ロン湾クルーズの開始である。時刻は12時20分になっていた。
先程までの桟橋近くの観光船で込み合った場所を抜け、船の速度も上がり、順調にハ・ロン湾を航行し始めると、船員がテーブルに昼食の準備を始める。
まずテーブルクロスが敷かれ、皿やナイフ、フォーク、スプーンなどを並べる。そして、飲物を聞きに廻り出す。ツーさんにメニューを聞き、私はコーラを注文する。
ハ・ロン湾内には我々の船と同様にクルーズに出ている船が見える。
その中に一際大きな船が見えて来る。ツーさんに、「あれは帆もある大きな観光船ですね!」と私が言うと、「あれはこの湾内を1日以上かけて廻る船で、宿泊出来る船です。」と教えてくれる。
1階部分が個室の宿泊施設になっていると言う。
その大きな観光船の方向から先程の水上生活者の小さな舟が近づいて来る。
エンジンを積んでいる様で、急速にこちらに向かって来る。先程と同じ様に何か物を買って貰おうと、我々の船の近くまで来て、その舟の上から品物(果物らしきもの)を見せている。
誰もその物に興味を示すものがいないのを確認し、諦めたのか、その舟が離れて行った。 -
まだ、船はハ・ロン湾の入口付近で、前方に島群が見えて来ているが、まだ遠い。
すると飲物と最初の料理が運ばれて来た。最初の料理は蒸した海老である。その後次から次へと料理が出て来た。料理が出始めると、ツーさんが、「それではゆっくりお食事をして下さい!」と言い、一番奥のテーブル席に移動する。
そこには全てのガイドが集まっていた。そこで食事を取る様である。
ツーさんを含め、4人のガイドの人は全て知り合いなのか、自然にみんなで話をしている。
結局、出て来た料理は以下の通りである。
<平成23年6月28日(火)の昼食>
①蒸し海老
②蟹と魚のつみれ甲羅揚げ(蟹の甲羅を器にしたもの)
③揚げ春巻き
④いかと野菜の塩炒め
⑤野菜スープ
⑥空芯菜の塩炒め
⑦揚げ魚のあんかけ
⑧ご飯
⑨デザート(すいか)
料理は島群に近づく前に全て出された。 -
それを全て食べ終えると丁度、島群の入口の最初の島の横に近づく。その島の正面(船が来る方向)中腹部分に世界遺産のマークの看板が小さく見えている。
その島の横を抜け、更に島が並ぶ中に入って行く。
ここで、このハ・ロン湾について少し説明をすると、ハ・ロン湾はベトナムきっての景勝地である。
海面から突き出した大小2000程の奇岩が島群を形成し、静かな海面にその姿を映し出す幻想的な光景はまさに“海の桂林”である。中国の山水画の一部を切り取った様な風景が続く。
ハ・ロンと言う地名は、ハ=降りる、ロン=龍を意味し、その昔外敵の侵略に悩まされていたこの土地に龍の親子が降り立ち、外敵を打ち破って宝玉を吹き出した。
その宝玉が奇岩となり、その後、海からの外敵の侵入を防いだと言われている。
このハ・ロン湾は1994年に世界自然遺産に登録された。
今、私が乗っているグルーズ船は約3時間半のクルーズであるが、その他に5時間コースや10時間コースなどがある。また、先程見かけた大型船の様に1泊して。このハ・ロン湾クルーズを楽しむものもある。我々のクルーズはハ・ロン湾のほんの入口部分をクルーズするだけである。
島群に差し掛かると船が速度を少し落とす。奇岩の島々の間を抜ける様に船が進む。近づくと非常に大きな島である。島と島の間は意外に狭く、その間に多くの観光船が行き交う。 -
その間を進むと前方に島の入り江部分に数艘の船が停泊している場所がある。
ツーさんに聞くと、「水上生活者の家です。」と言う。船に見えていたのは船ではなく、家の様なものが筏の上に建っている。
その筏の家に向かい、船が向かう。近づくと更に奥の方にも多くの筏が見えている。
その筏に船が着けられ、ここでトイレ休憩とこの水上生活者の家の見学が出来る様である。土産物や魚などを売っていると言うので、船を降りて、少し見学する事にした。 -
筏の上に降りると、意外に揺れる事もなく、非常に安定している。その筏の中にはたくさんの生簀(いけす)があり、その中には蟹や海老、蝦蛄(しゃこ)、魚類が見える。蝦蛄などは日本で見るものに比べ、倍以上の大きさのもので、非常にグロテスクな感じである。蟹なども日本では見た事もない様な色合いの甲羅の蟹である。渡り蟹の一種であろうか?
