2018/09/07 - 2018/09/16
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willyさん
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後半はシャムと呼ばれる下ラダック地方の、あまり人の入らない静かで美しいルートを2泊3日で歩きました。ラダックにはたくさんのトレッキングルートがありますが、日程の関係もあり今回は短いルート。
でも目的の最高高度更新ができ、絶好調で歩くルートは幸せいっぱいでした。どうしたらこんな風景が出来上がるのか、地球の不思議と偉大さをひしひしと感じられました。
高度の影響もまったくなく、あまりに早く着いたので、泊めていただいた御宅の農作業を2時間ほどお手伝いしました。大麦の束を運んだあとはゾ(ヤクと牛のハイブリット)による麦の粉砕で、道路が伸びている今ではほとんど見られなくなっているとのことで、見ただけでなく体験できたのは幸運だと言われました。
土地の人のシンプルで力強い生活に触れることができたのは忘れららない思い出となりました。
9月12日 ストック 10:00
レー アムチ体験
ワンラ ワンラゴンパ見学
ヒンジュ ホームステイ
9月13日 ヒンジュ 7:00
コンスキ・ラ 11:00
スムダチェンモ 1:30
ホームステイ
9月14日 スムダチェンモ 7:20
木彫りの仏像見学
スムダチェン・ラ(4300m)
ドゥンジュン・ラ(4600m)
ヒンジュ 13:50
ストック にゃむしゃんハウス泊
9月15日 ストック 10:30
レー 11:55(AIR INDIA)
デリー 13:30
16:00(JET AIRWAYS)
ムンバイ 18:30
20:15(ANA)
9月16日 成田 20:30 遅延
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- タクシー 徒歩
- 航空会社
- エアインディア ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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レーの街から30分くらい。ストック村上部に位置するNEO LADAKHさんのホームステイ「にゃむしゃんハウス」に到着しました。旅を決めた4月から連絡を取り合い、下ラダックゴンパめぐり、パンゴン・ツォへの往復、トレッキングをアレンジしていただきました。
古民家をリノベートしてのホームステイですが、いたれりつくせりでお部屋も居心地抜群。ホテルにはない心づくしのおもてなしにとてもくつろぎました。 -
りりしい男の子。でもまだおっぱい吸ってます。
このホームステイの良さは同宿の旅人と交流できるところでしょうか。
日本語に甘んじてしまうところはありますが、氷河湖崩壊による洪水を研究している大学院の学生さんやインド在住5年のご夫妻+お母さまと、有益なお話を交わすことができました。ご縁っていいですねー。 -
小柄で美人なおかあさん。
この後麦の収穫期になると一気にねずみが増えてくるそうで、この方々が大活躍だそう。普段は裏山からなんと毎日ナキウサギをつかまえてくるそうです。
ナキウサギなんてトムラウシで2回、みたことがあるだけ。日本では超レアな生き物を毎日?つかまえてたべちゃう?ところ違えば・・・です。 -
翌日。
10時に出発して、まずは希望していた民間医療の「アムチ」体験へ。
我々でいえば漢方医のような位置づけのようで西洋医学の病院の一角にも併設されるようですが、ここは独立のアムチ専門医院。年配のかたと40代くらいの女性二人に両手の脈をとられます。脈診と問診のみ。
特に悪いところもなかったのですが、自分で気が付かない何かがあれば、とみてもらいました。結果まったく健康です、とのこと。雑草のようなわたし。 -
ガイドのアンチュクさんと一緒に、NEO LADAKHのご主人、ワンポさんの運転でトレイルヘッドまでの道のり。
お昼をはさんで、途中、ワンラ村のワンラ・ゴンパを見学。 -
どうやら高僧のお説教があるらしく、たくさんの人がお参りに集っていました。
お昼時とあってなにやらおふるまい?
そして集っているのは女性ばっかり。仕事だけじゃなくて信仰にも女性のほうが熱心らしい。 -
この日も抜けるような空がまぶしく、ラダックではサングラスは必携です。
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これがなにか聞くのを忘れました。灯明?
