熊本ぶらぶら

2018/09/02 - 2018/09/05

　2018年9月の初め、私の兄弟姉妹と甥や姪やその子供達と一時を過ごす為、娘と一緒に、熊本・博多と行ってまいりました。

　今回の旅行記は、その前編、熊本をぶらぶらした時の記録です。

　表紙写真：滞在先の「KKRホテル熊本」の朝食会場から

エリア 熊本市(熊本)

　今回の旅行の集合場所は、熊本。
　集合日の一日前に、東京を出発しました。

　羽田→飛行機→福岡空港→地下鉄→JR鹿児島本線博多→大牟田ー荒尾間で県境を越え→熊本県内に入りました。

　荒尾駅から二つ目、長洲駅では、丁度、巨大な水槽に入った金魚のオブジェの横て止まりました。
　こういう、他に例を見ないような造形物に出会うと、気持ちに落ち着きが無くなります。近くに行ってつぶさに観察したいのです。

　夕暮れ時で、写りが悪く、申し訳ありません。

　近くには行けませんでしたが、その場で、撮った写真を拡大出来ます。
　左下隅には、「ランちゃん」、
　水槽の中には、
　「目指ぜ『全国大会』出場
　　九州　金魚すくい　選手権大会
　　毎年　5月3日(祝)　金魚と鯉の郷広場」
　とあります。　
　ランちゃんの造りのリアルさが、つい、「狭い水槽で息苦しいでしょう」等と思ってしまいました。

　熊本着後、夜の熊本を少しぶらぶら。
　市役所前の通りから、熊本城を眺めます。

　熊本大学 1

　翌日の午前中は、娘と二人で熊本大学を散歩しました。

　キャンパスの中央を東西に豊後街道が通ります。
　まず、北側を散策。

　熊本大学 2

　豊後街道に面している赤門から、キャンパスに入りました。
　近くに石碑があり、「重要文化財　旧第五高等智学校表門」と記されていました。

　熊本大学 3

　五高記念館。
　震災による修復工事が行われていました。

　熊本大学 4

　五高記念館、裏側からの様子。

　熊本大学 5

　化学実験棟。
　大掛かりな修復工事が行われているのか、フェンスで囲まれています。

　熊本大学 6

　化学実験棟。
　前写真とは別の隙間から、小さな煉瓦造の建物が見えました。

　熊本大学 7

　修復工事に関する調査→解体→修復工事の現況→今後の予定を記載した報告書が、数枚掲示されていました。
　内部の漆喰の剥離、建物外部の庇の解体、耐震補強について知ることができました。

　熊本大学 8

　歴史のある建物を取り囲む、木々が美しいキャンパスです。

　熊本大学 9

　ついつい、高層化された都内の大学と比べてしまいます。

　熊本大学 10

　赤門を出て、豊後街道を渡り、南側のキャンパスへ。

　熊本大学 11

　南側のキャンパス、入ってすぐの、左手の建物です。

　熊本大学 12

　同建物、東側から。

　熊本大学 13

　同建物、北側から。

　熊本大学 14

　工学部研究資料館。北側から。

　熊本大学 15

　工学部研究資料館。東側から。
　
　檻の中、身動き取れないような、矯正器具を装着されているような雰囲気です。復興の日が待たれます。

　熊本大学 16

　本部、正面。北側から。

　熊本大学 17

　本部。
　観音開きの窓がいいですね。一階部分の柱のさりげないデザインに、感心しました。

　熊本大学 18

　本部。
　正面玄関の庇の下に立ち、天井を見上げました。稜線の直線とカーブの美しさに見とれてしまいました。

　熊本大学 19

　本部。
　通風口。このブロックの組み合わせに、引き寄せられ、じっくり眺めて、写真を撮っていると、娘が、呆れ返って
　「あんた、何フェチ？」と言ってきました。
　「あんた」呼ばわりなので相当呆れているのが、伝わってきます。
　「通風口フェチ、それから、窓枠も好き」と答えると、
　「そんなことやってて、お父さんは、何も言わないの？」
　「お父さんは通風口フェチではないけれど、古い建物は好きだから・・」
　「結婚出来てよかったね。世の中の99％の人は、通風口の写真を撮る人を理解出来ないと思うよ。」
　「うーん、そうかなあ？
　そんなもんなのかな？
　ねえ、この建物、通風口まで、デザインの手を抜いていないんだよ。
　それもたった二種類のありきたりのブロックだけで表現してる、凄いよね。」
　もう、娘は、私の話を聞いていないようです。

