2018/09/13 - 2018/09/13
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AandMさん
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古代ポンペイは紀元前6世紀頃から発達して都市化が進んでいましたが、紀元79年8月24日のベスヴィオ山大噴火で町全体が火山灰に埋もれています。16世紀に再発見されて以来、遺跡の発掘が進められ、紀元前後のポンペイの町の様子が再現されつつあります。世界でも貴重な遺跡都市てす。以前からポンペイ滅亡の話は知っていましたが、今回初めて現地を訪れました。約2千年前のポンペイの人々の様子を垣間見ることができました。家屋や人々の様子は現代と大きくは異なっていないように感じました。
ポンペイ遺跡訪問に先立って、ナポリの国立考古学博物館を見学しました(https://4travel.jp/travelogue/11412691)。この博物館のポンペイ関連の展示は大変充実していました。遺跡から発見された壁画やブロンズ像の現物は博物館に保管されています。ポンペイ遺跡にあるブロンズ像などの大半はレプリカです。考古学博物館を事前訪問し、事前に若干の知識を仕入れていましたので、ポンペイ遺跡見学も興味深くまた効率良く行えたように思います。
ポンペイ遺跡の建造物はいずれも似たような形態ですし、しかも迷路のように入り組んでいます。案内ガイドさんがいない場合、多分、迷うのではないかと思いました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー 徒歩
- 航空会社
- スイスインターナショナルエアラインズ ターキッシュ エアラインズ
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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9月13日
ナポリのホテル(Holiday Inn Naples)を8時半頃に車で出発し、9時過ぎにポンペイに到着しました。駐車場は事前に調べておいたPompei Parkingです。ポンペイ遺跡への入り口近くです。この駐車場は利用料が高い(3Euro/h)ため口コミ評価はあまり良くありませんでしたが、広くて駐車し易いように思いましたので、利用することにしました。 -
駐車スペースが区切られており、整然と駐車することができました。南イタリアではあまりお目にかかれない立派な駐車場です。
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駐車場からポンペイ遺跡入り口に向かう途中に駅(Pompei Scavi, Villa dei Misteri)がありましたので、覗いてみました。丁度列車が入ってきました。
ポンペイ遺跡見学で利用するヴィッラ ディ ミステリ駅 by AandMさんヴィッラ ディ ミステリ駅 駅
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列車から沢山の乗客が降りてきました。皆さん、恐らくポンペイ遺跡に向かうと思われます。混みあいますので、集団が到着する前に遺跡入場ゲートに急ぎます。
ポンペイ遺跡見学で利用するヴィッラ ディ ミステリ駅 by AandMさんヴィッラ ディ ミステリ駅 駅
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入場チケット売り場には10メートル程の行列ができていました。列に並んでいる人の中にガイドさんも多いようで、一人で5-10枚のチケットを購入していました。
海側からの遺跡への入り口、マリーナ門 by AandMさんマリーナ門 史跡・遺跡
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我々は2枚チケット購入ですので、合計30ユーロでした。
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チケットの逆側です。赤色表示はポンペイ・マークのようです。
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自動改札入場ゲートを通って、遺跡の中に進みます。これはポルタ・マリーナ門に続く登り道です。
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ポルタ・マリーナ門はポンペイにある門の一つで、海(マリーナ)に向かう出入口となっています。ポンペイ遺跡見学の主要門です。
海側からの遺跡への入り口、マリーナ門 by AandMさんマリーナ門 史跡・遺跡
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遺跡の中を進みます。通路幅は2メートル程度で狭めですが、石畳で舗装されています。
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壁で囲まれていますので、遺跡の中はまるで迷路です。皆さん入場の際にもらった地図を眺めながら、順路を考えています。
我々はタブレットPC地図情報を参考に、見学することにしました。ただ、日差しが強いのでPC画面が見ずらい。 -
広場に出てきました。バジリカ(Basilica Scavi)です。円柱の下方だけが残っています。
バジリカ 史跡・遺跡
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バジリカに続いて、アポロ神殿遺跡がありました。前方の台状の部分が神殿があった場所です。
