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横浜美術館は、横浜市みなとみらい地区(36街区)にある美術館。 <br />1989年(平成元年)3月に横浜博覧会のパビリオンとして開館、博覧会終了後の同年11月に正式開館する。幕末以降の横浜ゆかりの作品群、セザンヌ、マグリットなどの作品も所蔵している。また、横浜が日本の写真発祥の地にあげられることから写真部門を設けており、写真の収集・展示に力を入れているほか、「みる、つくる、まなぶ」を三本の柱とする複合美術施設である。建物は延床面積26,829m2、丹下健三都市建設設計事務所の設計である。 施設は地上3階建て(一部8階建て)で美術情報センター、ミュージアム・ショップ、レストランなどの施設がある。 <br />(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用)<br /><br />「モネ それからの100年」展が、モネの「遺産」に焦点を当てている点に着目し、このセクションでは、古典絵画や既存の作品、あるいは周知のイメージを積極的に自作に取り入れた作品に注目します。オリジナルのイメージを自らの解釈で再構成し、転化させて新たな表現を導いている作品を、現代作家の作品を中心に採りあげました。<br />和歌において「本歌取り」という手法があります。良く知られた歌の一部を自作に取り入れて、もとの歌、つまり「本歌」が持つ歌の意味や背景の引用から、自作の表現に多重性や深みを加え、別の効果を生み出す手法とされます。すなわち、単なるコピーや模倣と異なる、いわば美術における「本歌取り」とも呼べる作品で例えば、福田美蘭の《風神雷神図》は、よく知られた江戸時代の琳派の画家、俵屋宗達の《風神雷神図屏風》の図像が引用されています。画面の左上、右下に対峙する形は、金箔の地にたらしこみを彷彿させる描かれ方で、元の図像の具象性が実は解体されているにもかかわらず、見る者はそのオリジナルが宗達の風神雷神像とすぐさま判る、ぎりぎりの抽象形体に置き換えられています。<br />また、写真家荒木経惟の《〈複写美人〉シリーズ》は、当館所蔵の明治期文芸誌の口絵の女性像の胸像部分だけを、拡大撮影した作品です。百年以上前の口絵の人気も今は忘れ去られ、シミや虫食いにさらされた女性像が、文芸上の情景や物語における役割から解放されて、あたかも現代に生きる女性のように個性豊かに生まれ変わっています。 古典の作品が持つイメージが、画家や写真家の解釈で捉え直されています。<br /><br />伊藤彬の5枚組《イメージの中の山水》はモノクロームで深淵な山水が描き出されています。山水画は、もともと中国で発達しましたが、実際の景色を再現的に描くより、季節の移ろいの中にある山容、樹木、岩、滝や河川といった自然の景物を、画家の心象の投影により再構成して描くジャンルです。松林桂月の《四季山水図》もその典型的な作例でしょう。  <br /><br />現在、その活躍が最も注目される美術家の一人、森村泰昌は、初期から一貫してメディアとしての写真を用い、美術史上の名画や往年の映画女優、20世紀に政治や科学の領域で影響を及ぼした偉人などに森村自身が扮する手法で、写真作品や映像作品を精力的に発表しています。森村が手掛けるいくつかのシリーズの中でも「西洋美術史になった私」は、ゴッホの自画像から出発した森村の原点とも言えるシリーズです。 <br />ⅠからⅣの連作《神とのたわむれ》は、ルーカス・クラナッハ(父)によるテンペラで描かれた板絵《キリストの磔刑》(1503年)を原画としています。磔刑図におけるキリストの十字架は、伝統的に画面中央、正面から描かれるのに対して、ここでは十字架は画面の右に置かれ、磔刑は斜めから捉えられ、聖母とヨハネの対話に焦点が当てられています。 <br />原画の縦約140cmに対して森村作品の画面面積は、約6倍に拡大されています。森村泰昌は、古典的な宗教画を用いながら、現代に生きる自らの像を画面上の登場人物に嵌め込み、現代の服装を纏わせたり、それをさらに人形に置き換えたりすることによって、自己のアイデンティティーや、見ることと見られることの反転など、美術における批評性を過激に発信しています。 <br />https://yokohama.art.museum/exhibition/index/20180714-513.html より引用<br /><br />横浜美術館 については・・<br />https://yokohama.art.museum/

