2018/09/13 - 2018/09/14
425位(同エリア2970件中)
Pメテオラさん
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ミラノは、有名観光地をちょっとはずれると、急に雰囲気が変わる。押し売りやツアー客もいなくなり、働き者のミラネーゼが暮らすエリアになる。先を急ぐ観光客には、少し退屈かも知れない。ここ10年ばかりミラネーゼの注目が集まり始めたイゾラ地区をスタート、中華街を通って、リッチなヴェルチェリ、マルゲラ、デ・アンジェリまでの道筋をたどった。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 5.0
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 航空会社
- エミレーツ航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
【 ガリバルディ駅と新しいビル 】
これから足を踏み入れるイゾラ:Isolaは、大人気のナヴィリオ:Naviglioの陰で、少しずつミラネーゼの注目を集め出している。
最初は、ユニークなビルを見るために、一駅離れたポルタ・ガリバルディ駅:Porta Garibaldiに降りた。地下鉄3号線、5号線と、近郊電車トレノルドの路線が集まる大きな駅だ。 -
ポルタ・ガリバルディ駅前から間近に仰ぎ見るのは、再開発中の高層ビル群。ガラスに反射する陽ざしがまぶしく、ビルの谷間の広場は、噴水もあって超モダン。変わりゆくミラノを感じられる場所のひとつだ。
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遠目に、ロンバルディア州政府のビル、近くに整備途上の公園が見える。新しいミラノの景観だ。
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イチオシ
【 気になるボスコ・ヴェルティカーレ 】
オフィスビルの裏手にまわり込むと、駅前に降りたときから気になっている木の生えたビルの前にでる。
ずばり、「垂直の森=ボスコ・ヴェルティカーレ:Bosco Verticale」という名前の2棟組みの高級マンション。ミラノのチャレンジ精神そのものだ。木々の手入れもよく、ほんとに高級そう。
蛇足だが、木々の手入れはプロがする。また、秋に紅葉する木は、あまり配置していない。 -
イゾラへは、ボスコ・ヴェルティカーレを後ろに見やるように歩いて行く。
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【 イゾラに入った 】
建物が、いつの間にか、ミラノのどこにでもあるような感じになり、道の両側にちらほらバルやレストランが見えだすと、そこがイゾラ:Isola。 地名の意味は、「島」だが、橋とか小川で区切りがあるわけではない。「何となく、下町っぽいな」、という雰囲気がポイントだ。 -
イゾラの人気スポットのひとつ、アメリカンジャズクラブ、ブルーノート:Blue Note。「ミラノに来て、いまさらジャズ?」。だから、お客はみんな一般市民。
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営業は夕方から深夜なので、今日は見るだけ。
websiteは、https://www.bluenotemilano.com/ -
イゾラは、基本的に、午後から夜のそぞろ歩きと、食事エリア。ゆったりと散歩し、ちょっと隠れ家風のお店で飲み食いして、くつろぐという場所。
ミラノの都心近くにしては、のんびりムードが漂っている。 -
イゾラの各通り沿いの食べ物屋は、バルでもトラットリアでもレストランでも安心。ハイ・センスな店が増えているとの情報。でも、具体例もないと、不安。実際体験したのは、ここ。
”オステリアルノーベ・イゾラ:osterialnove isola”
Via Generale Thaon di Revel, 20159 Milano.
