2018/07/02 - 2018/07/02
106位(同エリア261件中)
船尾唯智さん
壱岐対馬フェリーの乗船券チケットが当たったので、未踏の地対馬に足を運びました。
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早朝の厳原港に到着。壱岐対馬フェリー乗り場から徒歩5分で九州郵船のフェリーターミナルに到着。そこから対馬交通の路線バスで旧豊玉町の中心、仁位に向かう。
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対馬は南北に長い。厳原から比田勝まで80kmを超える。そのバスは九州で最も長い路線バスと言われる。
そしてバス運賃も高い。厳原→比田勝は3500円レベル。だか対馬交通では毎日車内で1日フリー乗車券を売っている。厳原~仁位も片道1500円程度が、往復しても僅か1000円で済む。 -
更に1ヶ月フリー切符5000円まである。そのため、クルマを持ってそうな30代や40代の地元の人もよくバスに乗っている。
対馬は物価が非常に高い。ネギが500円で売ってたり。ガソリンもレギュラーがリッターあたり170円代。だから急ぎでなく、それも大きな荷物を伴わない移動ならば、クルマを持っていてもバスの方が安くつく。
ただ、バスの本数が多いのは対馬空港~対馬病院~鶏知~厳原に限られる。それ以外は気軽な利用は難しい。ちなみに比田勝~厳原間は1日5往復。 -
私の乗ったバスは厳原中心部で主に韓国人観光客10人を乗せる。いかにも対馬らしい光景だが、韓国航路のある比田勝まで片道3時間もの路線バスの旅。結構大変だ。
そうして約1時間強で仁位に着く。旧豊玉町の中心部だけにバス営業所と車庫を持つ。対馬中部の対馬交通の拠点で、厳原~比田勝の長距離路線バスの一部がここでトイレ休憩を設けている。
このバス営業所は昭和レトロに溢れており、バス発車の時はけたたましくベルが鳴り響く。 -
営業所の中の様子。バス路線図など味わい深い営業所だ。こういう場所は個人的に居心地が良い。
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ここから東海岸を北上して琴まで行くバス路線もある。時間があれば琴や比田勝まで行きたいところだが、今日はここまで。
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仁位からは徒歩で和多都美神社に行く。片道4キロ弱だが、海岸沿いの道路はアップダウンが激しい。対馬の急峻な地形を身をもって感じ、汗が噴き出す。
道中すれ違った地元の人々は皆さん「こんにちは」と他所者の私にも挨拶してくれる。私も当然挨拶する。気持ちがいい一方、これは地域の防犯対策の意味でも効果をもたらすのではないか?とも思う。 -
その苦労して歩いて到着した和多都美神社のこの美観を見て、感動もひとしお。
鳥居が立つこの入り江、入り江自体が小さいからか、潮が満ちてくる音が心がキレイになりそうなぐらい、軽やかに聞こえてくる。潮が満ちる音なんて久々聞いたが、こんなに軽やかだろうか?と思うほど。 -
和多都美神社は対馬を代表する観光地の1つだが、この海の中の鳥居を横のアングルから撮った写真はあまり見当たらない。この女性像がなかなかいい味を出している。
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ここにも韓国人観光客がツアーバスに乗って押し寄せてきた。嵐のようにやってきて、記念撮影などをして15分したら嵐のように去っていった(笑)
観光客連中がいなければ、和多都美神社は観光地なのか?と思えるほど、ホントに静かな場所なのだ。 -
再び仁位に戻り、そこから再び厳原へ。
そのバスの車窓からも、対馬の急峻な地形は良く分かる。普通は高い方から緑の山~「集落や浜辺」~青い海の光景だが、対馬は「集落や浜辺」が欠落した光景が圧倒的に多く、緑の山と青い海が隣同士なのだ。
画像は万関水道。明治時代に日本海軍が対ロシアのために人工的に掘削し、軍艦を通したという水道だ。当時は対馬全体が要塞化され、その各地の要塞を結ぶ重要な道路のうち、5本が国道に認定されていたという。今は南北に貫く国道が1本しかないから、それだけ明治期の対馬が重要視されていたことが分かる。
あと当時の対馬は南北を繋ぐ道路はなく、今のように南北が陸路で往来可能となったのは戦後の1960年代だと言う。写真の万関水道に、橋が架かったのが契機だ。
ゆえに戦前の対馬北部の人は、今の対馬南部の中心・厳原に行くよりも、釜山に行く方が多かった。当時の釜山は日韓併合で同じ国内だったからだ。
今、対馬に来る韓国人観光客が多いのは比田勝に免税店があるのが最大の理由だが、博多から行くよりも釜山から行く方が安くて早いのも一因だ。まさに国境の島なのである。 -
厳原行きの路線バスは対馬空港に立ち寄る。1人の地元のご婦人がここで下車した。飛行機で福岡へ向かうのだろうか?
離島の空港だけにこじんまりとしていて、人影も少なかったが、他方で駐車場のクルマだけは沢山止まっていたのが印象的だった。 -
厳原に戻る。対馬の中心地だが、中心市街地は1時間散策すれば一通り回れるほど小さい。モスバーガーや東横インもある。
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バスターミナルにもなっている観光情報館ふれあい処つしまで昼食をとる。
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まずは日替わり定食をたのむが・・・
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さきほどの和多都美神社の徒歩でかなり運動したので、地元産の対州そばも食ってみる。海藻のあおさ入り。しかし他の蕎麦との味の区別がよく分からなかった(笑)
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このふれあい処つしまには観光案内所もあり、そこでレンタサイクルも借りられる。普通の自転車もあるが、厳原中心部より南にある、勾配のキツそうな久田方面に行くので、アシスト機能付き電気自転車4時間1000円をレンタル。
おかげで海岸沿いながらも勾配のきつい久田方面も楽々行けた。そこにあるのが「お船江跡」。
対馬藩政時代の船着場であるが、江戸時代の藩政の船着場が現存しているのは全国でもここだけと言われている。石組みの船着場が美しい姿で保存されているのは感動を覚える。 -
厳原中心部に戻る途中、九州郵船のジェットフォイルが入港してきたので、私を載せた壱岐対馬フェリー「つばさ」と一緒に写真をパチリ。
厳原~久田の道路は海に突き出していて、厳原港の船を撮るには最高のポイントですね。 -
厳原中心部に戻り、武家屋敷をチャリンコでブラブラ。この色の石垣が、対馬藩の城下町・厳原の特徴とも言える。
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立派な石垣。対馬藩政初期の城、金石城の石垣の一部の模様。
対馬をバスで行くと分かるが、あちらこちらに岩石の断層が現れている。そのためか対馬では石が容易に取れ易かったようで、屋根が石の昔の倉庫もある。ブラタモリが取材に来そうな予感(笑) -
こちらが厳原のメインストリートと言える川端通り。左側の狭い道路は実は国道382号線(笑)
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こうしてレンタルサイクルを楽しんだ後、タクシーで壱岐対馬フェリーで帰路に。
基本貨物船ということもあり旅客は私1人だけ(笑)タクシーの運転手さんも「年末年始やお盆を除いたら、壱岐対馬フェリーに乗るお客さんは殆どいませんよ」と言われてしまった。 -
対馬を離れる前、フェリーつばさに乗ったら、九州郵船のフェリーきずなが厳原に入港。
こちらも乗ってみたいものだ。 -
帰りは壱岐の芦辺港に寄港。この壱岐も未踏である。全国あちこち回ったけど、まだまだ行ってないところは沢山あるなあ、と実感。
さて、お次はどこに行こうかな?
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