レンタカーでまわる初夏のロワール地方１１日間の旅－その４（フォントブロー修道院、ヴィランドリー、ランジェ）

2019/06/07 - 2019/06/17

何十年も前、それも冬に、パリ観光のオプショナルツアーで１度訪れたロワール地方。当時は団体旅行で、お城を２つ３つさっとなぞっただけに等しく、ほとんど記憶がありません。ただ、その雄大さと素晴らしかったのだけは覚えている。ぜひ何とかもう一度、ゆっくり行ってみたかった。２年越しで計画し、早々と６月に夏休みをとり、ジベルニー、オンフルール、モンサンミシェル、シャルトルまで欲張って、行ってきました。パリのシャルルドゴール空港からレンタカーを借り、ぐるっと左回りにまわるルートです。前半は異常気象で冷たい雨と低温続き、やっと後半から本来の青空と晴天、暖かさが戻りました。ワインも食事もたいそう美味しかったし、人もよかった。やっぱりフランスはいいなあ、いい、と思った旅でした。
その４はフォントブロー修道院、ヴィランドリー城、ランジェ城、モンソローまでの旅行記です。

日程
６／７　　朝羽田発→夕方パリ着　　
６／８　　パリ空港発→ジベルニー→ベルノン→オンフルール
６／９　　→ブーヴロン＝アン＝オージュ→モンサンミシェル
６／１０　→カンカル→ディナン
６／１１　→ロワール地方（アンジェ城、フォンテブロー修道院）
６／１２　ロワール地方（ヴィランドリー城、ランジェ城、モンソロー、ワイナリー）
６／１３　ロワール地方（シノン城、アゼルリドー城、ワイナリー）
６／１４　ロワール地方（アンボワーズ城、クルーの館、シュノンソー城、ワイナリー）
６／１５　ロワール地方（ブロワ城、シュベルニー城、シャンボール城、ワイナリー）
６／１６　ロワール地方→シャルトル→パリ空港　夜パリ発
６／１７　→午後羽田着　

エリア ロワールの古城周辺(フランス)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 2.0
• グルメ: 1.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: レンタカー 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

その３から続きます。
修道院の前が町の中心広場になってます。とても小さい。あとで散策することにしました。

この日、ホテル近くの駐車場が道路工事で閉鎖中。うんと離れた駐車場に停め、修道院のチケット売り場からホテルまでカートで運んでもらいました。これに結構手間取る。右奥が泊まったJardin Room。庭に面した１階の部屋。

本館ではなくここを選んだのは、部屋が新しくエアコンがあったから。ベッドが大きいので部屋はとても狭い。外はすぐ通路で、丸見え。

設備は新しくきれいですが、狭くて暗い。去年までBooking Comで安く取れたのに、今年から取れなくなり値段が高くなった。朝食込で２０７ユーロ。４つ星だけど、スリッパやガウンはなかったしね。ティーポットもない。かなりがっかり。

部屋に入るまでにかなり待たされたので、その間に雨が降ってきちゃいました。さっきまで快晴だったのに、、

急ぎ足で村の観光に。でも、小さな村だからあまり見る所はなさそう。見えているのはSaint-Michel de Fontevraud-l'Abbaye。

目抜き通りはバラがきれいでした。

でもちょっと行くと終わっちゃうし、何もない。

ハイキングコースがあるようです。

雨だし、さっきの教会を見て戻ろうか。

Saint-Michel de Fontevraud-l'Abbaye。村の教会。

暗かったので写りが悪いけど、小さい石造りの教会。

普段の信仰の場という感じ。

分厚い石のせいか、入るとヒヤッとします。

とても小さい。かなり古そうでした。

外側の庇の部分が納屋のよう。なかなかいい雰囲気。

外側はバラで飾られていました。

修道院まで戻ってきました。

ここがチケット売り場。宿泊者はチケットを買わずに見学できます。

あれっ？通用門が閉まってる。。締め出されて右往左往していたら、たまたま庭師の方がいて開けてくれました。なんでも修道院の見学時間が終わると締めるそうで、暗証番号を入力して開けるんですって。チェックイン時に案内されませんでした？と言われた。聞いてない！

危なくホテルに戻れない所だった。。肝心なこと、案内し忘れちゃだめじゃないね。気を取り直して修道院を見学。閉館後なので人が少なくていい。

植栽が見事。植栽を取り囲むのがメインの建物のよう。

なかなか素敵な回廊ですが、よく見ると修復の仕方が新しい。

教会部分に続きます。

これが修道院教会。奥では葡萄の剪定枝を使ったイベントの準備をしていました。

有名な棺があります。

４つも。

それもど真ん中に。。

この修道院、とても広いのですが、現代的なオブジェを展示するカルチャーセンターでもあるようです。他にも結構不似合いな展示がありました（こういうのあまり好きじゃない）。

