2018/06/13 - 2018/06/14
4位(同エリア4件中)
AandMさん
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バルト三国観光で、ストックホルム経由の航空便を利用しました。バルト三国からの帰途、ストックホルム北部にあるウプサラとダーラナ地方を見学することにしました。ダーラナ地方は「スエーデン人の心の故郷」と呼ばれ、湖の畔に民族住居が点在する白樺の木々に囲まれた美しい村があることで知られています。また、この地方には銅や鉄の良質な鉱石が産出したため、古くから銅や製鉄の産業が発達し、スエーデンが工業発展する原動力にもなっています。これら伝統的な鉱山は世界遺産に登録されています。
美しいダーラナ地方とスエーデン産業発展の原点である世界遺産の鉱山を訪問することにしました。ただ、これらの場所はバスや鉄道の便が悪いため公共交通機関の利用では非効率です。そこでストックホルム国際空港でレンタカーを借りて、ダーラナ地方の中心にあるレートヴィークで1泊、そして帰り道にあるウプサラで1泊の合計2泊3日の日程で車で巡ることにしました。ストックホルムからレートビークまで300km程ですので、道路が混んでいなければ何とか回れる範囲です。空港で借りた車はカーナビ付きのボルボ車でした。カーナビを頼りに出発です。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー 徒歩
- 航空会社
- ルフトハンザドイツ航空 スイスインターナショナルエアラインズ ANA スカンジナビア航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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6月13日
エストニアのタリンからSAS便(SK749)でストックホルムのアーランダ国際空港に到着しました。バゲージクレームで預け入れておいた荷物を引き取ります。1時間の短距離フライトであり、荷物を預け入れをした乗客はまばらでした。エストニアもスエーデンもEU加盟していますので、入国審査などはありません。国内便扱いでした。ストックホルム アーランダ空港 (ARN) 空港
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レンタカーを借りるため、空港循環バスでレンタカー・オフィスがある場所まで移動しました。バゲージクレームを出てから、20分程かかりました。レンタカー各社のオフィスがありました。ここで車の貸し出し手続きを済ませ、車が置いてある指定場所に向かいます。
ストックホルム アーランダ空港 (ARN) 空港
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指定場所に準備してあったのは、カーナビ付きボルボ車でした。ボルボ車を運転するのは初めてで、ボルボのカーナビの使い方も良く分かりませんでしたので、出発前に操作確認を行いました。カーナビの使い方をHertzの従業員に教えてもらってから、スエーデン観光に出発です。午前11時過ぎです。200kmほど北にあるファールンの町を目指します。この町には、世界遺産に登録されている大銅山があります。
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E4→E6経由で、ファールンの町に到着しました。カーナビで大銅山のある場所を探しました。ここがその場所で、銅山と博物館の案内標識が出ています。
ファールンの大銅山地域 史跡・遺跡
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車を停めて、少し歩いてみることにしました。世界遺産に登録されている大銅山があるのですが、観光客などが殆どいません。古い線路や昔の建物が見えます。これらの施設は、大銅山で掘削した鉱石を列車で運び出した関連施設です。
ファールンの大銅山地域 史跡・遺跡
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前方の建物の上で旗が閃いており、施設の手入れも行き届いていました。でも観光客や訪問者が殆どいません。教会や城はロマンチックな感じがありますが、鉱山はそうでもないため、人気がないのかも知れません。
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工夫の銅像が立っていました。銅鉱山で発掘に携わっていた工夫の姿です。中世の教会やお城の前には聖職者や王侯貴族の銅像で厳かで艶やかな感じですが、こちらは過酷な環境で労働をする人の像ですのでロマンチックな印象ではありません。
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更に進むと、大きな穴が見えてきました。銅鉱石を掘り出して出来たものです。パネルには周辺施設や発掘場所の説明がありました。英語が書かれているので、概要を知ることが出来ます。ヨーロッパ有数の銅鉱山で、スエーデンのみならずヨーロッパの産業発展に寄与した銅鉱山です。
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とても大きな発掘穴です。斜面の色違いは、鉱石の種類や品位に関連しているそうです。
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掘り出した鉱石を運び出す木製エレベータ施設が残されていました。重量のある鉱石を運び出すのは大変だったであろうことが、想像されました。発掘抗の見学ツアーもありましたが、時間が限定され、また1時間以上もかかるとのことでしたので、参加を見送りました。自由見学で鉱山の周囲を見て回りました。
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自由見学を終えて車を停めておいた駐車場に戻る途中に、鉱山博物館(The Mine Museum)の案内がありました。行ってみました。
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これが鉱山博物館で大きな建物です。
銅山博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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内部受付には、女の子が手持無沙汰でカウンターに座っていました。「開いているの?見学できるの?」と聞いてみたら、OKとのことでしたので、入場料を払って入ってみました。
銅山博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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銅鉱山の様子を描いた絵が掲げられていました。佐渡の金鉱山の様子と似ている感じです。暗い坑道で松明の明かりを頼りに、発掘や運搬が行われていたことが分かります。
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鉱山で使われていた道具類です。
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銅鉱石や銅の地金なども展示されています。
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鉱山の当時の様子などが英語でも説明されています。展示内容が充実しており、説明も丁寧な博物館だと思いました。我々の他の入場者はいないのかな?と思っていましたが、小学生の集団に出会いました。地元の学校教育でも、この博物館が活用されているようです。
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博物館の外にある説明パネルです。大銅鉱山に関連する施設などの説明が丁寧になされていました。英語も付記してありますので、海外からの観光客にも良く分かります。
銅山博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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大銅鉱山を後にして、ファールンの町に行ってみました。この町は人口10万人ほどの比較的大きな町です。前方に見えるのはクリスティン教会で、1655年に建設されたスエーデン教会です。教会のあるストゥラ広場には沢山の人がいました。この辺りが町の中心と思われます。
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ダーラナ博物館(Dalarna museum)で、町の中心部にありました。