でもチベット仏教ではバター灯明が伝統的で、今は植物油みたいな油で灯明を絶やさないようですが。 -
この川をずっとたどるとマルカヴァレーにつづくそうです。
マルカヴァレーのトレッキングも絶景で一番人気らしいのですが、日数が必要で今回は足りませんでした。
アンチュクさんが、次回はロバつれてキャラバンでいきましょう、と言います。 -
色紙をはりつけたみたいな空。
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羊、ヤギ、牛、馬、ロバ、ヤク、ゾ、と家畜の種類が豊富ですが、なぜか鶏はいなかったです。町から遠い村ではわざわざ卵を買いに行くそうで、なんで飼わないのか不思議でした。鶏なんて一番らくなのに。
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ときどきドアからはいってきます。これはまだ子供。
最初は、ヤクとゾとウシの見分けがつかなかったけどわかるようになりました。 -
初日のホームステイ先のお部屋。いやに広いところにポツンとひとり。
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どこにいってもまずティ。何杯も何杯もティ。
でもおいしくて飽きません。ミルクティは甘いけどおいしい。
お茶請けはビスケット。イギリス統治の名残ですかね。 -
トレッキングで歩いたルートの低いところ(それでも4000m以上)には大木のハマナスがいたるところ繁茂していました。日本ではこんな大木みたことないです。
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だれもいない静かなの山を独り占めして歩きます。
バリエーションの時でも人がいないことがない日本の山に慣れていると不安すら覚える。
アンチュクさんも無駄なことは一切いわない寡黙な人なので、ほとんど自分の内なる世界を漂う。 -
ストックカンリには100回以上登っているという32歳。強さの盛りですね。
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高度があがるとすでに秋の気配で、草紅葉が美しい。樹木が一切ないのですが、草花はまだ咲いていました。
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これから4900mのコンスキ・ラへと向かいます。
4300mまでは歩いたことがあるけど、このあたり少しでも勾配がつくと10歩もいないうちに心拍があがり、呼吸が乱れてきます。
最後の300mほどは結構急でかなりハァハァしましたが、いつものようにノーレストで登りました。 -
きれい~~
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この谷のむこうからあるいてきました
ここで4500mくらい -
このあたりで一番高いヒンジュカンリ(だったとおもう・・・)
美しいなあ。 -
トリカブトに似た花もさいていました
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そして一気に登りあがったコンスキ・ラ。きつかったけど集中していたからかあっというまでした。
アンチュクさんが途中から先に行けというので、花を持たせてくれるのかとおもいましたが、10分以上も遅れてくるのでどうしたのかとおもったら、風邪気味らしい。 -
とうとうついた。がっつり達成感。はためくタルチョに感動します
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ワイルドシープだろうか。骨や角があちこちに掲げてありました。魔除けなのだとおもう。
静寂の中をただ風の音だけが聞こえる。
ここにいることの不思議と幸せ。 -
荒地に白い石で文字や絵を描くことは、洋の東西、人が考えつくことのようで、ラダックでもあちこちでそんなサインが見られました。
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これから峠を降りて次の村、スムダチェンモをめざします
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まるで針の山。
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荒れた岩肌と対照的に、草原がなんともいえず優しく美しい
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コンスキ・ラ方面をふりかえり
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このあたりの山は5000m前後のようですが、ちょうどこの時期降雪がはじまったようです。
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草紅葉の川
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そして大地がさまざまな色に彩られていてすごい。
中国の張掖丹霞国家地質公園を見てみたいと思っているのですが、そこまではいかずとも十分地球のワンダーを感じられます。 -
これも。なんて綺麗なんでしょうか。
手前はまたまたハマナスの大木です。 -
かと思うと断崖絶壁にまもられた山があったり
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あまりに早くつきすぎるので、もっとゆっくり歩いて、写真もとって、とアンチュクさんに言われてしまいます
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で、1時にはついてしまいました。
スムダチェンモ村。みんな野良仕事に出ている時間。早すぎて人がいなくて探し回った。 -
このお宅は、夏のシーズンは茶屋を開業しているそうですが、9月はすでにオフシーズンで営業終了。
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今宵のホームステイ先です
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きれいなお部屋をいただきました。
チベット風マット。ここで毛布をかぶって寝ます。
どこのお宅も床にマット、その上に厚い絨毯(たぶんヤクの毛で織られた)
まだ夜もさほど寒くなくて過ごしやすかったです。
が、夜中に胸の上になにかがボトッ!と落ちてきてびっくり。真っ暗なのでなにかわかりませんでした。 -
この部屋の真下がキッチンで、ドアの前に煙突があって、早朝からいぶされました。
ホームステイ先は村で持ち回り担当だとか。 -
この家のおかあさん。ラダックの女性は本当によく働くようです。力仕事も全部女性。娘さんがレーで働いていてだんなさんもいないので、これから3か月、たったひとりで暮らすんだそうです。
