岡山訪問2017②（備中高梁:備中松山城、頼久寺、武家屋敷他）

2017/05/03 - 2017/05/04

吉備から北上し、備中高梁に着きました。

過去に何度か訪問計画を立てながら、
なかなか実現できずにいましたが、
今回やっと高梁市と吹屋を訪れます。

山間の小さな城下町は、のんびりと歴史遺産を
巡ることのできる、静かな街でした。

エリア 備中高梁(岡山)

• 旅行の満足度: 5.0

備中松山城へは、駅から市内巡回バスで麓まで来ることが出来ます。
麓からは、小松山中腹のふいご峠まで、登城バス(往復400円)利用がお薦めです。
バスを降りた後は、本丸まで20～30分かけて、山道を登る必要があります。

備中松山城 名所・史跡

山道も階段も整備されているので、あとは体力次第です。

備中松山城 名所・史跡

本丸に向かう途中、突き出た石垣が現れました。

備中松山城 名所・史跡

石垣の上からは、高梁市が見渡せます。
同じ山城という事もありますし、川の流れる山間の街ということで、
郡上八幡城からの風景に似ていると思います。

この石垣は、大河ドラマ「真田丸」のオープニングシーンで使われました。

備中松山城 名所・史跡

山上にこのように何層にも渡って石垣を積み上げるのは、
人力を考えると相当な労力ですね。
攻める側からすると、やっとの思いで登ってきて、
この石垣を見たら絶望を感じたでしょうね。

備中松山城 名所・史跡

二ノ丸まで登ると、小さくて可愛らしい天守が見えました。
現存12天守の一つです。

備中松山城 名所・史跡

本丸も石垣で囲まれていて、登り口には櫓が建っています。
小さいながらも堅固な造りですね。

備中松山城 名所・史跡

他の有名なお城の隅櫓よりも小さいくらいですが、
江戸時代から残る貴重な天守です。

備中松山城 名所・史跡

本丸の敷地も小さくてシンプル。

備中松山城 名所・史跡

天守内には、囲炉裏が設けられています。
籠城時の食事や暖を取るためのものと考えられています。
山の上にありますし、時期次第でかなり寒かったでしょうね。

備中松山城 名所・史跡

天守の一角には、城の守護神が祀られています。

備中松山城 名所・史跡

敷地的には、天守より一回り小さい重要文化財の二重櫓です。
高さ的には、それほど変わらないかも。

備中松山城 名所・史跡

二重櫓内には、古写真も展示されています。
完全に廃墟の状態ですが、昭和初期に修復されて往年の姿を取り戻しました。山上にあったからこそ、放置され棄却されずにすんだんでしょうね。

備中松山城 名所・史跡

古写真と共に、修理時に交換した資材も展示されています。

備中松山城 名所・史跡

本丸を出た後、天守を振り返ってみました。

備中松山城 名所・史跡

二ノ丸から、新緑に覆われた緑の山々が連なっているのが良く見えました。暑すぎず、寒すぎず、生命の息吹が感じられて、旅するのに一番好きな季節です。

備中松山城 名所・史跡

往年の備中松山城の復元図です。
本丸を中心に、前後に何層もの郭が設けられています。

備中松山城 名所・史跡

臥牛山麓に翻る鯉のぼり。

備中松山城から歩いて市内に戻り、石火矢町ふるさと村にやってきました。

石火矢町ふるさと村 名所・史跡

高梁市の4館（備中松山城・武家屋敷館（2館）・頼久寺庭園・郷土資料館）共通券を購入済みだったので、早速旧折井家に立ち寄ってみます。

高梁市武家屋敷 旧折井家 美術館・博物館

江戸時代から残る母屋は、式台玄関と居住者用玄関が並んでいます。

高梁市武家屋敷 旧折井家 美術館・博物館

式台玄関では、家人が丁重に迎えてくれました。

高梁市武家屋敷 旧折井家 美術館・博物館

か、顔色が悪い。。。目も虚ろだし、体調悪いのかな？

高梁市武家屋敷 旧折井家 美術館・博物館

奥方は、海外出身の方かな。。。

高梁市武家屋敷 旧折井家 美術館・博物館

それほど大きな邸宅ではありませんが、台所にはかなりのスペースが割かれています。

高梁市武家屋敷 旧折井家 美術館・博物館

こんな部屋に住んでいたら、鬱になってしまいそう。。

高梁市武家屋敷 旧折井家 美術館・博物館

旧折井家は、200石取りの武士が住んでいた屋敷です。
敷地内にある小さな資料館には、江戸時代から残されている色々な資料が展示されています。

高梁市武家屋敷 旧折井家 美術館・博物館

小さな中庭には多くの木々が植えられていました。

高梁市武家屋敷 旧折井家 美術館・博物館

高梁市のB級グルメは、インディアントマト焼そばのようです。
インディアンが何を指すのか凄く気になりますが、大きな
トマトが乗っているので、残念ながらパスさせて頂きます。

