南ドイツ・チェコ・オーストリア国際特急列車の旅（第5弾：ミュンヘン→シュツットガルト→フランクフルト）

2018/08/01 - 2018/08/02

「旅から旅へ、渡り鳥のような人生を送れたらいいな～」と若い時から旅に憧れ、それなりに旅南ドイツ・チェコ・オーストリア国際特急列車の旅（第5弾：ミュンヘン→シュツットガルト→フランクフルト）をしてきた66才のリタイアおじさん（私）です。
若い時の体力も気力もないが、老いぼれるほど弱ってもいない。まだまだ十分活動でき、海外１人旅もできる。そんな、リタイア世代にとって欧州鉄道の旅は最高にいい。自由だ～～～！
ヨーロッパ鉄道の旅もいよいよ最後になってきた。この日はミュンヘンからICEに乗ってシュツットガルトに行く。ここで1泊し翌日、フランクフルトに帰る。写真：ICE食堂車

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本書出版により今まで4トラで長らくご覧頂いたビジネスクラスの旅（欧米路線）の旅行記を非公開とさせて頂きます。

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エリア シュツットガルト(ドイツ)

8月1日（水）素晴らしかったミュンヘン滞在2泊を終え、ミュンヘン中央駅（写真）に向かう。夏休み本番だけあって、世界中から旅行者が来ている。

ミュンヘンからは超有名な「ノイシュバンシュタイン城」への1日観光もでき、また、ドイツで一番高い山「ツークシュピッェ（2962ｍ）」へも、電車とケーブルカーで山頂まで登れてしまう。次回は1週間くらいミュンヘンに滞在して周辺の観光旅行をしてみたいものだ。今日は12:28発フランクフルト行のICE（写真）に乗る。

ミュンヘン→フランクフルト路線はドイツ鉄道の中でも幹線中の幹線鉄道なので、列車の本数が多い。参考までに、この日の午前中の時刻表を記す。「9:28、9:47、10:28、11:28、11:48、12:28…」幹線鉄道であっても1時間に1本か2本の列車である。

私はヨーロッパの鉄道に乗るたびに、日本の新幹線の凄さを実感する。早くて快適で、しかも超過密スケジュールである。あれでよく事故が起きずに安全運転できるものだと、感心する。
写真：1等車の2人席

私は名古屋市の近郊に住んでいるので、「名古屋→東京」の新幹線に乗る機会が多い。この路線の平日の朝（2018年12月17日）の時刻表は8時台だけでも「08:02、08:12、08:22、08:26、08:29、08:30、08:33、08:35、08:42、08:49、08:55、08:59」と1時間に12本もの新幹線が名古屋→東京間を疾走している。

しかも、各列車が16両編成という長大な連結列車である。さらにさらに、16両もある客車に大勢の乗客が乗り込み、満席に近い時も多い。これは驚異的な経済活動では？ここに来るとそんな違いが実感できる。ヨーロッパの鉄道は至ってのんびり～。これがいい。
写真：1等車のコンパートメント座席

実は、このICEの最終目的地はドイツの北の果て、バルチィック海に面したハンブルクである。ミュンヘンからハンブルクまで約6時間30分、長旅の乗客には「ビストロ車両」（写真）で軽食やビールを買ってラウンジで楽しくお喋りしたり…

本格的なダイニングカー（写真：食堂車）でテーブルに座って食事をしてもいい。ここが忙しすぎる日本の新幹線との大きな違いであろう。欧州鉄道の旅には鉄道マニアが憧れるロマンが残っている。

ミュンヘンから2時間18分、ICEはシュツットガルトに到着した。時刻は14:46。この列車に乗っていれば1時間40分でフランクフルトに着く。我々は1日乗り放題のユーロパス利用なので、一気にフランクフルトまで行ってしまうのが効率的である。

しかし、シュツットガルトも魅力ありそうなので、ここで下車し１泊する。

駅のホームに降りて電光掲示板（写真）を見てみると、隣のICEは14:54発、パリ行である。これに乗ってしまえば、花のパリだ～～～。シェンゲン協定のおかげで国境がない！ユーロのおかげでドイツマルクからフランス・フランに変えなくてもいい。

ヨーロッパを統合したEU、パスポートなしで国境を移動できるシェンゲン協定、そして、ヨーロッパの通貨を統一したユーロ、私はここまできたヨーロッパ諸国の人々の英知と努力にほとほと感心する。旅人にとって、これほど有難いことはない。
写真：14:51発　ベルリン行

そのヨーロッパ統合の道が、イギリスのEU離脱で大転換を迎えている。アメリカのトランプ大統領を持ち出すまでもなく、世界は今や統合から分裂への道に向かおうとしている。そんな危機感を持ちながら、最後のホテル「ルメリディアン・シュツットガルト」（写真）にチェックインする。→旅行記「ルメリディアン・シュツットガルト」に続く。

シュツットガルトで1泊した我々は、翌日の8月2日（木）いよいよ最後の鉄道に乗る。この日はちょっと緊張してシュツットガルト駅（写真）に来る。絶対に乗り遅れてはいけない！

なぜなら、本日、17時40分、フランクフルト空港発のルフトハンザ航空で帰国するのである。あわてて駅に来て行き先の違った列車に乗ったらアウトである。よって、余裕をもってシュツットガルト駅に行く。

駅の電光掲示版で乗車予定の列車が到着するホームを確認。次に、そのホームに行って1等車の客車の位置を確認。最後に、1等車両の前でICE到着を待つ。欧州鉄道の旅は時間と心の余裕が必要である。

今日は絶対にミスできない。間違った列車に乗ったら日本への帰国便に乗れない！よって、1等車両のホームで待っている上品そうなお客に尋ねる。「今からフランクフルト空港に行くのですが、次にこのホームに来るICE（写真）に乗ればいいのですか？」と。

地元の人の最終確認をしてICE（写真）に乗り込む。シュツットガルト出発はお昼の12:04、フランクフルト空港到着は13:40。フライトの4時間も前に到着予定というのんびり旅行である。

シュツットガルトからフランクフルトまで1時間30分くらい。コーヒーを飲んでいるうちに着いてしまう。そして、13:40フランクフルト空港駅（写真）に到着。10日前スタートした欧州鉄道の旅の起点に帰ってきたのである。

重いスーツケースを引っ張りながらドーム屋根の下を空港へと向かう。ここを直進すれば「ヒルトン・フランクフルトエアポート」ホテルである。我々は右折して空港に向かう。→「ルフトハンザ航空ビジネスクラス搭乗記」に続く