2019/07/14 - 2019/07/14
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しんちゃんさん
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雨で仕事が中止のため、「どこか博物館・資料館がないか?」とネットを検索しました。
今までに、近くで行った事がない場所は・・・興味ある場所は・・・
結論は表題の「下野薬師寺跡」と、そばにある「下野薬師寺歴史館」でした。
いつ、誰が、なんの目的でどのように建設したのか?
「・・・跡」とは何故消滅したのか?
歴史に疎いしんちゃんが、壮大な疑問を解決(納得)するのでした。
表題の写真は薬師寺の“回廊”の一部を復元しました。
東西約250m、南北約330m
「下野薬師寺歴史館」見学なのに「安国寺(薬師寺)」は付録?
違います、下野薬師寺が衰退・消滅後、その場所に安国寺(あんこくじ)として改称して現在に至っています。最近名前を安国寺から薬師寺に変更しました。ややこしいです。
さて、コメントが難しい歴史をどう克服するのか?
努力の結果を御覧下さい。
- 旅行の満足度
- 5.0
PR
-
「下野薬師寺歴史館」は畑の畦道にあります。
田園の中の資料館・・・がぴったり -
小雨の中、到着。
「薬師寺」とは何なのか?解明するぞ~
まずは「下野薬師寺歴史館」のシンボルマークは
遺跡発掘で出土した“瓦”の紋様の“ハスの花”です。
(行田市の古代ハスは後日見学に行きます) -
「下野薬師寺歴史館」
駐車料金_無料
見学料金_無料
写真_OK
素晴らしい!! -
まずは、ビデオにて概略を学習。
ビデオは撮影NG!
薬師寺建立の理由は
●600年代末ごろ下毛野朝臣古麻呂(しもつけの の こまろ)を筆頭とする下毛野(しもつけ)一族の氏寺(うじでら)として、自分の敷地内に建立された。その後、国の東国仏教政策の一端を担うため720年ごろから国の寺(官寺)として改修が行われた。(いただいたパンフレットと学芸員の話より)
●「天武(てんむ)天皇が皇后(後の持統(じとう)天皇)のご病気平癒(へいゆ)を祈るために建てられた薬師寺を下毛野朝臣古麻呂が我が故郷にも建立をと真似て作ったらしい。(しもつけ風土記の丘資料館説明員の話) -
今回の主人公
下毛野朝臣古麻呂(しもつけの の こまろ)
「隋や唐の律令を深く学んだようで,大宝律令の撰定に参画し,藤原不比等,粟田真人らとともに,その中心となって活躍した。」(デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説より)
「地方出身であるが、豪族でもあり多分、中国語も堪能で大宝律令の編さんに参加し、都で大活躍したのでしょう」と歴史館の学芸員さんが説明していた。 -
下野薬師寺式軒瓦(しもつけやくしじしき のきがわら)の誕生
「下野薬師寺は、大和川原寺系の軒先瓦が出土することなどから、7世紀末に創建されたと考えられています。創建の理由は不明ですが、その背景には、大宝律令の選定に参加し、式部卿正四位下で卒した下毛野朝臣古麻呂(しもつけぬのあそんこまろ)の強い関与を想定することができます。」公式下野市バーチャルミュージアムより -
瓦から歴史を分析
「人名文字瓦」 -
瓦から歴史を分析
「人名文字瓦」 -
東山道途中に遺跡が多々ある。
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東山道途中に遺跡が多々ある。
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東山道_下野(栃木県)のルート
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西暦700年ごろも竪穴式住居!!
竪穴式住居は縄文時代、弥生時代くらいと思っていた。 -
焼けた瓦(かわら)
薬師寺が9世紀ごろ大火災にあった・・・ -
焼けた瓦(かわら)
⑥ How、どのように建設(けんせつ)したのか?
