2018/11/09 - 2018/11/11
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真昼あんどん行さん
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前回の東南アジア一人旅と打って変わって、今回は学生時代からの友人Mプロデュース、運転手兼スポンサーの11月9日-11日成田発着、松山2泊3日の旅行記です。
ふっこう割で補助金が出て、少し手頃な価格で旅行ができました。
最初からドタバタして、また、過不足はあると思いますが、1つのテンプレートとなりそうな旅行ではあったかも、とも思います。
少なくとも私は愛媛の皆さんと同行者のお陰で、美味い酒と飯、観光地、温泉…を堪能しました。
といって、計画も私が作ったものではありませんが、自分ひとりなら、もう少しズボラで、しかもお安い旅行になった筈です。
今回は多くの店名についても明記しました。
事実をダラダラと羅列した上に、余計な御託を書き加えている読み難い旅行記です。
言い訳ついでに書けば、最初は旅行記にするつもりがなかったので写真にも過不足があります。
それでも、どなたかの参考になれば、と思い、アップロードすることにします。
内訳は以下のようになります。
ジェットスター、大街道カンデオホテル泊、ルフト・トラベルレンタカー (車種passo)利用。
値段は大まかに、
飛行機 約14500円(10月10日予約)
宿泊 7500円-6000円(復興割)×2
7500円-2000円(楽天ポイント)レンタカー(ガソリン約2400円、320km程度走行)
ふっこう割というので、6000円(1人1泊)×4の都合24000円得をしたようです。
私は支払っていなので分かりません。
と無責任な旅行記です。
表紙写真は松山空港のランドマークスポットにしました。
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2018年11月9日(金)
のっけからやられました。
午前8時40分成田発の飛行機に乗るのに、出発15分前になっても、スポンサー兼運転手の友人Mが空港に現れません。
セキュリティのゲート前で20分以上やきもきしていたら「もう時間は過ぎてますけど、お連れ様は無理ですが、お客様だけなら乗れるかもしれません」ジェットスターのGHに言われました。
あっさり友人を裏切って、自分だけ飛行機に乗り込みました。金属のバックルが大きいベルトなので、セキュリティチェックがある前に外して、ズボンをだらしなく引きずりながらというみっともない姿で、横の通路を通ります。8時28分に162番ゲートを経て機内へ来たものの、ふっこう割のシステムも分からず、宿泊先のホテルも知らず、の状況です。
いざとなったら漫喫にも泊まろうか、と思って飛行機の席でブルブル「震えていたら、乗らない客の荷物を降ろし、書類を作成する」というアナウンスがありました。飛行機はまだ動く気配を見せません。
思案しているところに、友人Mが紫のリュックを背負って隣の席へ現れました。
「最初の係員にはダメと言われたんだけど、横のお姉さんが横から誘導してくれて…」
定刻過ぎに乗れたそうですが、LCCでもそんな幸運があるのでしょうか。思いやりがある方もいらっしゃったということでしょう。
ありがとうございました。
2度目の幸運はない、と念じておきます。
これからは、ジェットスターの悪口は書けなくなった、かも知れません。
その後もう一人、女性客が乗り込んで来たので(飛行機の遅れは自分たちのせいではない)と妙に安心しました。
その後もしばらく飛び立たずに、さらに15分以上経ったと思います。
機内で何人かの名前が呼び出されました。その客は結局飛行機に乗りませんでしたが離陸しました。恐らく、事前チェックインしていたのに搭乗していない人達だったと思います。
時間をきちんと守ったお客さんは待ちくたびれたに違いありません。
因みに上記の写真は1月24日(2018年)に札幌に行く時に撮ったものでイメージ画像です。 -
無事離陸して、水平飛行になりました。
運航途中、コックピットからアナウンスをしたのは機長ではなく副操縦士のK宮さんでした。
機内誌に写真入りで載っている2人の女性パイロットのうちの1人です。
瀬戸内海と島々が見えてきてから、意外と長い時間かかって松山空港へ。
