【スペイン・ポルトガルの旅】９．エンリケ航海王子を追ってサグレス岬へ

2018/10/06 - 2018/10/06

ユーラシア大陸西端はロカ岬、一方、最西南端にはサグレス岬がある。
深夜特急の旅で沢木耕太郎がその旅にピリオドを打つことを決めたのは、この地の荒涼とした風土ゆえかもしれない。
同時にこの地はエンリケ航海王子の拠点として航海学校が開かれていたとされる土地でもある。
汽車を乗り継いでラゴスに向かい、予めチャーターしていたタクシーでサグレス岬とその隣のサンビセンテ岬を訪れた。

エリア サグレス(ポルトガル)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 タクシー
• 旅行の手配内容: 個別手配

アントレカンポス駅から鉄道で南下。
途中、チューンの駅でラゴス行きに乗り換え。

乗り換え時間に駅周辺を歩いてみるが、何もない街。

ラゴスまでは鈍行列車。

ラゴスは近代的な駅。

駅の前には古い駅舎。
なんとも趣のある建物。

町はヨットハーバーを挟んだ対岸に広がっている。

チャーターしたタクシーとの約束の時間には間がある。
少し街を歩いてみよう。

橋を渡って対岸へ。

橋の上から眺めると、かなり広いヨットハーバーだ。

川沿いはプロムナードが続いている。

ここがバスの発着所。
今日は土曜日なのでバスの本数が少なく、
バスを使うとサンビンセンテ岬とサグレス岬の両方を回るのは困難。

バス発着所の隣はマーケット。

この先は食事ができるかどうかわからない。
ここで昼食を調達しておこう。

このおじさんの店でパンをゲット。

再び水路を渡って鉄道駅へ。

トラベロコというサイトで、リスボン在住のトモさんという方に手配をお願いしたタクシー会社のドライバー、マヌエル ドゥアルテさん。

サン ヴィセンテ岬 ビーチ・海

チャーター料金は4時間で80ユーロ。
このチャーターは正解だった。

サン ヴィセンテ岬 ビーチ・海

最初に訪れたのがサンヴィセンテ岬。

サン ヴィセンテ岬 ビーチ・海

サンヴィセンテ岬はポルトガルの西南端。
灯台があった。

サン ヴィセンテ岬 ビーチ・海

沢木耕太郎はこの最果ての地でアジアからヨーロッパへ続いた「深夜特急」の旅にピリオドを打つ決心をする。
ロカ岬よりここの方が最果て感は強い。

サン ヴィセンテ岬 ビーチ・海

深夜特急の時は何もない岬だったようだが、
今は、小さなミュージアムや売店などいくつかの施設ができていた。

サン ヴィセンテ岬 ビーチ・海

ドライバーがシャッターを押してくれた。

サン ヴィセンテ岬 ビーチ・海

遠くに見えるのがこれから訪れるサグレス岬。

サン ヴィセンテ岬 ビーチ・海

岬は海面から断崖として聳え立っており、裾を白波が洗っている。

サン ヴィセンテ岬 ビーチ・海

サン ヴィセンテ岬にはカフェも備わっており、その奥には展示コーナーも設けられていた。

サン ヴィセンテ岬 ビーチ・海

車で12分ほど走ってサグレス岬。

サグレス要塞 史跡・遺跡

駐車場から進んでいくと、正面に堡塁が立ちはだかる。

サグレス要塞 史跡・遺跡

石壁の冷たさを感じつつ堡塁の通路を抜けると荒涼とした大地が広がっていた。

サグレス要塞 史跡・遺跡

観光客の戯れだろう、見渡す限りケルンが詰まれている。

サグレス要塞 史跡・遺跡

ここはかつて王子の村と呼ばれエンリケ航海王子に集められた研究者たちが、地理学、造船、操船、天文学などさまざまな領域の研究を行っていたといわれる。

サグレス要塞 史跡・遺跡

このような建物がならんぢたのだろうか。
ただし、実際に王子の村があったかどうか確証はない。

サグレス要塞 史跡・遺跡

こちらも、海から立ち上がった断崖の上にある。

サグレス要塞 史跡・遺跡

遠くに先ほど言ったサンビセンテ岬。
両方の岬には帆船の港にふさわしい港はない。

サグレス要塞 史跡・遺跡

カモメ。

サグレス要塞 史跡・遺跡

サグレス岬には食事をするにふさわしい店はない。
先ほどラゴスで買ってきたパンで腹を満たす。

サグレス要塞 史跡・遺跡

岬の突端までは荒涼とした荒れ地が続く。

サグレス要塞 史跡・遺跡

先端には小さな灯台が。

サグレス要塞 史跡・遺跡

サグレス岬を後にラゴスの町に戻ろう。

サグレス要塞 史跡・遺跡

世界初の奴隷市場の建物。
当初はアフリカ北岸のベルベル人が召使などの要員として取引され、
やがてサトウキビプランテーションの労働力として酷使されたようだ。

奴隷市場 建造物

一階はギャラリーとして公開されている。
チャーターしたタクシーは、ちょうど3時間になったので、ここまでとする。

奴隷市場 建造物

こちらは奴隷市場の面する広場にある街の教会。

サンタ マリア教会 (ラゴス) 寺院・教会

港を守る要塞。
エンリケ航海王子の時代、この町が航海の拠点だった。
かつて、アフリカ西岸のボジャドール岬の先で海は崖に落ち込んでいると信じられていたが、航海王子の命によりそれを否定した航海はこの港から出航した。

バンディラ岬要塞 史跡・遺跡

港に面して総督の城がある。

ラゴスの城壁と小塔 城・宮殿

ラゴスはポルトガル南部のアルガルヴェ地方の主都であった。

ラゴスの城壁と小塔 城・宮殿

航海王子により、ラゴスは貿易の中心であるとともに、造船も盛んにおこなわれ、以降造船業の中心地としても発展していく。

ラゴスの城壁と小塔 城・宮殿

ここにもエンリケ航海王子。

ラゴスの城壁と小塔 城・宮殿

王子自身は長距離の航海は行っていないが、
彼の情熱がポルトガルを海洋国家に育て上げ、大航海時代の幕を開いた。

ラゴスの城壁と小塔 城・宮殿

運河沿いの道を駅の方に向かって歩く。

リゾートの風が溢れている。

ポルトガルを代表するビールブランドの一つにサグレスがある。
午後の日差しの中で乾杯だ。