1936年７月17日　スペイン内戦開始、対抗オリンピック中止（砂布巾のＬＷ　第３章1）

2018/11/26 - 2024/04/26

1936年７月17日　スペイン内戦開始、対抗オリンピック中止（スペイン）

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エリア 広島市(広島)

＊2019年７月27日　宇品花火大会が遠目ながら見えた

＊７月28日　平和公園にて新プロフィール写真撮影のため訪問

原爆ドーム 名所・史跡

＊当日張り切って上野学園ホールに向かう

＊鼓童、シンディーローパー、加古隆「映像の世紀コンサート」など様々な演奏会があるのだな

＊８月１日の予定は何もない　慌ててチケットを取り出して確認してみると文化学園HBGホール　郵便貯金会館、厚生年金会館時代が懐かしい
74回目の原爆忌の日に撮影　当日は呆気に取られてそんな余裕は無かった

＊時間的な余裕はあったので父の家に寄って県庁前駅から加古町へ向かう
　父はやっと運転を諦めてくれた　例の元院長と同じ87歳、耳が不自由、杖をついているところまで一緒　きっとあの事件が一つのきっかけ　そういえばやっぱり容疑者となるべき元院長は逮捕されていない　被害者は家族を失い辛い思いをしているのに、自分は家で家族と食事し、入浴もして、テレビも見て普通に暮らしているこの不条理

原爆ドーム 名所・史跡

＊「演奏だけで日本一周」みたいに書いてあった　演奏曲目は「ラブイズオーバー」　慰霊碑のすぐ近くで演奏しているのは違和感があったが

＊原爆祈念式典の準備も着々

平和記念公園 公園・植物園

＊やっと到着（以下本文）
　「崩れ落ちる兵士」、「ゲルニカ」などのエピソードを生み出したスペイン内戦。実は次項目で述べるベルリンに対抗し、バルセロナで23カ国が参加して人民オリンピックが予定されていた。
　近代チェロ奏法を確立し、また単なる練習曲と思われていたバッハの無伴奏チェロ・ソナタ再評価のきっかけを作り、指揮活動も行ったパブロ・カザルスの動向を中心に、開会式前日（18日）の様子を石井清司著「４分間の第九交響曲」（NHK出版）から引用する。
　第九のリハーサルをバルセロナにある「カタルーニャ音楽堂」で行っていた。第四楽章「歓びの歌」へ入ろうとしたときだった。カタルーニャ自治州の密使がカザルス達に一切の中止を伝えた。やっと民主的に設立されたばかりのスペイン共和国を崩壊させるためにフランコ将軍を中心に陸軍が反乱を起こし、バルセロナへ向かって激しく進撃中という。
　カザルスは全員にリハーサルの中止を伝えた。みなに向かってこう言った。
　「もう２度とこの地に平和は訪れないかもしれない。しかし、その日の来ることを願って、今やろうとしていた第四楽章をここで全部演奏し切ろう。われわれはもう二度と会えないかもしれないから」。
　こうしてベートーヴェン「第九交響曲」第四楽章「歓びの歌」は、音楽堂に響いた。

　８月15日にはスペインと中立国スイスを除くヨーロッパ27カ国が参加して、「スペイン不干渉委員会」が設置された。一足早く反ファシズムの諸勢力が結集した人民戦線内閣（1935年コミンテルン第７回大会で戦術転換し容認された）が発足したフランスは政府側の支援に積極的だったが、イギリスの意向や内戦に巻き込まれる懸念から干渉を控えた。

　ソ連は政府側を支援した。また各国の有志は国際旅団を組織して政府側を支援した。55カ国から最大４万人に及んだと言われる。名著「誰がために鐘は鳴る」の作者ヘミングウェイや名前が判明している日本人ではジャック・白井も参加している。

　　　＊開場15分前の17:45には入場開始　

　しかし親ソ派と反ソ派の内紛などもあって政府側は次第に形勢不利となり、1939年３月27日、首都マドリードはフランコ陣営に制圧され、４月１日には内乱終結が宣言された。内乱はヒトラー、ムッソリーニが戦争の予行演習として、「不干渉委員会」に参加しながら公然とフランコ側を支援し、両国の接近が決定的になったこと、ファシズム対反ファシズムの性格を帯びたことから、第二次大戦の前哨戦として位置づけられる。
　いざ大戦が始まるとフランコはヒトラーの要請（1940年10月23日　アンダイユ会談　が映像に残る）を断って参戦せず、最後まで枢軸国寄りの非交戦主義を採った。このため死去する1975年まで権力の座にとどまった。
　　＊ワインが売られていたり、バルも営業

