2019/07/13 - 2019/07/13
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ladyさん
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1987年2月23日、岐阜県飛騨市神岡町の神岡鉱山地下1000mの観測施設:カミオカンデにおいて、大マゼラン星雲でおきた超新星爆発 (SN 1987A) で生じた“ニュートリノ”を世界で初めて検出した功績により、2002年小柴昌俊東大特別栄誉教授はノーベル物理学賞を受賞されました。
1983年完成のカミオカンデの当初目的は、まれに起こる“ニュートリノ”と他の物質の衝突を検出することで間接的に「陽子崩壊」を実証することでしたが、現在でもまだ「陽子崩壊」は観測されていないそうです。
1996年4月にスーパーカミオカンデが稼動し、カミオカンデの跡地にはカムランドが建設されました。
スーパーカミオカンデは、直径40m、深さ41.4mのタンクに50,000トンの超純水を蓄え、内部に11,200本の光電子増倍管持つ世界最大の水チェレンコフ宇宙素粒子観測装置です。
引き続き「陽子崩壊」の観測が行われるとともに様々な研究がここで行われています。
そのスーパーカミオカンデが一般公開されるということで、GSA2019に応募し、①神岡鉱山とスーパーカミオカンデ実験エリアの見学、 ②道の駅 スカイドーム神岡の「ひだ宇宙科学館 カミオカラボ」に行って来ました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
スーパーカミオカンデの見学が可能なGSA(ジオスペースアドベンチャー)は、岐阜県飛騨市のボランティアスタッフ「GSA実行委員会」が主催する地中探検イベントで、毎年5月に募集が行われ、7月に実施されています。
申込期間:5月7日(火)~5月20日(月)
開催日 :7月13日(土)、14日(日)
参加費 :3,600円(大人・子供共通) -
毎年応募し忘れていましたが、今年初めて応募し、運よく当選し見学することができました!
https://gsa-hida.jp/ -
神岡町公民館前には、ラーメン、かき氷、焼き鳥の屋台が並んでいて、
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「麺の清水屋」さんでラーメン600円を注文。
https://www.hidamen.net/ -
スーパーカミオカンデグッズの販売も。
ジグソーパズル、クリアファイルの他、お菓子なんかも売っていました。 -
神岡町公民館内
1階で受付後、出発時間まで館内での展示を見学。
それにしても神岡をもじって「カミオカンデ」っていいネーミングだなぁ♪
カミオカンデの跡地にできた「カムランド」もいい☆ -
神岡町公民館に入ると、無料の「GSA記念新聞」プレゼントサービス。
左のように写真を撮って、右のような新聞をその場で作って頂けます。
こどもたちの夏休みのよい記念になること間違いなし!
(実際にはこどもはほとんどいない…(^_^;)) -
①スーパーカミオカンデの展示
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ハイパーカミオカンデ用光センサ
新型20インチ径光電子増倍管
浜松ホトニクス社でひとつひとつ手作りされているそうです。
日本のものづくりの力がここにも生きている! -
カミオカンデのタンク内を模したセット
この椅子に座って写真を撮ったり。 -
光電子増倍管の様々なラインナップ
光電子増倍管は、日常生活の100万分の1の強さの光を検出可能。 -
光電子増倍管
ボタンを押すと1つの光⇒2つ⇒4つ⇒8つ⇒16⇒32…のように増幅していく様子が分かります! -
パネルに仕組みが説明されています。
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なんと!カンパンの無料配布も!!