ちょっとした遊覧飛行のような感覚だったかも知れません。
到着時刻は予定の10時20分より45分ぐらい遅れました。
ランディングもちょっとワイルドだった気もしますが、K宮さんのOJTでもしたのでしょうか。
機内誌によると23歳だといいますから、程なく腕を上げていくに違いありません。
墜落でもしなければ、大事の前の小事です。
松山空港は1967年だかに事故があって、四国の空港で初めてジェット対応になったという話を聞いた記憶があります。
職場組織の会合が愛媛であったそうで、私の伯父の一人が、その飛行機の前日の便だかに乗っていたそうです。
それはともかく、友人Mが乗り遅れていたら、連絡を取ったり何だり、移動方法すら考えねばで、くそ面倒くさい事になった筈です。
因みに私のスマホはフリーwifiがある場所でのみメール、ネットのみ利用可能で通話不能という持ち主ともども情けない有様なので、普通の人より余計に手間は掛かった、と…。
上記の写真は2015年に撮ったものでイメージ映像です。今回乗った機体も同機種だと思います。 -
無事に着いたので、松山ではお得意の寒いギャグも出ます。
「空港で昼飯でも食うか」
空港の飯は高い、不味いという先入観がある古い世代の考え方のヤツの台詞です。現在では空港メシも進化しています。
その時点でもう午前11時半になっていました。
「あながちシャレにならない」友人Mの回答でした。
4トラのどなたかのブログに載っていた、松山空港ターミナル内の「かどや」に入ることにしました。
インフォメーションの女性に場所を訊ねると、間を置かずに「エスカレーターで2階に上がって左側にあります」と教えてくれました。
ということで、愛媛1食目は、宇和島風の鯛めしとなりました。
「乗れなかったら、プラス2万円の出費になったから」という理由で、この日の食事代と飲み代も、ありがたいことに友人Mの奢りとなりました。
これから先、3度、鯛めしを食うことになりました。
写真は「かどや」の宇和島風鯛めしです。 -
当初は宇和島に向かう予定でしたが、飛行機の遅れの影響で変更して今治方面、東予へと車を走らせます。
レンタカーの送迎の兄ちゃんに薦められた鈍川温泉がそっち方向にある、というのがその理由です。
鈍川温泉ホテルの温泉に入りました。宿泊施設なので、失礼ながら昼間は閑散としている、というのがこの日受けた印象です。
塩素滅菌していましたが、川沿いに露天風呂があります。
湯温が若干ぬるめだったせいで、長く入れました。一心地つき旅モードも上がります。
先客が一人居ましたが、その人がサウナルームにしばらく籠っていたので、その間に写真撮影もできました。
松山空港から鈍川温泉は下道を通っても2時間弱だったという記憶があります。
写真は鈍川温泉ホテルの露天風呂です。 -
鈍川温泉ホテルの内湯写真です。
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鈍川温泉露天風呂から見た外景の写真です。
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もう一軒、温泉をハシゴして本谷温泉という所にも出掛けました。
こちらは新しい建物で、地元の人が普段使いにしている大浴場という印象です。
シャンプー、ボディソープ、タオルがありません。
一軒目のホテルもタオルは自前でしたが。
今治はタオルで有名な所なのでこだわります。
失礼しました。
本谷温泉の外観写真です。 -
本谷温泉付近の風景です。
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松山市内のホテルにチェックインした後、晩餐に出掛けます。
その前に大街道のnoma-nomaという店のジュースを飲みました。
トッピングのフルーツは50円プラスです。
リンゴ、パイン、柿、そして、みかんが付いていました。 -
夕食兼晩酌に出掛けたのは、居酒屋「さかな工房 丸万」という店です。
地酒と魚、で知られています。。
段取りが良い友人Mが前もって、一品目の穴子のタタキとともに予約済みでした。
週末は、予約必須でしょうか。入れない客が2組、だったか居ました。
テレビがない私は知る由もないけれど、井之頭ナントカ、のTV番組だか漫画本に出ていたという話です。
私たちの左隣に座った30歳前後のカップル、やはり、アラサーの女性2人組も、私たち同様ジェットスターの利用客でした。