ツーさんによると、「ここで購入した蟹や魚類などは船で料理して貰えます。何か食べたい物がありましたら、言って下さい!」と言うが、先程食事を終えたところでもあり、ここで何かを買って食べる事など考えも付かなかった。
筏の上をぐるっとひと回りして船に戻る。 -
船が筏を離れ、再び島の間を進む。すると前方に屏風の様な岩が見えて来る。この岩もハ・ロン湾の代表的な岩である。この岩は、ベトナムの200,000ドン札の裏の図柄に描かれている。
この屏風の様な岩の横を抜け、少し進むと島間を抜け、前方が開ける。
前方には我々の船と同じ大きさの数艘の船がゆっくりと同じ方向に進んでいる。
非常に波もなく、穏やかな海なので、舳先に立ち、写真を撮っても何の問題もない。また、ここで船の2階に上がり、景色を2階から眺める事にした。 -
かすかに吹く風が暑い中で、心地よい。そして、海の色が深いグリーンで、このハ・ロン湾の逸話を思い起こさせる様な幻想的な雰囲気を更に醸し出す。
既に出船してから、約1時間が経過している。
すると海の中にポツンと岩が突き出しているものが見えて来る。これはツーさんによると、ハ・ロン湾の代表的な奇岩で闘鶏岩と呼ばれている岩なのだそうだ。
ツーさんの説明によると、丁度二つの岩が向き合い、その二つの岩の間の下に丸い岩が見えて、それが鶏の卵に見えると言うが、今は潮が満ちている為か、その真ん中の丸い岩は見えない。 -
この闘鶏岩が近づくと、観光客がその岩をバックに記念写真を船の舳先で撮り始める。私もツーさんにお願いし、この闘鶏岩をバックに記念撮影を行う。
丁度、この闘鶏岩を抜けると、船は左手に進路を取り、左手に見えている島に向かう。前を行く船も同じ様なコースを取っている。 -
その島を廻り込む様に船が進む。その間も右手奥には奇岩の島々が見えている。その中にまたポツンと岩が見えて来る。ツーさんが、「ゴリラ岩です。」と教えてくれる。
見ると、確かにゴリラが横を向いている様な岩である。その岩の横を抜け、左手の島に廻り込む。
遠くには更にハ・ロン湾奥の島々が見えている。船の2階などにも時々上がり、その様な景色を眺めながら時間を過ごす。 -
すると右手奥に大きな橋が見えて来る。
ツーさんに聞くと、「ホイガンへのバイチャイ橋です。」と言う。
更に「あの橋も日本のODAで造られた橋で、最新の技術で造られた橋で世界最長の橋です。」と続ける。私が、「世界最長?」と聞くと、ツーさんは、「世界最長です。」と言うが、どう見ても世界最長には見えない。
後で調べると1面吊りの斜張橋として世界最長なのである。全長は903mで、主塔(橋を吊る柱)間が435mもある。
ホンガイはハ・ロン湾に面するもうひとつの街である。ここにも幾つか観光名所があるが、今回のツアーではそこに行く予定はない。
暫くこの様な光景を眺めながら船が進む。既に出航から2時間以上が経過しているので、もう桟橋に帰える為に洋上でUターンを行ったのである。 -
どうも先程の闘鶏岩辺りが最も桟橋から遠かった様である。
左手に見えていた島が近づいて来た。その島に沿う様に船が進む。
その島肌に幾つも白く光るものが見えている。何かと目を凝らして見ると、ツーさんが、「ライトアップの為の照明です。」と教えてくれる。
最初、気が付いた時には、それが島肌に止まっている大きな野鳥なのかと思った。
不意にツーさんが、「これから洞窟に寄ります。」と言い出す。このハ・ロン湾の島々には幾つかの洞窟があり、その一つに寄るのである。どうも見えている左手の島にある様である。
左手の島はダウゴー島と言う。その島の入り江に船が入って行く。
そこには桟橋があり、多くの観光船が既に停泊している。その観光船が停泊している僅かの間を縫う様に船が進み、桟橋のひとつに接近する。ゆっくりと船が止まり、我々が桟橋に降りる。