また回廊に戻ってきました。

真ん中にベル。

回廊にあった部屋。

チャプターハウスだったかな。

広くて漠然とした印象の建物。

入ってみると、こんな展示がしてある部屋もありました。うーん、なんだかなあ。

ここはドミトリーだったかな。

もともとの装飾物でしょうか。

バーで小休止。

また晴れてきたので、外に出てみた。

かなりの部分が修復されたようで、よく見ると真新しい建物でした。

ちょっと歩いてきました。左がホテル本館、右が泊まったJardin Room。

部屋で一休みして、夕食に行くことに。

ホテルの隣、ここがレストラン。

このレストラン、植栽をぐるっと囲んで回廊になっていました。

「席が少ないので予約必須」「宿泊者でも予約しないとあぶれる」なんてホテルサイトに書いてあったけど、７時に行ってみると誰もいなかった。夕食は遅めなのかと思ってたけど、結局来たのは他２組だけ。ガラガラでした。

せっかく来たので、７０ユーロのコースを頼んでみました。ワインのペアリングを５０ユーロで追加したので４杯つき。まずは突き出し。すごく食べづらかったけど、パリパリの皮とチーズが美味しかった。

一皿め。ここのメニューはフランス語のみで、給仕の英語も訛りがひどくて殆どわからない。それに器がよくない。料理は美味しかったけど、フォークとナイフで食べるようなお皿ではなく、日本の煮物皿じゃないの、これ？　苦労しました。

２皿めのサバ。相変わらず給仕の英語はひどい。メニューのフランス語から、英語のマカレル（サバ）だろうとわかりました。ほぼ日本のシメサバの味。わざわざここで食べなくても、と結構残念。

これは別料金のキノコ。一人１８ユーロの追加です。絶対食べるべき、なんて口コミにあったから頼んでみたけど、さほどでもなし。生のキノコがパスパスしていてあまり美味しくなかった。

メインのロブスター。美味しかったんだけど、これまた変な器。小さいんですよ、直径１５センチくらい。また煮物皿じゃない。。和風趣味なのかなんだか、ナイフとフォークじゃ食べられないよ！　そこまで凝るなら箸だしてよ、箸！　味付けも薄くて超和風。。

そしてチーズ登場。これも１３ユーロの別料金。これは美味しかった。

そして来た口直し。日本の家庭によくある器だし。。でも最悪だったのは味。激苦、甘、のヘアトニックのような強烈な香りと味のリキュールに、ミント、レモン味のクリーム。。下にビスケットが敷いてあり、リキュールを全部吸わせてから食べて下さいと言われた。うえぇ、ひどい味。。一口食べてムリ！

デザートで口直しと思っていたら、これも外れ。苦く酸っぱいチョコソース。そこに味のないビーツと酸っぱいカラントシャーベット、コーヒー風味のアイス。それにワインのペアリングで、渋いカベルネソーヴィニヨン（赤）が来た。まるで合わないよ。。これも２口くらいしか食べられなかった。

やれやれコーヒーでも飲んで〆ようと思ってたら、マドレーヌと青汁状の液体がきた。なんでもここの菜園でとったハーブのジュースらしい。消化にいいとか言ってたけど、これがまたすごい味。。。苦、渋、酸など、ちょっとすすって気持ち悪くなっちゃった。このレストラン、ちょっとおかしい。これがモダンキュイジーンとかの最先端の味なのかしら。盛り付けといい、味付けといい、ちょっと冒険しすぎなんじゃない？？平凡な日本人の、私たちの舌には合いませんでした。

閑古鳥なの、わかる気がしました。この辺りには食べる所が殆どない。こういう場合、普通は泊り客で一杯のはず。でも察するに、みな他の所へ行ったのね。

それに値段が高い。全部で３２３ユーロも取られて大散財。その割にちっとも満足できなかった。あれ、すばらしい、美味しい、と思う人いるのかしら。。サービスも愛想もさほどよくないし、照明も暗すぎる。昨日のディナンのレストランに比べ、３倍の値段じゃないですか。あぁ大失敗！これからはなるべく町の、評判のいいレストランで食べようと反省しました。