ポンペイ遺跡主要部にあるアポロ神殿 by AandMさんアポロ神殿 寺院・教会
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これはアポロ神殿の再現グラフィックスで、ナポリ考古学博物館に展示されていたものです。前日、この博物館を訪問してポンペイ遺跡に関する情報を入手しました(https://4travel.jp/travelogue/11412691)。
神殿と周囲を取り囲む回廊の関係が良く分かります。 -
アポロ神殿横のフォーラム・アット・ポンペイ(Forum at Pompei)です。大きな広場で、古代ポンペイ市民が集会などの際に集まっていた場所のようです。
遺跡群内で最大の広場、フォーラムアットポンペイ by AandMさんフォーラムアットポンペイ 文化・芸術・歴史
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広場の前方にあるのはジュピター神殿(Temple of Jupiter)遺跡です。
広場北側にあったジュピター神殿 by AandMさんジュピター神殿 建造物
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ジュピター神殿跡の西側に倉庫のような建物がありました。ホッレア(Granaries of the Forum)で、穀物貯蔵所として使われていた建物です。現在は遺跡発掘品が収められていました。中には火山灰に埋もれて亡くなったポンペイ市民の石膏鋳型もありました。
遺跡発掘品の倉庫、ホッレア by AandMさんホッレア 史跡・遺跡
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建物内に収納されている遺跡発掘品の数々です。
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北に進むとフォロ浴場があり、前の通路に沢山の観光客です。フォロ浴場は人気の見学スポットです。
午前10時過ぎですが、ギラギラと太陽が照り付けており、相当な暑さです。9月中旬ですが30℃は優に超えている感じです。人気の見学スポット、フォロの浴場 by AandMさんフォロの浴場 史跡・遺跡
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テルモポリウム(Thermopolium)です。中下流の職人や商人が生活や仕事をしていた場所で、炊事に使った竈跡が残っていました。ポンペイ遺跡内にこのような施設が沢山あります。
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遺跡要所に、説明パネルが掲示されています。パネルから居場所を確認できますので、迷路のような遺跡群内でとても役立ちます。
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有名な見学スポットの「悲劇詩人の家」です。家の入り口に犬のモザイク画があるのが特徴です。
犬モザイクで有名な悲劇詩人の家 by AandMさん悲劇詩人の家 建造物
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犬モザイク画は保護されていました。犬手前にCAVE CANEMの文字が見えます。ギリシャ語で(猛犬に注意)の意味だそうです。
犬が古くから家の守りとして重宝されていたことが伺われます。 -
ファウヌスの家(牧神の家)の一部です。この家はポンペイでも最も大きな住居で3000平方メートルの広さだったそうです。「踊るサテュロス」の像や「アレクサンダー大王とダリウス三世の戦い」のモザイク画は、このファウヌスの家で発見されています。
この場所にある「踊るサテュロス」像はレプリカで、本物はナポリ考古学博物館に展示されています。有名なモザイク画や彫像が発掘された牧神の家 by AandMさん牧神の家 史跡・遺跡
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「アレクサンダー大王とダリウス三世の戦い」のモザイク画で、これはナポリ考古学博物館の展示品です。前日にこのモザイク画を見学しました。
ファウヌス家の住人はポンペイで裕福で権力もあったことが想像されます。 -
少し北側にある「ヴェッティーの家」入り口です。遺跡の中心部から離れていますが、多くの訪問者がいました。
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家の内部です。中央の大きな部屋の周囲に複数の小さな部屋がありました。キッチン、リヴィングなどとして活用されていたようです。
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壁一面にフレスコ画が描かれた小部屋です。応接間(サロン)のようです。
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フレスコ画には半裸、裸の人物が描かれています。見事な裸体は、憧れで鑑賞対象であったようです。
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こちらは官能的な女性像です。
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戦艦の絵上部に男の首像がありました。
