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 どなたもそうだろうけど私も、旅の計画を立てる時は、情報をかき集めて玉石ふるいにかけ、足りない部分はまだ見ぬ世界を想像し、なんとか自分たちの条件にあった最高の旅を組み立てようとする。<br /> それがズバリ当たった時は自己満足にひたるが、しかし、ときには予定から外れてしまったところに最高の旅が待っていたりする。<br /> だから旅はやめられない。<br /><br />〈旅行時の実質レート 114円/1フラン〉<br />

スイス頑張らない紀行(3)予定外の最高のハイキング

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2018/07/13 - 2018/07/13

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ひらしま

ひらしまさん

 どなたもそうだろうけど私も、旅の計画を立てる時は、情報をかき集めて玉石ふるいにかけ、足りない部分はまだ見ぬ世界を想像し、なんとか自分たちの条件にあった最高の旅を組み立てようとする。
 それがズバリ当たった時は自己満足にひたるが、しかし、ときには予定から外れてしまったところに最高の旅が待っていたりする。
 だから旅はやめられない。

〈旅行時の実質レート 114円/1フラン〉

同行者
カップル・夫婦
旅行の手配内容
個別手配

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  •  7月13日。<br /> 朝メンリヒェンの山荘を出た我々は、11時過ぎ最初の目的地クライネシャイデックの駅に着いた。<br /> ここまでhttps://4travel.jp/travelogue/11390476。<br /><br /> まずトイレをすませほっとして、駅の待合室でしばし休憩。<br /> と、たぶん韓国人の若い女性が5フラン硬貨を差し出して、崩してほしいという。財布の硬貨を全部出してはみたが、ほんの小銭ばっかりでとても5フランもない。それでも彼女は、コインロッカーに使いたいのでそれだけでいいからと5フランを置いて小走りに去って行った。<br /> 余分にもらってしまって申し訳ないが、それでも彼女の役には立ったようでよかった。小銭しか使えないコインロッカーに困る時ってあるよね。<br /><br /> さて、きょうのハイキングの後半は、ヴェンゲルンアルプまで1駅分を歩く。さっきメンリヒェンからここに着く直前にヴェンゲルンアルプ行きの矢印を見かけたので、そこの分岐に行ってみるが、「歩き方」には線路沿いを下ると書いてあった気がして、迷っていた。<br /> ちょうどその時、前方から日本人らしき女性2人組が下りてくるので尋ねてみた。大阪から来たという彼女たちが言うには、たしかに一般的な道は駅の向こう側だけど、こちらの道からも行けてこっちの方が眺望が素晴らしいし花畑も見られるという。でも登るんでしょと訊くと、いや登りは最初だけだというので、彼女たちのおすすめに従うことにした。<br /><br /> 写真は少し登ってからクライネシャイデック駅を見おろしたもの。駅舎の左手にヴェンゲンアルプ鉄道のグリンデルヴァルト、ラウターブルンネン両方面の列車が、右手にはユングフラウヨッホに登るユングフラウ鉄道の列車が見える。<br />

     7月13日。
     朝メンリヒェンの山荘を出た我々は、11時過ぎ最初の目的地クライネシャイデックの駅に着いた。
     ここまでhttps://4travel.jp/travelogue/11390476

     まずトイレをすませほっとして、駅の待合室でしばし休憩。
     と、たぶん韓国人の若い女性が5フラン硬貨を差し出して、崩してほしいという。財布の硬貨を全部出してはみたが、ほんの小銭ばっかりでとても5フランもない。それでも彼女は、コインロッカーに使いたいのでそれだけでいいからと5フランを置いて小走りに去って行った。
     余分にもらってしまって申し訳ないが、それでも彼女の役には立ったようでよかった。小銭しか使えないコインロッカーに困る時ってあるよね。

     さて、きょうのハイキングの後半は、ヴェンゲルンアルプまで1駅分を歩く。さっきメンリヒェンからここに着く直前にヴェンゲルンアルプ行きの矢印を見かけたので、そこの分岐に行ってみるが、「歩き方」には線路沿いを下ると書いてあった気がして、迷っていた。
     ちょうどその時、前方から日本人らしき女性2人組が下りてくるので尋ねてみた。大阪から来たという彼女たちが言うには、たしかに一般的な道は駅の向こう側だけど、こちらの道からも行けてこっちの方が眺望が素晴らしいし花畑も見られるという。でも登るんでしょと訊くと、いや登りは最初だけだというので、彼女たちのおすすめに従うことにした。