しかも、井之頭を全員知っていました。
カップルは酒に強く、しかも綺麗な飲み方をしていて、味覚も優秀な人たちでした。
見習いたい、と思いますが、私には無理でしょう。 -
隣の女性2人組も食道楽、旅の楽しみを良く知っているように見えました。
それに引き換え自分は…。世の中なめているオッサンです。
ファイルにあった、店の赤いTシャツの男の写真を見て「この人、柄○明に似てるね」真面目にそんなボケをかましました。
実際に彼がマスターを演じてここでロケをしたのに…。
その事実を知らなかったのは周辺の客で私1人だけです。
女性2人組のうちの一人も、飛行機に乗り遅れたそうです。朝の渋滞はよっぽど酷かったのでしょう。
その方は可哀想に、後続の高松行きに乗って、列車で松山に着いたという話でした。やはり2万円くらい余分に払ったそうです。
友人Mと違って、″カウンターアタック″を決め損ねたのだ、と思います。
その話を拾って、話の輪に少し加わりました。
「こいつも飛行機に乗り遅れそうになって」
妙齢の女の方だと難しいものがあります。
無視しても問題ですが、こちらから話し掛けるとかえって危なくなります。
エロいオッサンであることがばれて、あちらの旅行を台無しにしてしまうので…。
これでも、少しは気を使っているつもりではあります。
何品かつまみと酒をもらいましたが、前出の穴子のタタキがとりわけ美味かった印象です。
ボラの白子の天ぷらがクリーミーでこちらも旨かった記憶があります。
他にかんぱちの炒り煮、というのも味が良かった、と。
途中からしたたか酔っ払ってきたので、記憶は曖昧です。コックリコックリと船を漕ぎかけて、途中、外の空気を吸いに隣のスーパーに行って、冷ましに掛かりました。ペットボトルのウーロン茶をがぶ飲みして一息ついていた所に、ポニーテール、白いセーター姿の居酒屋のバイト嬢が買い物に来たようで、バッタリ顔を合わせて少し気まずい思いをしました。 -
その〆はこの日2杯目となる鯛めしと穴子のすまし汁を貰いました。
「鯛めしは良くかき混ぜて食べて下さい」店主がそう言っていました。
料理が出てくるのに時間が掛かって4時間この店にいたことになります。
勘定は1人5000円ちょい、とリーズナブルでした。
帰りはタクシーです。
松山は流しのタクシーを拾いやすい印象でした。
宿に戻って、気絶するように眠りました。
テラス付きのの部屋に泊まったのですが、酔ってここでうたた寝して風邪を引き損ねたのは内緒にしたい話です。
友人Mに起こしてもらい事なきを得ましたが。持つべきものは友です。勝手な話です。
くどくなりますが「さかな工房 丸万」を利用する場合は予約は必須です。
また、飲み食いの時間も長く掛かるので、後のスケジュールを入れない方が良いでしょう。 -
2018年11月10日(土)
2日目は朝7時40分に車を出し宇和島方面へ向かいます。
うどんを食べに行くはずだったのですが、私が高速の入口をナビし間違えて、時間に間に合いそうもない、と最初からしくじる始末です。
仕方なくプランBに切り替え、下灘駅を目指しました。
しかし、使えない奴が純正ではないナビを使って探すと、またミスも出ます。
駅名を入れても候補が出て来ません。
「うえなだ? かみなだ? 前に伊予が付く?」
根本から間違っています。「上」では「下」の方ですから。
友人M持参のガイドブックをめくり、あたふたしている内にやっとナビが稼動しました。
走り出して前後を見ると、両方とも「わ」ナンバーです。
私は根がお調子者ですから、こうなると余裕綽々になります。
「こいつら、同じ場所に行くんだぜ」
要らぬ台詞を口にします。クルマの中ですから問題もありません。
当たり前の話です。
ピークタイムの夕方ではないといえ、伊予市で最も有名な観光スポットですから。
4トラベルで学習していましたが、青春18きっぷのポスターになった駅です。
友人Mの話によると、今年有名になった、あの仮想通貨交換所のCMに出ていた、お笑い芸人の旅行番組にも出たそうです。
最近では某テレビ番組で、お祭りのでっち上げが話題になっているようですが。
ひょっとしたら「危ない」タレントとして、ネットで注目されているかも知れません。
「この駅ヤバイよ、ヤバイよ」とでも言ったのでしょうか。
ナビに従っていくと、いつの間に前のクルマも後ろのクルマも消えていました。
あちらは、多分新しいナビが誘導したのでしょう。
