2017/09/01 - 2017/09/17
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minivelo2956さん
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いよいよ定年を迎えるにあたり、会社の定年前休暇制度(2週間+お小遣い)を利用して何か有意義な事をしてみたい、単なる旅行ではなく、何か目的のあることをしてみたい。折しも、仕事上の必要性から始めた英会話の勉強。そんな時、素敵な英会話教室に出会いすっかり虜になってしまった。優しく気さくなスタッフ、そして何よりもフレンドリーでモディベーションの高い先生方と勉強仲間、全員がファミリーみたいな素晴らしい英会話教室に出会った。その存在が、長年やってみたかった海外語学留学に向けて、私の背中を押してくれた。そして、一番後押してくれたのは、かみさんと2人の娘たち、その歳で短期留学なんてちょっと素敵じゃん。長年、会社に貢献してきたご褒美なのだから、自分のしたい事をした方が良いよ。なんて、心に沁みた。
そんなこんなで、私はこの歳にも関わらず、2017年9月1日~17日、マルタ共和国の英語学校に約2週間の短期語学留学をすることになった。
普段文章といえば、プレゼン資料や業績報告書とかビジネスライクなものばかりで、到底文学的なセンスなど持ち合わせていないが、爺さんが身をもって体験した希少なポンコツ珍留学をメイドの土産、じゃない、じゃない、冥途の土産に、徒然なるままに書き綴ってみたいと思う。
今回は3連休の最終日、スリーシティズ散策です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 3.5
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 観光バス 船 徒歩
- 航空会社
- ターキッシュ エアラインズ
- 旅行の手配内容
- その他
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昨夜は早寝したせいか、あんなに疲れていたのに、学校に行くウイークデーと同様6時半に目が覚めた。昨日は、眠くて眠くて今日の予定をろくに決めないまま寝てしまった。さて、今日はどうしよう。選択肢としては、英語の勉強をしに来たのだから、ここは、1日出歩かないで、これまでの復讐をガッツリやるか、初日の嵐で断念したコミノ島(Comino Island)のブルーラングーン(Blue Lagoon)に行くか。静寂の古都イムディーナ(Mdina)に行くか。もっと近場のスリーシティズ(Three Cities)に行くかだ。まず、昨日の高速艇の絶叫マシンバンピングに耐えられる自信がないので、マルタ観光の定石からしたら信じられないことだろうけど、ブルーラングーンが消えた。
イムディーナはゴゾ同様メディナガラスが有名でゴゾガラスを買いそびれた手前、是非とも手に入れたいと思っている。ガイドブックを見てみると城壁の中に直営店があるようだ。でも日曜日は休みらしい。じゃ、今日行っても意味無いじゃん。こっちは、フットボールチームのユニフォーム屋と言い、稼ぎ時にみんな休んでしまう。厳格な、クリスチャンの国、日曜日は安息日。日曜日はお店は休まず働くのが当たり前と、ハナっから思い込んでいる我々の方がおかしいのかも。ということで、消去法で今日はスリーシティズに決まった。あれ、勉強も選択肢にあったよね?そうだった。でも、いい子ぶって後で後悔するのは嫌だから、やっぱ出かけなきゃ。だって、折角のマルタ休日だよ~。天気良さそうだし。 -
8時過ぎに宿舎を出る。昨日は6:50だったから、1時間以上遅く出発。早起きって思ったけど、昨日の方が気合がちょっと入っていた見たい。何時ものバス停に着くと、ちょうど16番バレッタ行きのバスが来た。バレッタまでは慣れた道中。今日は海側に座ったので海が朝日に輝いている。マルタの新型バスは強い日差しから乗客を守るため、強力なUVカットガラスを使ってくれている。それはとっても有り難い配慮なのだが、こんなに爽やかな朝は海と空の鮮やかなアズールカラーを堪能出来たらいいのにな~。我儘な私です。
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バレッタからは、未知の領域、まずは、スリーシティズの一番手前のセングリア:Senglea(旧イスラ:Isla)に向かう。一昨日のツアーでビットリオーザ:Vittoriosa(旧ビルグ:Birgu)からの景色が素晴らしかったので期待は膨らむ。
セングレアはルート1番バスの終点らしい。乗客は数名。ほんの15分ほどで終点のイズラ(isla)に着いた。バスを降りると、まさに、文字通り祭りの後だった。町中がお祭りの飾り付けのまま、道幅いっぱいに垂幕、家々にもモールや垂幕、国旗、あとは、中世っぽい旗をそれぞれに掲げている。平塚や仙台の七夕の西洋版?どうもイメージが貧困で良い例えが思いつかない。 -