２０１９年６月１２日（水）

今日も曇ってます。また雨だったらイヤだな。

昨晩のレストランへ朝食に行きます。また冒険料理だったらどうしよう。。

よかった。。朝食はとても美味しかった。特にパン。焼きたてでパリパリのクロワッサン。卵料理も洒落ている。夜もこういうの出せばいいのに。

ここは宴会場のようです。このホテルのコンセプトは、古い建物とモダンの融合なのかも。現代アートの展示があちこちにあったしね。

きのう散漫に見学したので、もう一回修道院をまわってみることにしました。

泊まったJardin Room。前の庭で雑草を刈っていて、爆音がすごかった。

修道院はぐるっと石垣に囲まれています。

とても広い。

メインの建物。右が修道院の教会。

大きい。

見学できる建物の他にも、いろいろ建っていました。

もともとの修道院の模型。こう見ると、今、結構復元されているのがわかります。

これが現在。

ぶらぶら散歩してみます。史跡名がほぼなく、どこがどこだかよくわからない。Infirmary（診療所）だと思う。

昨日の中庭に出てきた。

もう１０時だけど人がいない。

これはRefectory（食堂）。

またやってきた教会。

やっと観光客の姿が。

これが教会の正面。奥が塔になってます。

右がハーブ園。

いろいろ植わってました。昨夜の青汁の味を思い出して苦笑。

一回りしました。やはり散漫な印象は拭えない。敷地が広いわりには見る物が少ないような。

部屋まで戻ってきました。もういいや、チェックアウトしよう。結局夕食と合計で、５３０ユーロにもなりました。スイートでもないのに。。それに、フロントの奥の部屋にコーヒーメーカーがあるのを、チェックアウトの時気が付いた。門の施錠のこともコーヒーメーカーの案内も、チェックイン時にまるでなく、フロントはかなり不親切でした。ぜひ泊まりたくて来たけど、ここは好きではない。

さて、今日はヴィランドリー、ランジェと廻ります。まずはヴィランドリー城まで約５０キロのドライブ。近場を廻るだけなので楽です。さっきまで晴れ間が覗いてたのに、また雲行きが怪しくなってきた。

