米子・皆生温泉から安来・松江の山陰ちょこっと旅(三・四日目・完)~安来の名刹、清水寺は山岳寺院の雰囲気がムンムン。名物、清水羊羹もチェックして。その後は、松江の老舗、皆実の鯛めしからほんわか堀川めぐりです~
2018/06/23 - 2018/06/24
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たびたびさん
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山陰ちょこっと旅の後半は安来から松江。ただ、用事もありながらの旅なので、あれこれ回るいつものスタイルは封印。これまで気になっていた場所に絞って、時間を使ってみることにしました。
それぞれ、当たり前のことですが、想像通りだったり、そうでもなかったり。メインの松江の堀川めぐりは意外な楽しさ。目線を低くすると見慣れていたはずの街の風景がこんなに変わって見えるものか。評判がいいのは以前から知ってはその通りだなあと確かに実感しました。松江観光なら、松江城から武家屋敷に小泉八雲、宍道湖の夕日の眺め。京町辺りのぶらぶら歩きに島根県立博物館とかが定番ですが、やっぱり堀川めぐりも外せない。そんな感じですね。
島根はこれまであれこれ思いっきり発信してきましたが、今回の発信はかなりライトな内容。まあこんなのもありかなくらいでご容赦願います。
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まずは、安来周辺から。
道の駅 あらエッサは、安来市と言っても国道九号線のもう県境の辺り。 -
魚の生鮮品を買おうと思って寄りましたが、そこは正直ちょっと弱い。
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ちくわとかの加工品や塩乾物ならまあまあですが、これでは使えないかなと思いました。
海には近いですが、漁港が近くにあるわけではない。安来は港があっても漁港としてではなく、北前船の寄港地や鋼の積出港として賑わった町。そこは限界があるのも仕方ないかもしれません。 -
伯太川を遡って、今度は清水寺へ。
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まだ、アジサイがちょこちょこ咲いていました。
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海岸部からそれほど離れてはいないのですが、初めて訪れる人はこの山岳寺院のような景色が現れると、けっこうびっくりするんじゃないでしょうか。
大同元年(806年)平城天皇の勅旨を受け、盛縁上人により復興されたという、ものすごい歴史の古さですね。尼子・毛利の戦いでは、根本堂以外の建物は焼失。その後、毛利氏及び松平氏により復興され、遠くからでも見える三重塔は、信徒により建立されたもの。境内には精進料理のお店も健在です。 -
イチオシ
今回のお目当ては名物の清水羊羹。
清水寺の境内には、それを取り扱うお店が4軒あって、深田豊隆堂は一番手前のお店です。ここは少し店内に余裕があって、羊羹を買う前にお茶のサービスをしてくれます。 -
一口サイズのパッケージになっていて、食べやすい工夫もありまして。
このすっきりした素直な甘さが清水羊羹の特徴です。 -
お店の建つ広場のような平地から、本堂へと続く石段です。造りがどうかするとお城みたいですよね。
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そこから左手に少し降りたところが、清水寺光明閣書院と庭園。
だいぶ以前に公開されたことがないことはないようですが、今は拝観不可。 -
それでもと思って尋ねてみましたが、もう荒れていてとても見せられる状態ではないということ。本堂の方から見下ろすことができますよというアドバイスもあって、無理押しせずにそうしてみることにしました。庭は、この雰囲気ある塀の向こうです。
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もう一つは、清水寺蓮乗院庭園は、清水寺本堂の石垣下。石畳の参道がありますが、竹のバーが下りて立ち入り禁止みたいなことになっていて、山門の前まで行くのもできないといった感じです。
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こちらも、遠くから見える山門と建物は立派なんですけどねえ。残念です。
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本堂まで上がって、
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そこから
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さっきの光明閣書院と庭園を見下ろします。緑が深く覆っていて、いい感じ。しかし、ちょっとしたスペースのように見えても、いったん荒れると復元は容易でないのかもしれません。
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本堂の脇を抜けて、
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これが三重塔。
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その手前にもう一軒の清水羊羹のお店があって、瑞泉堂。90歳というおばあちゃんがやっています。
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イチオシ
ここでも一本買っていただきましたが、マジですごくうまい。
これといった特徴はないのですが、その絶妙のやわらかさと甘さのほとんどそれだけでこれだけのものができるんだという、ちょっと感動もの。歴史を重ねると普通のものがいつか普通のものではなくなる。そんな羊羹だと思います。
羊羹は一本を買って、切って食べる。面倒くさいようでもそうやって食べないと本当の味は分からないような気もします。 -
ここから引き返して、またさっきの広場へ。
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イチオシ
広場に面して建つ西村堂ですが、少し陰に隠れるような場所なので、ちょっと気が付きにくいかもしれません。
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ここの清水羊羹は少し黒砂糖の香りがするのが特徴でしょう。それからわずかにジャリっとした砂糖の塊りの食感。ちょっと個性が感じられるタイプかなと思います。