祭りの後を一番肌で感じたのは、道端。大量の紙吹雪の残骸が道を埋め尽くしている。
きっと夕べは綺麗だったんだろうな。昨夜来たかったな~。まあ、祭りの後も十分趣あるけどね。 -
先端のガーディオーラ公園(Guardiola(Gardjola) Gardens)まで行ってみる。小じんまりとした公園だが細長いセングレアの先端にあるので正面のバレッタから右手のビットリオーザの先端サンアンジェロ要塞迄がグルリと見渡せる。更にこの公園には先端に小さな塔のような屋根の着いた可愛い六角形の見張り台があってそこに入ると大きく開いた5面の窓から300度ほど見渡せる。ガイドブックによると、ここがスリーシティズ散策のスタート地点になっている。ここは素直にガイドブックにしたがって、散策コースを辿ってみよう。
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来た道を戻り、
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一昨日、対岸のマリーナからドームと鐘楼の頭だけ見れた勝利の女神教会が眼前に。
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教会の前の脇道を左に折れて海の方に降りて行って見る。
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両脇を趣のあるお店や民家、バレッタでも見たマルチーズバルコニーが彩り、ここにもマルタ十字の垂れ幕が、正面には沢山のヨットが停泊しているマリーナが、その向こうにビットリオーザの街並みとセントローレンス教会の鐘楼とドームが。
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マルチーズライムストーンの蜂蜜色の壁の間から細く覗いていたマリーナの青が坂の階段を降りるたびに広がって行く。
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階段を降り切るとそこには、地中海の陽光に照らされたサマーリゾートの景観が広がっていた。切れ長の入り江全体が細長いマリーナになっていて大小様々なヨットやクルーザーが繋留されている。ビットリオーザ・ヨット・マリーナ(Vittoriosa Yacht Marina)だ。
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左手後方には、歴史を感じさせつつも素晴らしく美しくデコレーションされたレジデンスが。マリーナ沿いの古くからの高級アパートメント(英連邦なので高級フラットというべきか)なのだろうが、最近建てられたかのような清潔感がある。2階と3階には広めのバルコニーというかテラスが長く連なり、美しいアーチ型の支柱で支えられている。4階には窓ごとに白い欄干が美しいバルコニーがこれも全ての窓辺に連なっている。こんなロケーションのアパートメントに住めたらどんなに幸せだろう。
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って、マリーナの根元まで行ってビットリオーザに上陸しよう。
いやーしかし、日差しがきつい、一昨日の嵐の時はクソさむかったのに。思わず日陰に入って、日焼け止めを塗る。 -
根元の橋を渡り、ビットリオーザに。ここは、元の名前はビルグ。今でもマルチーズは愛情込めてビルグと呼んでいるらしい。
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一昨日はマリーナ沿いしか歩けなかったので、今日は街中から歩いてみよう。坂を登り切った所に街に通ずる城門がある。
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城門を抜けると街の様子が変わる。50mほど遺跡の壁が続くが、その先は両脇にお店が並ぶとっても趣のある商店街?(おしゃれな表現ができずごめんなさい。)
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中でもビットリオーザ薬局の店舗は際立ってオシャレだ。1907年創業とある。実に110年の歴史ある薬局だ。
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坂を下って行くと広場に出た。ビクトリースクエア。右手にはレストラン。まだ、お昼には大分早いこともあり、広場にはみ出した野外席はまばらだだが、とっても素敵な雰囲気。なんだかとってもコンパクト。箱庭のようで可愛らしい。この街は全体がバレッタを超可愛いサイズに凝縮した感じだ。ここにはMPT(Malta Public Transport)のバス停(ビルグセンター)もある。
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広場を降って、左に折れ、セントジョゼフ礼拝堂(Oratory of st. Joseph)の脇を通って階段を下ると