そうこうするうちひどい雨。ロワール川も霞んでる。

ロワールにきて初めて葡萄畑が見えました。慌てて撮影。

この変なお天気、いつまで続くことやら。雨がしつこくて、まったくイヤになる。

ここら辺は降ってない。これからなのかな。

途中珍しく踏切。

吊り橋も。

そしてヴィランドリー城に到着。駐車場に車を停めて歩いて行きます。駐車場は無料。

どんなお城だろう。

きれいそう。

小さなチケット売り場。

チケットは一人１１ユーロ。

左が売店、奥がお城。

正面は野禽飼育場の建物、左が有名な庭園。

まずはお城から見学しよう。

お濠越しに見える庭園。

テラスで一枚。

順路に沿って２階へ。

さっき来た入り口の建物。庭は見えないみたい。

順路だとお城から出て、森に隣接するテラスから庭園を眺めるようです。行ってみよう。お城は見る部屋、家具調度などないみたい。

庭園が見えてきた。すごい規模です。

さらに登ると、全体を鳥瞰できる展望台がありました。

へえぇ、すごい。。規模にただびっくり。

お城の大広間の延長線上に開けているのは装飾的庭園（パンフより）。

奥は森になっています。

さらに森の中に小径があり、高台から庭園が眺められるらしい。

行こうと思ったけど、雨が降ってきたのでやめました。行けば村、谷間など見れたようです。

遊歩道の南端にある、謁見の小亭なるパヴィリオン。

端には犬もいました。庭園の方を見てる。

順路の水の庭園の方へ。

ここが水の庭園。周りの木は菩提樹だって。瞑想と休息のイメージらしい。

白鳥が一羽いました。

お城はあんな遠く。

水の庭園の隣は太陽の庭園。

花や葉っぱでいっぱい。

ここら辺は太陽の部屋というらしい。星型の池がありました。

奥にはベンチに座った蛙のオブジェ。

鳩氏もいました。

鶏の彼女。面白い。

菩提樹の並木を通り抜けます。

右は迷路になっていました。雨なのでパス。傘がうっとうしい。

それにしても、立派な庭園ですねえ。

そして菜園。レタス、ニンジン、キャベツなどで出来ています。バラはここを耕す僧侶を表しているそう。

野菜だけでこれだけカラフルなんて、見事です。

面白かった。

でもだんだん雨がひどくなってきたので、あがることにしましょう。

ポリッジだの、レタスだの、チャイブだの。ニンジンもありました。もっとゆっくり見たかった。

庭園の立派なお城でした。来てよかった。

３０分くらいのドライブでランジェ（Langeais）へ。ヴィランドリーはお城まわりには何もなさそうでしたが、こちらは小さな町でした。

あとで少し町歩きをしてみよう。

こじんまりした佇まい。面白そう。

まずはお城から見学。

お城の入り口から一枚。Saint-Jean -Baptisteがよく見える。

お城と公園になっているようです。今回はお城だけ見学。

チケットは８．５ユーロ。

向こう側が公園になっていました。

受け付けで日本語の説明を借り、読みながら見学開始。

なかなか立派な内装。アンジェ城やヴィランドリー城では部屋の見学がなかったので、楽しみ。こんな部屋が１５あるようです。

なんでもこの城で、アンヌ・ド・ブルターニュとシャルル8世の結婚式が行われたんだとか。住居といった感じのこじんまりした部屋。

見ていたらいきなり火災のベルが！「ボヤの危険があるから外に出て！！」と外に出されてしまいました。

仕方ないなあ。。公園を先に見てようか。

係員まで出されてます。長くかからないといいけど。突然のことで、みな手持ち無沙汰。

公園側から眺めたお城。優美な姿をしています。

ロアール川にかかる橋が見える。そのうち雨が降ってきたので、公園の散歩は切り上げました。まったくしつこい雨。

あらぁ。。。消防が来た。これは時間がかかるかも。入ったばっかりなのに、やんなっちゃうな。

お城は後回しにして、先に町歩きをすることにしました。小さな川にかかる橋。なかなか風情があります。

さっきの教会へ行ってみました。

なかなか古そう。

ファサードが特徴的な色。

内部は独特な装飾と色合い。

白とローズ色。

天井もかわいい。小花プリントみたい。

ひっそりした小さな町の教会、Saint-Jean -Baptiste。なかなか素敵でした。

これ、何かと思ったら、映画館だって。

お城に続く通りに戻ってきました。そろそろお城に入れるかな。

実際「ボヤの疑い」だったようで、「発火」ではなかったようです。よかった。

見学続行。

これがここで式を挙げた二人でしょうか。

なかなか素敵な部屋が続きます。

食堂かな。

見事なタペストリー。

なんだろう。

古いタペストリーがたくさん展示してありました。

鐘のある所に登ってきました。

表を眺めてみる。

さっき行った教会だ。

なかなか見どころのあるお城でした。ボヤ騒ぎが収まり、見れてよかった。

４時になってしまいました。お昼抜きなので、お城の近くのケーキ屋で軽くお茶しました。

甘ーいケーキ。美味しかったけど。

ランジェを後にして、ワインを買いにいくことに。川沿いにはこのような建物が並んでいます。

ここら辺はロワールワインの産地の一つ。ブルグイユ （Bourgueil）はカベルネフランで有名。

一面の葡萄畑。

ここら辺にある筈なんだけどな、Frédéric Mabileau。よく見ないとわからない。

やっと見つけて、テイスティングさせてもらいました。テイスティングは無論、私だけ。セルリアンブルーの眼をした素敵なマダムと、ロジャー・フェデラーのようなイケメンご主人のワイナリー。

カベルネフラン１００％のワインはなかなか飲む機会がないので、楽しいテイスティングでした。軽めだけど奥深くて、美味しかった。３本購入。１５ユーロ程度とお手頃。

５時半になりました。今日のホテルに向かう前に、モンソロー城を対岸から眺めて行こう。ロワール川もここら辺は浅そう。

あれがそうだな。優美な姿、ここからの方が全景がみえていいかも。

ちょっとアップで。

対岸の散歩道は、雨でぬかるみがひどい。ちょっと見て終わりにしました。時間があれば、モンソロー、カンド＝サン＝マルタン、ソーミュールもまわってみたかった。あと１日余分にあればね、といつもながらに思います。

今回借りた車のFiat。スーツケースを４つ入れるのは大変だったけど、この位の大きさでちょうどよかった。ディーゼル車で、CarPlay対応でした。

ロワール川を渡ります。

あれ、キノコの博物館か何かだっけ？

川沿いのここら辺、なかなか雰囲気がいい。実際来ないとわからないからね。

今夜はマルセ(Marçay)のシャトーホテルに宿泊です。この辺りはブドウ畑ではなく、麦。空にはうっすらと虹が出ています。明日から天気は好天すると、さっきのワイナリーのご主人が言っていた。

ひまわりも植えられていました。フランスも一面の畑が続く。

ヨーロッパの田舎って本当にきれいですよね。空気も爽やかで気持ちいい。左側には虹が。

今日の宿に着きました。昨夜のホテルが外れもいいとこだったのでちょっと不安だけど、期待することにしましょう。その５に続きます。