これから行く洞窟の入口が島の中腹部分にかすかに見えている。あそこまで徒歩で上るのである。
今回、訪れる洞窟は“ティエンクン洞窟”と言い、“ティエンクン”とは“天宮”を意味するそうである。桟橋から石段を上る。 -
かなり急な山肌に造られた石段なので、手すりを持って、つづら折れの石段を一段一段確実に上る。途中に休憩所なのか、売店がある。ここからの眺めもなかなか良い。
しかし、非常に蒸し暑く、ここまで上がるのに汗だくである。 -
っとの事、洞窟の入口に到着し、丁度1人が通れるくらいの入口を入ると中は少しヒンヤリしている。中は意外に天井が高く、紫や青、緑など色とりどりのライトで鍾乳石をライトアップしている。中は洞窟と言うよりは鍾乳洞である.
入口からはいきなり下りの階段になり、下が濡れているので、滑らない様に慎重に階段を下りる。
途中には大きな石筍や鍾乳石があり、像、獅子、観音様などのユニークな名前が付けられていているが、言われている様に見えるものもあるが、どの様に見ればそう見えるのか判らないものも多い。
しかし、中は非常に幻想的な空間が広がっているが、けばけばしいライトが少し興ざめである。同じ色のライトで統一する方が日本人の好みには合う。
鍾乳洞の中は道が入り組み、意外に歩く距離が長く、途中で汗が出て来た。鍾乳洞内は外に比べて気温は低いが、湿度は鍾乳洞内の方が高い為かも知れない。 -
この鍾乳洞内を20分くらい歩いた。洞窟出口は入口とは違う場所で、出口を出ると、そこも山肌のかなり上の方である。
かなり下に観光船が停泊する桟橋が見えている。
ここから桟橋までまた急な斜面の石段を下る。途中にまた売店があり、その場所からこの島にあるもう一つの洞窟であるダウゴー洞窟へ行けるのだとツーさんが教えてくれる。
やっとの事、桟橋付近まで下りたが、我々が船を降りた桟橋はまだかなり距離がある様で、洋上に突き出す様に造られた遊歩道を通り、我々の船が停泊する桟橋に移動する。
その途中に新たな桟橋を造る為の工事を行っている場所があった。この入り江を開発して、どんどん観光船が停泊出来る様にしているのである。それ程観光客が急増しているのであろう。
結局、洞窟出口から桟橋に戻るのにも10分以上を要した。
蒸し暑い中を歩いたので、汗だくである。
かなり汗をかいたので、桟橋近くの露店で、20,000ドン(約88円)でミネラル水を購入してから、船に乗り込む。席に座るとどっと汗が噴出す。手拭で汗を拭いても、拭いても汗が止まらない。
全員が船に乗り込み、船が再び後進を開始し、桟橋を離れる。 -
ダウゴー島の入り江から出て、バイチャイの桟橋を目指す。船が速度を上げると、窓から入る風が心地よい。
ダウゴー島のバイチャイ側の斜面が見えて来るとそこに最初に見えていた世界遺産の看板が見えている。
クルーズを開始して最初に見えて来た島がこのダウゴー島だったのである。
こちら側からの方がその看板がはっきりと見える。
それが離れて行くと、もう何もなく、バイチャイの桟橋を目指し、船が速度を更に上げる。
ダウゴー島を離れ、20分程でバイチャイの桟橋に戻って来た。時刻は16時前である。丁度、3時間半程のクルーズであった。 -
<ハノイ市内への帰りと途中の土産物店>
船を降り、桟橋から直接駐車場に向かい、車に乗り込む。この時間でも、まだまだ観光客が観光船に乗り込んでいるので、これからでもクルーズが出来るのである。
空模様が少し悪くなって来た。今日も夕立があるのかも知れない。
直ぐに車が走り出し、これから再びハノイに戻るのである。夕食はハノイ市内のレストランで取る事になっている。
バイチャイの街を後にして、少し走ったところで、やはりで雨が降り始めた。昨日程の豪雨の様な雨ではなく、小降りの雨である。その雨もハノイに近づくに連れて弱くなって来る。