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こちらは動物の絵ですが、やはり上部の別種の首像があります。
ナポリ考古学博物館にも類似の首像の絵が多く展示されていました。寓意的な意味合いがあるように思います。 -
こちらは入浴する女性の絵です。色は褪せていますが、描かれた当時の状態を想像することができます。
小部屋は様々な絵で囲まれている特別の空間でした。 -
こちらのコーナーにはフレスコ画はありません。キッチンなどの機能重視のコーナーのようです。
ヴェッティーの家はポンペイで有名な家で、見事なフレスコ画が特徴です。この家の所有者は奴隷出身の兄弟だそうです。近くにあるファウノの家、サルティウスの家とともに、多くの観光客を引き付けていました。 -
古代の狩りの家(House of Ancient Hunting)の入り口です。家の名の由来になった狩の絵があります。
家の前の石畳道路に水飲み場がありました。古代ポンペイでは水道設備も充実していたことが分かります。 -
石畳には轍跡がくっきりと認められます。この アヴォンダンツャ通り(Via dell Abbondanza)を沢山の車が行き来していたことが分かります。また道路を渡るための踏み石が所々に設けられています。道路面は住居が立っている場所より低くなっています。雨が降った場合に、水が道路に沿って流れるように工夫されています。踏み石は、水の流れを避けて道路を渡るための役割もしていたように思われます。
古代ポンペイ時代の轍跡が残るアボンダンツァ通り by AandMさんアボンダンツァ通り 散歩・街歩き
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メルカス・ルクレティウスの家(House of Mercus Lucretius in Via Stabiana)です。入り口に見事なモザイクタイル画があります。
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メルカス・ルクレティウスの家の説明パネルです。この家は19世紀半ばに発掘され、家の持ち主名は庭に面した壁のフレスコ画に書かれていたそうです。
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チェトラ奏者の家です。この場所で発見されたチェトラを弾くアポロ象が名称由来です。
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この家の所有者はポンペイの有力な家柄のポピィーディー家です。
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イシス神殿(Temple of Isis)でエジプトの女神イシスを祭った神殿です。アウグスタス帝の時代(BC27-AD14)に建てられています。1764年のポンペイ発掘時に発見されたものです。神殿の一部が残っているのが分かります。
1771年にモーツァルトがこの場所を訪れています。1791年に初演された「魔笛」はここで着想を得たと伝えれれています。興味深い話です。観光客が多い通り沿いにあるアウグスタ神殿 by AandMさんフォルトゥーナ アウグスタ神殿 史跡・遺跡
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イシス神殿の説明プレートで、この場所はRegion VIII, No.14であることが示されています。これはポンペイ文化財保護局が発行している「ポンペイ遺跡ガイド」に対応させた番号です。
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大劇場(Teatro Grande)です。巨大なスタジアムで、ポンペイ住民の大多数が集まっても大丈夫な大きさだと思います。音響効果を考えた作りです。ローマ文明の象徴の一つだろうと思います。
現在でも活用できそうな立派な大劇場 by AandMさん大劇場 史跡・遺跡
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当時の姿を再現した大劇場(Teatro Grande)の姿がナポリ考古学博物館に展示されていました。これは博物館の展示品です。劇場の隣に競技場もあることが分かります。この地域はポンペイ市民が楽しむ場所であったようです。
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遺跡群をぐるりと巡ってバジリカに戻ってきました。
バジリカ 史跡・遺跡
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バジリカの塀向こうに巨人ブロンズ像が見えました。
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ポンペイ遺跡の入り口部分に建つ巨人ブロンズ像(多分レプリカ)です。右手に盛り上がった遺跡がありました。
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この遺跡はビーナス神殿(Temple of Venus)です。柱などは残っていません。調査によれば、ここに立派な神殿が建っていたようです。
見晴らしの良い高台に建っていたヴィーナスの神殿 by AandMさんヴィーナスの神殿 観光名所
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遺跡の出口に向かいます。
