2018/04/01 - 2018/04/29
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koalaさん
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列車を乗り逃すという痛恨のミスにより、田舎町のアンコーナで4時間半もの足止めをくらってしまった。観光スポットを探すも、徒歩圏内にはない。レストランを探すも、気力が湧かない。とりあえず、何かしようと考え、洗濯をすることに。googleマップでコインランドリーを探し、徒歩5分の場所にランドリーを発見した。黙々と辿り着き、黙々と洗濯をする。洗濯4.5€、乾燥3.5€。値段はまぁまぁ。洗濯途中、怪しげな男2人がランドリーへやってきた。洗濯をするわけでもなく、ベンチへ座り携帯を触っている。警戒し、できるだけ目を合わせないようにしたが、無事に洗濯が終わりランドリーをあとにした。約70分で終了。
したいこともなく、とりあえず駅へ戻る。お腹が空いていたが、疲れが一気にきて動きたくない。チョコ1つ、アメ2つを食べ、ローマ到着後、レストランへ行くための情報収集をする。いつも情報収集は基本的に私が担当しているが、調べ物は妻も手伝ってくれた。2人で見つけたレストラン「Trattoria Dell'OMO」へ行くことにした。列車出発予定時刻が近づくにつれ、私たちはそわそわした。何度も電光掲示板を確認し、ホームをチェックした。絶対に間違えるわけにはいかない。憎っくき「ovest」ホームには負けない、強い思いを胸に待機。13時40分発車予定の列車は、発車20分前に到着。乗る前に何度も確認して乗車し、13時42分に発車。定刻という言葉は、イタリアには無いのか。
17時48分、なんとかローマのTermini駅へ到着した。すごく大きく、広い駅だ。やはりイタリアの大都会は活気が違う。大勢の行き交う人々の中を歩き、駅の出口へ向かう。日がだいぶ落ちている。気温は4月だが長袖で暑い程度。観光予定であった真実の口やトレビの泉など、できるだけ考えないようにし、ホテルへ向かう。この日のホテルは「Hotel Central Lodge」、1泊素泊りで2名一室、63.38€だった。Termini駅から徒歩10分。到着し、チェックイン。レセプションのお兄さんは笑顔で愛想良く対応してくれた。部屋は綺麗で天井が高く広いが、ベッドのスプリングが軋む音が大きく、隣部屋も同じで壁越しにスプリング音が聞こえた。話し声は聞こえない。昨晩は船生活のため入浴できず、とりあえずシャワーを浴び、さっぱりしたところでレストランへ向かう。
レストラン「Trattoria Dell'OMO」はイタリア料理店で、google評価では高評価だった。日本語メニューがあるとのこと。19時半スタートのため早めに着き、19時20分に待機。入り口前で待機していると、次々と客が私たちの後ろに並び始めた。どうやら人気店らしい。19時半、開店時間になっても開く様子がなく、少しして高身長の男性スタッフが出てきて「あと数分お待ちください」と英語で言い、足早に店内へ戻っていく。19時40分、電気がつき、開店した。店内は一気に満席となる。ホールは、先ほどの慌ただしく働く男性スタッフ1名のみでまわすらしい。店内のテーブルが一気に満席となるのを見て、奥のテーブルから順序よく一気に食器やコップ、メニューをセットしていく。凄く、慌ただしく、そして早く、でも正確に動いている。見ていて応援したくなる働きぶりだった。待ち時間を減らすため、私たちは1番に注文をすべく、男性スタッフへ合図。日本語メニューはわかりやすく、ありがたかった。しかし、私たちは事前にネットでメニューを決めていた、カルボナーラ、トマトパスタ、ティラミス、炭酸水を注文。ついでに肉が食べたく、牛テール煮込みを注文した。量が多いことはわかっていたが、朝から何も食べていないため、つい注文してしまった。男性スタッフは次々と注文をとっては、厨房へと繋いでいく。店内は、日本とのゆかりがあるのだろうか、日本の国旗が飾られていた。
しばらくすると、待ちに待った料理が登場。イタリアパスタを代表するカルボナーラは、正直美味しくなかった。日本のカルボナーラより味が淡白。生クリームを使用しないとの情報は当たっているようだ。しかも、麺が異様に固く、芯が残っている。スーパーアルデンテ。10分パスタの7分茹でのような感じ。トマトパスタは、味が濃く美味しいが、やはりスーパーアルデンテだった。牛テールの煮込み、これはヨーロッパ旅で、スペインのパエリヤと並び1位に輝くおいしさだった。トマトソース煮込みで物凄く柔らかいお肉。感動的な美味しさだった。ティラミスは、私の人生で一番美味しいティラミスだった。口の中で溶ける、クリームとムースのような食感。甘さも適度。凄く美味しかった。ある程度ゆっくり食べたが、外で待っているお客さんが目に留まり、食べ終わってお会計をした。伝票が無く、どうするのかと思いきや、男性スタッフがレジ前で、「カルボナーラとトマトパスタを頼んだよね?牛テールの煮込みと炭酸水も?」と紙に書き出していく。男性は、天才らしい。全テーブル、こういう風に覚えているのか、と驚いたが、「ティラミス」と追加で教えてあげるとお礼を言われた。あんなに忙しそうに、慌しく働いて、全注文を紙にも書かないで覚えているのだとしたら、本当に天才だと思う。
帰りに、レストラン名物らしき、オーナーのおばあちゃんがホール中央にチョコンと座っていた。「Thank you.」と声かけすると、高い声でゆっくりと「Grazie」と言い笑顔をくれた。
美味しいものを食べると気分が良くなるもので、上機嫌で店をあとにし、ホテルへと戻った。ローマ観光は叶わなかったが、レストランでだいぶ元気を取り戻すことができたので良かった。
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