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こちらは、最後の黒田千年堂。外から見える店の奥にはおばちゃんが一人で座っていて、それだけの小さな店舗です。
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イチオシ
ただ、こちらは清水寺の方に入る入口交差点のところに工場があって、むしろそっちの方が主力。私もそちらの方で小さな包みになっているタイプの羊羹を買いました。
つるんとした滑らかで透明感のある羊羹です。
羊羹はヘビーな甘さだし、食べるのが面倒くさいということもあって、若い人には敬遠されているところがありますが、東北だと岩谷堂羊羹、九州だと小城羊羹とか、全国津々浦々にいろんな羊羹があって、けっこう面白い。ちなみに、大手を除いてになりますが、私のベストスリーは、豊橋の絹与、輪島の中西香月堂、もしかしたら、これに今回の瑞泉堂が加わるかも。福井の水羊羹や日光の羊羹に、東京なら日本橋長門や越後屋若狭もすごくいいんですけど、意外に駄目だったのが熱海の常盤木羊羹とか。いろんな味を思い出してしまいました。 -
安来を終わって、ここから息子夫婦に合流。松江に移動します。
青柳楼の大燈籠は、宍道湖を望む白潟公園の中。高さは6m。島根県立博物館から松江市街に向かう自動車道からもまじかに眺めることができます。
かつては青柳楼という料亭の庭に建っていたもので、入江の灯台の役割も担っていたのだそう。今でも穏やかな宍道湖との取り合わせが一興です。 -
これから昼飯をいただくんですが、その前に。
サン コニリオは、京町商店街の中ほどにある小さなパン屋さん。 -
人気のクリームパンをいただきました。ふわふわのクリームがとにかくいい。まあるいパンの中には牛乳に卵の香りで豊かな味わいに仕上がったクリームがギュッと詰め込まれていて。これは至福の味わいです。
こんなパン屋さんがあるのは観光客の多い松江ならでは。安来ではこうはいきません。 -
昼食は、皆美館の名物、鯛めし。
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イチオシ
鯛めしといえば、愛媛の松山や宇和島が有名なんですが、
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ここの鯛めしは鯛のでんぶをご飯に乗せて、出汁をかけてお茶漬けのようにして食べるもの。鯛めしって、鯛の炊き込みご飯みたいなのが一般的でしょうが、これは面白い食べ方ですね。
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カレイを揚げたカリカリ煎餅もおいしいです。 日本海のうまいカレイも山陰の味のような気がします。
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鯛めしをいただいた後、アメリカの日本庭園専門誌「The Journal of Japanese Gardening」が発表した「日本庭園ランキング2017」で13位にランクインしたお庭の方も拝見させてもらいました。足立美術館がこのランキングで1位というのは有名ですが、ここにも上位にランクインした庭があったとは知りませんでした。
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イチオシ
宍道湖を望む限られたスペースですが、白い砂に低木の老松を配したシンプルかつ清潔な庭。
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清潔感という点で足立美術館と共通するものを感じなくもないですが、城下町松江にあっては新鮮な感覚を取り入れた庭かなと思います。
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皆実館を出て。
お湯かけ地蔵は、しんじ湖温泉駅横の足湯。少し熱いかなと思いましたが、広さがあるのでその下手の方に座ると、ちょうどいい湯加減。濡れた場所を拭く雑巾が用意されていたりして、けっこう親切。隣り合わせになった人とちょっとしたふれあいが出来たりするのも、駅横という場所柄かもしれません。ちょっと癒されたところで。。 -
時間があるので、堀川めぐりに行ってみましょう。これまでいつでも乗れるという感覚があってなかなか体験できていなかったもの。今回は息子夫婦もいるので、この機会に乗ってみるのもいいでしょう。
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堀川めぐりは、松江城前の駐車場横の船着場から。
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遊覧船は、我々のような家族連れとか中年夫婦とか。北海道から来たという観光客もいたりして、なかなかに盛況です。
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船頭さんは女性。
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マイクを片手に案内が始まります。
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橋を抜けて、
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奥へ奥へと進みます。
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とろんとした水面に両側には濃い緑。
見慣れた風景のようですが、目線が低いと印象はこんなに変わるんですね。 -
武家屋敷のある塩見縄手の辺りも、なかなかいい。城下町、松江を代表する一角です。
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また、橋をくぐって、
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人気のないエリアへ。
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そして、堀川なんてどこを回っても同じという感覚もありましたが、景色も雰囲気もそれなりに変化がありますね。
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城側から枝を延ばした木々が、歴史を経た年月を物語る。
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もしかして、この茂り方なんかは、江戸時代と同じくらいか、もしかしたらもっと大きく茂っているのかも。
