2018/11/11 - 2018/11/11
3位(同エリア115件中)
たびたびさん
- たびたびさんTOP
- 旅行記841冊
- クチコミ41172件
- Q&A回答431件
- 6,774,596アクセス
- フォロワー687人
岩井将門まつりは、平将門の故郷、坂東市の一番のお祭り。朝10時に國王神社で戦勝祈願を行った後、午後は岩井商店街で出陣式から武者行列。地元の高校生の弓隊に、はるばる参加した相馬野馬追の騎馬武者や神田明神の将門太鼓も加わって華を添える。将門は大衆のために戦ったヒーローという位置づけが定着していて、その気持ちが一つになって盛り上がっているのが素晴らしいところ。岩井市街のメインストリートは見晴らしもいいし、こうした大きなイベントをやるにもまさにピッタリの条件でした。
ちなみに、平将門は、平氏の姓を授けられた高望王の三男平良将の子。鎮守府将軍である父を持ち、桓武天皇の五世でもあるのですが、実態は滝口の衛士でしかなく、低い官位。 12年ほど在京し、失意のうちに関東に帰ってきたとも言われます。
その後、平氏一族の私的な抗争が発展。国府を襲撃して、新皇を自称。東国の独立を標榜したことで、遂には朝敵に(939年)。しかし、その即位後2か月たらずで藤原秀郷、平貞盛(伯父、国香の子)らにより討伐されたのが平将門の乱ですね。
同じころ、西国では瀬戸内海での藤原純友の乱も起きて、律令国家の軋みが出てくる時代。土地は国家のものであり、これに基づけば租庸調の義務は当たり前。中央集権体制の国家は大陸の巨大国家に対抗するためには必要とされていたものだったのですが、地方で力をつけてきた豪族たちの自由を求める気概が芽生えたことは否定のしようがないことだったわけですね。
それでも、この後、時代は藤原氏の栄華の時代から平家と源氏。鎌倉幕府の成立は1192年ですから、武家の時代はまだまだ先。この流れは、天皇・貴族の時代から武家の時代へと理解されているのが一般的ですが、私としては、律令国家に代表される中央集権国家の理想が崩壊して、私的所有を認めることは、戦国時代や幕藩体制など地方分権の歴史が始まった流れではないかという理解。これは、中央集権体制を維持した中国や朝鮮の歴史とは決定的に違うこと。日本の多様性と柔軟性、そして、現在の民主主義への理解の深さへもしっかりと繋がっていることなのではないか。平将門の乱は歴史的には小さな事件でしかないのに、これだけ記憶に残っていること自体、特異なことなのですが、やっぱり意外に重要な意味を持っていたような気もします。
-
東武野田線愛宕駅から茨城急行自動車バスの岩井車庫行きに乗って、約25分。坂東市の岩井までやってきました。それにしても、坂東市という名前はメジャーな印象でしたが、このアクセスの悪さはまるで陸の孤島といった感じですよ。
ただ、一方で、メインストリートはかなり立派な直線道路。両脇に新しい建物が整然と並んで、それなりに活気が感じられる街並み。沙漠に出現したオアシスみたいな不思議な街ですね~ -
祭りまでには、まだ時間があるし、どうせだったら、祭りのスタート、戦勝祈願が行われる國王神社まで行ってみましょうか。
國王神社は、メインストリートを抜けた先でしたね。ケーキサロン ハマヤは、そのメインストリート沿い。 -
ショーケースを見ると何種類かのクレープが目立っていて、迷わずそれをいただきました。
-
ケーキに包まれたクリームとバナナは甘さ控えめの優しい味わい。これなら小さい子供にもお勧めです。リピーターを意識した仕上がりだと思います。
-
國王神社からすぐのエリアには将門の関連史跡がいくつかあって、これは石井の営所跡、島広山。
-
小さな公園のような感じで整備された一角です。
こちらは、平将門が関東一円を制覇するときに拠点とした営所で、周辺には、重臣たちの居館、郎党などの住居などが並んでいたということ。将門は伝説の英雄ですが、この地に立つともう少しリアルさが感じられるように思いました。