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セントローレンス教会(St. Lawrence’s church )に出た。その手前がフリーダムモニュメント(Freedom Monument )。
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その周りがロータリーになっていて。先程のビクトリースクエアがローカルのターミナルだとすると、ここがビットリオーザ観光のメインターミナルのような場所になっている。ホップオンホップオフバスのバス停や観光トレインの発着所になっている。そう、ここは、一昨日の嵐の前に思いつきで降り立った場所だ。あの時は日差しもなく空はどんより低く垂れ込め風も強くて寒いくらいだったけど、昨日から何時もの日差し、何時もの暑さが戻ってきている。この暑い中、これ以上歩くのしんどいな~、観光トレイン(Happy Train)に乗っっちゃおっかな~。あっ、それいいじゃん。そうすれば、歩いて巡るよりずっと効率的だし、何よりもこのあっちい日差しの中汗だくで歩き回る必要無くなるし、きっと観光トレインというくらいだから、スリーシティーズの見所網羅してくれる訳でしょ。なら、気に入った所覚えておいて、後でそこだけじっくり巡っても良いじゃん。ナイスアイデアに自分で自分にご褒美あげたいという、私が普段忌み嫌っている表現が不意に口をついて出た。やっぱ、この表現ありですな。
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トレインは6ユーロ、60分コース。コスト的にも時間的にもリーズナブル。丁度トレインが止まって、係のオヤジが脇に立っていた。乗りたいんだけど。好きなところに乗って。料金は後で集めに行く。OK。
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トレインは2両編成。1両には2人掛けのシートが6列。せっかくだから、先頭車両で機関車(なんちゃって機関車の車)や運転手が見える所に座りたかった。子供か。と、今度は自分で自分が恥ずかしい、と思ったら、やはり、そういう欲求は老若男女、万国共通みたいで、私が乗った時には前の2列は綺麗なクイーンズイングリッシュを話す年配の4人グループに既に占拠されていた。仕方がないので3列目に。でも、これはこれでネイティブのヒアリングの練習になるし、それに思ったほど前の視界が遮られていないので、見たかった運ちゃんの運転の様子も問題なく見れそうだ。それにしても、今日は日曜日なのに乗客が少ない。これも、安息日だからかな~。まあ、空いているのは有難いけど、ちょっぴりさみしいような運ちゃんが可哀想なような、其処此処で見かけるロシア系のスレンダーなモデルのようなイケてる女子の相席を期待していた自分が痛いような。その相席の相手が巨体汗かきのオッサンじゃなくて良かったような、複雑な心境になりながら、3列目は私だけで独占という状況になった。で、隣のシートにビデオ、カメラ、iPadを準備、すぐに撮影を切り替えられるように準備完了。間も無く、トレイン出発~!平静を装いつつ気持ち的には!!!
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今回、乗車の間ビデオを回すことにした。ロータリーを出発した我らがトレインはセントローレンス教会の前を通り坂を駆け上がる、否、にじり上がるって感じ。頑張れ~!さっき歩いて来た道を戻ってセングレアに向かっているようだ。
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さっきは、セングレアとビットリオーザをショートカットしてくれる歩道橋を渡ってきたが、当然車は渡れないので、トレインはぐるりとマリーナの入り江付け根まで大回りする。
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トレインのアナウンスによると、このマリーナの入り江は第一次大戦と第二次大戦でイギリス海軍のドックヤードとして使われていたそうだ。今はその建物は大学(American University of Malta)の校舎として使われているそうだ。
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そこからトレインは左折して街中へ。この辺から既にビットリオーザからコスピークワに入っていることになる、セントへレンズ門(St. Helen's Gate)の脇を右折すると上り坂がきつくなり、トレイン君のエンジン音が可愛くうなる。
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やがてセングレア入り口の門が見えてきた。
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門をくぐったところでUターン。えっ?