30分程走ると、トイレ休憩の為に、大きな土産物店に立寄る。
この土産物店には多くのバスが停車している。
土産物店の中に入ると、食料品関連の土産物が多い。特に日本語の上手い女性店員に勧められたものがベトナム珈琲である。
女性店員が試飲の為に、その珈琲を入れてくれる。それを飲むと、砂糖が入っていないのに匂いも甘い感じで、非常に飲み易い珈琲である。中々変った珈琲で、これをお土産で購入する事にした。
また、蓮の実茶もこの店の名物と言う事で、それも試飲させて貰う。
このお茶は普通の緑茶と余り違いが判らない。しかし、これも名物と言う事と蓮の実と言う日本では珍しい食材でもあり、これも購入する事にした。
ベトナム珈琲2つと蓮の実茶3つで合計66ドル(約5,500円)であった。少し高い買物になった。
蓮の実茶を飲みながら、お茶菓子を食べ、それを食べ終わり、この土産物店を後にする。
再び車がハノイを目指し走り始める。行きに見た火力発電所を過ぎ、ハノイ市内に入ったのが、18時頃である。行きに比べ、非常に早く帰って来た。
<ハノイ市内での夕食と旧市街観光>
18時15分には夕食場所である“LE TONKIN”に到着した。
店内に入り、入口付近の2人席のテーブルに案内される。店は然程大きくないが、外国人などが使用する事が多いのか、非常に清潔な感じである。 -
そして、席に着いて、飲物のメニューを見せられる。飲物はコーラをお願いし、料理を待つ。
店奥には日本人の団体客がいて、大きな声で明日の予定の話をしている。どうも今日、このハノイに日本から到着した様である。
今日の夕食もベトナム料理との事であるが、このハノイなどのベトナム北部の料理である。
飲物のコーラと共に最初の料理が出て来た。最初の料理はフォーである。正式には鶏肉のフォーで“ガー・フォー”である。その後、この店でも次々に料理が出て来る。 -
結局出て来た料理は以下の通りである。
<平成23年6月28日(火)の夕食:LE TONKIN>
①ガー・フォー(鶏肉のフォー)
②牛肉とバナナの蕾と野菜のしょうゆ炒め
③いかフライ
④豆腐フライ
⑤海老と野菜のしょうゆ炒め
⑥空芯菜の塩炒め
⑦ココナッツご飯
⑧デザート(すいか)
⑨ベトナム茶
珍しかったのは、豆腐フライである。少し固めの豆腐にパン粉を付け、揚げたもので、これにケチャップベースのソースを付けて食べる。これは非常に美味しかった。
また、この料理はベトナム料理では定番料理なのか、この旅行中の食事でかなりの割合で出て来た空芯菜の塩炒めである。これだけ毎回の食事に出て来るともう余り食べる気がしない。
それと今回の夕食時には余りお腹も空いていなかった。その為に全ての料理に少しずつ手を付け、早々に食事を終える。 -
最後にベトナム茶を飲んで、ツーさんが来るのを待つ間にコーラの代金60,000ドン(約265円)の支払いを行なう。
それから暫くしてツーさんが現れ、「もう食事を終えましたか?」と尋ねて来るので、「充分お腹一杯になりました。」と私が答え、席を立ち、店を出る。
これからこの旅行の最後の予定である水上人形劇の観賞である。
車に乗り込み、ハノイ市街を走る。水上人形劇場はこのハノイ市街の中心にあるホアンキエム湖の北側一帯の旧市街の一画にある。車が走り始め、5分程でその劇場前に到着する。
時刻は19時過ぎである。水上人形劇は20時から開始である。まだ1時間近くある。
またツーさんが入場券を購入する為に劇場窓口に行くと、全席指定である為にチケットの販売は30分前からとの事で、それまでチケット購入が出来ない様である。
そこで、予定にはないが旧市街を少し散策する事になった。
