青春１８きっぷで廃線間近の石勝線（夕張支線）へ

2018/07/27 - 2018/07/27

来年の３月に廃止が決まった石勝線夕張支線。
かつては石炭を満載した長大編成の貨物列車が行きかったこの路線も今では単行デイーゼルカーが行きかうだけのローカル線になっています。
１８きっぷで夏の夕張に行ってみました。

エリア 夕張(北海道)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• グルメ: 5.0
• 交通: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: JR特急 JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

札幌からまずは快速エアポートで出発します。
６両編成の電車はぎっしり満員。
経営難のＪＲ北海道も札幌近辺は首都圏のように商売繁盛のようです。
というより北海道は繁栄している札幌と衰退しているほかの地域では別の「国」のような感じです。

快速エアポート 乗り物

千歳駅で８時５８分発・追分行の普通列車に乗り換えます。
長いホームにはたった１両のデイーゼルカーがちょこんと停車していました。

千歳駅(北海道) 駅

単行のディーゼルカーにお客はたった３人。
もう少しお客がいてもよさそうですが・・・

追分駅 駅

追分駅から９時４０分発の特急「おおぞら」に乗り換えて新夕張駅へ向かいます。
この区間だけは「青春１８きっぷ」では乗れないので、特急券と乗車券を購入して、いわゆる「ワープ」

新夕張駅１０時１分着。
新夕張駅前の道の駅に寄り道。
スーパーマーケットのような道の駅でしたが、夕張に関する資料コーナーなどもあり、１時間ほど過ごしました。

道の駅 夕張メロード 道の駅

新夕張駅から夕張に向かって歩き始めます。
今回は今まで乗り降りしたことがない沼ノ沢駅と南清水沢駅に寄ることにしたため、少々無理なプランになりました。

途中、夕張支線の鉄道橋などを見ながら、整備された国道を歩いて行きます。

国道を歩くこと４０分ほど。
沼ノ沢の市街地に到達します。

学校の体育館などがありましたが、どうやら閉校しているようで、運動場は草ぼうぼうでした。

かつては鉄道利用者でにぎわったであろう駅前の商店も廃業しているようで、市街地には活気が感じられませんでした。

沼ノ沢駅舎はレストランに使われていました。

レストランおーやま グルメ・レストラン

沼ノ沢駅舎からもこのレストランに入れます。

夕張支線とこの沼ノ沢駅がが廃止されても、このレストランが健在な限り、この駅舎は残ってくれることでしょう。

レストランおーやま グルメ・レストラン

かつては活気があったのでしょう、駅構内はそこそこ広い。
もっともホームとレールのあるところ以外は草に埋もれていましたが。

沼ノ沢駅 駅

かつては列車交換もできたようで、ホームの廃墟も残っていました。

沼ノ沢駅 駅

１２時３分、夕張行の単行が到着します。

混んでいるかと思ったけど、平日で社会人がいないからか、座席が埋まる程度でした。
沼ノ沢駅からは私のほかに３人ほどのおじさんおばさんが乗車しました。

次の南清水沢駅１２時８分着。
この駅で下車します。

南清水沢駅 駅

南清水沢駅は意外にも有人駅でした。
ただし、朝だけの営業のようですが。

この駅はかつては数校あった高校の中で唯一残った夕張高校の最寄駅。
通学生が利用するので、夕張線の中で一番利用者が多いのかもしれません。

南清水沢駅 駅

駅前にコープもあり、また近くに見える中学校にはちょうど下校の時間のようで、たくさんの中学生がいて、スクールバスに次々に乗っていきました。

今日は天気がいいからかもしれませんが、夕張市内の中では市役所のある夕張市街地よりも一番活気があるように思えました。

南清水沢駅 駅

南清水沢駅から１．５キロ、１５分ほど歩いて夕張支線の鉄橋へ。
ここで先ほどの列車が夕張駅でＵターンしてきた上り列車を「パチリ」。

南清水沢の中学校の前から今度は夕張鉄道バスで夕張駅に向かいます。

夕張高校の学生がつくったらしいこのバスの待合所はクーラーが利いていて、またパソコンの充電用の場所などや新聞を読める場所もあって暑い中ではとっても快適な場所でした。

夕張バスでホテルレースイ前で降ります。

夕張駅前のホテルレースイでレンタサイクルを借ります。
２時間まで５００円、１時間超過ごとに１００円でした。
ホテルレースイでは夕張駅のスタンプや「夕張駅到達記念証明書」などが売られていました。

夕張リゾート ホテルマウントレースイ 宿・ホテル

まずはレンタサイクルで最近リニューアルオープンした夕張市石炭博物館へ。

ちょうど昭和５０年に廃止された夕張鉄道の展示が行われていました。
夕張市の全盛期には国鉄夕張線の他、夕張鉄道など多くの鉄道を石炭を満載した貨車が行きかっていたのです。
当時のフィルムも放送されており、今の夕張との差に驚かされます。

石炭博物館 美術館・博物館

当時の夕張市の展示室。
かつては多くの炭鉱住宅で夕張市の夜景もとても美しかったようです。

模擬坑道などもありました。

石炭博物館から国道を走って、清水沢の近くの有名撮影スポット、いわゆる「Ｓ字カーブ」に行きます。
ここで上り新夕張方面の列車を「パチリ」

夕張駅までの帰りは夕張鉄道廃線跡のサイクリング・ロードを走ります。

旧若菜駅のホームの残骸が残っていました。

鹿ノ谷駅。
この駅もかつては国鉄夕張線と夕張鉄道の接続駅で広大な駅には多くの貨車が行きかっていました。
今は草むらになってしまっています。

鹿ノ谷駅 駅

夕方６時ぎりぎりにレンタサイクルをホテルに返却。
駅前のバリー屋台へ。
ここは定食屋、中華料理屋、寿司屋など１０軒ほどのお店が並んでいます。

夕張駅 駅

ジンギスカン定食。
１２５０円。
なかなかおいしいジンギスカンでした。

鶴が亭 グルメ・レストラン

せっかく夕張に来たんだし、夕張メロンをデザートに。
一切れ４００円とあったのですが、これが「一切れ」でした。

このバリー屋台は手頃な値段でおいしいものを食べられるので観光客には便利だし、来年の３月までは大賑わいするでしょうけど、夕張支線が廃線になったらどうなるんだろう、とちょっと心配になりました。

鶴が亭 グルメ・レストラン

１９時２８分、夕張駅発最終電車で帰ります。
お客さんは私も含めて３人。
１人は清水沢で降りたサラリーマン風の人、１人は南清水沢で降りたおばさん。
もっとも、沼ノ沢駅で大きなスーツケースを持った若い男性２人、女性２人のグループがのってきました。
海外旅行でも行くのかな。

夕張駅 駅

新夕張駅から特急「おおぞら」で帯広へ向かいます。
途中の新得駅までは「１８きっぷ」で特急に乗れるのです。

新得駅から帯広駅までは普通列車で。
お客さんは私の他は「おおぞら」から乗り換えた女の子１人、あとは芽室駅から乗車した女の子１人だけでした。

ホテルグランテラス帯広 宿・ホテル