こちらは、ごみ焼却場のような場所の前の360度近いカーブを回り、海沿いを少し走ります。
道の駅、のような場所があり、そこで一旦休憩することにしました。
やたらに古いクルマに乗った人達です。
私ほどではないにしろ、彼らも貧乏で新しい車が買えないのでしょうか。
本州ナンバーだったので、車上生活者かも…。
こういう寒いギャグを言うのが生き甲斐なので我慢して聞いて下さい。
しげる、ではない「いずみや」という物を売店で買って食べました。
何かと思ったら、太刀魚とおからの居ずしです。
間抜けなことに、駅に向かう途中で単行のディーゼルカーとすれ違いました。朝だというのに自動車が多くいました。 -
上記の道の駅に似た場所に面した海岸は夏は海水浴場となっているようです。
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さらに道を間違えて、駅が目の前にあるのに山を登りかけて、ようやく下灘駅に到着です。
寄り道して、松山市中心部から下灘駅までは下道で1時間ちょいでした。
駅に着くと、さっき後ろを走っていたワゴンの黒いレンタカーが止まっていました。
列車が停車した時の駅を撮ったに違いありません。
まもなく、撤収したようです。
後にはグリーンのTシャツを着た華人の若い男と私たちが残りました。 -
地元のお婆さんたちがトイレの掃除中です。
写真には撮りませんでしたが、古い駅舎の前のベンチは壊れて…また、滑るギャグの繰り返しですが。
現物の写真も様々なブログに掲載されていることでしょう。
ベタ凪の、青い瀬戸内海が目の前にありました。
この日、そして、翌日は綺麗な晴天でした。ピークタイムは大変な人数になっていたのでは、とも思います。 -
下灘駅の写真その3です。
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下灘駅の写真その4です。
観光列車の停車位置の表示、かと思います。
因みに日本国内なので、線路には降りずにホームから撮っています。
小心者なので。 -
下灘駅の写真その5です。
宇和島方面には花壇がありました。 -
何枚か下灘駅の撮影して、宇和島を目指します。
「下灘駅の地元に経済効果はあるのか」車中では救いがない、現実的過ぎる罰当たりな会話をしていました。
それはともかく、下灘駅では夕陽の時刻、ディーゼルカーが停車する時間でなければ、駅の前のスペースに駐車すること、ゆっくり撮影することは可能なようです。
無料、有料の高速を交互に走り、道の駅を覗いて、宇和島に到着です。
3食目の鯛めしを先ず食べます。
やはり、4トラベルのどなたかのブログで知った「ほづみ亭」という店です。
参考にさせて頂きありがとうございました。
駐車場にはまだ車はありません。
カウンターを勧められましたが、開店の午前11時直後に入店したので、ボックス席に座らせて貰いました。
運が良いことに、友人Mイチ押しの居酒屋評論家の本が何冊か置いてあります。
奴のご機嫌もこれで麗しい、とも思います。運転手兼スポンサーの機嫌が良いとこちらも何かと好都合ですから。 -
(何を食べるか)
思案していると、友人M曰く「愛媛に来たらとにかく鯛めしで押し通すべきだ」と。
じゃあ、と思いつつも少し迷いました。セットメニューなども当然取り揃えてあります。
鯛めしの他に、さつま飯という地元名物もあります。
その2品にあら煮が付く「よくばりセット」というメニューがあり1500円+税です。
これで注文は決まりました。 -
さらに太刀魚を竹の輪に巻いたヤツを頼みました。値段は失念しました。
それで…、実物が目の前に出てきた途端、再び、あっさりと友達を裏切りました。
運転しない立場を良いことに、自分だけ純米酒の「京ひな」グラス1杯頂きます。
飲み心地良し、少し辛め、軽い、悪酔いしない、愛媛のどの地酒も旨いのですが、これが自分に最もしっくり来ました。
友人Mも夜にこの酒を飲みましたが、あちらの口にも合ったみたいです。
当然完食です。 -
腹ごなしの運動は階段上り、一択となります。
宇和島に来たら、あの場所に行くしかありません。
膝をガクガクさせて息を切らして上りきると、小じんまりとしている、良い風情の天守閣がありました。
後述する松山城もそうですが、江戸期以前に建てられた現存十二天守のうちの1つです。
改めて書くことでもありませんが、2つの城とも国の重要文化財です。
どなたかのブログにも書いてありますが、甲冑の試着体験もできるようです。