　ここからはカザルスの後半生を1996年１月14日に日本テレビ系列で放映された「知ってるつもり!?」を参考に紹介する。
　内戦中に難民としてピレネー山脈を越えてフランスのプラードに逃れたカザルスは、祖国で戦後もフランコ政権が続き、各国が承認したことに抗議して演奏活動を拒絶した。バッハの没後二百年に当たる1950年に「世界中の演奏家がプラードに集まればいい」と開かれた音楽祭、1961年ケネディ大統領に招待されたホワイト・ハウスでのコンサート（CD化されている）、1971年の国連での演奏は数少ない例外だ。
＊１階中央部の席を確保　Ａ席は１万円だったが、後援のＮＰＯ法人でアドレスを登録して会員になったら７千円だった　例年第九は広響だが、ＮＰＯ法人の方が大野氏と知り合いで実現したそうだ

　国連でのカザルスの言葉を一部紹介する。「カタロニアの古い民謡を１曲演奏します。この曲は『鳥の歌』と呼ばれています。空の鳥、宇宙の鳥は『平和！　平和！　平和！』と歌います。この曲はバッハやベートーヴェンなどの大作曲家もきっと愛したでしょう。美しい曲です。それに私の祖国カタロニアの魂なのです」。
＊カザルス、国連でのスピーチ
https://www.youtube.com/watch?v=3umVAHJNUKE

　カザルスは1973年に96歳で亡くなった。フランコが世を去った４年後、祖国を離れて40年目でもある1979年にようやく「帰国」を果たした。
　1992年バルセロナでスペイン初めてのオリンピックが開催された際、開会式では４分間に凝縮された第九が演奏され、56年目にしてカザルスの念願が叶った。
　石井氏の著作から驚愕した話を１つ。1969年に内戦勝利30年に伴う大赦が行われ、その時マニュエル・コルテスが家の壁の中から30年振りに姿を現した。
　決定的瞬間をとらえた写真「崩れ落ちる兵士」。吉岡栄二郎氏「ロバート・キャパの謎」によれば「味方の兵士による誤った発砲だった」。

　さて、名画「ゲルニカ」にも触れないわけにはいかない。
　1937年４月26日、フランコ軍のマークを付けたナチスのコンドル軍団が軍事的要衝でもないバスク地方のゲルニカを爆撃した。戦争の予行演習だった。３日後に町はフランコ側に陥落したので、不明な点が多いが、多くの非戦闘員が犠牲になったのは間違いない。
　直後の５月24日から半年間、パリで万国博覧会が開かれた。スペイン館は反ファシズムを標榜する共和国スペインの立場を世界に訴えることが目的だった。入口ホールに飾られる壁画のパブロ・ピカソへの依頼は、同年１月にされた。モチーフとなるデッサンが初めて描かれたのは、爆撃後の５月１日のことだった。名画「ゲルニカ」は６月初旬に完成し、下旬にスペイン館に搬入され、予定より７週間遅れて７月12日に開館した。
　＊合唱団の人数は多くは無かったが、それでも十分な声量

　　＊令和最初の式典まであと僅か
「ゲルニカ」は内乱終結後の1939年５月以後、アメリカで「亡命生活」を送っていたが、フランコが世を去り、スペインで「公共の自由が確立した」1981年に返還され、ピカソ生誕百周年（1973年に亡くなった）の前日にあたる10月24日に公開された。
　この部分は、荒井信一著「ゲルニカ物語」（岩波新書）などを参考にした。

＊聖地を横切って帰路に
　2019年バルセロナ交響楽団による「夏の第九」コンサートが（上野学園ホールではなく）文化学園HBGホールで開催された。最初カザルスのオーケストラと関係があるのか確信が持てなかったが、後継団体であることが確認出来た。開演前に指揮者大野一士氏によるプレトークがあった。その中で第九には触れておられたが、カザルスに言及されていなかったのが残念。前半の吉田兄弟が加わった三味線協奏曲が演奏された。現代曲は理解が難しかったが…。当時の様々なカザルスの気持ちを思う時、胸に迫ってくるものがあった。アンコール曲は「鳥の歌」。　　　　　　　　　　　　　　（2019年８月１日鑑賞）

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