直進していれば、ここから先は勝利の女神教会。さっき、歩いて来た道なので、ここでUターンは私的には問題なかったが、他の観光客の皆さんにはちょっと残念かも。ここから先は坂がきつかったり、道が狭かったりで、ここで折り返しとなっているのかもしれないが、せめて、勝利の女神教会の前を通って、イズラのバスターミナルまで行ってターンしても良いのではと思った。でももしかしたら、あそこのバスターミナルのスペースではやっぱターン出来ないのかもしれないな。 -
踵を返したトレインは元来た道を戻って再びビットリオーザへ。
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坂を登って今度は城壁の門を左手に見ながらその先の道を左に折れて城壁の外側の道を進んで行く、
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やがて、急坂を下った先に紺碧の地中海と透き通ったマリーナが見えて来た。カルカラマリーナ(Kalkara)だ。ここも湾状になっていて、ビットリオーザのマリーナほどではないが沢山のヨットが停泊している。ここは小ぶりなヨットが多く、マルタのカラフルな漁船もちらほら見える。手前には公園。港沿いのカフェにはテラス席で朝食をとっている人が、このコンパクトなおしゃれな雰囲気好きだわー。
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セントジョゼフ教会(St. Joseph Church)を右手に見てロータリーを左に折れると、しばらく長い上り坂。
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エスプローラ・サイエンス・センター(Esplora Sience Center)を右手に見ながら進むと、やがて、細い坂道を左折し、老人向けのジェットコースターのごとく、急坂を下る。自転車並みのスピードでね。これがまた、想像以上にスリリング。いやーこのシチュエーションが笑っちゃうほど面白い。マルタの乗り物はそれだけでもはや素敵なアトラクションだ。
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前方に、美しいビーチが。デジャブ?さっき通ってきた、カルカラマリーナとアプローチの坂道からシチュエーションが酷似している。
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ただし、ここはマリーナではなくビーチ。リネッラビーチ(Rinella)。ガイドブックにも載っていない、きっとローカルの人たちとハッピートレインの乗客しか知らないこじんまりとした可愛いビーチだ。
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手前の道路際はすぐ下がビーチになっていて、人影も程よい感じだ。道路とビーチを隔てるフェンスはおしゃれなチッペンデールスタイル、およそ10mおきに配されている街灯もいかにもヨーロピアンなレトロなデザイン(表現力がついていけません。)で素敵だ。正面にはバレッタの街が広がっている。お店がないので可愛いワゴンが2台、キニーやパスティツィを売っている。こんなビーチで過ごしてみたい。世界遺産の街並みを正面に見ながらのんびりと美しいビーチで。まさに一粒で二度美味しい究極の贅沢。(私の貧しい語彙力ではこんなグリコチックな表現しか出てきまへんがな。)
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そんな想いを察してか、トレインはビーチの端のロータリーで踵を返して、もう一度ビーチ越しのバレッタの景色を楽しませてくれた。
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そして、元来た急坂の細道を駆け上がっていく。道が細いせいか登りは結構速く感じる。石積みの塀に今にも触れてしまいそうだ。
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暫く、住宅街の小道を壁すれすれに走る。素敵なドアや窓、バルコニーが流れていく。for saleの張り紙もちらほら。あのビーチに徒歩圏内。余裕があれば手を上げたいなー。
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などと妄想しているうちに視界が開けた。右手にセントジョゼフ教会。
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そう、往きとは別のルートを通ってカルカラマリーナまで戻ってきたのだ。先ほどの質素で可愛らしいビーチに余所行きのドレスを着せたようなマリーナの景観(ここからもバレッタの別角度の街並みが正面に見えます。)を再び堪能して、