これは、土日祝日だけかも知れません。興味がある方は調べて下さい。
無責任なコメントで申し訳ありません。
私は捺しませんでしたが、日本百名城の記念スタンプは城の中にあるので、入城してからでなければ捺せません。
余計な御世話かも知れませんが、記念スタンプを捺したい方は城が開いている時刻に行って下さい。 -
宇和島城の写真その2です。
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宇和島城の写真その3です。
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宇和島城の写真その4です。
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宇和島城の写真その5です。
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宇和島城から見た風景その1です。
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宇和島城から見た風景その2です。
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城を見た後は、松山に戻ります。
高速をゆっくりと走って、宇和島・松山間は3時間弱でしょうか。
目的地は、この旅行中、自分のリクエストで行った唯一の場所、一草庵です。
護国神社の隣にあります。護国神社には、七五三の看板などがありました。石造りの鳥居には富国徴兵保険…という文字が刻まれています。戦前に建てられたものが、まだ現存しているのでしょう。
写真は松山の護国神社です。 -
最初、すっとぼけて、神社の駐車場に停めて見学するつもりでしたが、管理するオジサンがじっと見ていたので、結局しょうがなく庵の向かいに取りあえず路駐です。
旅行期間何度かあったことですが、地元のボランティア、おもてなしをする老人が2人、ここでも待っていました。
土日休日しか、庵の中には入れない、ということは戻ってから知りました。
「1/3lover」という、あまり深く説明したくない、往年の香港映画の音楽担当だった近藤等則(因みに、この人は愛媛・今治の出身です)が前庭でトランペットの演奏をした動画をネットで見たことがあります。
「クルマ、どこに停めれば良いんですか」伺うと路駐OKでした。
観光地が多い松山では、余りメジャーな場所ではないのでしょうか、庵の前の細い道に堂々と車を停めて見学を始めました。
一草庵は、大学祭期間中だった愛媛大学のすぐ北側にあります。
(昔の練兵場が大学になったのだろうか)
御幸寺という名前は失念していましたが、隣に寺があります。寺の脇に庵があることは既知でした。
写真は御幸寺です。 -
一度も行ったことがないのに、何でそんなことを知っているのか?
単純な話でしかありません。本を1冊読んでいましたから。
「山頭火、終いの住処」を見てみたくて、ここに来ました。
車の中の会話で友人Mは「山頭火って、ラーメンしか知らないけど」と私も顔負けのボケをかましていました。
山頭火とは、改めて記すほどでもありませんが、
他人の金に頼って、旅に出て、酒を飲み、文章を書いていた、本名・種田正一という男のことです。書いている物の量とレベル、立場(プロかアマか)は違うにしても、自分も似たような人生を送っているのかも知れません。
「山頭火はここに1年ぐらい住んで居たんですよね?」
一言、意味がない質問をすると、老人が立て板に水で答え始めます。
「15という数字に縁がある人で、この庵に住み始めたのが12月15日で、明治15年生まれで、大正15年に放浪を始め、昭和15年に亡くなっている」
そうなんですか、と黙って聞いているこちらでもありません。
無駄口を叩くことに関しては自信タップリです。
「護国神社のお祭りの日に亡くなったんですよね、ここで?」
「いや、お祭りは10月7日で、亡くなったのは10日で」
(へえ、そうなの…)
やはり、記憶は不正確です。
「高橋一洵ともう一人の人(名前を失念していました)がここで世話したんですよね」
因みに、そちらは藤岡政一という名前でした。
「その二人だけではなくて、松山の沢山の人が…」
地元民としては、当然そう口にしたくなるでしょう。
葬儀の際の写真がある説明用のパネルを見せてくれました。藤岡氏の息子が写っていました。