店の奥に、小さな中庭があってテラス席になっている人気のカジュアル・レストラン。味は、お値段より上。ランチ時のご予算は、お一人15から25ユーロくらい。
他の口コミをあてにしてもよし、ぶっつけ本番でも大丈夫な地区だと感じた。 -
【 モヌメンターレって、こういう意味 】
イゾラを出て南下。ポルタ・ガリバルディ駅の西の陸橋を渡ると、静かな空気が漂ってきた。モヌメンターレ、市営霊園:Monumentale。ある日、ファション誌が火付け役になって、パリの”ペール・ラシェーズ”みたいに、穴場チェックポイントになるのだろうか。 -
少し、大通りを南下し、遠目にガリバルディ門:Porta Garibaldi とEatalyが見えるあたりを、今度は西へ折れる。
「中華街へ向かっているんです!」 -
【 中華街パオロ・サルピ通りは観光地化していた 】
初めてやってきた、うわさに聞いたパオロ・サルピ通り:Via Paolo Salpi。かつて、中国系住民と警官隊の衝突もあった場所。想像していた光景は、漢字いっぱいの中に、申し訳程度にイタリア語がちょぼちょぼ書いてある、まさにビンビンの内輪のコロニー。 -
百聞は一見に如かず。
住民意識や裏事情はともかく、一見した限りは漢字が目立つものの、こぎれいなミラノの少しエキゾチックな商店街。 -
それどころか、イタリアンなコスメショップ、こぎれいな中華料理店、レルボラリオの支店までもあり、歩いている人の半分以上は、元からのイタリア人顔の方々。
どうも、観光地「中華街パオロ・サルピ通り」の雰囲気だ。 -
さらに、うどん屋もあり、食料品店に入れば、中華食材に混じって和食材もおいてある。「ぶらぶら歩き、東アジアン・ストリート」ムードなのである。
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植え込みもきれいに刈り込まれ、道にゴミもほとんど落ちていない。けっこう、気を遣って住んでいる感じが伝わってきたのであった。
食料品店で、食材をふむふむと眺めただけで、水を買い、別のお店で、おやつのお菓子を買って、ぶらぶら歩くこと20分で、パオロ・サルピ通りを突っ切った。 -
【 ミラノの青山、ヴェルチェッリ通り 】
パオロ・サルピのはずれから市電に乗ってやってきたのは、メトロ1号線のコンチリアッツォーネ:Conciliazone 駅の広場。ちょっと歩いてヴェルチェッリ通り:Corso Vercelli へ向かった。
別の説明をすると、ヴェルチェッリ通りは、「最後の晩餐」のある教会から、都心方向へ戻らないで、郊外方向に5分くらい歩いたところ。 -
マジェンタ通り:Corso Magenta、改め、ヴェルチェッリ通り(ヴェルチェーリ):Corso Vercelliに名前が変わり、雰囲気も、東京の青山の骨董通りみたいな感じになる。モンテ・ナポレオーネ通りとは違い、普段着でエレガントなお買い物を楽しむ場所の感じ。
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ブティックやITショップがメインで入っている、ヴェルチェッリのガレリア:Galeria di Corso Vercelli、のスマートな看板。
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イチオシ
商店街のランドマーク、コイン:Coin、という名前のデパート。外からのぞいただけだが、全館ブティックのようだ。建物自体は、とっても地味。
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3月末にミラノ風サクラのピンク色が記憶に残っていたパガーノ駅前。グイド・ベルガーニ公園は、夏の緑もうっそうと色濃く、夕暮れの、けだるいムードを漂わせていた。木々の彼方に見え隠れするのは、トレトーリ地区の高層ビル2棟。
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【 秋冬の芝居の季節がやってくる 】
ヴェルチェッリ通りを西へ西へと歩くこと10分で、大きなピエモンテ広場:
Piazza Piemonte を横切ると、行く手に見えるは、テアトロ・ナッツォナーレ=ナッツォナーレ劇場:Teatro Nazionale。 -
2018年秋冬のロングラン舞台公演「メリー・ポピンズ」の宣伝中。その他のちょこちょことした公演ポスターを見ると、ミュージカル作品が多く、気軽に楽しめる中小劇場みたい。ミュージカルなら、言葉分からなくても筋書き想像しやすいので、見てみたいな。
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少し先では、イタリア人俳優による人気作品のリバイバル「マンマ・ミーア」:MAMMA MIA、の宣伝中。続編映画にあやかる意味合いもあるかも。アルチンボルディ座にというところで、12月13日初演のようだ。夜の長い季節は芝居と映画の季節なのだ。
ABBAの歌の数々で綴った映画「マンマ・ミーア」は、日本では、いまひとつ人気が出なかったが、ヨーロッパでの人気は絶大。こっちは、映画準拠ならば筋書きも歌も知っているので、新ミラノ体験で、すぐ見たいな。 -
【 夏のワグネル。ザハ・ハディード・タワーがそびえ立つ 】
9月とはいえ、晴れれば暑いミラノ市街。ワグネル広場の横断歩道からザハ・ハディード・タワーが見える。ひねりの入った独特の形状は、何度見ても印象的。屋上にテナントの看板が、でかでかとついていたが、ちょっとオーバー気味か。 -
イチオシ
ワグネル広場にあるのが公設市場(いちば):Mercato Communale, Piazza Wagner。スーパーマーケットと一線を画したサービスで生き残る、リッチなエリアの個人商店街。ニッポン人にも、それなりの知名度がある準観光地。
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【 ミラノ暮らしが見えるマルゲラ通り商店街 】