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坂道を登りきるとトレインは右手に入り、正門をくぐってビットリオーザのメインストリートに入った。さっきトレインに乗る前に散策した通りだ。すると、ここがマルタ建国当初の首都だったとの車内アナウンス。言われてみれば、この通りも、なんだか、バレッタのメインストリート、リパブリック通りのミニチュア版のような雰囲気だ。このコンパクトさというかこじんまりまとまっている感、好きだなー。トレインはこれまた可愛いビクトリー広場を抜けて、坂をキーキー、ブレーキ全開で下り、セントローレンス教会前のロータリーを回って、マリーナ沿いの発着場に戻ってきた。いやー乗って良かった。自分では到底行けないところもまで見せてもらった。
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意外に楽しかったトレインツアーを終えて、やっぱり、先日、入り口手前で引き返して来たサンアンジェロ砦(Fort St. Angelo)に向かうことにした。マリーナ沿いのプロムナードを歩き出した丁度その時、先程歩いて来た対岸の勝利の女神教会の鐘楼から鐘の音が聞こえてきた。最初は一つ、そううちに2つ、3つ、とそれぞれ音色が異なる鐘の音が重なり、えもいわれぬハーモニーに広がった。同じパターンが繰り返されたかと思うと、また違うメロディーのリフレイン。時報にしては長い。美しいメロディーは15分ほど続いた。鐘の音の余韻が完全に消えるまで動きたくなかった。それ程感動する音色だった。鐘の音の余韻が残る中、右手にマリーナの瀟洒な風景を見ながらプロムナードをサンアンジェロ砦に向かってゆっくり歩いて行く。
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砦のスロープを登り、門の中に入った。一昨日来た時は、バスの時間の関係でここで引き返さざるを得なかったけど、今日は、時間はたっぷりある。左手のスロープを上って行く。
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登りきった突き当たりに博物館兼事務所のような施設があって、その前に職員らしき人が立っていて、人が通る度に、もうチケット買ったか聞いてくる。未だだと言うと、中でチケットを買ってくださいと言う。中に入るとそこはガラス張りの横に長い待合室的な感じの部屋、冷房が効いているし、座布団付きのベンチのような箱がたくさん並べてあって、熱中症避けには心地良い。その奥は薄暗い博物館のようになっていてその入口にレセプション兼インフォメーションデスクがあって、ここでチケットを買う。8ユーロ。
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しばらく待合室風の部屋でクールダウンしてから、砦の見学に。砦の中は迷路のようになっていて、昨日行ったゴゾ島のビクトリアの大城塞:チッタデルをぎゅっと圧縮したような感じだそれにしても人が少ない、日曜日だと言うのに、人は数人しか見かけない。砦の中は色々な部屋(建物)が不規則に建っている感じで、積み木を重ねたようなこの構造はこれはこれで美しい。その中のひとつの建物に入ってみると地面がスクリーンになっている部屋があり、そこでマルタ建国の歴史絵巻とサンアンジェロ砦の成り立ちが繰り広げられている。それを見るとどうもこの砦は、最初からこの形だった訳ではなく、最初の砦に増築増築で最終的にこの形になったようだ。複雑な構造の印象はここから来ていたのかもしれない。その奥に進んでみると、このサンアンジェロ砦のかなり大きなジオラマがあって360度すべての方向からぐるりと回って眺めることが出来るようになっている。確かに非常に複雑な形だ。
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建物を出てもっと上の方に行ってみる。一番高いと思われる屋上に立ってぐるりと見渡してみる。強烈な風。日差しは強いが、乾いた強烈な風で、寒いくらいだ。いやーしかしなんて美しい景色だろう。360度遮るものがない。正面には、グレートハーバーの紺碧の湾越しにバレッタの城壁と街並み。
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岸壁にはビルディングのような巨大な豪華客船が停泊している。
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右手には今日の出発点セングレアの街並み。突端にはガーデーオーラ公園。そういえば今朝はあの公園の見張り台からこちらを眺めたっけ。今はこっちからあっちを眺めてる。不思議な感覚。更に右にはこれも先程絵もいわれぬハーモニーを聞かせてくれた勝利の女神教会の鐘楼そして手前はゴージャスなヨットやクルーザーが隙間なく係留されている如何にもリゾートなマリーナ。
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そしてビットリオーザの街並みをとカテドラルのドームを正面から観ると、否応無しにビットリオーザを挟んだ両側の入江のマリーナが視界に入る。なんて贅沢な景観だろう。