     写真は少し登ってからクライネシャイデック駅を見おろしたもの。駅舎の左手にヴェンゲンアルプ鉄道のグリンデルヴァルト、ラウターブルンネン両方面の列車が、右手にはユングフラウヨッホに登るユングフラウ鉄道の列車が見える。

  •  ゆるい登りを進むと、彼女たちが言っていた虎の尾の花畑が現れた。<br />

     ゆるい登りを進むと、彼女たちが言っていた虎の尾の花畑が現れた。

  •  来た方向を振り返って。まさに花畑だ。<br />

     来た方向を振り返って。まさに花畑だ。

  •  しかし、登りは最初だけなんて真っ赤な嘘だった。ひとつ越えればまた次の登りがあるじゃないか。その繰り返し。だまされた!!!<br /> でも、ユングフラウが目の前にある眺望というのはウソじゃなかった。 <br />

     しかし、登りは最初だけなんて真っ赤な嘘だった。ひとつ越えればまた次の登りがあるじゃないか。その繰り返し。だまされた!!!
     でも、ユングフラウが目の前にある眺望というのはウソじゃなかった。 

  •  我々の前に人はいない。後にもだれもいない。好きなだけぼうっとしていられる。ユングフラウひとり占めだ!<br />

     我々の前に人はいない。後にもだれもいない。好きなだけぼうっとしていられる。ユングフラウひとり占めだ!

  •  ユングフラウ三山が近くなりすぎて、広角いっぱいにしても写真に収まらなくなったが、左からアイガー、メンヒ、ユングフラウ。

     ユングフラウ三山が近くなりすぎて、広角いっぱいにしても写真に収まらなくなったが、左からアイガー、メンヒ、ユングフラウ。

  •  ゴーという音に目をやると、ユングフラウの中腹に雪崩が起きていた。<br />

     ゴーという音に目をやると、ユングフラウの中腹に雪崩が起きていた。

  •  ダイナミックな自然を垣間見る。

     ダイナミックな自然を垣間見る。

  •  そのすぐ下をヴェンゲンアルプ鉄道の列車が通る。線路の向こうの道路が、本当は歩くつもりだったハイキングコースだ。<br /> でも、今歩いてる山越えコースの眺望は本当に素晴らしい。人ひとりしか歩けない静かな小道が山に似合っている。最高に贅沢なハイキングだ。<br /> 大阪のお二人さん、だましてくれてありがとう!<br />

     そのすぐ下をヴェンゲンアルプ鉄道の列車が通る。線路の向こうの道路が、本当は歩くつもりだったハイキングコースだ。
     でも、今歩いてる山越えコースの眺望は本当に素晴らしい。人ひとりしか歩けない静かな小道が山に似合っている。最高に贅沢なハイキングだ。
     大阪のお二人さん、だましてくれてありがとう!

  •  ユングフラウに手が届きそう。

     ユングフラウに手が届きそう。

  •  また虎の尾の群生があった。

     また虎の尾の群生があった。

  •  花たちの短い夏。<br />

     花たちの短い夏。

  •  清水でのどを潤す。まろやかな味。<br />

     清水でのどを潤す。まろやかな味。

  •  牛が放牧エリアから出ないようにロープが張ってある。<br />

     牛が放牧エリアから出ないようにロープが張ってある。

  •  ハイカーは開けたら必ず閉めるのが約束。<br /> ここで初めてほかのハイカーと出会った。親子連れ3人。<br />

     ハイカーは開けたら必ず閉めるのが約束。
     ここで初めてほかのハイカーと出会った。親子連れ3人。

  •  このあたりがこのコースの最高地点で、まもなく眼下に牛の群れが見えてきた。<br /> そして、この下りが小石がごろごろだ。<br /> 慎重に歩いていたつもりが一瞬足を滑らせた。<br /> とっさにカメラは守ったけど左腕は石で打撲。<br /> トレッキングシューズ2人分を積み込むとスーツケースの場所をとるので、悩んだ末、私はウォーキングシューズのままにしたのだが、このコースにはやはりトレッキングシューズだった。<br />

