2019/07/08 - 2019/07/10
278位(同エリア402件中)
はぴさん
民族による差別がおこらないよう平等を目指す政策を行ったチトー、その死後を引き継いだセルビア人ミロシェビッチが「大セルビア主義」を掲げたため、ユーゴスラビア内に独立を模索する混乱が起こりました。
ボスニア・ヘルツェゴビナが大セルビア主義に反発し独立を宣言したため、
ユーゴスラビア軍が撤退し、ほぼ丸腰になってしまったのです。
ボスニア・ヘルツェゴビナに接する地図上で言う所の右側の国がセルビア(正教)であり、同様に左側の国がクロアチア(カトリック)になります。そして、ボスニア・ヘルツェゴビナ内にはボシュニャク人と呼ばれるイスラム系を含め、やはり国内でも右寄りに正教徒、左寄りにカトリック教徒が多く存在するため、三つ巴の宗教の争いとなるのです。
サラエボ同様、内戦の傷跡が多く残るモスタルから戻り、残していたミュージアムなどを訪れます。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 3.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
7時のバスでモスタルからサラエボに戻るので早起きです。
街中の宿からバスターミナルまで、スーツケースを転がして20分くらいです。 -
このバスに乗ります。目的地が終点なので気楽です。
-
ほぼオンタイムで出発しました。乗車率50%くらいかなぁと思ってたら、途中でどんどん乗客が増えていきます。
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無事9時半頃にサラエボのバスターミナルに到着しました。
トラムでバシチャルシアまで行き、最初にお世話になった宿に向かいます。 -
ただいまー
HALVAT GUEST HOUSEに戻って来ました。 -
前の宿泊客が早朝出発だったとのこと、午前中にも関わらずもう部屋を準備してくれていました。本当にここのホストは、あたたかいのです。
前回の二人用の広い部屋に比べれば小さくなりますが、宿の入口に一番近い部屋なので、これからお土産などを買ってくるのにはもってこいでした。 -
Ascinica Hadzibajric という指差しで選ぶタイプのお店でブランチ。
ローカル食堂という感じで、私のような外国人はさすがにちょっと浮いてしまいますが、お店の人は親切だし、何より美味しい!私が選んだのは、ボスニア風肉じゃがって感じのものです。
翌日この店の前を通りかかったら、観光客風の人が私に向かって、この店最高だぜ!って感じで教えてくれたので、「知ってる!昨日ここで食べたよ」って答えて、お互いサムズアップしました。 -
お店の外観。
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ユダヤ教のシナゴーグだったところをミュージアムとして利用している所です。
支配者によって改宗を求められることが多い中、オスマン帝国は宗教の自由を認めていたので、ヨーロッパで居心地が悪くなった人達がサラエボに住み着いたのは容易に想像できるところです。 -
青空市場。
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とても活気がありますが、実はこの市場内にも悲しい傷痕が。。
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この市場に打ち込まれた迫撃砲で市民68人が亡くなったというのは聞いていましたが、活気ある市場内で突然目に飛び込んできたサラエボのバラには衝撃を受けてしまいました。
私たちが生きていくための新鮮な食料が売られているその足元にあるバラ。
他の場所で見たバラよりも生々しく感じられました。 -
tea house dzirloというサラエボでは有名なカフェ。
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ロクム付きのボスニアンコーヒーと、ハーブティーはチェイサーとして飲むそうです。はちみつ入りで優しい甘さ。疲れが吹き飛びます。
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ボスニアンコーヒーを頼むと、ひとりひとりにオーナーさんが目の前でサーブしてくれるのです!