明治22年に建てられた高梁基督教会堂です。
現存教会では、岡山県最古の教会です。

高梁基督教会堂 寺・神社・教会

備中松山藩の藩校：有終館があった場所には、石碑が建てられています。
現在敷地は、幼稚園として利用されています。

市内を流れる高梁川の支流、紺屋川です。
川の両側を走る道路は、日本の道100選に選ばれています。

高梁市のご当地グルメ「こんにゃくタコ焼き」です。
タコの代わりにピリ辛こんにゃくが入っています。
ソースの代わりにゆずポン酢を付けて食べる、さっぱりしたタコ焼きです。

高梁駅前にある山田方谷像です。
越後長岡藩家老の河合継之助も師事した、幕末期の最も優秀な執政者の一人ですね。
理論や思想にとらわれ過ぎること無く、現実的かつ効果的な対策を実行し続け、劇的に藩政を改革した清廉潔白な偉人です。

高梁駅から、徒歩10分程の高台にある薬師院にやってきました。

薬師院 寺・神社・教会

立派な仁王門ですね。
薬師院は、男はつらいよのロケ地になったそうで、記念碑が建てられていました。

薬師院 寺・神社・教会

阿形像。

薬師院 寺・神社・教会

吽形像。

薬師院 寺・神社・教会

こちらのみ手に腰掛けると、仏様のご利益を受ける事が出来るそうです。
もちろん腰掛けさせて頂き、ハンドパワー頂きました。

薬師院 寺・神社・教会

985～987年の寛和年間に、花山法皇によって開基されたと云われています。本堂の薬師堂は、江戸初期の1615年に建てられたものが残っています。

薬師院 寺・神社・教会

高台から眺めると、高梁市が山に囲まれた街である事が分かりますね。

薬師院 寺・神社・教会

市内の道路標識には、備中松山城の天守がデザインされています。

4館共通券を使って、郷土資料館にも立ち寄りました。
昔の生活用具や農工具等が、展示されています。

高梁市郷土資料館 美術館・博物館

踏切を渡って、頼久寺に向かいます。
特急なども通っていますが、単線ですね。

庭園が有名な頼久寺に到着しました。
微妙に入口が分かりづらかったです。

頼久寺 寺・神社・教会

えっと、庭園はどこにあるんだろう。

頼久寺 寺・神社・教会

こちらの建物で受付をして、庭園を拝観します。

頼久寺 寺・神社・教会

いいですねえ。

頼久寺 寺・神社・教会

頼久寺の庭園は、芸術面で多才な才能を発揮した大名：小堀遠州により、
作庭されました。

頼久寺 寺・神社・教会

蓬莱式枯山水庭園です。

頼久寺 寺・神社・教会

書院造りの天袋に、かなり不可思議な絵が描かれている。。

頼久寺 寺・神社・教会

な、なんだこれ？蝙蝠の羽根が生えた箱が飛んでいる。

頼久寺 寺・神社・教会

襖が全て開け放たれていて、室内ながら開放感があります。

頼久寺 寺・神社・教会

庭園の池に架かる石橋の上で、お地蔵さまが瞑想中。

頼久寺 寺・神社・教会

所々、ツツジが咲いています。

頼久寺 寺・神社・教会

頼久寺の創建は不明ですが、足利尊氏が再興して安国寺としたものが、
現在の頼久寺に繋がっているそうです。

頼久寺 寺・神社・教会

この角度から庭園を見ると、随分と奥行きがあるように感じられます。

頼久寺 寺・神社・教会

別の出口から出てきましたが、こちらが頼久寺の正面だったようです。

頼久寺 寺・神社・教会

昨日、見る時間がなかった埴原家にお邪魔します。

高梁市武家屋敷 旧埴原家 名所・史跡

埴原家は、120～150石取りの武士の家です。
200石取りの折井家より、少し家格が低い武士の住宅です。

高梁市武家屋敷 旧埴原家 名所・史跡

3部屋襖が開け放たれていると、結構な奥行きがありますね。

高梁市武家屋敷 旧埴原家 名所・史跡

高梁市のゆるキャラ「ほうこくん」の巨大な像が、市役所前に設置されています。言わずと知れた高梁市の偉人「山田方谷」の若い頃をイメージしているそうです。片手に鍬と本を持っていますね。

薬師院の隣にある松連寺です。
備中松山城の砦も兼ねていた事から、寺院とは思えないほど
堅固な石垣で囲まれています。

松連寺の境内です。
松連寺は、江戸時代に今の場所に移築されました。