この旧市街はハノイ36通りと呼ばれ、11世紀に李王朝の都タンロンがこのハノイに置かれて以来、産業の栄えた中心場所である。
また、この地域一帯は保存地域にも指定されており、許可無く取り壊しや建て替えが出来ないとの事である。この36通りは各通りに決まった品物(同じ商品)を扱う店が並び、その扱う商品により名前が付いているとツーさんが教えてくれる。
例えば、3番目の通りにハンバック通りと言う通りがあるが、“ハン”は商品の意味、“バック”は銀の意味で、つまりこの通りは銀商品を扱う店が並ぶ通りである。この様な名前が付いている通りが多く残っている。
この様にこの一帯は都タンロンの時代から産業が栄えた場所なのである。
水上人形劇場から旧市街の路上市場が並ぶ通りに入る。通りの店の合間に露店が出ている。
丁度、夕食時なのか、露店も非常に賑わっている。
ツーさんについて歩き、ザーグー通りに入る。 -
この通りは人が多く、その中を車やバイクが行き来する。
その後、ディンリエット通りに入り、右手に曲がる。
この通りは少し人も少ないが、多くの店が並ぶ。花などを売っている店が多い様に感じる。その通りを進むと少し大きな通りに突き当たる。その角に大きな建物が見えている。
その建物は劇場の様で、チャオンヴァン劇場と言う庶民の娯楽劇場なのだと言う。この通りがハンバック通りである。この通りを右手に歩く。 -
この通りにも店の前に多くの露店が出ている。また、この通りは有名な通りで、先に書いた様な説明をツーさんが再びしてくれる。
また、通りを歩くと店と店の間に人一人が通れるくらいの隙間が奥まで続いている。
ツーさんがこの隙間の様なところについて説明を行ってくれる。
ツーさんによると、「この旧市街は奥に長い家が多く、この隙間は奥の家に入る為の路です。」と言う。私が、「日本ではその様な造りの家を“うなぎの寝床”と言うのですよ!」と教えてあげると、その日本語を聞いた事があったのか、「そうそう!」と言いながら、うなずいていた。
しかし、日本の様に小路を貫く程の家はなく、縦長の家が並ぶ様に密集している為にこの様な家の入口が必要なのだと言う。
良く通りを観察していると、この様な通りが店と店の間にこの様な路地がたくさんある。 -
通りの角に大きな果物店があり、南国らしく多くの果物が店先に並んでいる。パパイヤ、マンゴー、マンゴスチン、ドラゴンフルーツなどどれも美味しそうである。
その中に日本では見た事のない果物があった。
ツーさんに聞くと、「釈迦頭という果物です。」と言う。また、「日本にはありませんか?」と聞くので、私が「日本では見た事がありません。」と答えると不思議そうな顔をしていた。
ツーさんにどんな果物なのかと聞くと、熟した物は非常に甘く、モチモチした果肉にジャリジャリとした歯ざわりの果物だと言う事であった。
ツーさんの説明によると、日本の梨に似た食感の果物の様で、食べてみたくなって来た。 -
その後、ハンベー通りを右に曲がり、これで水上人形劇場方面に戻る方向になった。
この通りも非常に賑わっており、また外国人のバックパッカーが非常に多い。
また、そのバックパッカーなどが宿泊する小さなホテルが幾つか見える。中には立派な外観のホテルもあり、歴史を感じさせる。
その後、再びカウゴー通りに戻り、水上人形劇場前に戻った。時刻は19時30分過ぎである。
再び、水上人形劇場の窓口に行き、チケットを購入する。まだ、次の公演時間まで30分近くあるが、劇場内に入る事にした。
劇場内に入る前にツーさんに、「劇場内での写真はOKですか?」と聞くと、「別にお金を払い、写真撮影券を購入する必要があります。」と言われる。その券は入場口で購入出来るとの事である。 -
<水上人形劇観賞>