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隣から手伝いにきたおじさんはゾをつれてきて歩かせるだけ。
ゾは、ヤクと牛をかけあわせた動物です。オスがゾで、メスはゾモと呼ぶそうです。ラバ同様、オスは繁殖能力はないらしい。
ヤクは近づいてはダメといわれるくらい荒いようですが、ゾはおとなしくて、わたしも撫でることができました。 -
この大麦の束を下から運び上げる作業をまずお手伝いしました。
体中麦の鞘がささってチクチクします~
そこへ3頭のゾがやってきて、大麦の上をぐるぐる歩き回ります。
30分ほどかけて踏み砕くと、1mほどの大麦が5cmほどに粉砕されます。
これが冬の間の家畜たちの命綱となります。
このときの牛追い歌が素敵で、動画におさめてきました。
道路が整備されている昨今は、どんどん機械作業にかわってきていて、このゾを使う伝統的飼料作りはほとんど見られなくなったそうで、現地エージェントの悦子さんから「見られてラッキーですよ!」といわれました。
娘さんがこのためにレーから帰ってきて手伝っているようで、彼女が通訳してくれたので作業に参加できました。 -
家畜たちはよく働く。同じ方向にぐるぐるするので、目が回らないかと心配してしまいます。
大麦の上下を3回返してひととおりの作業が完了。
あとはおおきなビニールシートを運び上げてかぶせ、ゾの手綱をひいてお隣まで連れていくお手伝いもしました。
ウシでさえ引いたことないのに、ゾをひくなんて体験ができて最高です。 -
翌日もまた歩きます。渡渉時、流れには薄氷が張っていました。
じつはアンチュクさん、風邪で体調今一つのようなので、ショートカットでもいいよといったんですが、いやいや、絶対に正規ルートのほうが美しいからぜひ見てほしい、と今日も9時間のルートにでました。 -
出る前、スムダチェンモに安置されている、11世紀ごろの木彫りの仏像を拝見しました。折よく鍵を管理している方がいてくれてお堂の中まで入れましたが、これもラッキーらしい。
木彫りの仏像自体が大変珍しいものだそうですが、半分ほど朽ちていてすごみがありました。 -
険しい山肌にゾクゾクします
この日はでてすぐに4300mそのあとに4700mの峠2つを越えました。ハアハアいいながら一歩一歩足をだしていくことだけに集中するきつい登りが病みつきになってしまいました。
高地トレーニングの成果は絶大で、帰ってきてから走ってもタイムあがるし、いつもの3000m級はらくらくと駆け上がれるし、びっくり。酸素が濃いって素敵。 -
とにかくアンチュクさんのいうとおり、美しくて、どうやったらこんな景色ができあがるのかと、すごいという言葉しか出てきません。
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本当はここに、貴重な動物のアイベックスがいるのだそうですが、残念ながら出会うことはできませんでした。
そのかわりにワイルドシープ、イヌワシ、ヤツガシラに出会い、イワシャコはそこらじゅう。 -
こんな山や
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こんな大地に
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うっとりしながら
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遠くにワイルドシープをみつつ
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とうとうトレイルエンド。
この日も6時間ちょっと。二日とも、アンチュクさんのガイド歴では最短時間だったそうで褒めてくれました。
早く着きすぎて手配のタクシーがおらず、手違いもあり、ただ座って2時間待つことになりました。
ザンスカール川がドウドウと流れています。ここはラフティング(カヌーも)のスタート地点らしく、えんさかボートを担いだ人達が下りていくのを眺めていました。 -
ホームステイでこころづくしのランチパックをつくってくれるのですが、それではおなかがすくので、やっと来たタクシーのドライバーさんも一緒に、ニムー村でご飯をたべました。
これはまだトライしていなかったチョーメン(とモモのハーフ&ハーフ)。お祭りの焼きそばと酷似。 -
ストック村に帰ってきました。この裏山にユキヒョウがいるんですとー。
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別世界を味わった9日間の旅もこうして終わりました。
ビザが切れないうちにまた来たいなあ。
ザンスカールがおすすめらしいけど、最近紹介されはじめたスピティはもっといいらしい。
にゃんこたちも元気でね。 -
おまけ。
今回連れて帰ったのは、あえての選択。土地の女性の作品を売っているお店で買ったユキヒョウとマーモットのフェルト細工だけ。
なんとも味がありますなぁ~。
シマウマやにょろにょろとともに、営々と労働する日々を癒してくれています。
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この旅行記へのコメント (2)
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- きなこさん 2023/04/14 09:37:36
- 私も「ジュレ~」
- こんにちは~鉄の心臓を持つwillyさん
そんな標高で走られたんですか?!ほんと鉄の心臓だぁー
私なんて一歩を前に出すのが精一杯でした。もともと重たい体だけど笑なんでこんなに重たいのーと感じました。
willyさんはガイドさんに気遣いされる余裕まであるなんて。
最速記録を達成されたんですね。
トレッキング途中のホームステイですが、私が訪れた村も持ち回り制でした。
そこで「ゾ」も見ましたが、お世話までされたんですね。やっぱり温厚ですか?体は温かいんですか?毛は短くて柔らかい?硬い?
私も触れば良かったー
きなこ
- willyさん からの返信 2023/04/14 10:56:44
- RE: 私も「ジュレ?」
- こちらでもこんにちは!
ネパールのアンナプルナBCでも絶好調でして、わりと高度には強いかもしれないです。この時は高度更新の為だったのでトライモードでもありましたね(笑)
ゾはおとなしくてかわいかったですよ。ほぼ牛ですね。そんなに大きくなくて怖くなかったです。それなのにおじさんがオシリをペチペチするからかわいそ〜と思ってました。
文中にも書いたけど、この牛追い歌が本当にすてきで、秋のラダックの澄んだ空に響くのです。泣きそうなくらい素敵で忘れられません。
電気もなく、ごはんは庭に生えてる草かと思う野菜のカレー炒めだけでしたが、心は何と豊かなのだろうと思いました。
willy
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