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更に反時計回りにぐるりと巡るとさっきトレインで堪能してきた隣のカルカラマリーナの入江のターコイズブルーに透き通った海が前面に広がる。
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こちらに係留されているヨットは比較的カワイイサイズ感で、その分海の青さと透明感が際立っている。その奥には先セントジョゼフ教会もはっきりと見渡せる。
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なんて気持ちいいんだろう。この見晴らし感。ちょっとデジャブ的な感覚もある。どこかでこれに近い感覚を覚えた記憶がある。横浜の大桟橋から眺める大パノラマかもしれない。横浜港も変化に富んで美しいが、それとはまた違ったヨーロッパのマリンリゾート特有のゴージャス感。いや~。この360度感はその中でもおそらくピカイチなんだろう。上がる~。結局、気がつけば何周もこの絵画のような風景に浸っていた。ふと我に帰ると風が寒い。日差しがきつい。そろそろおいとました方が良さそうだ。そうだ、今日は帰りにガイドブックにのっていた、スピノーラのバドアスバーガーのウサギの肉のマルチーズバーガーを食べて帰ろうと決めていたのだ。
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帰りは、先程の散策や観光トレインでも通ったビクトリースクエアのビルグセンターのバス停から一旦バレッタに戻る。ここからはバレッタ行きのバスしか出ていないようだ。一旦、バレッタのハブターミナルに戻ってから、スピノーラ(Spinola)に向かう。17時ごろにスピノーラに着いた。
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バス停から道を挟んですぐ斜め後方に雄牛の看板と日除けが見える。あそこだ。あーそれにしても腹減った~。道を渡り、3、4段の石段を駆け上って、敷居を跨いでお店に入ろうとした瞬間に足に衝撃が走った。左足の親指をコンクートの敷居に思いっきりぶつけてしまったのだ。最悪なことに、履いていたのはマルタに来てから常に愛用しているサンダル。つまり生身の親指をしこたまぶつけてしまったのだ。というより、思いっきり蹴ってしまったのだ。痛いなんてもんじゃない。左足全体に衝撃と痛みが走り、じっとしていられずに思わず外に飛び出し、悶絶した。うちの女性たちは、私のことを、痛みに弱い意気地なしだと何時もこんな時揶揄するが、今度ばかりはそんな痛みではない。これはやっちまったかもしれない。こんな道端で苦渋の形相でもんどりうっている様子を見られたら、きっと怖がられるに違いない。痛みは引くどころか益々痛くなってきた。とはいえ、少しその痛みに慣れてはいないが、パニック状態から少し脱したところで、恐る恐るやっちまった親指を見てみる。え、いつもの倍くらいに腫れて、みるみる赤紫色になってきた。5分ほどお外で一人芝居して、多少痛みが引いてきたところで、中へ入る。今度は、しっかり足元を見て敷居をちゃんと跨いで中に入った。なんだこの敷居っ!高っ!我々日本人からするとまるでハードルだ。こんなの敷居じゃない。これじゃ蹴っちゃうよね~。おまけに入った中も床が低い。建物の基本構造に西洋文化の片鱗を見たように感じる。足は未だズキズキするが、マルタまで来てそんなことで怯んでいられないので、足を多少引き摺ったまま、中に入った。どうも店は階段を上がった屋上にあるようだ。屋上は屋根はあるが壁はオープンエアーの開放的な空間だった。観光客らしきドイツ人のカップルとローカルらしき男性2人組の2組4人だけだった。注文を取りに来たお姉さんに迷わずマルチーズバーガーを注文する。ガイドブックで紹介されていたウサギ肉を使った名物バーガーだそうだ。
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待つこと約10分、バーガーにしては随分と待たされた感がある。大きなバンズ、パティに山盛りのサラダボウルが付いてくる。調味料として、ピンクのマルチーズソルトと粒胡椒。まずはサラダ、何も掛かっていないように見えたので塩と胡椒をかけてみる。未開封の新品なのでちょっと開けるの気が引けたが、構わず開けた。容器がグラインダーになっていて塩の結晶をガリガリ砕いてかける。粒胡椒も同様だ。サラダを一口食べてぶっ飛んだ。なんてフレッシュなの。野菜自体もシャキシャキで美味いがオリーブベースのドレッシングがさりげなく掛かっていた。グラインドした塩胡椒も絶妙だ。こんな美味いサラダ食ったことな~い。しかも山盛り。これだけで満足。と言いながら、サラダのクオリティを味わって、俄然メインディッシュのウサギバーガーに期待が膨らんだ。いよいよ、バーガーに一歯?報いる。ん!?なんだ、このパサパサ感。あっさりしすぎだろ。この感覚、口覚えがあるような。鳥のササミ?いや、以前に食べたオカラのハンバーグだ。はっきり言って期待はずれ。あのガイドブックの絶賛コメンドは何?タイアップ?