高橋氏も藤岡氏もご子息はご健在だそうです。今のアイドル流の言い方をすればモノクロ写真の「センター」は地元民ではなくて山頭火と同郷である徳山の久保白船でした。
建物はレプリカ、復元されたものです。 -
「オリジナルの建物は元々物置として建てられて。昭和27(1952)年にこちらに赴任した当時の警察本部長が再建しました」
初めて知った事実です。やはり、現地に行けば、知識が得られます。
その本部長もエリートだが、恐らく酒好き、旅好きのオジサンだったのでしょう。
仏壇も菅笠も山頭火死後に整えられたものだと正直に話してくれました。
その仏壇の横に「いい○こ」のワンカップがありました。
山頭火は焼酎は余り飲まず、日本酒を好んでいた筈です。
誰か客が供えたのでしょう。
私は「いい○こさん」という渾名の人と20年余り以前に会って時々飲んだ記憶があります。
「いい○こ」をお持たせで飲む人だったので、このニックネームになりました。
酔っ払って来ると、自分が所属していた某リーグ戦名門大学ラグビー部の話、同じ町に済む人気作家の悪口、フジノガイカという競走馬の「ケツの形が良い」…同じ話を壊れたテープレコーダーのように繰り返しました。
当時私は酒をほとんど飲まなかったのですが、現在は彼を凌駕する酒癖の悪さになっています。
関係ない話でした。 -
山頭火が居た時のオリジナルの物もありました。少なくとも、そう説明は受けました。
荻原井泉水筆の表札が2つあり、その内のひとつ、ぬれ縁、陽のあたる廊下に掛けてある方は、船板を使った実物の表札だという話です。
「だから、穴が開いているでしょう」
ぬれ縁から一歩下に降りて、その写真を撮りました。
自由律俳句の著名人、尾崎放哉の話題も出ました。
「優秀な経歴の人で、最期は小豆島で亡くなりました」
(旧制一高、東大法卒だから、この人は確かに超がつく秀才ですが、この人は生命保険会社に就職した筈。高級官僚にはなれなかったから、その時点で落ちこぼれでしょう)
そう軽く悪態を突き掛けたが止めました。
野村朱鱗洞の話も出てきました。
地元出身、夭折の天才ですから、これもまた当然の流れです。
また、学歴の話になってしまいますが、この人は当時の松山夜学校出身です。
写真はオリジナルの荻原井泉水筆の表札です。 -
「時間があればもっと説明しますが」
老人が口にしたが、知らぬ間に横に来ていた友人Mがサッカーの途中経過を気にして落ち着かない様子です。
「いや、次の予定が」と話の腰を折りました。
勿体無いことに出して頂いた冷たい茶を飲み干します。
飲まなければ流しに捨てるだけになるのは私のような馬鹿でも分かることです。「ご馳走様でした」飲み干して、立ち上がりました。
庵の外に出て、
「ふるさと指差してお城が見えます、それが第一声の句でしたよね」
また、知ったかぶりを口にします。
小さくですが、庵の前から松山城を見ることができました。
「その当時はもっと見やすかったのですけど」
老人が実際に城を指差しました。
正確には「秋空指差してお城が見えます」という句です。
庵の軒先の柿の木に1つだけ朱色の実が残っていました。
十六夜柿の会、この地での山頭火を中心とした句会の名称です。
自宅に戻って、本で確かめました。
車に戻った後に「良く知ってるね。向こうの人も驚いた顔をしていたよ」友人Mが私に。
「1冊本を読んだからな」同じ台詞を繰り返しました。
罰当たりで申し訳ない事ですが、、山頭火も、自由律俳句も、その人間関係も、私には付け足しでした。
脳裏には、違う方のことしかありませんでした。
その人から初めて頂いた本の3冊のうちの1冊が山頭火の伝記でした。著者のサイン入りで…。
誰から、ということは、やはり内緒にしたい話です。
無駄に長くなりました。
独りよがりの過度の思い入れで書くという、自己満足で読者迷惑の文章の典型的なパターンです。
またまた失礼しました。 -
感傷に浸ったあとは温泉に浸かります。
2人とも行ったことがあり、混んでいる道後温泉本館ではなく「椿の湯」に入浴しました。
といって、私が道後に来たのは45年以上以前の話ですが。
「椿の湯」利用者も本館同様にも市営駐車場の割引券が貰えて無料で車を停められました。
前日の二湯と合わせて伊予三湯クリア、と見栄を張っておきたい気もしますが、温泉マニアは日本に山のように居るでしょうから、彼らから叱られるに違いありません。
