2018/08/14 - 2018/08/15
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East of Edenさん
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夏休みの自由研究課題、ルネッサンスとは何だったのか、を考える旅。プラトーそしてプラトーの近くのメディチ家の別荘のあるポッジオ・ア・カイアノへ。
プラトーは、フィリッポ・リッピとドナッテロの作品を見る予定だったのだが、大失敗。プラトーの美術館とかは、火曜日休み。フィリッポ・リッピのフレスコが見れず。。とほほ
ポッジオ・ア・カイアノメディチ家の別荘は、すごかった。ルネッサンスとは何だったかの答えは、ここメディチ家の別荘にあった。
ポッジオ・ア・カイアノの後、シエナの前に、どこに行こうかまよったが。。。
BBCのTravel with Vasariでアンドリュー・グラハム・ディクソンが絶賛していたサン・ビアッジオ教会のあるモンテプルチアーノへ。
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プラトーも曇り。でも山は雨らしいので、やっぱりトレッキングあきらめて里に戻ってきてよかった。
まず、プラトーのDuomoへ。 -
塔の下にフィリッポ・リッピのフレスコのある場所に行けるチケットを売っているはずのだが。。。。。
火曜日はお休み。。。残念。 プラトーは、火曜日は観光名所はみんなお休み。
大失敗。 -
気を取り直して、Duomoの中へ。
中も縞々 -
正面のFacadeの横にあるのが、ドナッテロとミケロッゾのmarble pulpit
これもプラトーに来た理由の一つ。 -
細かいレリーフ
ドナッテロの作品て、なんか、口をポカーンとあけて、はぁ~と見入ってしまう美しさ。 -
メディチ家のシンボルもちゃんと入っている。。
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プラトーは、フィレンツェから列車で30分くらいの通勤圏なんだけど、
フィレンツェと違う。
外国人が少なく、アフリカ移民が多く、中国人も多く。。。
なんか、庶民の生活のある街。
中国人は、かなり前に移民したらしいね。 -
すばらしい噴水。
今度は、火曜日じゃない日に来るぞ。。。
この後、プラトーを出て、車で30分くらいポッジオ・ア・カイアノへ。 -
ポッジオ・ア・カイアノのメディチ・ヴィラ
街の中心の道路が工事で、グーグルマップが間違えていて、ここまで来るの大変だった。 -
ヴィラ・ポッジオ・ア・カイアノは、ロレンゾ・ディ・メディチ(il Magnifico)が建てた別荘。
フィレンツェは、ライバルの銀行家にいつやられるかわからんし、共和国なんで何かと民衆が騒ぐし、過激なキリスト教徒は居るし、ローマ法王も何かと口出しするし、外国が攻めてくるし、祖父のコジモも殺されかけて、フィレンツェから逃げ出したし。。。安住の地ではないのだ。
ロレンゾはここに安らぎを求めたのだろう。フィレンツェでは得られない。。。
ロレンゾの死後、ヴィラは未完成のままほっとかれたが、
ロレンゾの次男がローマ法王(レオ十世)となり、彼の力と金で完成させた。 -
デザインは、ジュリアーノ・ダ・サンガッロ。
プラトーのSanta Maria delle Carceri教会のデザインも彼がやった。
ぐるっと回る階段、おしゃれ 一階からも二階からも入ることができる。 -
メディチ家のシンボル
このヴィラは、予約制。入場料も予約料も無し。すごく混んでいる時期ではあるが、当日予約できた。観光客はあんまり来ないみたい。すごいところなんだけどね。 -
ここが一階入口。天井の高い、豪華な感じ。
まずは、2階の静物画博物館へ。 -
二階のアパートの部分は、メディチ家の静止画コレクションがある。
ここの静物画はすごいぞ。。。
数もすごいし、バラエティーに富んでいる。こんなすごい静物画コレクションは見たことが無い。
静物画を勉強する学生には最高だろうね。 -
地中海にいたな、こんな魚。
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立体感がすごい。
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花の静物画は何十もある。
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人間の静物画ともいえる
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モルモットは何のために飼っていたのか。。。