     このあたりがこのコースの最高地点で、まもなく眼下に牛の群れが見えてきた。
     そして、この下りが小石がごろごろだ。
     慎重に歩いていたつもりが一瞬足を滑らせた。
     とっさにカメラは守ったけど左腕は石で打撲。
     トレッキングシューズ2人分を積み込むとスーツケースの場所をとるので、悩んだ末、私はウォーキングシューズのままにしたのだが、このコースにはやはりトレッキングシューズだった。

  •  ようやく牛さんたちの近くまで下りてきた。カウベルの音がにぎやかだ。

     ようやく牛さんたちの近くまで下りてきた。カウベルの音がにぎやかだ。

  •  草を食べながらぐんぐん近づいてくる牛がいる。<br />

     草を食べながらぐんぐん近づいてくる牛がいる。

  •  我々の前を横断し<br />

     我々の前を横断し

  •  仲間がまだいない草むらでどんどん食べようという独立心の高い牛さんだ。

     仲間がまだいない草むらでどんどん食べようという独立心の高い牛さんだ。

  •  こちらの牛さんはカウベルもおっぱいも重そう。

     こちらの牛さんはカウベルもおっぱいも重そう。

  •  こんな傾斜でご苦労さま。<br />

     こんな傾斜でご苦労さま。

  •  牛の群れと別れたあと、さらに急な坂を下ってゆくと、心なしか草花の丈が高くなってきた。<br /> そして、ようやくヴェンゲルンアルプ駅に着いたのは午後1時半。クライネシャイデック駅を出てから2時間経っていた。<br /> 予定外の山越えで、転倒して痛い目にもあったけれど、アルプスを満喫し、大満足のハイキングだった。<br /><br /> 列車でヴェンゲンに移動し、駅近くのコープで昼食購入。量り売りのバナナの、表示してある品名コードを入力して金額のシールを印字するシステムが分からなくて、ほかのお客さんに教えてもらった。<br />

     牛の群れと別れたあと、さらに急な坂を下ってゆくと、心なしか草花の丈が高くなってきた。
     そして、ようやくヴェンゲルンアルプ駅に着いたのは午後1時半。クライネシャイデック駅を出てから2時間経っていた。
     予定外の山越えで、転倒して痛い目にもあったけれど、アルプスを満喫し、大満足のハイキングだった。

     列車でヴェンゲンに移動し、駅近くのコープで昼食購入。量り売りのバナナの、表示してある品名コードを入力して金額のシールを印字するシステムが分からなくて、ほかのお客さんに教えてもらった。

  •  ヴェンゲンからメンリヒェンへのロープウェイは大型で揺れもなく、10分ほどで登ってしまった。<br /> メンリヒェンの山荘で預かってもらっていた荷物を受け取ったあと、当初の予定ではグリンデルヴァルト方面へのロープウェイで下りるつもりだった。しかし、前日に経験した臨時歩道橋の上り下りとゴンドラの揺れを回避するため、あえて遠回りのラウターブルンネン回りでグリンデルヴァルトをめざすことにした。<br /><br /> 自転車並みに遅い列車でツヴァイリュツィーネンに着き、グリンデルヴァルト行きに乗りかえる。乗った車内で「グリンデルヴァルト行き?」と確かめると、数人が一斉に「イエス!」。ありがとう。

     ヴェンゲンからメンリヒェンへのロープウェイは大型で揺れもなく、10分ほどで登ってしまった。
     メンリヒェンの山荘で預かってもらっていた荷物を受け取ったあと、当初の予定ではグリンデルヴァルト方面へのロープウェイで下りるつもりだった。しかし、前日に経験した臨時歩道橋の上り下りとゴンドラの揺れを回避するため、あえて遠回りのラウターブルンネン回りでグリンデルヴァルトをめざすことにした。

