折りたたみ自転車を連れてスペイン一人旅⑦～旅のシメはプラド美術館

2019/03/16 - 2019/03/24

男40代、初めての海外一人旅。
7泊9日の日程で、バルセロナ3泊→トレド1泊→マドリード3泊してきました。
1年前に航空券の予約を完了し準備万端で臨んだ筈が、実際行ってみると、自転車の盗難事件を筆頭にうまくいかないことがあれやこれやてんこ盛り。
沢山の気づきと学びが得られた充実の（?）旅行になりました！！

事実上の最終日は、この旅行で1番楽しみにしていた「プラド美術館」です。昼休憩を挟んで心ゆくまで堪能しました。
出発日の朝に散歩をして空港に向かいます。

エリア マドリード(スペイン)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 20万円 - 25万円
• 交通手段: 鉄道 徒歩 飛行機
• 航空会社: ルフトハンザドイツ航空 ANA
• 旅行の手配内容: 個別手配

朝10時のオープンに合わせてプラド美術館に来ました。気合い十分です。
こちらも安定の改装中。

開館前からチケットを買う長い列が出来ていて、20分くらいロスしてしまいました。昨日近くに来ていたので、買っておくべきだったな。
音声ガイド無し15ユーロ。

チケットを買ってから入場しますが、入場口は個人用と団体用に分かれており、かつ見分けがつきません。
「あっちだ」と指差された入り口が大混雑だったので、ダメ元で2階の入り口に行ってみたら、すんなり入れました。謎です（笑）

午前中は1階を見て回ります。
ヒエロニムス・ボスの部屋が人気でした。
写真はボスの「快楽の園」です。
この絵を見ていたら、なぜかディズ○ーランドを思い出しました。悪気はありませんっ

※館内は全面撮影禁止ですので、画像はWikipediaからお借りしてます。

ゴヤの黒い絵シリーズも見逃せません。黒を基調とした暗い絵が並んでいます。
聴覚を失い絶望の淵にいたゴヤが、住んでいた家の壁に描いた十数枚の絵を移設したものです。

暗い絵を描くことがゴヤの心の慰めだったとの説があります。「気分が落ち込んだ時には、明るい曲じゃなくて暗い曲を聴いた方が良い」っていうのと同じでしょうか？

13:00過ぎになりましたので、休憩を兼ねていったん外に出て昼食をとります。
チケットにハンコを押してもらうことで、当日の再入場が可能なことは、事前に調べ済みです。

旅行中、街のいたるところで本当に多くの警察官を見かけました。凶悪犯罪が減っているのはそのお陰かと思われます。
ご苦労さまです！

スペインに来てパエリアをまだ食べていないので、狙いを定めて店に向かいます。
プラドからsol駅方面は上り坂です。

「marina ventura」に着きました。

オシャレな店内。

13時半前ですが、スペイン人の昼食時間には早いのか、客はまばらです。

ネットに「ランチがある」と書いてあったのですが、メニューを見てもよく分かりません。
というわけで1人前のチキンとウサギのパエリアを注文。
ビールとパエリアで19.2ユーロ。

多いかなと思ったけど、美味しくてペロッといけました。

一旦アパートに戻り、昼寝をしてから再度プラドに向かいます。

ここで事件発生！！
プラド通りの歩道を歩いていたらスリにアタックされたんです！！
後ろに斜めがけにしたバッグのファスナーを開けられる瞬間にお尻に振動を感じて、バッと振り返ったら男女のスリ！！
気づかれると思っていなかったのか実行犯の男スリは慌ててましたが、女スリが笑顔で「この景色キレイね」なんて誤魔化して行ってしまいました。

バッグに貴重品は入れてないし、車通りが多い道の歩道だし、人通りも少ないし、と思って完全に油断してました。脇道から獲物を狙っていたんだと思います。反省。

プラドに着いてからも心臓のドキドキが止まらない、、、

午後からはメインフロアの2階を回ります。

中央の大きな部屋はベラスケスの作品で埋め尽くされており、「ベラスケスの間」とでも呼びたくなります。そのメインに位置するのが門外不出の傑作「ラス・メニーナス」。

そもそもスペインの歴史や絵画に興味を持ったきっかけは、この絵も取り上げられている「ハプスブルク家12の物語」という本を読んだことでした。
憧れの絵に感動のご対面。

大きな絵から距離を少しとって丁度真ん中に立つと、自分が王宮の部屋の中にいる感覚に襲われます。すごい絵です。

人が少ないタイミングを見計らって、5回くらいじっくり鑑賞しました。
なんという贅沢な時間。

ムリーリョの描くマリアは、あどけなさが際立っています。

スルバランの静謐な静物画も素晴らしい。

無料入場が始まり館内がざわつく18:00までに2階を見終えて、3階をざっと見学して、ミュージアムショップを覗いてから外に出ます。

合計5時間以上滞在したでしょうか。
関連する本を15冊くらい読んで事前に知識を入れて来たお陰で、とても楽しめました！！

いつの日か、ルーブルやオルセー、エルミタージュ、メトロポリタンにも行ってみたいな。

ゴヤ門のすぐそばにある「サン ヘロニモ エル レアル教会」です。
天正遣欧少年使節をここでフェリペ2世が迎えたと言われており、見学したかったのですが、中で儀式が行われているため断念。

