2019.06 鳥羽離島ー神島・菅島紀行（４）神島灯台に監的哨、ニワの浜……。「潮騒」の舞台を巡る神島一周

2019/06/16 - 2019/06/16

お腹も膨れたことですし、神島を歩いて一周です。灯台、監的哨、ニワの浜……。「潮騒」の舞台となったスポットを巡っていきます。もっとも、「聖地巡礼」タグまで付けておきながら、「潮騒」を読んだことも映画を見たこともないのですが……。各スポットの「潮騒」での場面解説に関しては、他の方の詳しい旅行記に譲るとしましょう。私のように「潮騒」を全然知らなくても楽しめる、オススメウォーキングコースです。

2019/08/31投稿

エリア 鳥羽(三重)

• 同行者: 友人
• 交通手段: 船 徒歩

それでは、神島を時計回りに一周してみましょう。次のスポットまで400mっと。

島を一周する遊歩道は、近畿自然歩道として整備されています。

「海側は崖になっています」

お～、海ですねえ。

ひょっとしたら泳いで渡れるのではないかというところに陸地が見えますが、知多半島かな？　マップを見てみると、どうやら伊良湖岬だそうです。

伊勢湾を、行き交う船。本当に多いなあ。

考えてみれば、名古屋港に四日市港などなど。伊勢湾には日本を代表する港が並んでいますものねえ。

しばらく、海沿いというか崖沿いを歩きます。

集落の外れから歩くこと10分ほど。最初のポイント、神島灯台に到着したみたいですね。

あともう一息！

これが、神島灯台。結構小さめな、可愛らしい灯台ですね。

神島灯台 名所・史跡

日本の灯台50選に選ばれているそうですよ。

ここのQRコードを読み込むと……

ほう、こんなページが開きました。今は灯台カードっていうのもあるんですねえ。電子データのみでの配布なのかな？

ほうほう。「尻屋崎灯台に次ぐ第二号として自家発電による画期的な電気灯が設置」とな。

もちろん、この灯台も「潮騒」のスポットの一つ。

灯台ということは当然海が見渡せます。目と鼻の先（に見える）伊良湖岬。地図見てみると、神島って他の鳥羽離島三島よりも伊良湖岬のほうが近いんですねえ。神島と伊良湖岬の間は幅1.2kmしかない伊良湖水道。『伊良湖水道は外国船舶や1万総トン以上の船舶に水先人の乗船を義務付けた「強制水先区」に指定されており、伊勢湾海上交通センターが大型船の航路管制を行っている』 んだとか（by Wikipedia)。

1.2kmともなると本当に泳げそうな気がしてきますが、先程の解説板によるとここは「阿波の鳴門か音羽の瀬戸か、伊良湖度合が恐ろしい」とまで歌われた「日本三関門」が一つに数えられているらしいですので……私が泳いで渡ろうとしたら、間違いなく波に飲まれて沈むな。

