2018年夏 滋賀琵琶湖一周【２】比叡山延暦寺と琵琶湖大橋

2018/08/08 - 2018/08/10

2018年夏の気分転換の旅。

短期間で行けて、まだちゃんと見てない所はどこだ？と考えて、以前から信長の焼き討ちにあって、それでも確りとした基盤があってすぐに立ち直った比叡山に行ったことがないことを思い出し、そうだ、琵琶湖周辺にはそれ以外にも見どころが結構あるぞ！ってことで、琵琶湖一周することに。

いつものことながら思い立ってすぐ出掛けたことで、事前調査が不十分な凸凹旅になったが、まぁ旅行三昧らしい旅かな。

☆☆☆
今回の旅の最大の目的「比叡山延暦寺」訪問。
奥比叡ドライブウェイから入り、横川地域→西塔地域を巡り、比叡山ドライブウェイへ移り東塔地域を見学した。
国宝の根本中堂は大改修中のため、大きな覆屋で囲まれてはいるものの、見ごたえ十分だった。2025年頃にやっと改修を終える予定のようだが、是非覆屋が取り払われた姿も観てみたいものだ。
そしてこの日は、美しい夕焼けで飾られた琵琶湖大橋の架かる脇にある道の駅「びわこ大橋米プラザ」で車中泊とした。
☆☆☆

【１】戦国時代の重要拠点、海津浜の石積み、深緑のメタセコイア並木道と近江の厳島
　　　https://4travel.jp/travelogue/11388092
【２】比叡山延暦寺と琵琶湖大橋
　　　＜本投稿＞