ダーラナ博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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博物館入り口のプレートに、会館時間が示されています。夏季は10時から5時まで開かれています。
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ダーラナ博物館には、この地方の歴史工芸品や銅生産を中心とした工業発達の歴史が展示されています。展示が充実している立派な博物館です。
ダーラナ博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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ファールンから69号線、70号線を70kmほど進み、レークサンドの町にやってきました。レークサンドはシルヤ湖の畔にあるダーラナ地方の小さな町です。ダーラナ地方は「スエーデン人の心の故郷」と呼ばれています。ここは湖の畔にある農場博物館(Hembygdsgårdarna)です。この地方にあった伝統的な農家建造物が集められた博物館です。案内看板は色褪せていて、あまり良く分かりませんが、農家の場所や種類などが説明されていました。
レクサンド野外博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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この地方で使われていた昔の農家です。
レクサンド野外博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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様々な農家がありますが、いずれも小さめです。
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農家には木製の荷車もあり、この地方の昔の農家生活が何となく想像されました。
レクサンド野外博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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レークサンド教会(Leksands Kyrka)です。なかなか美しい教会です。ここには12世紀頃には既に教会があったそうです。現在の教会建物は18世紀初めに建てられたとのことです。
レクサンド教会 寺院・教会
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教会の構造が説明されていました。この教会は地方にある教会として最大級で、シルジャン湖周辺の教会の中で最も古い教会だそうです。
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教会の内部です。
レクサンド教会 寺院・教会
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質素な感じもしますが、細かな装飾などはなかなか立派であると思いました。
レクサンド教会 寺院・教会
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教会の階段などの飾りは手が込んでいます。18世紀初めの教会建造当時のものと思われます。
レクサンド教会 寺院・教会
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教会後方にあったパイプオルガンはピカピカ光っていました。比較的新しいようです。
レクサンド教会 寺院・教会
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教会内部に掲げられていた油絵には、湖を船で渡ってこの教会を訪れる沢山の人々が描かれていました。レークサンド教会は、昔からこの地域の中心をなす教会であったことが分かります。
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レークサンドの文化センターです。図書館を兼ねた博物館で地元の歴史資料などが展示されています。
レクサンド文化会館 博物館・美術館・ギャラリー
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レークサンドの町並みは、家々は茶色と白色で統一され、調和がとれています。
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町はずれには白樺の木々が茂り、湖が広がり、長閑な光景が広がっていました。
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この地方が「スエーデン人の心の故郷」と呼ばれる理由が何となく理解できるように思いました。
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レークサンドから湖沿いを70号線を20kmほど進み、今夜の宿があるレートビークに到着しました。ホテル(Best Western Hotell Lerdalshoejden)は丘の上にありました。ホテル入り口です。
ベストウェスタン ホテル レルダルショージェン ホテル
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ホテルの下方にシルヤ湖が見えました。とても景色の良い場所にあるホテルです。
ベストウェスタン ホテル レルダルショージェン ホテル
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ベッドルームの窓からも湖が良く見えました。
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ホテルのレストランで夕食をとりました。メニュー種類は多くはありません。。これはレストランシェフのお薦めの料理、ラムです。ラムとは思えない味と触感で、とても美味しい料理でした。
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こちらは家内が注文した料理です。まあまあの味だ、と言っていました。
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小さな皮付きのジャガイモです。ダーラナ地方の伝統的な調理法、とのことです。
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6月14日
翌朝のホテル朝食ブッフェです。新鮮な野菜中心で美味しく頂きました。チェックアウトしたら、レートビークの町を少しだけ見学して、ダーラナ地方の奥にある町ムーラに向かいます。ベストウェスタン ホテル レルダルショージェン ホテル
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レートビーク自然博物館(Rättviks nature museum)です。この地域に住む動物や鳥類などが展示されている博物館です。町の中心部にありました。
文化会館 博物館・美術館・ギャラリー
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レートビークの湖畔に教会がありました。レートビーク・スウェーデン教会(Swedish Church, Rättvik, Boda, and Ore Townships)です。景観にマッチした美しい教会だと思います。
レートヴィーク教会 寺院・教会
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アーチ状の入り口門を持つ教会で、湖には波止場もありました。湖の反対側に住む人々は、船でこの教会を訪れたようです。
レートヴィーク教会 寺院・教会
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湖畔を走る70号線を40kmほど進み、ムーラの町に到着しました。ここにはスエーデンが誇る芸術家アンデルス・ゾーンの作品を集めたゾーン博物館があります。博物館入り口にはスエーデン国旗が掲げられていました。道路向かいに広い駐車場がありましたが、空きスペースは殆どありません。人気の美術館で訪問者が沢山いました。暫く待ってスペースが空いてから車を停め、美術館に向かいました。
ソーン美術館 博物館・美術館・ギャラリー
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アンデルス・ゾーンの絵画で、この地方の森が描かれています。
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日本の着物を纏った女性の絵がありました。スエーデンの地方で日本風の着物の絵をみるのは、意外な感じです。ヨーロッパで一時ジャポニズムが流行した影響でしょうか?