さすがに疲れを感じて、晩ご飯は何か買って部屋で食べようかとも思いましたが、これが最後の夜なので気合いを入れ直してバルに繰り出します。

「TINTO Y TAPAS」
アパートの近くにあり評価の高いお店です。

カウンターと合わせても、20人も入れば一杯のこじんまりとしたお店です。ほぼ満席。

私が座った後に来た客が何組か断られていたので、入店タイミングよし。

メニューは少なく、店のイチオシはこのエンパナーダという具入りのパン。
これが数種類あります。

ハモン イベリコとパン コン トマテのセットです。

「乗せて食べると美味しいよ」って言われました。

ワインは地方ごとのグラスワインが2ユーロくらいでいただけます。
料理もワインも雰囲気も大満足。

料理にビールとグラスワイン4杯くらい飲んで、24.8ユーロ。

スペイン最後の夜が終わります。

出発の朝です。
13:20発の飛行機で帰るので、10時くらいには部屋を出なくてはなりません。

朝ご飯を食べた後、名残り惜しいので散歩に出かけました。

プラド通りがお気に入りです。
スリには遭遇しましたが。

面白い建物があります。

「caixa form」という建物です。コンベンションセンターだと思います。

壁の側面に植物が植えられており、「垂直庭園」と呼ばれているようです。

下から見てみると、結構な厚みがあります。面白いですね。

朝の繁華街は、清掃されていてびしょ濡れです。
毎晩どれだけ汚されているのでしょう？

1時間ほど歩いたので、そろそろアパートに戻ります。

3泊お世話になったアパートの外観です。
また来られると良いな～

マドリードを無事に立ち、乗り継ぎはフランクフルト空港です。
お約束のソーセージとビール 13.5ユーロ

フランクフルトからはANAで羽田まで無事に運んでもらいました。
ありがとう！！

改装中のオンパレードだったこの旅行ですが、最後にもうひとネタ。
久し振りの日本の味を求めて向かった自宅の最寄駅の蕎麦屋までまさかの改装中（笑笑）

これにて、7泊9日の初めての海外一人旅が終了しました。
一人旅というワガママを許してくれた奥様に感謝！！

この旅行記へのコメント （4）

• maiさん 2019/04/09 21:25:10

  大変参考になりました！

  かごすけさん、こんにちは。
  突然のメッセージすみません。
  旅行記、楽しく拝見させていただきました。
  実はゴールデンウィークにスペインひとり旅を予定してまして、ルートもほぼ一緒だったので、大変参考になりました！
  自転車残念でしたね(;_;)スリも多いみたいで気をつけようと思います。
  トレドのシリア料理、すごく興味あります！
  機会があれば行きたいな。

  かごすけさん からの返信 2019/06/11 23:26:02

  RE: 大変参考になりました！

  maiさん
  はじめまして。
  掲示板の存在に今まで気がつかず、とんでもなく遅いレスになってしまい
  すみません、、、
  
  旅行記拝見しました！！
  というか、けっこう前に拝見してました！！
  とってもリズム感の良い文章で、サクサク読めて楽しかったです！！
  やっぱり自分が行ったところの旅行記って読んでて楽しいですよね〜
  「ああ、ここね〜」みたいな（笑）
  旅行記を読む限り何もトラブルも無かったようで、何よりです( ^ω^ )
  
  コメントありがとうございました！！

• sallyさん 2019/04/07 20:53:43

  楽しく読ませて頂きました

  かごすけさん、こんばんは。
  旅行記完了してしまいましたが、大変楽しく読みました。
  スペインは一回しか行ったことがなく(バルセロナ、グラナダ、コルドバ、マドリード)、自分の行った所は思い出しながら(とはいえ、かごすけさんの方が一都市で巡るコンテンツが多くて、そんなに回れるものなのね、と)、行ったことない街は読んで行ってみたくなりました。
  特にセゴビアの水道橋、端っこがどうなってるかわたしも確認したいタイプですし、トレドのパラドールで夕陽を眺めると、ふとベランダがある隣の部屋ずらりは、誰もいないじゃん、ってツッコミ。ひとり旅ならでは、ですよね、いいこともそうでない事も。
  
  最後に自転車盗難にあって30分で立ち直った所、プラド周辺の通りでスリに遭わずに済んだことが良かったです。わたしもスペインでどうしたら盗難に遭わないかばかり考えてた事をリアルに思い出して共感しちゃいました。

  かごすけさん からの返信 2019/06/11 23:05:46

  RE: 楽しく読ませて頂きました

  sallyさん
  こんばんは。
  掲示板の存在に今頃気がつきました。
  レスが遅くなってしまって、すみません、、、
  
  旅行の計画段階のQ&Aの時はありがとうございました。
  お陰さまで楽しい旅行ができました。
  次にスペインに行くことがあれば、絶対にアンダルシアに行こうと思っています。
  
  1都市で色々なスポットを廻れたのは、たぶん1人旅だったのが一番の理由かなと思います。
  嫁さんが一緒だったらこうはいかなかったです。
  それとやはり自転車の機動力は抜群です！！
  次の海外旅行にも懲りずにまた折りたたみ自転車を持っていこうと思ってます（笑）
  
  旅行記を書いた目的としては、7割は「自分が読み返して思い出に浸るため」で、
  3割は「他の人の参考になれば」という気持ちなのですが、ネタの取捨選択がけっこう難しいですね。
  自分が遭遇したことや思った内容を本当は全て残しておきたいのだけど、全て書いてしまうと
  他人にとっては長すぎるような気がして、、、
  
  コメントありがとうございました！！