紫陽花を見に栃木県太田原市黒羽城址公園へ

2018/06/16 - 2018/06/17

久しぶりに遠出をして、紫陽花を見に出掛けた。出かけた先は栃木県大田原市黒羽 (くろばね）城址公園。ある旅行雑誌にここの紫陽花のすばらしさが紹介されていて、それならばぜひ行ってみたいと思った。黒羽城址公園と合わせて一緒に宇都宮と日光へも行きたかったので１泊２日の予定で出掛けてみた。

初日は梅雨の合間とでも言うような晴れ間をのぞかせる天気で、山野を歩くのにはちょうどよかった。城址公園に着くと、そこかしこに紫陽花の花を見ることが出来た。ただ、時期的にはまだ早そうで、もう10日後位がよさそうであった。

黒羽は俳人松尾芭蕉とも関わりのある地で、東北地方へ出掛ける前にここにしばらく滞在した。彼はこの地で10個の句碑を残している。

エリア 大田原・黒羽・那珂川(栃木)

• 旅行の満足度: 4.5

東京駅から東北新幹線で那須塩原駅へ向かった。１時間半程度で、あっと言う間に着いてしまった。

駅前から土日限定のシャトルバスがあり、それに乗車し、黒羽城址公園へ向かった。バスは１時間に１本しかなく、乗車時間は25分ほどかかった。黒羽は芭蕉の里と言われるが、それは彼が元禄２年（1689年）に２週間ほどこの地に滞在したことに由来する。あちこちに彼が詠んだ句碑がある。

城址公園に着くと、先ずこの建物の前に出た。この建物の近くに来ると、何やら賑やかな音が響いてきた。

音が聞こえてきたのはここからであった。野外ステージでは国際医療福祉大学の吹奏楽部の演奏が行われていて、しばし耳を傾けてみた。ここは野外ステージと案内に出ているが、まるで能舞台のようであった。

皆一生懸命演奏していて、聞いていても気持ちよかった。これからも頑張ってほしいですね。

「紫陽花まつり」の期間中は様々なイベントがあるようで、いただいたプログラムには20以上も催し物がある。しかし、小生にはこうしたものは不必要である。お祭り騒ぎよりは、静かに紫陽花の花を見られれば、それだけで十分である。

城址公園の中を進んでいくと、先ず目についた白い紫陽花が見事だ。

これも色鮮やかで、見事である。

淡い水色の花に大きな白い花弁が重なりあった紫陽花であるが、この種のものはどこででも見かける種類である。

土手に植えられているのはすべて紫陽花で、本来ならば見事な花の群生が見られるはずであったが、今回訪れた時は少々早すぎたようである。

こちらも同じであるが、わずかに右側の斜面に咲いているのが見えるだけである。

竹林と紫陽花。静かなたたずまいが好ましい。

「黒羽芭蕉の館」に来た。

黒羽は松尾芭蕉がこの地を訪ねた地で、２週間程滞在したことで知られている。「黒羽芭蕉の館」前庭には芭蕉が馬に跨り、従者曾良を従えている芭蕉のブロンズ像がある。

林の中に小さなお茶室のある建物がある。ひっそりと建っている。

中をのぞくと、板張りの床の真ん中に細長い炉が切ってある。奥の方に水屋があるだけである。

竹林を抜けてさらに進んで行った。

芭蕉の句碑が芭蕉の広場に設けられている。

　　　　　　　　　　　　　　鶴鳴くや
　　　　　　　　　　　　　　其声に芭蕉
　　　　　　　　　　　　　　やれぬべし

trumpbakery (トランプ・ベィカリー）というパン屋があり、中をのぞいてみると、好みのパンがいくつもあり、ちょうど昼食時と重なったのでいくつか購入してみた。

＊ trump bakery
太田原市前田 960-3 TEL [phone]
定休日： 月曜日と火曜日

店内の様子。店は非常に狭く、３～４人の客が入れる程度の広さしかなく、しばらく外で待たなければならなかった。

この日は天候が晴れて、歩き回るには最適な日であった。白い色の紫陽花が陽の光を浴びて、輝いている。

芭蕉がこの地で詠んだ俳句がいくつも紹介されている小生の好きな句くである。

　　　　　　　　　　　　山も庭も
　　　　　　　　　　　　 動き入るや
　　　　　　　　　　　　 夏座敷

紫陽花以外にも様々な野草が咲いていて、目を楽しませてくれた。

茅葺の立派な「大雄寺」を訪れた。

池には小さな水連が花を咲かせている。

寺の周囲はこのような回廊に囲まれていて、一周してみた。

鐘楼があり、大きな鐘が備えられている。

境内には菩提樹が大きな枝を広げていた。

猫が道路わきにいた。恐らくどこかの飼い猫だと思われる。

ここにも芭蕉の句碑がある。

　　　　　　　　　　　行春や
　　　　　　　　　　　鳥啼き魚の
　　　　　　　　　　　目は涙

白い色の紫陽花もなかなか好ましく思えるが、華やかさには欠ける。

黒羽城址公園にはそんなに珍しい紫陽花は咲いていなかったが、ごくどでも見られるような種類の花が多かった。