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贅沢な時間です。。。
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ハトでいっぱいのバシチャルシア再び。
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トルコの風景を思い出します。
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ジェノサイドミュージアム。
モスタルで見た内容と多少重複するものもありましたが、内戦の悲惨さを学ぶにはここが一番かと思います。
内戦中の1995年7月、ボスニア・ヘルツェゴビナ東部にあるスレブレニツァという街でおこった、第二次世界大戦後ヨーロッパで最大のジェノサイドについての資料がたくさんあります。
チトー大統領亡き後、ユーゴスラビアを引き継いだセルビア人のミロシェビッチ。大セルビア主義を掲げた彼にとって、多くのボシュニャク人(イスラム教徒)がスレブレニツァに住んでいるのは、オスマントルコによる侵攻だとされ、トルコ人を追い出し自分達の土地を取り戻せ、という発想で民族浄化をはじめたのです。
ボシュニャク人を主体としていたスレブレニツァ周辺の村の多くはどんどんセルビア人の手に落ちていきました。
その状況を受けて、国連は1993年にスレブレニツァを安全地帯とし、オランダ軍を主とする平和維持連合軍が派遣されました。
それを知って、他の危険な地域から逃れてここまでやって来た人は少なくありませんでしたが、連合軍はセルビア軍からイスラム教徒を守りきれませんでした。
セルビア軍参謀総長ムラディッチとオランダ軍司令官カレマンスの交渉会合では、完全にムラディッチのペースに持って行かれ、イスラム教徒達を引き渡し、撤退することになってしまったのです。
結果的におよそ8000人のボシュニャク人が虐殺されました。大半の女性と子供は追放されたのですが、器量が良い女性は別にされ、セルビア人戦闘員らにレイプされた後に殺されたそうです。
これだけ書くと、ただただ一方的にセルビア人だけが悪者になってしまいますが、ボシュニャク人への攻撃を拒んだセルビア人が、同胞であるセルビア人に殺される事もあったそうです。
宗教間の争いで、やられたらやり返す、憎悪のスパイラルという事で、ボシュニャク人に殺されたセルビア人も存在しているのです。こうなってくると、もうなんのために殺し合っているんだか、ただただ命が消えていっただけです。
本当に、もう二度とこのような惨劇がおこらない事を願います。
戦争にネガティブな気持ちがない人は、みんなここに行くべきです。 -
お店でディスプレイされているお人形もボスニアんコーヒー飲んでいます。
-
20時でもこの明るさ。
Zembiljというお店でディナー。 -
野菜多めのメニューがあって有難いです。
白ワイン頼んだら、やっぱりなみなみ注いでくれました。
やはり、ボスニアのグラスワインはグラスいっぱいに入れるのが通例のようです。 -
滞在中に胃袋が大きくなってきたらしく、まだイケるぞ、って事で
バクラバというデザートもいただきました。
赤ワインに合うお味です。 -
サラエボ滞在初日の夜に訪れたワインバーにボトルを購入しに来ました。
自分用お土産です笑
せっかくなので、もちろんここでもグラスワインをいただきます。
あ、ここはワインバーなので、通常量のグラスワインですよ。
店員さん、「そこの席に座ってたよね」って覚えててくれてた!
Fonotekaというお店です。 -
明日帰国なので、すっかりお世話になった宿のママと少しお話したいなぁと思いながら食堂に降りていくと、私の気持ちを察したかのように、「コーヒー飲む?」と声をかけてくれ、話はじめてくれました。
子供が1人いること、もう成人したけど子育ては大変だったわーってな事、アラブ系の人の中には予約しても平気で来ない場合があるから困っている、日本人は絶対約束守ってくれるからリスペクトに値するわ、あ、ドイツ人もいいわね、なんて話。
仕事柄、世界中の人達と接することが日常なんだなぁ、と関心しつつ、どうしても聞きたかったこと。ボスニア紛争を経験しているのか…
「昨日はどこに行ったの?」
「ミュージアム。いろいろ。」
「最近できた Childhood museumがよく出来てるって聞くわ。でも私はミュージアムには行けない。思い出すの辛いから。」
「ここで生まれたの?」
「そう」
言葉が出て来なくなりました。
書類を見るときに老眼鏡を使っているのを見ると、私よりちょっと年上くらい。とすると、働き盛りの頃に内戦を経験したのでは。
その後、彼女はIt's life.