はじめは自費、後に律令国家・天皇中心の専制国家・中央集権を目指した時代で国費で改築等が行われた。 -
江戸時代の薬師寺(安国寺)
薬師寺が衰退荒廃し、室町時代に足利氏が薬師寺を安国寺(あんこくじ)と改称した。
(私立のお寺が次々と建立され下野薬師寺は荒廃した) -
薬師寺最盛期の回廊の一部を再現して現在見る事が出来ます。
「下野薬師寺歴史館」見学後見に行きます。
回廊とは・・・中庭や建物を囲む屋根のある廊下(いただいたパンフより -
下野薬師寺戒壇院(しもつけやくしじ かいだんいん)
☆重要☆
お坊さんは税金を納めなくて良いため、勝手に僧になる人が増えてしまった。そこで正式な試験を受けて合格した者しかお坊さんになれないようにした。正式なお坊さんになるため資格試験を受ける場所を“戒壇”と言った。日本に三ヶ所しかなかった。
①東大寺(奈良県)
②筑紫観世音(福岡県)
③下野薬師寺(栃木県)
これらを「天下の三戒壇」と言った。
(いただいたパンフより) -
下毛野朝臣古麻呂の呼び名は多々あるそうです。
(しもつけの の こまろ)
(しもつけぬの あそん こまろ)等
栃木県は
「下毛野国(しもつけぬのくに)」
或いは
「下野国(しもつけのくに)」
とよばれていました。
西暦713年(和銅6年)全国の国の名前を漢字二文字に統一されました。
その時に毛が消えて下野国になったそうです。
(いただいたパンフより) -
「下野薬師寺歴史館」内部
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「下野薬師寺歴史館」内部
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薬師寺伽藍模型
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薬師寺伽藍模型
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薬師寺伽藍地図
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変わった土器の展示がありました。油をいれていた壺だそうです。
(手塚治のマンガで見た様な気がする) -
油(あぶら)を壺(つぼ)から灯明用(とうみょうよう)什器(じゅうき)に写(うつ)し明(あ)かりを灯(とも)している写真
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灯明用什器(とうみょうようじゅうき)
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「組手(くみて)」
たくさんの木を組み合わせ力を分散させて瓦の重みに柱が負けないようになっている。回廊の一部を再現、組み立て説明用模型 -
「下野薬師寺歴史館」受付と
説明してくださった。学芸員Sさん(仮名) -
「下野薬師寺歴史館」近くには
「干瓢(かんぴょう)」夕顔(ゆうがお)畑が広がっています。 -
「下野薬師寺歴史館」より歩いて数分
北東に「下野薬師寺跡」があります。 -
現在、下野薬師寺跡の大部分は民家と安国寺(薬師寺)です。
西側と東側に当時をしのばせる跡があります。
青色が歩いたコースです。 -
「下野薬師寺跡」の西側の土塀
土塀の上はウバメガシの垣根が続いています。
土塀の西側は畑です。遠く自治医大の建物が見えました。 -
回廊跡と一部建物の再現が見える。
-
復元された回廊一部
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回廊の一部
復元したこの部分の回廊に使用された“瓦”は6681枚です。 -
回廊の一部
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東側の広場は・・・
幢竿(どうかん)と塔跡(とうあと)があるだけです。 -
幢竿(どうかん)説明版
旗(はた)を立てた基礎です。 -
幢竿(どうかん)
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塔跡(とうあと)と説明版
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幢竿(どうかん)と塔跡(とうあと)
イメージCG -
これからは「下野薬師寺跡」中心部の
安国寺(最近薬師寺と改称)見学です。 -
安国寺(最近薬師寺と改称)
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摩尼車(まにぐるま)
或いは
転経器(てんきょうき)
【回転させた数だけ経を唱えるのと同じ功徳があるとされている】
From Wikipedia -
安国寺(最近薬師寺と改称)
遠くに幢竿(どうかん)が見える -
安国寺(最近薬師寺と改称)本堂
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安国寺(薬師寺)本堂
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本堂扁額
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安国寺(薬師寺)北東に六角堂
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「六角堂」
【境内建物のうち、六角堂は江戸時代後期の様式をとどめる六角形造の堂で、かつての下野薬師寺戒壇跡と伝えられる場所に立つ。内部中央には鑑真の絵像を納めた厨子が安置されている。】 From Wikipedia -
「六角堂」
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「六角堂」
-
「六角堂」
内部には鑑真の絵像を納めた厨子が安置されている・・・らしい! -
いただいたパンフに
「安国寺境内に下野薬師寺出土の基礎石がある」
との事なので探した。
これか? -
基礎石はこっちかな?あれかな?
と探していたら
住職が出掛けようと出てきた。
その旨を聞いたら・・・ -
「これだよ!」
と指差す先に
「基礎石」が鎮座していた。 -
「下野薬師寺出土の基礎石」
境内入り口の左側にあった!
右側ばかり見ていたためだ! -
「下野薬師寺出土の基礎石」
「三戒壇は知っている?」
「はい・聞きました」
「三戒壇のお寺の瓦があるから見学する?」
「はい・お願いします」
と本堂へ入らせてもらった。 -
三戒壇「東大寺の瓦」
-
三戒壇「観世音寺」の瓦
-
三戒壇「下野薬師寺」の瓦
-
三戒壇の瓦
何故こんな瓦が展示されているのか?
瓦職人の社長がこの町出身の方だそうです。
現在は亡くなられています。 -
本堂を内部から撮影
-
「住職さんの写真も撮らせて下さい」
OKをいただき「パシャ!」
安国寺、現在は薬師寺の住職
谷萩住職 -
「この絵も見て行って下さい」
本堂内廊下の天井
「小布施、岩松院の葛飾北斎の絵と似てますね」
「日光の鳴き龍にも似ていますね」
「ま・有名な絵師ではないが、良いでしょう」
「素晴らしいですね」
と見学した。 -
本堂内廊下の天井
「下野薬師寺」がどのように出来たかを、ド素人のしんちゃんが一朝一夕に、そう簡単に理解出来る訳ではないけれど、それなりに整理理解した“つもり”です。
まだまだ・解明されていない、“なぞ”も多いそうです。
皆さんの参考になれば幸いです。
---下野薬師寺跡探索記終了---
---龍興寺見学へ続く---
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