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絵画だけでなく、銀器、食器も展示されていました。見事なコレクションです。
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博物館の横にあるゾーンの家(The Zorn House)は、スウェーデンの伝統家屋です。この家は芸術家アンデルス・ゾーンが暮らした場所で、ガイドツアーで内部見学をすることができます。
ソーン美術館 博物館・美術館・ギャラリー
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町の中央部にムーラ教会(Mora Church)がありました。大きな教会で、訪問時には沢山の人々が訪れていました。
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教会の内部は白色で統一されていました。
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祭壇です。
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反対側からみたムーラ教会ですが、周囲緑の草地が広がっていました。見事な教会だと思います。
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ダーラナ地方を見学して、ストックホルムに向かう途中に世界遺産に登録されているスポットがあるので行ってみました。エンゲルスバーリ製鉄所です。
エンゲルスバーリ村にある製鉄所で、1681年にPer Larsson Gyllenhöök(1645年 - 1706年)が建設し、19世紀まで現役の製鉄所として使われていました。1993年、ユネスコの世界遺産に登録されています。
世界遺産に登録されている製鉄所ですので、周辺には駐車場やショップなどがあることを想像していました。実際に行ってみると、何もありません。道路脇に、製鉄所だったような建物がポツンとあるだけでした。エンゲルスベリの製鉄所 文化・芸術・歴史
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道路脇に車を停めて、建物の方に行ってみると、フェンスに説明が掲げれれていました。この場所が、間違いなく世界遺産に登録されているエンゲルスバーリ製鉄所でした。
エンゲルスベリの製鉄所 文化・芸術・歴史
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訪問者は我々以外に誰もいませんでした。製鉄所の建物は補修工事が進行中で、近ずくことは出来ませんでした。世界遺産に登録された場所ですが、ファールンの大銅鉱山のような博物館はありません。
ここで出会った地元の人に関連施設などがあるかどうか尋ねましたが、「何もないよ」との返事でした。エンゲルスベリの製鉄所 文化・芸術・歴史
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世界遺産の製鉄所前の道路に駐車しておいた車に戻り、今夜の宿泊地であるウプサラに向かうことにしました。
世界遺産である「ファールンの大銅鉱山」と「エンゲルスバーリ製鉄所」を見学しました。エンゲルスベリ製鉄所は山の中にひっそりと建っており、事前に調べていなかったら間違いなく見逃してしまったと思います。ここを訪れる観光客は極めて少ないように思います。大鉱山や製鉄所はスエーデン工業の発達や近代化に重要な役割を果たし、世界遺産にも登録されていますが、関心を抱く人の数が極めて少ないことにも驚かされました。
スウェーデン人の心の故郷と呼ばれるダーラナ地方は、湖、湖畔の木々、伝統的な民族家屋、そして瀟洒な教会が調和して存在する美しい場所でした。銅鉱山や製鉄所に比べると沢山の訪問者がありました。スウェーデン人が思い浮かべる理想的な光景がダーラナ地方の光景であることと関連しているのだろうと感じました。エンゲルスベリの製鉄所 文化・芸術・歴史
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この旅行記へのコメント (2)
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- nohochinさん 2020/02/16 11:40:10
- ダーラナ地方
- 今年の6月に北欧旅行を予定しています。 とても参考になりました。 ぜひ 日程に取り込みたいと思っています。
- AandMさん からの返信 2020/02/16 15:03:33
- Re: ダーラナ地方
- 旅行記を見て頂き、ありがとう御座います。ストックホルムなどの混みあっている観光地と違って、ダーラナは人も少なく、自然のままに保たれたスエーデンらしい美しい地方です。
ただ、レストランやお店も少ないのでご注意下さい。コンビニはありません。
楽しんできて下さい。
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