では、滋賀琵琶湖一周の凸凹旅。お楽しみ頂ければ幸いです。


旅旅旅-- 旅行三昧 --旅旅旅

エリア 大津(滋賀)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

白髭神社から移動し、この度の最大の目的地「比叡山延暦寺」へ。

琵琶湖沿いを北から南へ下ってきたため、奥比叡ドライブウェイの仰木ゲートから叡山へ入り、まずは横川（よかわ）地域見学。

比叡山は主に東塔地域、西塔地域、横川地域の３地域に分けられ、仰木ゲートからは奥比叡ドライブウェイを通り横川地域が最初の見学地域となる。

横川駐車場へ車を停め、参拝受付で３地域共通券を購入して横川地域へ入域した。

横川地域の主要な見どころは「横川中堂」と「元三大師堂」。
まずは「横川中堂」。

比叡山延暦寺 寺・神社・教会

848年、慈覚大師円仁の創建で、横川の本堂。

有名な信長の焼き討ちの際に焼失するなどで、現在の横川中堂は鉄筋コンクリート造りで、1971年に建造されたものだそう。

石垣の上で船が浮かんだように観える朱色の舞台造りはとても特徴的で、元の姿を忠実に再現されているとのこと。

堂内は撮影禁止のため写真はないが、本尊の聖観世音菩薩立像は、平安期藤原時代の典型的な木像。

この聖観世音菩薩立像は、幾度もの火災に遭ったにも関わらず難を逃れ、国の重要文化財指定を受けている。

横川中堂の中にあっただろうに、どうやって難を逃れたんだろうな？

横川地域で次に見学したのは、元三大師堂。

元三大師とは、元三慈惠大師良源で、山上の堂塔伽藍整備、学問興隆を図るなど「中興の祖」と呼ばれ、全国の元三大師信仰の中心とのこと。

元三は正月三日に亡くなったためそうも呼ばれているそうだ。

角大師（つのだいし）とも呼ばれているそうだが、写真にある護符の角大師は"コワカワイイ”とでも言おうか。。

お堂の正面は２本の低木で隠されているかのように観えるが、元三大師堂は良源の住房。

村上天皇の勅命で春夏秋冬に法華経の講義が行われたことから四季講堂とも呼ばれているそうだ。

また、元三大師はおみくじの創始者でもあり、故に元三大師堂は、おみくじ発祥の地でもあるそうだ。

旅行三昧はここを訪れるまで元三大師について全く知らなかったが、角大師の魔除けの護符やこの元三大師堂の素朴で味のあるお堂のお陰で、確りと記憶に残すことができた。

横川地域で観ておきたかった２箇所を観ることができて満足し、次の西塔地域へ向かうことにした。

横川から西塔へ向かう途中の峰道バス停がある場所はレストランもあり、琵琶湖の景色が堪能できる。

この日は雲が多くて、大パノラマとまではいかなかったが、それでもとても美しい眺望で満足。

比叡山峰道レストラン グルメ・レストラン

西塔地域では、まずは「にない堂」を見学した。

比叡山延暦寺 寺・神社・教会

にない堂は、常行道と、

左右対称の法華堂が、

渡り廊下で繋がっているお堂。

法華と念仏が一体であるとの延暦寺の教えを表しているとのこと。

弁慶が渡り廊下をてんびん棒にして繋いだ伝説から「弁慶のにない堂」とも呼ばれている。

そんな訳無いじゃんね（笑）！伝説、伝説！

西塔地域の二つ目は釈迦堂。

にない堂もこの釈迦堂も国の重要文化財。

にない堂から釈迦堂への杉木立の坂道はとても美しく、気持ちが穏やかになる場所でとても気に入った。

釈迦堂は西塔地域の中心の本堂。正式には転法輪堂という。

信長の比叡山焼き討ち後に秀吉の命で園城寺（三井寺）の金堂を移築したものがこの釈迦堂で、その名の通り本尊は釈迦如来。

比叡山で最古のお堂になるそうだ。

天台宗の開祖伝教大師最澄上人の御廟所「浄土院」。
比叡山で最も清浄な聖域とされていて、この奥に聖域があり一般観光客は入れず観ることもできない。

しかし、掃き清められた枯山水の前庭が素朴で丁寧で、旅行三昧好み。

そして、比叡山延暦寺三塔の中心となる延暦寺発祥の地、東塔地域へ移動し、まずは大講堂。

大講堂も国の重文で、僧侶の学問修行の道場。大講堂内には、各宗派祖師の木像が奉安されている。

比叡山延暦寺 寺・神社・教会

いよいよ伝教大師最澄上人が788年に創建した根本中堂へ。

根本中堂の大改修で覆屋があることは知っていたが、まさか覆屋がプレハブだとは思ってなかった。。中尊寺金色堂の覆堂のような想像をしていたのだが。

でも、根本中堂は大きな建物なので、このような工法で改修するんだな。
https://www.hieizan.or.jp/repair

勿論堂内は撮影禁止。1200年輝き続けている”不滅の法灯”は確り観たが、結局外の覆屋しか旅行記録には残せないな。。

と思ってお堂内を見て回っていると、修学ステージと書かれた矢印があり、何だろう？と上がってみると、修学ステージ上では撮影可能と書かれているではないか！やったー！

こんな大改修でもしていなければ、根本中堂の屋根を上からこんな眼前で観られることはないな。

比叡山延暦寺の寺紋「輪宝」。
これは菊はついてないバージョン。

こっちは、十六菊だな。

最澄さんが皇室に菊を献上したという話もあるようだが、菊花紋を見ると「日本国」を感じることができる。

それにしても、この目線で、この角度で、根本中堂を見られるとは。
修学ステージに上がらにゃ損損。

でも、この目線で見られるのは、これが最初で最後かな。

覆屋はプレハブだが、一応根本中堂を模したカンジに造られてはいる。

後7年程だろうか。この覆屋が取られる頃、もう一度来て、根本中堂の全貌を観てみたいな。

根本中堂を後にして、青紅葉の美しい道を歩き、

次に東塔地域で訪れたのは、法華総持院と阿弥陀堂。

昭和62年に復元再建されたもので、叡山の歴史の中では大変新しい。
しかし、このお堂は、根本中堂を創建した伝教大師の計画で、慈覚大師によって創建された天台密教の根本道場とのこと。

この歴史を知った時、比叡山は古の昔から現在に至るまで、伝教大師の教えを受け継いで現在に至っている。菊の紋章も然りで、どこまでが史実に史実なのかは分からないが、改めて歴史を知る楽しさを感じることができた瞬間だった。

人の教えって凄いものだな。

比叡山延暦寺で最後に訪れたのは、東塔地域の「戒壇院」。

この戒壇院は、天台宗の僧侶が戒律を授かる重要なお堂で、828年に創建されたもの。ただ、やはり近代1678年に再建されたらしい。

それでも350年以上前の建造物。国の重文にも指定されており、とても歴史を感じる。しかも、大変重要な場所に建てられているため、他の建造物とは比較にならない程にメンテナンスが行き届いている筈。

最近は日本の歴史的建造物に向かい合うことが少なかったため、久し振りの体験で、とても楽しむことができた。

とても満足して、今晩を過ごす場所へ移動することができた。

さて、歴史ロマンに身を委ね、とても満足した旅行三昧は、近江湯という大津市錦織という地にある銭湯で汗を流し、夜を過ごすべく向かった先は琵琶湖大橋。

ここにある「びわこ大橋米プラザ」道の駅で車中泊をすることに決めた。

到着してすぐ、とても素晴らしい夕陽に映し出された琵琶湖大橋を眼にすることができた。
明日の旅程を考えて早めに到着したこの道の駅に満足し、最近購入した体に良いタバコ（笑）「glo」を楽しみながら、シングルバーナーで湯を沸かし、カップ麺に湯を注いで美味しく頂いた。