さて、それではそろそろこの小さな可愛らしい灯台を出発して、次に向かいましょうか。

おー、ガクアジサイに囲まれてますねえ。

綺麗だなあ。

それでは次の監的哨目指しまして。

せっせと階段登ります。

今度は下り。

次のスポットが見えてきましたよお、展望台から監的哨が見えますねえ。あともう少しです。

おお、いかにも無骨な鉄筋コンクリートの建物。

灯台から15分ほど歩き、時刻はちょうど14時。監的哨に到着しました。

監的哨跡 名所・史跡

入口までやって来ましたよ。

ふむふむ、伊良湖からの大砲試射の着弾観測用の施設だったんですねえ。伊良湖水道の見張り台とかかなと思ってました。

そして「潮騒」のクライマックスシーンの舞台。読んだことないですが「その火を飛び越してこい。その火を飛び越してきたら」という台詞は聞いたことあるな。

こういう旧軍施設って廃墟と化していて、とても危険で入れない場所が多そうですが、ここはしっかりと施設が残っていて入ることができます。

で、2階へ上がって……。

床に水が溜まっていますね。

そのまま屋上に上がってみましょう。

おお、伊良湖水道が一望ですね。先客に挨拶して、のんびり海を眺めましょうか。

こうしてみると、本当に近いですねえ、伊良湖岬。

そして灯台の下は切り立つ崖。

険しい地形ですねえ。小さな島ですがここまでの島の半周でも、港あり集落あり、灯台あり山あり海あり崖あり。全然飽きません。

ああ、夏だなあ（6月だけど）。

ぼんやり眺めていると、どんどん船が行き交います。

ぼんやり海を眺めているうちに20分ほど経っていました。

では、屋上から降りて……。

そろそろ先へと進みましょうか。

今度は灯台があった高台から

海に向かって下っていきます。

次は、ニワの浜にカルスト地形ですか。

さっきまで崖の上だったんですが、あっという間に下ってきたようで。海辺に近そうですねえ（こういうの苦手な方、ごめんなさい）。

道を下っていくと、右手には神島小学校・中学校が。

そして左手は海辺。気持ちいいですねえ。

海に面して向かって左側はカルスト地形がそびえ立っています。

学校の直ぐ側にこうして海が広がっているなんて、開放的ですねえ。

集落まで後少し。時刻は1430なので余裕もあるし、ここでのんびりしていきましょう。

このニワの浜も「潮騒」スポットなんですねえ。

小さな浜辺。看板がなかったら通り過ぎてしまうところですね。

浜の隣にカルスト地形がそびえていることもあって、険しい地形という雰囲気。

なにはともあれ、階段を降りて浜辺に出てみましょう。

この小さな浜辺に海女さんたちが集まって海に潜っていたわけですか。

ざばーん

のんびりしていると、時刻は15時。あっという間に30分経ってしまいました。

最後にもう一度、カルスト地形を振り返ってから、先へと進みましょうか。

というか、カルスト地形ってこんなピンポイントで現れるものなんだ。秋吉台とか四国カルストとかもっと広範囲に広がる地形ってイメージがありました。
もっとも私が行ったことのあるカルスト地形って小学校に行った秋吉台くらいだから記憶はかなり怪しい。うーん、また行きたくなってきた。

ではこんな感じの道を歩いていきまして。

学校から離れていきます。保育所・小学校・中学校があるのなら、まだ神島は活気がある方かな？　と思ってしまいますが、ウィキペディアによると神島中学校の生徒数は『1990年（平成2年）には31人が在籍していたが、2018年（平成30年）現在の生徒数は3人になっている。』
やはり厳しいんですね。。。

今度の海岸は、古里の浜と言うそうですね。

古里の浜 自然・景勝地

砂浜と海を眺めながら集落へと向かって歩いていきます。

海から離れて島の中のほうへ。

これが鏡石らしいです。一見普通の大きな石にしかみえませんが。

このあたりに中学校の旧校舎があったのでしょうか。

鏡石のあたりから、久しぶりの舗装道路を歩いていきます。学校まで舗装されているんでしょうね。

おお

街が、港がみえてきました。

神島一周ウォーキング。無事に終了です。

もう船が到着していますねえ。今度の船は「しおさい」。おお、神島にピッタリの船名ですね。

きっと神島の行政の中心なんでしょう。総合センター。

いっぱい転がっているこちらは蛸壺。

神島ってタコ漁で有名だそうですね。タコ壺がいっぱいです。次回はシーズンに来てみて食べてみたいところ。

切符は既に持っているので、待合所で買う必要はありません。

神島定期船待合所 名所・史跡

では、船に乗り込みましょうか。

行きの船と同じように高速船。

ただ、微妙に造りが違います。
階段が螺旋階段じゃなかったり。

デッキ席が小さくなっていたり。

ではそろそろ出港ですね。

おお、島のみなさんがお見送りをしてくれます。

1550、出港です。

さようなら～

神島を満喫できた4時間半でしたね。

さようなら、神島。

あっという間に小さくなっちゃいました。