横浜-5 横浜美術館コレクション展 近現代の日本美術 ☆イメージの引用と転化

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2018/07/17 - 2018/07/17

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マキタン2

マキタン2さん

横浜美術館は、横浜市みなとみらい地区(36街区)にある美術館。
1989年(平成元年)3月に横浜博覧会のパビリオンとして開館、博覧会終了後の同年11月に正式開館する。幕末以降の横浜ゆかりの作品群、セザンヌ、マグリットなどの作品も所蔵している。また、横浜が日本の写真発祥の地にあげられることから写真部門を設けており、写真の収集・展示に力を入れているほか、「みる、つくる、まなぶ」を三本の柱とする複合美術施設である。建物は延床面積26,829m2、丹下健三都市建設設計事務所の設計である。 施設は地上3階建て(一部8階建て)で美術情報センター、ミュージアム・ショップ、レストランなどの施設がある。
(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用)

「モネ それからの100年」展が、モネの「遺産」に焦点を当てている点に着目し、このセクションでは、古典絵画や既存の作品、あるいは周知のイメージを積極的に自作に取り入れた作品に注目します。オリジナルのイメージを自らの解釈で再構成し、転化させて新たな表現を導いている作品を、現代作家の作品を中心に採りあげました。
和歌において「本歌取り」という手法があります。良く知られた歌の一部を自作に取り入れて、もとの歌、つまり「本歌」が持つ歌の意味や背景の引用から、自作の表現に多重性や深みを加え、別の効果を生み出す手法とされます。すなわち、単なるコピーや模倣と異なる、いわば美術における「本歌取り」とも呼べる作品で例えば、福田美蘭の《風神雷神図》は、よく知られた江戸時代の琳派の画家、俵屋宗達の《風神雷神図屏風》の図像が引用されています。画面の左上、右下に対峙する形は、金箔の地にたらしこみを彷彿させる描かれ方で、元の図像の具象性が実は解体されているにもかかわらず、見る者はそのオリジナルが宗達の風神雷神像とすぐさま判る、ぎりぎりの抽象形体に置き換えられています。
また、写真家荒木経惟の《〈複写美人〉シリーズ》は、当館所蔵の明治期文芸誌の口絵の女性像の胸像部分だけを、拡大撮影した作品です。百年以上前の口絵の人気も今は忘れ去られ、シミや虫食いにさらされた女性像が、文芸上の情景や物語における役割から解放されて、あたかも現代に生きる女性のように個性豊かに生まれ変わっています。 古典の作品が持つイメージが、画家や写真家の解釈で捉え直されています。

伊藤彬の5枚組《イメージの中の山水》はモノクロームで深淵な山水が描き出されています。山水画は、もともと中国で発達しましたが、実際の景色を再現的に描くより、季節の移ろいの中にある山容、樹木、岩、滝や河川といった自然の景物を、画家の心象の投影により再構成して描くジャンルです。松林桂月の《四季山水図》もその典型的な作例でしょう。  

現在、その活躍が最も注目される美術家の一人、森村泰昌は、初期から一貫してメディアとしての写真を用い、美術史上の名画や往年の映画女優、20世紀に政治や科学の領域で影響を及ぼした偉人などに森村自身が扮する手法で、写真作品や映像作品を精力的に発表しています。森村が手掛けるいくつかのシリーズの中でも「西洋美術史になった私」は、ゴッホの自画像から出発した森村の原点とも言えるシリーズです。
ⅠからⅣの連作《神とのたわむれ》は、ルーカス・クラナッハ(父)によるテンペラで描かれた板絵《キリストの磔刑》(1503年)を原画としています。磔刑図におけるキリストの十字架は、伝統的に画面中央、正面から描かれるのに対して、ここでは十字架は画面の右に置かれ、磔刑は斜めから捉えられ、聖母とヨハネの対話に焦点が当てられています。
原画の縦約140cmに対して森村作品の画面面積は、約6倍に拡大されています。森村泰昌は、古典的な宗教画を用いながら、現代に生きる自らの像を画面上の登場人物に嵌め込み、現代の服装を纏わせたり、それをさらに人形に置き換えたりすることによって、自己のアイデンティティーや、見ることと見られることの反転など、美術における批評性を過激に発信しています。
https://yokohama.art.museum/exhibition/index/20180714-513.html より引用

横浜美術館 については・・
https://yokohama.art.museum/

旅行の満足度
4.5
同行者
一人旅
一人あたり費用
1万円 - 3万円
交通手段
JRローカル 私鉄
旅行の手配内容
個別手配

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