     自転車並みに遅い列車でツヴァイリュツィーネンに着き、グリンデルヴァルト行きに乗りかえる。乗った車内で「グリンデルヴァルト行き?」と確かめると、数人が一斉に「イエス!」。ありがとう。

  •  グリンデルヴァルトの宿はGrindelwalderhof。エレベータの非常呼び出しボタンに日本語の注意書きが添えられていてびっくり。「閉」ボタンがないので、それと間違って押してしまう日本人客が多いんだって。妙に納得。みんな、気をつけてね。<br /> ツインベッドにバスタブと、日本人好みの設備がそろっている。木が基調の内装もアルプスらしくていい。<br /> 宿を手配するのに、グリンデルヴァルトは宿の数が多いからと油断して、2か月を切ってから探したら連泊でとれる宿が1軒もなくて驚いた。幸い空きが出てここがとれたけれど、今回泊まった中では一番高かった。<br /> アイガーを望むバルコニーで、買ってきたピザで夕食。外食は目ん玉飛び出るくらい高いスイスでも、買ってくれば「ちょい高い」ですむ。<br /> この日はハイキングの疲れで会計もせずに寝てしまった。 

     グリンデルヴァルトの宿はGrindelwalderhof。エレベータの非常呼び出しボタンに日本語の注意書きが添えられていてびっくり。「閉」ボタンがないので、それと間違って押してしまう日本人客が多いんだって。妙に納得。みんな、気をつけてね。
     ツインベッドにバスタブと、日本人好みの設備がそろっている。木が基調の内装もアルプスらしくていい。
     宿を手配するのに、グリンデルヴァルトは宿の数が多いからと油断して、2か月を切ってから探したら連泊でとれる宿が1軒もなくて驚いた。幸い空きが出てここがとれたけれど、今回泊まった中では一番高かった。
     アイガーを望むバルコニーで、買ってきたピザで夕食。外食は目ん玉飛び出るくらい高いスイスでも、買ってくれば「ちょい高い」ですむ。
     この日はハイキングの疲れで会計もせずに寝てしまった。 

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この旅行記へのコメント (2)

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  • sanaboさん 2018/10/06 13:43:47
    ユングフラウを二人占め♪
    ひらしまさん、こんにちは

    旅行記のタイトルを拝見するたび、笑ってしまいます。 
    でも「頑張らない」でこんなに素晴らしいハイキングができ最高でしたね^^
    もっとも最初だけだと思っていた登りが何度も現れ、この日ばかりは
    頑張られたのだと推察いたしますが(笑)
    今回のコースは私たちは歩きませんでしたが、分岐点でお会いした
    大阪からの女性たちのアドバイスのお蔭で、ユングフラウ三山を
    独り占めならぬ二人占めできたのは、最高の贅沢でしたね!
    群生する虎の尾と雪山との対比は本当に美しい見事な景観です☆彡
    私たちは虎の尾は一切見ませんでしたけど、この場所だけに
    咲いていたのでしょうか?
    オーストリアで私も下りの砂利道でズズ~ッと滑って
    膝を擦りむいたことがありますが、その時やはりスニーカーでした。
    腕の打撲だけで済んで本当に良かったですし、カメラも無事で何よりでしたね。

    sanabo



    ひらしま

    ひらしまさん からの返信 2018/10/06 17:54:08
    Re: ユングフラウを二人占め♪
    どうも次第に脱力系の旅になってきてる自覚はあります。
    でも、今回はちょっとだけ頑張ってご褒美いただきました。
    そんなつもりじゃなかったのに。
    腕の傷跡はまだ残っていて消えないかもしれませんが、これも旅の思い出です。

    > 私たちは虎の尾は一切見ませんでしたけど、この場所だけに咲いていたのでしょうか?
    sanaboさんはガーデニングが趣味でしたっけ。
    あれほどの群生はほかでは見なかったと思いますが、でも、およそ草花を知らない僕に聞かないでください。
    ほかの方の同時期のメンリヒェン旅行記で、道沿いの花を1種類ずつきちんと撮ってらっしゃるのを、あそこにはこんな花が咲いていたんだと感心しながら読ませていただいたワタクシですから。

    ブリュッセルの件はそちらに書き込みますね。
    ではまた。  ひらしま

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