入場口でツーさんと別れ、ツーさんは公演が終わるまでこの辺りで待っている様である。入場口で写真撮影券を15,000ドン(約66円)で購入し、劇場内に入る。
劇場は2階にあるらしく、入場口前に階段があり、それを上り、2階の劇場ロビーに行く。
そこには過去の公演で使用した人形などが並んでいる。その右手に入口があり、その中が劇場になっている。
劇場に入り、自分の席を探す。席番はA8で、席は舞台の一番前の席のほぼ中央という絶好の席である。
まだ、劇場の席には観客が少ない。舞台上に池が造られ、その後に城門の様なセットがある。
また、舞台左手の少し高い場所に椅子が並んでいる。
暫く、この席で待つ事になる。徐々に観客も増え、公演10分前には殆どの席は埋まり始める。
しかし、各列には20席程あるが、1列目にはまだ数人の人しか座っていない。
公演5分程前に、舞台左手の少し高いところにある椅子に楽器を持った人達が座り始め、準備をしている。そして公演前になり、劇場内の照明が暗くなる。 -
ここで水上人形劇について少し説明を行うと、名前の通り、水面を舞台にして繰り広げられる人形劇で、ハノイを代表するエンターテイメントである。演目は民話、習慣、伝説、民謡などが題材で、ベトナムの伝統的な楽器の軽快な音色とともに行われる。
この水上人形劇は千年も昔から伝わるもので、もともとはタイビン省の農民達が収穫の祭りの時などに屋外の水辺を使って演じ、11世紀~15世紀の頃には娯楽として宮廷まで広まった。
現在、この水上人形劇を公演している劇場は、ホーチミン主席が子供達の為に建てた劇場なのだと言う。まずはスポットライトが舞台左手の少し高いところにいる楽隊にあたり、ベトナム音楽の演奏が始まる。
1曲演奏後、横笛の独奏があり、それが終わると、今度は右手にスポットライトが当たり、金太郎の様な前掛けをした童子の人形が太鼓を叩き、その後水上人形劇が始まった。 -
舞台中央奥の垂れ幕から水面を動く様に人形が現れる。太鼓を持った人形が並び、人形の動きに合わせ、楽隊が演奏をしている。水面上の人形の細かな動きなどをどの様に操作しているのかは解らないが、どうも水の中に操作棒の様なものがある様である。
しかし、細かな動きがどうして出来るのか解らない。
その後、龍の踊りがあり、水上人形劇案内人の童子の人形が出て来て、コミカルな動きをしながら、人形劇の演目の紹介を行う。
そして、農作業用の水牛の人形で、最初は農作業の場面を演じていたが、その長閑な動作が一変し、その水牛の決闘(闘牛)に変る。その動きの激しさからここでハプニングが起こった。
何と一頭の水牛の人形の頭の部分が折れてしまい、水面にプカプカと浮かんだ状態になったのである。劇場内にどっと笑いが起こる。
何と演奏を終了していた楽隊の人達も笑いが堪えられないのか、くすくすと笑っている。
その闘牛の演目が終了しても、むなしく水面に水牛の人形の頭が漂っていた。
この様な演目が続き、結局以下の様な演目が行われた。
<水上人形劇演目>
①祭り太鼓
②龍の踊り
③水上人形劇案内人 童子テウの演目紹介
④闘牛
⑤農業仕事
⑥村の神様行列
⑦伝統歌劇ハット・チュアウ・バン
⑧競馬
⑨民謡クアン・ホー
⑩投げる椰子の実を採る
⑪魚が龍と化す
村の神様の行列はベトナムの村々には独自の神様がいるらしく、その供養を行う盛大な行事を人形で演じている。また、ハット・チュアウ・バンは民間信仰のひとつである。 -
民謡クアン・ホーは2009年にユネスコから世界無形文化遺産に認定された。
投げる椰子の実を採るという演目は、北部の木版画「椰子の実を採る」を基に製作した演目である。
最後の演目の魚が龍と化すは、このハノイの土地の物語を題材にしたもので、千年前のリー・タイ・トー王の時に、このハノイで黄金色のうろこの龍が雲に乗って空高く昇る光景を見て、この地が神聖なる土地と知って、国の都をこの地に移し、タン・ロン(昇る龍)と言う名前を付けた。その物語を演目にしている。この演目は水上に人が現れ、数人で龍の人形を操り、演じる。