ただ、関東一円を制覇するというと勇ましいのですが、もともとは一族の領地争い。父を亡くした将門を軽んじて、叔父の平国香が領地を奪い取った辺りから事件は始まっています。将門はこれに反骨精神で応じたのですが、武勇に優れていたために、向かうところ敵なし。これに調子付いた取り巻きがそそのかして騒ぎを大きくしていったというのが私の理解。将門は、滝口の衛士として、京都の務めも果たしているし、朝廷に反乱を起こして簡単に成功するとは思っていなかったはず。自らの領地を守る。その一心が原動力だったのだと思います。 -
さて、これが國王神社。平将門の終焉の地であり、将門の三女、如蔵尼が父の菩提を弔うために庵を建てたのが始まりです。
-
かやぶきの本殿が建つ境内は、掃き清められて清々しい雰囲気。
-
祭りということもあるかもしれませんが、普段から地元の人が何かと手を入れているような感じがしますね。
-
本殿の中は、こんな感じ。特に変わったところはありません。
-
本殿前では、そばの職人さんの集団。茨城には常陸そばという関東では絶対的なブランドがあるのですが、千葉からやってきたのだそう。詳しいことは分かりませんでしたが、それなりに将門への関わり、思いがあるんでしょうね。
-
さて、参道や鳥居の辺りでは、祭りの参加者が集まりはじめました。
-
時は平安末期の10世紀。
-
都では王朝文化が花開いていましたが、関東ではどうだったのか。
この装束はどこまで検証されているかわかりませんが、雰囲気はありますね。 -
お、将門ですね。
乱を起こしたのは30代半ば。脂の乗り切った年頃だったでしょう。 -
本殿参拝に向けて行列が出発。
-
イチオシ
一列に並んで参道を進みます。
将門の後から、 -
いかめしい武者が
-
続いて、
-
この髭面の人たちは変わっていますが、将門の影武者という設定です。
-
イチオシ
将門の妻に、娘たち。
-
お付の侍女も続きます。
-
さて、本殿前に整列して
-
戦勝祈願が始まります。
-
神主さんにお祓いを受けて、一同礼。
-
多くの観光客もこれを見守ります。
-
その後は、
-
イチオシ
一人一人が
-
お神酒をいただいて、
-
今日一日の無事を祈ります。
-
こちらの太鼓は、神田明神から馳せつけたチーム。神田明神も将門を合祀した神社ですからね。神田明神からしたら、國王神社は御本社にあたるんだそうです。
-
國王神社の祭礼を終えて、皆さん市街の方に戻ります。
-
が、その前に。
さっきのそば職人さんたちがそばの振る舞い。 -
私も一杯いただいて、常陸そばの香りを楽しみました。
-
メインストリートに帰ってきました。露店がどんどん準備を始めています。
-
まだ時間があるので、市街の散策。
将門煎餅本舗もメインストリート沿い。岩井は将門の故郷だけに、やっぱりお土産はそれに因むものが欲しくなる。ここの煎餅は米粉の煎餅で特別なものではないのですが、 -
お祭りの期間中、店頭には煎餅が山盛りに置かれて、皆さん次々に買っていました。私も薄焼きのごま煎餅をお土産にしました。
-
それにしても、メインストリートはよく整備されていて、本当に不思議です。
-
これは、 坂東市いわい将門ハーフマラソン。
-
将門まつりと同時に行われていまして、こちらも賑わいに華を添えていました。
-
ここらで、ちょっと早めの昼飯にしましょうか。
かしわ家は、大きな構えの釜めし屋さん。お昼のランチで、五目釜めしにしてみました。 -
釜めしはおこげがあったりして、堅いめの仕上がりになっていることが多いですが、ここは水分がたっぷり。かなり柔らかいタイプ。私は柔らかいご飯が好きなので、これはいい。出汁のうまさも余計感じるように思います。ただ、全体に味は濃いかな。そこはちょっと減点です。