興味がない方も多いと思うが、ひとり車中泊の楽しみ方を勝手ながら。
ほんの一例にすぎないが。

道の駅で気に入った場所を見つけて軽1BOX(*)を停め、シングルバーナーで沸かしたお湯でカップ麺を頂きながら、気に入った景色を眺めながら、カメラ遊び。

※国内旅行で3年間相棒を努めてくれた軽ワゴンは、12万Kmを過ぎたところくらいでエンジンからの異音がひどくなり、手放すことに。以前から憧れていたスライドドアを擁する軽1BOXに買い替えた。新しい相棒は、足回りやエンジンは弱いものの、スライドドアの居住性は申し分なし。これからヨロシクな、新相棒！

ハイボールを飲みながらカメラ遊びに興じ、

駐車した軽1BOX横のススキに惹かれ、

道の駅の建物を記録に残し、

ふと眼に止まったクモにカメラを向け、

何気ない道の駅の木のライトアップにカメラを向け、

新しい相棒の軽1BOXのハッチバックを少し写真に入れてみるなどしていると勝手に時間が過ぎていき、就寝時間になる。

こんなどうでも良い時間を過ごすのは、非日常で旅行三昧にはたまらなく楽しい。

さて、そんなこんなで、今回の投稿はおしまい。
明日は大津市内。寺社巡りを続けることとしよう。


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この旅行記へのコメント （2）

• 白い華さん 2018/08/22 15:20:38

  地味・・・だけど、　「奥深い！魅力　満載・・・の　滋賀県」。

  今日は。
  新しい～！　相棒の　ワンボックスカーで　気まま・・・な　一人旅。
  「いやぁ～　いいですねぇ～」。
  
  数年前、　姉妹で　「久しぶり！の　関西旅行」で　訪問した・・・　滋賀県。
  その　見所。　お寺など・・・の　レベルの　高さ！に　ビックリ。
  京都が　スグ・・・お隣！の　滋賀県。って
  地味！ですが、　「すごく、　寺社仏閣は　立派！で　いい～！街並み」が　多い。
  
  コレ！も　日本を　代表する・・・お寺　『　比叡山　延暦寺　』　が　あるからでしょうか　？
  
  今回も、「ダック引越しセンター　（？）の　cm　「メタセコイアの　並木道」など、
  ドライブ旅！ならでは・・・の　見所。
  そして、　歴史ある・・・寺院群。に　古戦場など、　
  「歴史を知っている！から・・・の　楽しさ。を　感じながら　回られ」
  とても、　充実の　旅！と　感じました。
  
  私は、「２０１２年、　滋賀　大津・坂本・・・を　旅した」のですが、
  「渋い！　石垣・・・の　里坊が　素晴らしい」と　想い、姉妹で　気に入ってしまいました。
  その時から、「滋賀県の　ファン」です。
  一応、　そんな・・・「坂本の　旅行記」です。
  https://4travel.jp/travelogue/10716129
  （２）＜滋賀　編＞『関西　（大阪・滋賀・京都）・・・を　姉妹で　秋旅！４日間』（「近江商人・・・の　気風！に　触れる」　近江八幡の　旅。　渋好み！な　大人・・・が　行く！　「石垣＆里坊・・・の　門前町！坂本」。）
  
  次なる・・・「三井寺」の　続き。　とても、期待しています。
  やっぱり、　有名な「三井寺」って　素晴らしくて、　見所が　多いンですね。
  「なかなか、関西方面には　行かれません」が
  「関西方面・・・の　魅力」って　違いますね。
  　　　　それでは　また

  旅行三昧さん からの返信 2018/08/24 10:02:17

  RE: 地味・・・だけど、　「奥深い！魅力　満載・・・の　滋賀県」。

  白い華さん
  
  おはようございます。旅行三昧です。
  
  気分転換の琵琶湖一周の旅にお越し頂きありがとうございます。
  車中泊の車の旅は、気軽で気楽でやめられません（笑）
  
  叡山と大津の寺社は、興味がありながら、ついついすっ飛ばして京都まで行ってしまってましたので、ちゃんと観る１回目としては、大満足できました。
  
  坂本の石垣の里坊は今回は行きませんでしたので、白い華さんの旅行記で行った気分にさせて頂きました。
  石畳好きの旅行三昧にはタマリマセン！
  近江八幡も八幡堀に集中してしまい、町並みはほとんど見なかったので、改めてちゃんと行きたいなぁと思いながら拝見させて頂きました。
  
  叡山含め大津は、京のすぐ隣で琵琶湖の水運にも恵まれ、大規模な寺社を構えるにはモッテコイだったのでしょうね。
  まだまだ見どころが山のように残ってますし、四季毎の美しさも異なるので、ガンガン訪問してやろうと思っています（笑）
  
  これからも宜しくお願いします！
  
  
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