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イチオシ
お堀の防御機能のためには、あまり木が大き過ぎるのも視界が遮られてよくないでしょう。
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江戸期にはどういう管理をしていたのか。そんな視点もあるかもしれませんね。
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中盤、こんな場所も。。
橋をくぐるんですが、あまりにも高さが低いので遊覧船の屋根もつっかえ棒を折りたたんで下げられます。 -
うわー、ほとんど寝るみたいなかっこうになってしまいましたよ~
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ただ、それを過ぎるとパッと視界が開けて、
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京町の辺り。カラコロ館も見えてきました。
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また、住宅地に入ると
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岸にはアジサイ。遊覧船のために整備されたものでしょう。
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また松江城の天守が見えてきて、
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これで一周したみたいですね。
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向こうはこれから回る船。行ってらっしゃーい。
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イチオシ
無事に帰ってきて、お疲れまでした。
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城の方にも寄ってみますが、
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まあここでもガッツクことはない。
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息子夫婦は天守閣に上ってみるというので、
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私は下の方で待つことに。
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いつものというか
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見慣れた景色を眺めながら、別行動。
では。。ちょっと気になるスポットへ。 -
この松平直正公 騎馬像は、県庁前のちょっとした広場の中。松江松平藩の初代藩主である直政14歳の初陣の騎馬像です。
戦いに向かう緊張感というよりも、空を見上げる顔つきはまだ幼さも残って、好奇心いっぱいという心情をうまく表現しているような。微笑ましくなるような騎馬像です。
ちなみに、松江藩の最初は外様大名の堀尾氏。尾張国の土豪で岩倉織田氏の重臣でしたが、岩倉織田氏が滅亡すると傍流の信長配下の秀吉に付属し頭角を現したのが堀尾吉晴。関ヶ原の戦い後、月山富田城に入りますが、地の利が悪いと見るや松江に居城を移しました。堀尾氏が途絶えると、その後は京極氏。滋賀の現在の米原市辺りの出身で、あの浅井三姉妹でも知られる浅井氏の主筋にあたる名門です。浅井三姉妹の二番目初は京極氏に嫁いでいるのも偶然ではありません。富田城は尼子氏の城でしたが、中国地方に覇を唱えたこの尼子氏も実は滋賀の彦根あたりにルーツがあって、京極氏との縁は浅くもない。堀尾→京極→松平。この辺りの大名配置の妙は我々の想像の及ぶところではないように思います。
で、島根県人にとっての一番のアイデンティティは松平であり、松平不昧公。大名であり数寄者としての存在は稀有のもの。風雅を愛する県民性にしっかりと引き継がれているのは衆目の一致するところだと思います。 -
ミートショップきたがきは、島根牛を使ったコロッケやミンチカツが大人気。お店の駐車場周辺は大渋滞で、すぐにここが分かりました。
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ただ、島根牛の味がすごいかというとそこまでではないような。むしろ、家庭で普通に作ったもののような味わい。その普通さが受けているのかもしれません。
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たなか餅店は、松江城からしんじ湖温泉駅方向に少し行った住宅街。レトロな看板が目に入りますが、昔ながらのお餅屋さんです。
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いただいたのは、草餅。キリリとした餡子に特徴があると言えばあるのですが、島根のもち米のおいしさとか基本的なところがしっかりしているのを感じるべきかなと思います。
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ここから、また合流して。
松江イングリッシュガーデンへ。宍道湖の北岸にあって、松江市街からしんじこ沿いに車で15~20分くらいのところです。 -
広い駐車場があって、道の向かい側の施設はエレバーターの付いた陸橋を伝って。
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入場料は無料ですが、それにしては立派な園内。周囲を囲むように廻廊みたいな建物が建っていて、飲食コーナーがあったり、イベント会場があったり。予想外に本格的な施設でした。
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園内のカフェ エムイージーでちょっと休憩。
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ソフトクリームをいただきましたが、とても柔らかいのでカップに入っている。その分、甘さとかが自由になっている感じ。一味違うソフトクリームです。
さて、ここからはまた用事。ちょこっと旅はこれで終了です。
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