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②神岡鉱山の展示
歴史は奈良時代にまで遡りますが、現在は三井金属鉱業㈱の経営。
神岡鉱山で採掘される岩石の展示が意外に面白かったです(^^♪ -
飛騨片麻岩
約2億5千万年前にできたとされる飛騨片麻岩には、岩石中に亜鉛・鉛・銀が含まれているそうです。 -
黄鉱石
キラキラがいっぱいくっついた石で、こんな石が存在することが不思議☆ -
EMC最中(金木戸屋製)も販売
スーパーカミオカンデのある神岡鉱山で製造されている亜鉛製品に形を似せた小豆餡最中。
生菓子で日持ちしなかったため、お土産として買えなかったのが残念。。。
日持ちすれば、面白いお土産になったのにと思う(´_`) -
③J-PARC(大強度陽子加速器施設)の展示室
【ガウス加速器】
パチンコ玉大の強力磁石を反対極の強力磁石に近づけると、パチンコ玉を飛ばしたような速さで移動する実験をしました。
おおおっとビックリ(゚д゚)! -
ガウス加速器の原理を用いたJ-PARCの大強度陽子加速器で一度に大量のニュートリノをスーパーカミオカンデに打ち込み、ニュートリノ振動の精密な研究を進めているそうです。
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所在地:茨城県東海村
運営 :日本原子力研究開発機構
高エネルギー加速器研究機構 -
④東北大学研究室の先生方による「カムランド」セミナー
カミオカンデの跡地にある「カムランド」は東北大学の研究施設。
スライドを使って、二ュートリノについてやどんな研究を行っているのかなどの説明があります。
質疑応答もできて、会場は結構白熱していました。 -
14:30の出発時間が近づき、安全ヘルメットを被り、神岡鉱山行きのバスを待つ。
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1回でバス2台、50人程度の参加者。
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高原川を渡って
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三井金属鉱業㈱神岡営業所 が見えました。
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環境安全最優先
イタイイタイ病は、日本初の公害病で四大公害病の一つ。
神岡鉱山の製錬に伴う未処理廃水により、神通川下流域の富山県で発生した公害でした。 -
高原川のエメラルドグリーンの川色が印象的。(車窓)
こんな清らかな川が公害で汚染されていった過去について思いを馳せました。 -
国道471号線から国道41号線へ。
またそこから支道に入ります。 -
スーパーカミオカンデは1991年に建設が始まり、5年間にわたる建設期間を経て1996年4月に稼働。
50,000トンの超純水を蓄えた直径40m、深さ41.4mのタンクの設置にあたり岩石を掘り出すため、山崩れのない硬い岩盤をもつ、この岐阜県飛騨市の神岡鉱山が選ばれました。 -
神岡鉱山茂住坑内入口に到着!
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ここで一度下車し、違うバスに乗り換え。
山頂から地下1000m(=地上と同じ高さ)に位置する神岡鉱山内に入っていきます。
1,000m地下と言っても山頂からの計測なので、山の入口からはほぼ真っ直ぐに中に入っていく。 -
5分程して坑内バスを下車。
坑内気温は1年を通して12~15度位で寒いです。
坑道の天井の凸凹がすごいのが分かる。 -
途中、坑道の岩肌に映したスライドで、神岡鉱山の歴史の紹介。
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むかしはこうやって手で掘っていました。
岩盤が硬くて、1日わずか3cmしか進まなかったといいます。 -
すると、突然、実演が行われる!
見学者がみなダウンを着ている中、裸で登場( *´艸`) -
仮舞台で寒い中、神岡鉱山のことを漫才風におもしろく伝えてくれました♪
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と、そのとき、轟音とともに目の前に巨大な重機が現る。
坑道の幅ギリギリの重機の運転の技術の高さにはとても驚き、感動する程でした! -
これがそのショベルカーみたいな重機。
このショベル部分に入って写真を撮ることができます! -
人の大きさと比べるとタイヤの大きさ、ショベルの大きさの凄さが分かると思います。
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運転席にも乗ることができます!(運転はできない)
驚くことに、運転席が横向き!!(進行方向横に進んで行く) -
もうひとつは、もの凄く硬い岩盤に穴を開ける重機。
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神岡鉱山では、今はもう掘削作業は行われていないので、こうした重機はもうデモンストレーション用でしかないのが残念です。。。
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KAMIOKA-MINEという名の重機。
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こちらの重機にも乗ることができます!(運転はできない)
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しばらく真っ暗な道を歩いて進みます。
途中で全員、懐中電灯を消して「暗闇体験」。
ぐるりと回って暗闇の怖さと平衡感覚を失う体験をします。 -
以前、坑道内の輸送手段だったトロッコ。
小柴先生たちは1日3便程しかないトロッコに乗るため、研究に必要な忘れ物をするとその日1日研究にならないということもあったそうです。 -
KAGRA(大型低温重力波望遠鏡計画)研究室の入口!
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明かりのある場所に出て来ました。
坑内避難経路図は写真厳禁でした。 -
スーパーカミオカンデ実験施設入口
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入口から入ると右の下駄箱に研究者の方々の靴がいっぱい。
(なぜかほとんど白い靴)
左には研究室の扉に書かれた知識人のコメントとサイン。
「人の小ささ 人の偉大さ」う~ん、ナットク((+_+)) -
研究室の扉をサイン板として飾るのが、この業界の文化なんですね。
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通路を先に進みます( *´艸`)ワクワク☆ドキドキ♪
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カミオカンデ、スーパーカミオカンデに関する受賞歴はさまざま。
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スーパーカミオカンデの純水を抜いてメンテナンスした際の写真
なんて芸術的♪♪♪ -
スーパーカミオカンデの純水を抜いてメンテナンスしている写真
ボートに乗って光電子増倍管をひとつひとつチェックして壊れていたら交換している様子。 -
実験水槽は間近♪
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ここでも東京大学宇宙研究所の先生の説明と質疑応答があるという、至れり尽くせりぶり。
先生の学術知識に自分が見合わないのが残念な限り(;^ω^) -
と、ここで衝撃の事実!!!( ゚Д゚)))ガクガクブルブル
え?私たち、タンクの上にいるの?