でも、それを踏まえても、サラダの旨さは遥かにその欠点を補って余りある、とうか凌駕するものだ。超絶美味しいサラダとそこそこのウサギバーガーを平らげて「敷居の高い」店を出た。 -
食事の間でジンジンする痛みは大分収まったつもりでいたが、歩き出すと左足を地面に着ける度に痛みが走る。堪らず、近くにあったマックに入って休憩。不幸中の幸いで店内フリーWIFIが使える。キャラメルフラッペが目に留まった。美味しそうな写真。堪らずオーダー。日本だとイタリア語風にフラペチーノの表記が今は多いみたいだが、こんなにイタリアに近くて、皆んなイタリア訛りの英語、年配の方はイタリア語そのものを日常的に話してる国なのに、フラッペって、なんか昭和の響きで、肩肘張らない感じでいいな~。公用語がマルチーズと英語なので彼らにとっては寧ろ当たり前なのかもしれないけどね。イタリア語は決してお気取り言葉ではなく、むしろ年配の方が使う我々感覚で言う昭和的な感覚なのかもね。などと考えているとふと思い立った。確か学校のIDカードを見せるとマックは5%割引って書いてあったな~。で、一応、IDを出して、割引OKか聞いてみた。5ユーロ以上じゃないと割引できないわ。え~、そうなんだ~。そんなこと書いてあったけ~。って、私って今スッゲードケチなジャパニーズじゃん。店員のお姉ちゃんの目が一瞬そう語っていた、ような気がする。日本国民に泥を塗ったクズじゃん。後で宿舎に戻って、学校からもらった「IDで割引してもらえるお店の一覧表」を確認したけどそんなこと一言も書いてねーし。
マックでネットしながら暫く休んで、ようやく痛みが収まってきたので、宿舎に帰ることにした。Spinola のバス停でバスをまっていると、ちょうど14番のバスが来た。Penbrok Park & Ride 行きだ。このバス停はいつもバスで何処かに行く時に宿舎の最寄りのバス停として何時も利用しているバス停。これから宿舎帰っていつものgleensに夕食の買い出しに行こうと思っていたのでちょうど良い。実は、gleensは Penbrok Park & Rideのバス停の近くにあるのだ。なので、いつもの16番のバスで宿舎まで戻ってから、出かけようと考えていたが、こっちの14番のバスで近くまで行って、直接、gleensに行く方が効率がいい。短期滞在の身には時間が何より大切だ。バスはもうすっかり慣れた道を進む。プロムナードにロマンチックな街灯の灯がともり、水面にライトアップされたLOVEモニュメントが反射して対岸のテラスレストランの沢山のテーブルのキャンドルが揺らめく美しいスピノーラの夕暮れを右手に見ながら坂を登って、登りきったところで左に90°曲がってしばらくするとサンジュリアン。16番のバスはここからしばらくハイウエイ1号線を走った後、右に折れて住宅街の中を縫うように走って宿舎前までつれてってくれる。今回は直進。もうすぐだ。と思った瞬間、バスはあろう事か右折した。え~。また、やっちまった~?どんどん奥に入って行く。次のバス停で2人組の若い学生さんが降りた。この近所に語学学校でもあるんだろう。不安になった私は気がついたら一緒に降りてしまっていた。初日に冒険して、迷ってしまった記憶が蘇る。ほんと学習出来ないな~。前と違うのは自分が今何処にいるのかの大まかな地理的な感覚はある点。最悪元来た道を引き返せば、長くても1kmくらい歩けばさっき右に折れた1号線の大通りに出られる。