-
続いてのすずきは、創作和菓子のお店です。
-
名物は、かりんとう饅頭。少し小さめのまあるい饅頭は、揚げたてのカリカリが気持ちいい食感。かりんとう饅頭のお決まりのストレートな甘さもほぼ完ぺき。メリハリの効いたさすがの味わいです。
-
祭りの会場となるメインストリートもけっこう賑わってきましたね。
-
これが開会式が行われるメイン会場の広場。
-
先ほどの太鼓が行列一行を迎えます。
-
次々と入場して、
-
正面のステージが
-
徐々に
-
埋まって来ましたよ~
-
そして、
-
イチオシ
最後は将門が登場して、着席。
ここから来賓の挨拶が続いたのですが、そこは省略して。 -
プログラムの最初は、地元の高校生による弓の試技。
-
それにしても、こんなに大勢。
-
ここまで弓の部活が人気というのは、
-
ちょっと珍しいかも。
-
イチオシ
的を狙って一番中心に近い子が最後に表彰されました。女の子でした。
-
さて、その後は、半分プロのような役者さんによるパーフォーマンス。
-
将門の命を狙いにやってきた曲者を
-
警護の面々が退治するという設定。
-
庶民の味方、将門を悪の手先から守るため、
-
忠実な家臣たちが見事、曲者を討ち取りました。めでたし、めでたし。
-
祭りの応援には相馬野馬追いからも騎馬武者が参加。ほら貝を吹いて、いざ出陣です。
-
メインストリートに向かって、行列が押し出してきました。
-
これは、桓武天皇の孫にあたる桓武平氏の祖、平高望。
-
上総介に任官し、長男国香、次男良兼、三男良将を伴って任地に赴き、土着します。
将門は三男良将の息子。良将が亡くなった後、将門は、叔父の国香、良兼から領地を奪われ、一族の争いが始まることとなります。 -
さて、行列は國王神社でもう見ていましたが、
-
いずれにしても、ここからがハイライト。
-
観光客の数も全然違うし、
-
皆さん緊張しつつも
-
晴れやかな姿で行列は進みます。
-
将門も騎上から。にこやかな笑顔です。
-
軍勢には
-
さきほどの弓隊も加わって、分厚い構えとなりました。
-
行列の先頭の騎馬隊は、相馬野馬追からの参加。
-
やっぱり、実戦経験が豊富なだけに
-
イチオシ
どうにいったもの。
-
ひずめの音を響かせながら
-
悠々と
-
闊歩していきます。
-
こんな子供たちの集団も、華やかじゃないですか。
-
さて、さっきの平高望。
-
ここから改めて
-
行列を拝見します。
-
まっすぐ続くメインストリートがとても立派で、
-
この祭りの規模にちょうど合わせたような気もするくらい。
-
まさに街を挙げての祭りですよ~
平将門のことを詳しく知らない人でも、将門という名前は知らない人はいないはず。ただ、都内だと将門の首塚とか。ちょっと怖い、反逆者のイメージ。それが、ここではこうして地元の誇り、ヒーローとなっていることには新鮮な驚きがある反面、それなりの納得感もなくはない。
将門を討った俵の藤太とも呼ばれた藤原秀郷もいいイメージばかりではないし、将門調伏の祈願を行った成田山新勝寺もそれを前面に出しているということでもないでしょう。 -
将門の行列の後には、山車も繰り出して
-
お囃子の踊りもやってます。
-
将門まつりは町興しのイベントですが、
-
こちらはどこかの神社のお祭りで行われるものでしょう。
-
それでも、こうして山車を繰り出して
-
この日は
-
一緒に楽しみます。
-
ここで、場を離れて、ちょっとスイーツチェック。
わたぬき製菓では、草餅が目立っていたので、それにしてみました。 -
どこにでもある草餅かもしれませんが、あれっと思ったのは餡子のおいしさ。素直な甘さが絶品ですよ~。特別なことはしていないと思いますが、確かにこれぞ老舗の味といった餡子です。
-