丁度、1時間程で水上人形劇は終了した。 -
終了後、劇場ロビーに展示されている過去の人形劇で使用された人形などを観賞し、劇場の入口に戻る。
再びツーさんと合流し、劇場より少し離れた場所に止まっている車に移動し、乗り込む。 -
<ハノイ ノイバイ空港への移動とノイバイ空港での時間>
これでベトナムでの観光は終了で、これからハノイ ノイバイ空港へ向かう。今夜の夜行便で日本の帰国するのである。
車は旧市街を離れ、空港への道を進む。時刻は21時前というのに依然、車の数は多く、特に空港への高速道路に入ると渋滞をしていた。
ツーさんと話をしながら空港への移動時間を潰す。
ツーさんは大学を卒業後、このガイドの仕事を前に一度OLをしていたそうだ。
その後、再び専門学校に行き、日本語の勉強を行ったのだと言う。その為にこのガイドの仕事を始めてまだ1年ちょっととの事。まだ、独身で結婚する意志もあまりない様な感じがした。
ツーさんの出身地はこのハノイからバスで1時間半程の海辺の小さな町なのだと言う。
然程遠くないので良く実家には帰るそうだが、結婚の事を両親から口うるさく言われるので、最近は余り帰らないそうだ。兄弟は兄と弟がいるが、既に結婚していると言う。
また、日本には行きたいが、現在のベトナムでは学業目的以外ではビザが下りない様で、観光目的での日本訪問は出来ないと言う。
しかし、パソコンなどは持っているというので、メールアドレスなども交換した。
また是非、今度はゆっくりとハノイ市内の観光に訪れたい旨を話すとその際は是非連絡をしてほしいと言われた。
その様な話をしていると、徐々に渋滞も緩和され、程なくハノイ ノイバイ国際空港に到着した。
空港出発ロビー階前の道路に車が到着し、車を降り、運転手のファンさんが旅行カバンを車から降ろしてくれる。そしてファンさんとお礼の握手をして、ツーさんと共に空港ターミナル内に入る。
時刻は10時前である。この時間帯でも国際線のチェックインカウンターのあるエリアにはチェックインを行う乗客が多い。どの方面にも夜行便が多いためであろうか?
ツーさんと共にベトナム航空のチェックインカウンターに行くと既にチェックインが始まっており、ツーさんにパスポートとEチケットを渡す。
旅行カバンをカウンターに預け、搭乗券を貰う。ツーさんからパスポートとEチケットを受け取り、出発入口に向かう。
搭乗予定時刻は23時40分なので、まだ時間があるが、もう出発ロビー内で待つ事にする。
出発入口でツーさんにお礼を言い、握手をして判れる。
出発入口を入ると、直ぐに通関があり、この場所が少し混雑している。
その列のひとつに並び、順番を待つ。程なく順番になり、特に問題もなく通過する。そして、手荷物検査所に向かう。手荷物検査所は先程の通関で混雑している為に然程列も出来ておらず、ここでも何の問題もなく、スムースに通過出来た。
これで出発ロビー内に入った。このノイバイ国際空港は非常にシンプルな造りで、手荷物検査所を抜けるともうその前が、出発ゲートが並ぶエリアになっている。
そのエリアの中央部分に土産物などを売る売店などが並んでいる。私が乗るVN944便は4番ゲートからの搭乗予定で、その4番ゲートは奥手前のゲートである。
時間は22時20分頃で、まだ搭乗予定時間まで1時間以上ある。そこで少しドンも残っているので、土産物を物色する事にした。
出発ロビー中央にある店々をすべて見て廻る。どの店も大体同じ様な土産物しか置いていないので、その1店で、土産物を物色する事にした。