と言っただけでした。
ミュージアムでモヤモヤしていたのが一気に吹き出してしまい、わ~ん(泣)となってしまいました。
まあまあ、美味しいパンケーキ焼いてあげるから元気出して、とチョコバナナクレープを作ってくれました。
どうか、どうかもう内戦などおこらないで。
この優しい人達が辛い思いをしないように。。。 -
旧市街で今日もボスニアンコーヒー。
店主さんが、「どこから来たの?」と言うので、「ジャパン」と答えると
「Oh~I like Japanese people!」と。
まぁお客さんなので、リップサービスでしょうけど、嬉しいものですね。 -
Old Orthodox Church。
正教の教会って、オーソドックスチャーチっていうんですね。 -
車が通るような場所にもあるサラエボのバラ。
何度見ても、ハッとさせられます。
やっぱりみなさん見てますね。 -
内戦で破壊された後、2014年に再建されたばかりの新しい市庁舎です。
ハンガリーオーストリア帝国時代にはここに市庁舎が建てられ、後には国立図書館として使われていたそうです。 -
入り口には、
1992年にセルビア軍に破壊され、当時図書館であったこの中のたくさんの書物が焼けてしまった、との旨が記されています。 -
入ってすぐ左にわかりづらいチケット売り場があり、地下が博物館になっていました。有料ですが、内装の美しさ、中の展示物の充実ぶりから、ぜひ中に入られることをおすすめします。実は外観の新しさに、パスするぐらいのつもりでいたのですが、思いの外長く滞在してしまいました。
-
市庁舎前の川を渡って、ビールミュージアムに来ました。
せっかくなので、ビール1杯付き、というチケットを買いました。 -
ビールを作っているところを見られるのかなぁ、なんて思っていたのですが、
歴史や昔のボトルなどが展示されているだけの、想像よりずっと小さなミュージアムで。。。 -
ここがビール工場入口のようです。
-
おそらくこの奥でビールが作られているんでしょう。残念ながらここには入れません。
-
隣にあるビアレストラン?みたいなところで、ミュージアムで買ったビール一杯付きチケットが使えるようです。
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サラエボプレミアムください、って言ったら、それはチケットではダメだと言われてしまい、ノーマルのサラエボビールをいただきました。
他に人がいなかったので、ランチを食べる感じではないのかなぁと思い、喉を潤すのみで退散しました。なかなか雰囲気のあるお店なので、夜、ディナーを食べにくるのがいいかもしれませんね。 -
Inat kuca(The Spite House)というレストランでランチ。
市庁舎から川を挟んで向かい側にあります。
ここを売って欲しいと何度懇願されても断固拒否した、という話から、Spite Houseという別名がついたと言われています。 -
素敵な内装です。
-
先ほど飲めなかったサラエボプレミアムと、煮込みっぽいものをオーダーしました。
川を眺めながらこんなランチを食べられるなんて贅沢です。 -
もはや和食にすら見えてくるような。。。
もちろん日本人が好きな味です。 -
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遅いランチを終えて、この旅で最後となるミュージアム、
「Gallery11/07/95」ボスニア内戦のジェノサイドに関する博物館inサラエボ
に向かいます。
日本語のオーディオガイドもあるので、これから訪れる日本の方には是非とも訪れていただきたい場所です。
日本人ツーリストがローマに旅行して、現地で写真の現像を待っている10分間、その同じ10分の間にサラエボでおこっていた現実は。。。という映像を見ることができます。銃弾が飛び交う中、普通の生活を送っている姿は、若干銃声に対し麻痺しているようにも見え、走ってはいるものの一か八か、いつ弾が当たってもおかしくない状況なのです。既にいろんなミュージアムに行っているので、わかってはいるのですが、この映像もまたショッキングでした。
入口の写真を撮り忘れてしまいましたが、場所は、Cathedral of Jesus Heartのすぐ隣です。※この画像は場所と関係ありません。 -
銅板を打つカンカンいう音に誘われて、銅製のお土産もの屋さん通りにやって来ました。バシチャルシアの水飲み場から近くです。もう20時過ぎなのにまだやってる。。
なかなか見応えあります。ここで自分用にスプーンを買いました。 -
お昼が遅めだったので、夕食もゆっくりでいいかなぁとのんびりしていたら、遅くなりすぎてしまいました。慌てて選んだところがまたビールのお店になっちゃいました。
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サイズ感わからないと思いますが、いわゆる日本の大ジョッキです。
腱鞘炎の私にとっては片手では持ち上げられないくらいの。。
今日は完全にビール腹です笑 -
食事はちょっとチョイスミスでした。ここのお店では肉にするべきだったようです涙
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最終日のブランチはちょっと贅沢に。。と思いましたが、ローカルご飯の方が良かったかも。
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今回使った交通チケットです。
上はトラム、バシチャルシアのキオスクで購入して、トラムに乗る時に打刻機に入れて使いました。複数購入可。車掌さんから買うと、割高になるので、事前購入をオススメします。
下はバス、運転手さんにお金を払うと、これをくれます。 -
サラエボ空港。
-
早めに空港についたらびっくりするほど何もありません笑
最後のサラエボビールを飲んで時間を潰します。
お土産等は街中で調達することを強くオススメします。
一応、DFSが搭乗口付近に1軒ありますが、品数は少ないです。。 -
飛行機は歩いて1分くらいで着きそうなところにいるのですが、雨なのでタラップまでバスが出ます。
つつがなくウィーンを経由し、帰国しました。
内戦を経験し、優しくてタフな人達が支えているボスニア・ヘルツェゴビナ。
まだまだ訪れている日本人は少ないようですが、実際に戦争の惨さを目にすることで、戦争はなんとしてでも避けなければいけないのだと実感することができる思います。そして自分の悩みなどちっぽけで、恵まれて生きていることを感じられると思います。
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