喜久屋は、メインストリートからは少し脇に入ったところ。初めてだと気が付きにくい場所だと思うのですが、お客さんはけっこう多い。地元でちゃんと人気があるんでしょう。確かに店内はきれいだし、あれこれ見せ方に工夫があったり活気を感じます。
-
みたらし団子をいただきましたが、もっちりとしているけど柔らかい団子。その加減がなかなかで、年季を積んだお店だということが分かります。
これで、また元気が出たかな。 -
そして、最後にもう一度、将門行列を確認しますか。
-
イチオシ
日が差してきて
-
装束の晴れやかさがまた映える。
-
朝から続いてきたお祭りですが、
-
最後まで元気いっぱいの
-
イチオシ
一行です。
-
少し日も差してきましたね。
-
日が差すと
-
衣装の派手やかさがまた映える。
最後になって、ちょっとしたご褒美をもらった感じです。 -
さきほどのお囃子の方も
-
イチオシ
ひょっとこに
-
おかめさん。
-
白狐も登場して、将門まつりを盛り上げます。
今日は、一日たっぷり、将門まつりを楽しみました。さて、この辺りで切りあげましょうか。 -
さて、帰りのバスですが、途中気になったところがあって、途中下車。
茨城県自然博物館にやってきました。 -
自然博物館前というバス停が最寄なんですが、降りてみると実はそこから約1キロ先という場所。アクセスはあまりよくないかもしれません。
-
しかし、施設はかなり充実。
-
順路にしたがって、
-
宇宙→地球→茨城。地球は恐竜の時代から始まって
-
イチオシ
鉱物資源、動植物、昆虫類などの豊富で迫力ある展示。
-
その後、野外の自然公園にも続きますが、この展示をみると自然は大切にしないといけないという思いが強くわいてくる。一見の価値ありの施設でしょう。
-
菅生沼は、茨城県自然博物館の隣り。とういうか、茨城県自然博物館は、菅生沼の自然と一体になって楽しめる施設として作られたものです。 沼は地図で見るとそこそこ広大なように見えましたが、実際は湿地帯のような感じ。土砂が堆積して
、だんだんと小さくなってしまったんだそうです。ただ、それで自然が壊されたわけではない。豊かな湿原も悪くはないでしょう。
さて、これで本当におしまい。お疲れ様でした。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (2)
-
- みかちゃんっすさん 2019/07/04 13:35:09
- いいね!ありがとうございます!
- たびたびさん、私の拙い旅行記見ていただきありがとうございます!
北海道旅行は4年近く前の事なので忘れていることも多く、メンドーくさがりの性格なので写真もあまり撮っていなかったので少ない資料で編集しました。
今は4トラを知って皆さんの旅行記を参考に勉強させて貰っています!
たびたびさんの祭り旅好きです★
こんな祭りもあるんだ~!と驚きとともにまだまだ日本の事勉強不足だな~と自分の無知さに反省しつつ・・・。
また訪問させていただきますね~!
- たびたびさん からの返信 2019/07/04 14:36:04
- RE: いいね!ありがとうございます!
- またまたコメントと坂東の渋い祭りにも目を止めていただき、ありがとうございます。
最近の祭りは、伝統や歴史の祭りだけでなく、新しい町興しの祭りもけっこう多くて、これもその一つといったところでしょうか。
私は祭りシリーズのために年間のスケジュールをたてていまして、今年の予定もほぼ決まっています。適当な頻度でアップするつもりですので、またよろしくお願いします。
たびたび
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったスポット
常総・坂東(茨城) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
PR
2
120