　「結婚出来てよかったね」・・・思いも寄らない一言でした。
　結婚出来てよかったのは、お父さんの方だと思っていましたので・・・

　熊本大学 20

　北側のキャンパスは、木漏れ日の美しい空間でした。
　そして、南キャンパスは、南方を蛇行する白川に張り出した台地の先端に位置しています。明るく、見通しの良い空間です。
　構内の案内板によると、古代の集落・駅かあったそうです。
　

　熊本城 1

　お昼、宿泊先のホテル(KKR熊本)で姉と妹と合流、荷物を預けて、熊本城に行きました。
　ホテルの前から、「しろめぐりん」バス(150円)で観光施設のある「桜の馬場　城彩苑」へ。
　写真は、施設内のパフォーマンス会場の一風景です。おもてなし武将隊の演舞等が披露されています。

　熊本城 2

　城彩苑から、無料のシャトルバスで、二の丸広場に向かいました。

　熊本城 3

　修復工事のため、天守閣に近づくことが出来ない分、お城の広さを実感出来ます。
　
　地震による左手の石垣の崩落、2016年4月から、およそ2年半後の状況です。

　熊本城 4

　広場の北外れ。
　戊亥櫓、遠くに天守閣。

　熊本城 5

　崩落した石垣が、元あった通りに、再び組まれるため、保管されています。
　

　熊本県立美術館 1
　
　二の丸広場から少し足を伸ばして、細川ガラシャ展を観てきました。
　ガラシャの夫、細川忠興が所有した「歌仙兼定」が公開されていました。

　月曜日でも開館してます。

　熊本県立美術館 2

　館内で唯一の撮影可能な展示物。
　刀剣女子と呼ばれる人達がくいいるように見つめていました。

　熊本城 6

　再び、シャトルバスで城彩苑へ。お土産を買って、徒歩で、お城の南側の長塀までやってきました。

　熊本城 7

　お濠と長塀が眺められるベンチ。
　石製の台座に、分厚い、木板の座面。
　「いい椅子！石造り？」じっくり眺めたかったのですが、姉達も娘も、ベンチに見向きもせずに、おしゃべりしながら、どんどん先に行ってしまいます。
　一人、写真を撮って、走って追いかけます。

　熊本城 8

　長塀。二の丸広場同様、お城の広さを一望出来ることが素晴らしいです。

　熊本城 9

　お濠も北東の角に近づき、長塀もそろそろ終わりです。
　石積み、植樹、そして、それらを写す水面をゆっくり眺めたかったのですが、何分、姉妹達との集団行動、写真撮っては、走って追いかけることを繰り返しました。
　もっとも“ねずみの国”　が大好きな妹には、私のとった行動は、理解不能のようでした。
　私を含めて4姉妹と姪と娘6人中、お濠に注意を払ったのは、私一人。名城熊本城だってそんなものですから、ましては、通風口に立ち止まるのは、変人の部類に入りますね。

　熊本城 10　市役所からの展望

　天守閣を眺め、「わくわく座」で、プロジェクションマッピング、VR映像を体感し、パネルに向かってクイズを楽しみ、おもてなし武将隊のパフォーマンスを観覧、城彩苑で、いきなり団子に馬肉ハンバーガー、沢山のお土産を買い込み、残すは、市街で夕食というわけですが、「その前に、市役所の14階から、お城が見たい！」と言う私の提案は、時間にゆとりもあり、すんなり通りました。

　熊本県立現代美術館 1

　市役所を出て、夕食の予約時間まで、まだ間があると言うことで、訪れました。
　
　蜷川実花の個展「虚構と現実の間に」です。

　ここも、月曜日開館です。

　熊本県立現代美術館 2

　写真撮影可の作品もあります。

　熊本県立現代美術館 3

　展示全体を独占鑑賞。

　「お母さん、蜷川実花って、凄～く人気があるんだから、こんな風にじっくり好きなように見られるなんて、東京ではあり得ない！」
　ちょっと、娘は、興奮気味。

　閉館間近のラッキータイムを満喫しました。

　熊本県立現代美術館 4

　写真撮影不可のため、ご紹介は出来ないのですが、亡くなっ父蜷川幸雄への思いが詰まった作品や、有名人のポートレイト等もあり、見応えのある個展でした。

　熊本の思い出に、ペットボトルのパッケージから「くまモン」を切り取り、旅行用野帳に貼り付けました。

　熊本は、短い滞在でしたが、足場に被われた復興修復工事中の熊本城と熊本大学の姿は、記憶に深く残りました。
　実際の修復工事を目にすると、技術力あっての復興だということがよくわかりました。
　再生された熊本城への期待が膨らみます。