ワグネル公設市場から、西へ伸びているのが、マルゲラ通り:Via Marghera。 地味なビル街に商店が連なる道だが、豊かなミラネーゼやガイジン駐在員が多い地区。観光客に見せたくないミラノ暮らしが見える一画。 -
マルゲラ通りに入ってすぐ左にあるのが、スポンティーニ:Spontini、マルゲラ店。独自スタイルの一切れピッツァで有名な店。ここは、着席と、お持ち帰りの併用。厚みのあるチーズ味の一切れピッツァは、確かに腹にたまる。飲物と合わせて10ユーロ強は、東京と同じ物価感覚だった。
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メニューを見ると、東京、横浜、福岡に支店がある。帰国後websiteを見たら、2018年9月現在で原宿に1店、横浜に1店。福岡は知らない。イタリアブームも去り、競争も厳しいようだ。
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スポンティーニ原宿店。
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スポンティーニの先で、マルゲラ通は、ヴェルチェリ通りの延長線上を横切る。
三角地帯にある茶色いビルに、中堅ブティック、コンビペル:Conbipel があり、そのワグネル寄りにも、ブティックの OVS がある。日々の暮らしレベルのブティックやお店が多い。ショッピング命の方が、じっくり見ると、もっともっといろいろな発見がありそうな雰囲気。 -
コンビペルのある交差点を渡った先の左側にあるのが、ジェラテリーア(イタリア風アイスクリーム)マルゲラ:Gerateria Marghera の本店。モダンな店内で、パステルカラー調のインテリアは、若い世代を意識している。味は、どちらかというと、甘みを抑えたさっぱり系。そのため、日本にも支店を出した模様。
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ジェラテリーア(イタリア風アイスクリーム)マルゲラ:Gerateria Margheraも、麻布十番に支店があるが、競争は楽ではなさそうに見えた。
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先を進む。通りの右には、大型書店、モンダドーリ:Mondadoriの巨大なビル。本屋兼CDショップ。ヴェルチェリ通り沿いのフェルトリネッリ:La Feltrinelli も大きい書店だったが、こちらもすごい。
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ワグネル広場から寄り道しつつ歩くこと1時間弱で、隣の地下鉄駅デ・アンジェリ:De Angeli に到着した。
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デ・アンジェリは、郊外路線バスの発着駅でもある交通便利な場所。ミラノ日本人学校もあるので、土地勘のあるニッポン人はたくさんいるだろう。観光客はお呼びでない地区だ。けっこう、落ち着いたミラノ暮らしができそうだなと思って踵を返した。
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【 アメンドラで新しいミラノに再会 】
デ・アンジェリから北に方向転換。大きな並木が生い茂るラファエル・サンツィオ通り:Via Rafael Sanzio の道沿いに並ぶ、すし屋やレストランを横目に、豪邸街アメンドラへ足を向けた。マンションが大型化し、どっしりとした作りの街並みに変わって行く。 -
ブオナロッティ地区に入ると、視線の向こうに高層ビルが迫ってくる。左が、ひねりのきいたビル、ザハ・ハディッド・タワー、右が安心感優先の高層ビル、イゾザキ・タワー(磯崎タワー)。これこそ、21世紀のミラノ風景に、また会えた。
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あくる日の昼下がり、9月の強い日差しに輝く、国際会議場”ミラノ・コングレッシ”の波打つチタン合金製の屋根。
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イチオシ
振り返れば、ミラノ・コングレッシの向こうにザハ・ハディッド・タワーとイゾザキ・タワーが輝いている。東京と同じ雰囲気に親しみを覚える。だから、ミラノは、過去と現在に加えて、未来を感じるエキサイティングな都市なのだ。
その反面、古き良きヨーロッパを期待する人には、カツを入れられそう・・・・。そして、そういう考え方が独り歩きしやすいのだ。 -
【 夜のマルゲラ、デ・アンジェリ 】
レストランは、マルゲラ通り近辺にもあるし、ラファエル・サンツィオ通りにもある。スシ・バルもあり、その辺の店より、人が入っていた。やはり、ミラノは和食人気が上昇中なのだと実感した。
ミラネーゼも、レストランの中より外で食べたい派。けっこう、蒸している夜でも、テラス席は人気。バルで、一杯のワインを前に、おしゃべりに華を咲かせているミラネーゼもいっぱいいた。 -
スーパーマーケットでお買い物をした帰り、ワグネル広場を通った。巨大な広告の中のモデルさんは、24時間体制のように煌々と照らされていた。
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ブオナロッティ広場:Piazza Buonarotti、にも夜のとばりがおり、視線の彼方には2棟のタワービルが輝いていた。世界とつながるミラノを体現しているような窓の明かりである。
ライトアップされた、広場中央のヴェルディ:Verdi の銅像が、新しいミラノを見つめているかのようだ。 -
だいぶ前に、シャッターを下ろしたワグネル公設市場も静まっていた。
ミラノの品のよい商店街の夜は、更け行く。
了
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