タンクの中、見られないの???(;´・ω・) -
そうなのです、、、
私たちはタンクの上に覆った板張りの上を歩き回っていたのでした(;^ω^)
タンク内へは写真の黄色のゴンドラに乗ってブラックシートの下へ降りて行くらしいのですが、メンテナンス作業は既に終わり、タンク内には純水が満杯に入っている状態。 -
スーパーカミオカンデでは30年毎に起きている超新星爆発時に大量放出されるニュートリノを観測しようとしていて、前回1986年だったため、もしメンテナンス中に超新星爆発が起こったら・・・と研究者たちはヒヤヒヤしながら祈るようだったといいます。(結果、超新星爆発は無く、次の超新星爆発を待っている。)
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意外だったのが、研究施設内が建築現場のようにごちゃごちゃしていること。
研究者の方々の頭の中は整理整頓されているのに。
だけど、こうゆう「高圧ガス キケン」「高圧電源 さわるなキケン」って辺りは、いかにも物理研究所っぽい。 -
スーパーカミオカンデが出来るまで
やっぱり、何もない鉱山をくり抜いて直径40m、深さ41.4mのタンクが入る穴を掘ったってところが、一番感心&関心あるところでした。 -
タンクが水漏れしないようにタイルを貼り、11,200本の光電子増倍管を設置し、50,000トンの超純水を蓄えている様子。
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超純水製造装置
何かすごい設計図があります。
分からなさ過ぎて尊敬の極み。。。(*_*) -
小柴昌俊先生の2003/08/27付のサインを見つけました。
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16:30過ぎ、神岡公民館に戻って来ました。
館内のスタンプラリーでスタンプを集めたので、ガラガラを回すことができます。
なんと!当たりを引いて、神岡鉱山の亜鉛の岩石を頂くことができました。
キレイな石や輝石を家に飾っているのでコレクションのひとつができて嬉しい♪ -
7月13日(土)19:30~21:00
東京大学宇宙研究所の助教授による
「地下望遠鏡KAGRAではじめる重力波天文学」
無料のセミナーも開催されていましたが、これで神岡公民館を後に。 -
道の駅 スカイドーム神岡の「ひだ宇宙科学館 カミオカラボ」に行きました。
https://www.city.hida.gifu.jp/site/kamiokalab/ -
出入口には美しい超新星爆発のイメージ画
開館時間:9時から17時(入館は16時30分まで)
休刊日 :水曜日(祝日を除く)・年末年始
入場料 :無料! -
大画面スライドで「宇宙のはじまり”超新星爆発”」を見る。
すごい迫力! -
神岡鉱山の飛騨片麻岩
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直径40m、高さ58mのスーパーカミオカンデ建設の様子
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浜松ホトニクス社製の光電子増倍管は、全部 職人さんの手作り
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それが、11,200本設置されたスーパーカミオカンデ
実物大模型 -
スーパーカミオカンデ内に入ったイメージ
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光で動く「ニュートリノ」をタッチして遊ぶスペース
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KAGRA(大型低温重力波望遠鏡計画)中央実験室の模型
重力がもとになって生まれる宇宙からの波動「重力波」を観測して、ブラックホールの解明などをめざしています。 -
KAGRAは見学できなかったけれど、スーパーカミオカンデと同じ神岡鉱山の中に存在しています。
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パネルによるしっかりした説明もあり。
ボランティアスタッフにはスーパーカミオカンデなどの研究者の方がいらっしゃることもあるそうで、みなさん物理学の知識をお持ちなので高度な質問にもお答え頂けます。
ボランティアスタッフも募集しているので、ご興味あれば是非! -
梶田隆章先生の平成28/1/25付の一言とサインを見つけました!
カミオカラボ、かなりの充実度で楽しく学ぶことができてオススメ☆ -
梶田隆章先生による無料講演会の案内
日時:2019年9月8日
場所:富山国際会議場
「地下から探る宇宙と素粒子 ニュートリノと重力波」 -
神岡の近くには、レールマウンテンバイク・ガッタンゴー(まちなかコースor渓谷コース)があるので、スーパーカミオカンデ見学の際はあわせて寄ってみるとよいかも♪
https://rail-mtb.com/ -
その他にも、近くには新穂高ロープウェイがあり、
夏限定の「星空観賞便<夏の便>」もあります。
http://shinhotaka-ropeway.jp/
GSAに来られる際は、是非♪
なお、東京大学宇宙研究所のHPでスーパーカミオカンデ実験エリアの一般公開のお知らせがありましたので、今年はもう一度チャンスがありそうです!
開催日:2019年11月2日(土)(9月募集)
http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/pr/event/2019/07/skopen.html
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