本館は分かりませんが「椿の湯」は、タオル、シャンプー、ボディーソープは自前で持ち込まなければいけない、ということです。
写真は道後温泉本館です。 -
写真は道後温泉本館その2です。
こちらは駐車場から撮りました。 -
この日の夕食、飲む場所も、例によって友人Mに場所を任せました。何時間か前に電話予約を入れていました。
美味しい店は、そうした方が間違いがありません。
「鯛や」という店です。 -
1階は調理場を囲むカウンターが主でしたが、上階には団体専用の部屋があるらしく、23人だの15人だの恐ろしい数の団体客がエレベーターに吸い込まれていきます。
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かき揚げ、地鶏、茶碗蒸し、刺し盛…その他を食べ散らかして、冷酒2合を呑み、鯛めしを付けて、会計はやはり1人5500円くらいでした。
〆に4食目の鯛めしを食べましたがこちらは炊き込みご飯でした。 -
1つの注文で2人でシェアしましたが、漬物、味噌汁は2人分出してくれまれ、仲居さんがご飯も盛り付けてくれました。おこげを入れるかどうかも訊いてくれます。
一流の店らしい待遇、ということでしょう。
改めて感謝します。
「鯛や」も予約必須のようです。
さらに言えば、カウンターの一角な、隅の方は喫煙可となっているので、運が悪く喫煙者がいると受動煙の餌食になるかも知れません。
それも頭の中に入れておいた方が良いかも知れません。
さらに言えば、団体客が多い印象だったので、ピーク時間を避けた方が賢いとも思います。
蒸し物、炊き込みご飯などは注文後に作り始めるので、スケジュールがタイトな方はその辺も考慮して注文を組み立てて下さい。
バーではしご酒するはずがホテルで撃沈しました。
体力もない、使えないオッサンです。
ホテルの部屋で、下地に飲んでいだ道後ビール(ヴァイツェン)が酔いを加速させたと思います。
デパ地下で買いましたが、小瓶1本600円近い値段の高級品です。 -
2018年11月11日(日)
そして、最終日の3日目です。
夜中に目を覚まして寝直していたら、友人Mに叩き起こされました。
「城に行って来いよ。その前に風呂に入ろう」
30分ほど、ベットでウダウダした後、大浴場へ重い足を引きずり向かいます。
身体を温め、少し元気が出てきました。
向こうは以前、城に行った事があるそうで、喫茶店のモーニングに出掛けました。
こちらは前日に続き、歩いて坂を上り天守閣へ、と。
開門前なのでロープウェイは動いていません。
酔い冷ましにはなりましたが、前日に続いて膝が笑いました。
写真の 加藤嘉明像の脇から登ります。 -
この「よしあきくん」の辺りから撮ると城の全体像が撮れそうではあります。
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松山城の写真その2です。
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松山城の写真その3です。
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松山城の写真その4です。
右側が入口です。 -
松山城の高台から見た風景の写真です。
待たなくて済むから、と思い、帰りはリフトを使いました。途中でロープウェイに追い越されたのは、間抜けな私らしい話です。
リフトを降りてから大街道のホテルに戻る途中、菓子店に行列が出来ていました。時刻は午前9時40分頃でした。
待ち合わせ場所で友人Mと合流した時、
「霧なんとかって菓子知ってる?」
その手のことに詳しい今回の相棒は当然、店の名前をスラスラ口にしました。
「ああ、早い時間に売り切れてなかなか買えない」
「行列が出来ていたよ」
「まだ、開店前なのに?」
ずぼらなこちらは、開店時刻も知りませんでした。 -
街道の道路を渡る時に、今回乗らなかった伊予鉄の写真だけ撮りました。
友人Mが飛行機に乗り遅れていたら、1日券でも買って、これに乗って時間つぶしをしたでしょう。
塗装も、電車の形も、昭和の戦後風です。
ピューゲルが切れてしまっているのが、私がくず鉄たる所以ですが…。
この駅を「だい」街道とずっと読んでいたのも情けないことに事実ですが。 -
鉄道写真続きです。
時は前後しますが、ら興居(こご)島から帰ってから、梅津寺駅で撮った写真です。
風情がありました。 -
(次はいずこへ?)