そう思うと少し安心できて、とにかく行き先にPenbrok Park & Rideと行き先表示されていた14番のバスの行った方に向かって暫く歩いて行ってみることにした、急ぐ旅では無いし、暫く歩いて見知らぬ方向に行ってしまうようなら、引き返せば良い。これも楽しいちょっとした冒険だ。ちょっと痛い痛いのアンヨが心配だけどね。そう思って暫く坂道を登って行くと結構広いコンクリートの広場のような所に出た。右手の方にはバス乗り場の建物があり、さっき乗って来たバス(多分)が止まって乗客が皆んな降りていた。近くに行ってみるとバス停の表示板がありPenbrok Park & Ride4。で、その低い石垣の向こうは何やら見慣れた公園に。更にその先に、見慣れた大通りとPembrok Park & Rideのバス亭。この瞬間、いくつかの謎が解けて繋がった。まず、park & Ride、私はこれを勝手にハワイ感覚で surf & ride のように受け取っていて何かサーフィンに纏わる地名か何かかな、って勘違いしていた。あ~そっか~、Park & Ride ね。この広い場所、バスの車両基地の事だったのね~。
でそのバス停に付いている数字これもご近所に同じ名前のバス停が4つあるよ。それぞれ区別するために数字を付けたよって事だったのね。なら、そんな紛らわしいことせずに、いっそ、別の名前にすれば良いに。でも、この車両基地、広大なのでこの辺のバス停は何処も皆んなこの車両基地に隣接している感じなのでどのバス停もPenbrok Park & Rideになったんでしょうな~。フムフム。なんか、思わぬ勉強ができた。これでまた一つマルタの蘊蓄が増えた。瓢箪から駒。公園を横切って何時ものバス停。気が付かなかったがここのバス停はPembrok Park & Ride 2だった。さっきの車両基地が4だった。じゃあ、1と3は何処?なんだか無性に探したくなったが、歩くと左足の親指がまだ痛むのでグッとこらえて、何時も定番greensに向かった。greensではずっと気になっていたが勇気がなかった、量り売りに挑戦してみた。小振りのリンゴを3個試しにかってみた。白雪姫の御伽噺に出てくるような如何にも西洋風の絵に描いたようなリンゴだ。まるで、クリスマスリースやツリーのオーナメントのような可愛いやつだ。後、サングリアも見つけた。一応、スペインはお隣の国。そんなに離れてないもんね。2リットルのやつだったが勢いで買ってしまった。お酒弱いのに飲みきれるかな~?まっ良いか。今日の夕飯はサングリアで晩酌。デザートは西洋リンゴだ~。なんかヨーロピア~ン。
夕食を終えてはたと現実に立ち返った。そうだ~、ドリスが3連休前にしこたま宿題くれたんや~。この3日間すっかり観光浮かれ気分で全く忘れてとった~。宿題もらった時はその日中に宿題済ませて、心置き無く、3日間観光するぞ~って思ってたけど、確かに3日間、心置き無く遊びまわったのは間違いないけど、目論見と違って、後にしこたまの宿題が手付かずで残ってしまった~。手付かずの自然が残っているのは有難いが、手付かずの宿題が残っているのはあまり嬉しくない。
結局、この後、半分眠りながら宿題に向かい、そのためか、宿題が終わったのが明け方4時過ぎだった。
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