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出口手前にビジター・センターがあります。トイレもありました。ビジターセンター内で遺跡のムービーが上映されていました。建物内は空調が効いていますので、小休憩を兼ねて立ち寄ってみると良いと思います。
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前方に見えるのは遺跡に入場してマリーナ門(Porta Marina)に向かう人々です。
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巨人像を後にして、遺跡出口を出てきました。
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3時間近く暑い中を歩きましたので、喉が渇きました。遺跡入り口前にあるカフェで、フレッシュジュースで一息入れました。生のオレンジとレモンを絞った冷たくて甘いジュースです。この地の名物のようで、店先にオレンジやレモンが沢山並べられていました。
このフレッシュ・ジュースはお勧めです。 -
車を停めておいたPompei Parkingに戻ってきました。この機械で駐車場料金の精算を行いました。11時55分過ぎです。9時過ぎに入場しましたので、利用時間は2時間50分となります。料金は9ユーロでした。課金は1時間単位のようです。
口コミ評価では”高い”とのことですが、駐車スペースも広くて管理もしっかり行ってくれていますので、この価格は妥当な感じです。 -
ポンペイ遺跡見学を終えましたが、まだ昼頃です。家内がベスビオ山に登ってみないか、と提案してくれました。地図を見ると山頂の近くまで道路が整備されているようです。
カーナビ情報を使って、登山道路を登ってきました。舗装された道路で、途中には小さなワイナリーもありました。道路が二手に分かれている場所に小屋があり、中から出てきたおじさんが「ここから先は車では進めない。前方の駐車スペースに車を停めて頂上付近までシャトルで行って下さい」と言いました。駐車代金5ユーロを徴収されました。 -
駐車スペースは道路脇です。進んでも進んでも空きスペースがありません。多くの車が停車していました。
どんどん進んで脇道終点に到達しました。小さなカフェ(Bar de Gregorio)がありました。 -
カフェの駐車場から下方を見た景色です。ヴェスビオ山の頂上に近い場所ですが、下方は霞んでいて良く見えません。
駐車スペースからシャトルが出発する分かれ道まで500m以上はありそうです。歩いていると時間がかかりますので、ここで引き返すことにしました。5ユーロの駐車場代が無駄になってしまいました。ナポリ湾沿いならどこからでも見えるヴェスーヴィオ火山 by AandMさんヴェスーヴィオ火山 山・渓谷
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ポンペイを後にして次の宿泊地であるソレントに向かって海岸沿い道路SS145号線を進みます。急峻な崖に沿った道で、海側に絶景が広がっていました。
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前方に見える町がソレントです。
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ソレントの町に入ってきました。旧市街の道は狭く、一方通行があちこちにあります。カーナビを頼りにホテルに向かいました。
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今夜のホテル(Hilton Sorrento Palace)です。車をヴァレットパーキングしてくれましたので、そのままチェックインに向かいます。
景色の良い高台にある洒落たヒルトン ソレントパレス by AandMさんHilton Sorrento Palace ホテル
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広々としたロビーです。
ポンペイ遺跡を歩き回り、多少疲れましたのでホテルでゆったりと過ごすことにしました。 -
夕食をホテルのレストランで取りました。ビール(私)とカクテル(家内)で乾杯です。
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ホテルのプールがライトアップされ、その前方の海の向こうにポンペイの町の灯が見えました。正面にヴェスビオ山があるはずですが、暗いので見えません。
景色の良い高台にある洒落たヒルトン ソレントパレス by AandMさんHilton Sorrento Palace ホテル
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9月14日
朝食時のレストランです。海の向こうにベスビオス山の雄姿が見えました。ホテルはソレントの高台にあり、下方にソレントの町並みが広がっています。なかなか良い景観です。
ベスビオス山の大噴火(紀元79年8月24日)で火山灰に埋もれていたポンペイ遺跡を見学しました。2000年前とは思えないような完成された都市に沢山の人々が住んでおり、生活の様子も現代とは大きく違わない印象でした。裕福な家々には、絵画、彫像、見事な庭園も備わっていますので、現代よりもリッチ感で優っているようにも思います。大噴火で一瞬のうちに埋もれ、中世~近代になって発掘されています。タイムスリップで我々が見学できるポンペイ遺跡は世界文化遺産に相応しいと思いました。
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