ホテルをチェックアウトして、駐車場へと歩きます。
朝飯代わりに前日食い損ねた餡入りの労研万頭を車内で食べることにして、高浜埠頭から興居島へ渡ります。
日当たりが強かったので贅沢して車ごとフェリーに乗りました。 -
高浜港出港後に撮った写真です。
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島の眺望ナンバー1・恋人峠には松○北高と背中に書かれたジャージを着た、野球部の選手らしき坊主頭の高校生と女子マネージャーと思しき集団が記念撮影をしていました。
青春していて、羨ましい事この上ありません。 -
前の写真と同じく、恋人岬から撮った写真です。
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写真にはありませんが、島にあるミカンの木々にはたわわにオレンジ色の実がついていました。
民放のFMからは、懐かしい化粧品会社のベスト10番組のジングルが流れます。
内容は当時と変わっていますが、この日は北海道のベスト10を放送していました。
東京製作の番組ですが、ナビゲーターの○鍋か○りは、偶然ですが、こちら・愛媛の出身でした。
高浜10時25分発、島発が12時15分ですから滞在時間は2時間弱となります。 -
興居島の北側から撮った写真です。
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上と同じです。
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こちらも上と同じです。
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昼食は三津浜焼きが第一候補でしたが、超繁盛店で待ち時間が長く、あと、店内も広くないので断念です。
ここでも、プランBに切り替えて「踊るうどん永木」へと向かいます。朝から労研万頭1つとミカン、ウーロン茶しか口に入れていないので腹も空きます。
醤油肉うどんと揚げたての鳥天を食べて落ち着きました。1人前1000円弱でした。
その後は、空港近くの魚を売っている観光市場のような場所へ「ゑびす」という名前でした。
親孝行の友人Mは実家へ送るみかんをここで買ったようです。こちらは、3割引のじゃこ天、シフォンケーキの切り落としと地元産だが貧乏くさいおやつ2品と、店の入口で売っていたコーヒーを意地汚く飲み食いします。コーヒーはエチオピア産のイルガチャフでした。
その後、レンタカーを返します。ガソリン満タン16リットル、走行距離320km位、繰り返しますがpassoの燃費は優秀でした。
例によって空港でも食べ続けます。じゃこカツ250円、空港内コンビニで「梅錦」ワンカップ、240円。酒は白地のラベルにオレンジの字の数十円高いほうを贅沢に選択しました。
レストランでチョイ飲みセットを頼むよりは安くは上がります。貧乏くさい話ではありますが。
安く地酒が飲みたい場合は、1Fのコンビニに行って買えば良い、ということです。
もっとも安いことには理由があって、醸造用アルコールが添加されていますが。
それでも、青い字の少し安いものにもオレンジの字のものにも、醸造用糖類とか酸味料は添加されてはいないようです。
写真は松山空港デッキから撮ったものです。 -
こちらも松山空港送迎デッキで撮った写真です。
ここで飛行機を見ながら呑み食いします。
またまた、お行儀悪し、です。他人はともあれ、私は別の国の人間のマナーがどう、とは批判できるレベルではありません。
JALが1機飛んでいきましたが、午後は逆光になり、写真には撮り難いか、と思います。さらに、陽がもろに当たり、暑すぎて、日焼けもしますから撮影は午前中が良いと思います。
我がジェットスターのA-320が降りてきた所で、セキュリティチェックに並びます。
帰りは定刻の15:45発でした。空港デッキで呑んだ酒が回って、機内で30分ばかり惰眠をむさぼりました。
馴染みがある成田空港第3ターミナルにも、やはり定刻着です。
友人Mの名誉の為に書きますが、彼はスーパーフライヤーズとかのメンバーで、私が同行しない時は、羽田発のレガシーキャリアを愛用しています。
あと20分で1時間に1本のリムジンバスが出る、というお誂え向きの時間に到着しました。その間にチケットを買ったり、友人Mから愛媛みかんのおすそ分けを貰います。因みにあちらが乗るバスは私の5分前の出発です。
終わり良ければ全て…本当にこれで良いのでしょうか?
余りに身勝手過ぎる気もします。
最後まで読んで下さった方がいらしたら、ありがとうございました。
冒頭の繰り返しになりますが、どなたかの旅の参考になれば幸いです。
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