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死んだ動物と生きている鳥
左の鳥、生きているんだが、動きが全く感じられない。。生きながら死んでいるみたい。 -
メディチ家の誰だったかが、レモン・マニアだったんだって。
庭に沢山の種類のレモンを植えて、レモンを作ったらしい。
それぞれのレモンの品種名が書いてある。
果物図鑑みたいなもんだね。 -
これは梨。
リンゴも桃もあった。
すごい趣味だね。
トスカーナならではの趣味。いろんな果物ができるから。 -
静物画博物館のツアーが終わり、外のピザやでお昼ご飯(ピザ2枚で3ユーロ)を食べて(結構おいしかった)、
また戻ってきた。
今度は、有名なレオ十世のサロンがある部屋も見れるツアー
ここは、一階入口入ってすぐにあるコメディー・シアター。
コジモ三世の奥さんが、別居後、利用し。その息子の時代に頻繁にパフォーマンスがあったそうだ。 -
フィリッポ・リッピのフレスコ。
リッピ・ファンとしては遺憾であるが、見落としたので、Wikiから。。
修復が必要だね。 -
一つ目の部屋。Sala dei Pranzi、別名、Sala da Biliardo、ビリヤードの部屋。
幻想的なフレスコ。入ったとたん、森に来たような気分になる
イタリア国王ヴィットリオ・エマニュエル二世がこのヴィラを改築したときにつくったビリヤード用の部屋。ビリヤード台がある。当時の恋人ロジーナを連れてきて(後に結婚)ロマンチックな時間を過ごしたらしい。 -
森の木の合間から見える、なんか、幸せそうな人たちの姿。
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ギリシャ・ローマの農民の生活らしい。
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プット(ちょっと太った子供)たちの遊んでいるようす。
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次は、二階、Salone Leone X レオ十世サロン
メディチ家から出たローマ法王、ジョヴァンニ・ディ・メディチは、"Since God has given us the papacy, let us enjoy it." 、と言ったそうだ。
この部屋を見ると、ジョヴァンニが、父ロレンゾ・ディ・メディチ(il Magnifico)の夢を実現させた、という感じ。
ロレンゾはただの金持ち(コジモ il Vecchio)のバカ息子じゃなかった。銀行家には向いていなかったかもしれんが。
子供たちに英才教育を与え・・・・
長男ピエロは、政策の失敗でフィレンツェから追い出されてしまったが、
次男ジョヴァンニは、若くしてカーディナルとなり、そして若くしてローマ法王に選ばれた。もちろん、ジョヴァンニがローマ法王に値する人間だったとか、神に近い存在だったからということではないらしい。父ロレンゾの根回し、経済力と政治力と賄賂の結果、と言えるんだろうが。。。 -
バチカン美術館のフレスコみたいだけど、こっちの方が豪華
外の明るさにより、色が変わる。 -
メディチ家のシンボル。
コジモ・ディ・メディチが築き上げたメディチ銀行。ロレンゾとジョヴァンニ親子は、メディチ家を、ただの成金から、政治・宗教のトップエリートにしてしまった。
レオ十世サロンはそれを象徴している。天下をとったメディチ家を。 -
フレスコ画は、ローマ時代の出来事に、レオ十世の祖父コジモと父ロレンゾが登場している。
そして、ロレンゾとジョヴァンニの芸術への傾倒は、イタリアン・ルネッサンスを作り上げた。
この絵は、"The Tribute to Caesar" でもジュリアス・シーザーではなく、ロレンゾ。ロレンゾがエジプトのスルタンに贈り物を届ける様子を描いている。 -
Siface, King of Numidia receiving Scipio
このローマの話をベースに。父ロレンゾが、ナポリの王を訪問した時の話を描いている。 -
ロレンゾは、Pazziの謀略の後、首謀者の一人とされるローマ教会の重要人物を殺害した。
これに怒ったローマ教皇は、フィレンツェを破門にし、ナポリと共にフィレンツェを攻撃しようとした。これに対して、ロレンゾは、戦うのではなく、自らナポリ王に会い、1年間刑務所に入ることで、事態を収拾した。
大人の判断。賢い判断。この事件は、ロレンゾがil Magnifico(偉大なる者)と呼ばれる一つの理由となった。 -
ジョヴァンニは、ローマ法王だったのだが。。。
キリスト教徒はどう見るんだろうね。。ジョヴァンニは異端だったと言うのか。。。
サヴォナローラが見たら、マーティン・ルターが見たら、神を冒涜している、と言っただろう。 -