会社への土産物がなかったので、ここで何かみんなで食べられるお菓子類の土産物を買う事を考えるが、定番のクッキーやチョコレート以外のものは何か良く判らない物が多く、結局チョコレートを購入する事にし、英語で40pieceと書かれた物を購入する事にした。これが意外に高く、250,000ドン(約1,100円)もした。
そして4番ゲート前に戻り、その近くの待合場所の椅子で待つ事にする。その前に少し喉が渇いて来たので、4番ゲート近くの売店でお茶を20,000ドン(約88円)で購入する
再び椅子に戻り、搭乗を待つ。丁度、4番ゲートでは私の乗る便の前の便の搭乗が開始されている。
韓国のソウル行きの便の様だ。時刻は23時過ぎである。
それにしても、夜だと言うのに暑い。特にこの空港の出発ロビーは冷房が効いていない。
座っているだけでも少し汗が出て来る。人が多い事もあるかも知れないが、もう少し冷房を効かせてほしいものだ。
この待合場所の椅子で30分程待ち、ほぼ定刻に搭乗が開始された。 -
<帰りのVN944便:ハノイ ノイバイ国際空港~関西国際空港>
23時40分過ぎに4番ゲート前に並び、搭乗の順番を待つ。
意外にゲート前に並んでいる人が少ない。直ぐに順番が来て、ゲートを抜け、通路の突き当たりの階段で地上に下り、その前に停車しているシャトルバスに乗り込む。
シャトルバスは満員になる前に出発する。空港内を少し走り、ゲートから然程遠くないところで直ぐに停車した。その前に搭乗する機体がある。
機体に乗り込むと機内には通路が1本の左右3人掛けの1列6人掛けの機体である。機体はA321-200である。行きの便と同じ機体である。席に着いて乗客全員が乗り込むのを待つ。
しかし、席は満員にはならなかった。
全員が乗り込み、少し経つと機体が後進を開始する。時刻は0時5分頃である。
機内の照明が落ち、機体は空港内を移動し、滑走路手前で少し停止した後、再び動き出し、滑走路に出て機体が加速し、0時15分頃に無事ハノイ ノイバイ国際空港を離陸した。
順調に上昇を続け、直ぐに水平飛行に入り、再び機内の照明が点き、離陸から10分程でシートベルト着用ランプが消える。
しかし、夜であるのでCAが何かを配る気配もなく、再び少し照明が暗くなる。
その為に直ぐに眠たくなって来る。その内に寝てしまう。1時間半程して目が覚めたが、機内は暗いままであり、再び寝る事にする。
そして機内が明るくなった事で目が覚める。時刻は3時15分頃である。ここで時間を日本時間に戻すと1時間進ませて、4時15分になる。
CAが機内で慌しく動き出している。機内食を配る準備を始めている様である。
その後少しして、まずはお絞りが配られ、4時45分頃に機内食を配り始める。
<VN944便機内食:ハノイ ノイバイ国際空港~関西国際空港>
①牛肉のデミグラスソース煮
②パスタ
③煮枝豆/煮人参
④クロワッサン(マーガリン/ジャム)
⑤デザート(ドラゴンフルーツ/すいか/メロン)
⑥ヨーグルト
⑦飲物(オレンジジュース/烏龍茶)
起きたところでもあり、余り食欲も無かったが、それでも完食する。
機内食を食べ終わり、お茶を飲んでいると、時刻は5時15分である。もう関西国際空港到着まで予定ではあと1時間半程である。しかしまだ、外は暗い。
ここでCAが日本の税関申告書を配り始める。これも書いて提出しなければならないが、申告書を貰っただけで、また寝てしまった。
次に目が覚めたのは既に外も明るくなり、もう30分程で着陸するアナウンスが機内に流れた時であった。
うとうとしていると直ぐに時間が過ぎ、急に衝撃が伝わり、無事に関西国際空港に着陸した。
時刻は6時30分過ぎで、少し早目に到着した。
今回の旅行はここまで!!
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