そりゃそうだろう。ここは、キリスト教なんて、微塵も感じられないから。
でもそれいいと思う。
ジョヴァンニが言うように、ローマ法王に選ばれたんだから、その立場を楽しめばいいんだと。金、政治、全てを手に入れたんだから、やりたいようにやればいい。
資本主義の権化。
ペットの象を飼い、、、何が悪いんだって。
まあ、免罪符は、ちょっとね。おじいちゃんおばあちゃんだまして、壺買わせるようなもんで。
でも、サヴォナローラやマーティン・ルターが人間社会に何を貢献したというのか?
人々から自由を奪い、思想の自由を奪い洗脳し、科学・経済・芸術の発達を妨げ、人殺しを正当化し。。。
資本主義も問題は多いが、ずっとマシだな。ロレンゾ+ジョヴァンニの考え方の方が。
こんなすばらしい芸術作品を残してくれたんだし。 -
ジョヴァンニは、思ってたんだろうな、宗教画、もうたくさん、って。ギリシャ・ローマ時代はよかったんだろうな、って。彼のギリシャ・ローマ時代へのあこがれが、あちこちにあふれているような気がする。
彼らは、メディチ家の人々は、タダの金持ちエリートってわけでなないと思う。
ロレンゾやコジモ一世だけでなく、メディチ家の人たちは、芸術の才能があったんだと思う。メディチ家の人たちには、痛風のDNAだけでなく、アートの才能のDNAも組み込まれていたのだろう。
メディチ家の、経済力、政治力、そして多神教の自由な価値観、これがアートの天才を集め、メディチ家のアートのDNAが、最高の芸術作品を見極め、大金を払って作らせた、これが、ルネッサンスとは何か、という答えだと思う。 -
よくわからん、なんて書いてあるのか。。。法王レオ十世は、この場所を、描写し変更を始めた???
ラテンが分かればな~ -
ダイニングルームだったと思う。
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2階から外を眺め。。
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ポッジオ・ア・カイアノ 素晴らしかった。
シエナまで、まだ一泊二日あるので、どこに行こうか迷ったけど、BBCのTravel with Vasariで、アンドリュー・グラハム・ディクソンが絶賛していたサン・ビアッジオ教会のあるモンテプルチアーノへ行くことにした。
モンテプルチアーノに近づくと、聞いたことのあるワイナリーの看板が出てくる。
Banfiとか。。。 -
ひまわり畑を抜け。。。。
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トスカーナらしい景色。。。
ブドウ畑、
この辺のブドウ畑、モンテプルチアーノ種なんだろうな。高級ワインになるやつ。 -
モンテプルチアーノのホテルが取れなかったので、近くの街のホテルに。。
ホテルからお散歩。 -
リンゴ畑。。。
豊かだね、この辺。 -
ホテルの朝ごはん
早めにモンテプルチアーノに行くために、早めに来た。 -
ここのホテルの朝食もおいしかった。
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果物もいっぱい頂きました。
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モンテプルチアーノについて、車を停めて。。。3時間分もコイン入れちゃったが。。
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レオナルドダヴィンチデザインの巨大な馬。
レオナルドは、1492年にクレーで模型を作ったが。。。
銅像が完成することは無かった。 -
モンテプルチアーノ市は、レオナルドのデザイン通り、銅像を完成させた。
もしレオナルドが銅像を完成させていたら、今頃すごい価値になっていたんだろう。
でも、新しいからって、美しさに変わりはないと思う。
レオナルドは、解剖学の観点から、馬がこういうポーズをとったら、骨、筋、筋肉がどうなるか、ってことを、考えつくしたんだろう。
骨太の力強い馬だね。戦いに使われるような。。 -
モンテプルチアーノの丘を登る。。。
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サン・ビアッジオ教会は、旧市街の外にある。ここから門を出て、下っていく。
めずらしいね、そういうところ。 -
サン・ビアッジオ教会、結構遠い。
でも門から歩いて10分くらいだったけど。 -
プルーンが成っている
イタリアのプルーン、おいしい。。 -
ついに見えてきたぞ。
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サン・ビアッジオ教会
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行ったときは、開いてなくって、開いているはずの時間だったんだけど、
こりゃ、イタリアの祝日なんで、休みか。。。
と思って、辺りをぐるぐる回って -
どうしよう、って思っていたが。。
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20分遅れで門が空いて、教会の中へ。。。
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アントニオ・サンガッロの設計。。昨日行った、プラトーにある彼のお兄さんの設計した Basilica of Santa Maria delle Carceriからヒントを得たそうで。。
このサン・ビアッジオ教会は、バチカンのモデルになったということだ。
豪華。。。 -
天井がすごく高い。。。
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入口側。。
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教会を出て、近所のお家から出てくるおじいちゃんとご挨拶。80歳くらいだったか。
おじいちゃんは、毎日教会行っているから元気なんだ、って言って、教会の方に歩いて行った。 -
モンテプルチアーノは、山の上にあり、フィレンツェの戦略の拠点で、シエナの動きを監視していたそうだ。
フィレンツェがシエナを併合して、モンテプルチアーノの存在価値が少なくなった。 -
ひまわり畑 枯れているところもあって、中々写真に良い所が見つからなかったけど、ついに見つけた。
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みんな同じ方向に向いている、っていうのがすごいね。向日葵、って名前の由来だね。
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Buonconventoから、また山の方向へ曲がる 寄り道
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Chiusureという小さな町
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ブドウ畑
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オリーブ畑
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Abbazia di Monte Oliveto Maggioreという修道院へ
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お城を通って。。。
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レンガの道を歩いて、
林を抜けて -
修道院に
ここは、現役の修道院
修道士の人たちがいっぱいいた。 -
ミサをやっていたので、本堂に入るのをためらい、
この横の暗い部屋で座っていると、 -
女性の人が修道士と話をしている。多分、罪を告白して、教えを得ているんだろうが、声が小さく、オレのイタリア語では理解不能。でも、こういうのって聞いちゃいけないんだろう。
何人かの女性が来ていた。みんな悩みがあって大変だね。地獄が怖いんだろうか。オレみたいに神を信じないと、地獄とか全く信じていないせいか、悩みが無い。いや、悩みが無いから、神に依存する必要が無いのだろう。
オレに相談してくれたら。。。心配することないよ、地獄に落ちないから、地獄なんかないから、来世なんて無いし、どんなに悪いことしても、どんなに善い行いしても、おんなじだよ、体は、野菜がゴミに捨てられるみたいに、ウジが食って腐ってカビてぐちゃぐちゃになって最後は土になるだけだから、でも、大丈夫だよ、死んでしまえば痛みも意識ももないし、それどころか自分はもう存在しないんだから。。。って言ってあげるのに。その方が悩みが無くなるんじゃないかな。
この部屋に座っていると厳かな気分になるな~ -
修道院を山から
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さっき見たBuonconventoの近くのひまわり畑が遠くに見える。。。
トスカーナに来て、よかった、って思う景色。
ここからシエナまで30分ちょっと。ちょっと早めにシエナに向かう。
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