ピンクアナベル（相模原北公園）

2018/06/08 - 2018/06/08

　相模原北公園のあじさい園に来ていた何人もの人に、「雨に唄えば」という本来は縁が白いピンク色の花を咲かせる綺麗な紫陽花の花を見なかったか聞いてみたが、誰もが見掛けなかったと答える。この公園のあじさい園では名札を付けているので花の名前が分かる。私も一度探してみたが、「雨に唄えば」は見付からない。名札も見当たらなかった。諦めが付かず、もう一度戻って探してみたが無駄であった。
　写真を撮っている年配の人がいたのでまた聞いてみた。良くこの公園には来るのだけれど「いや見掛けない。」という。
　白い花のアナベルは良く見掛けるがピンク色の花を咲かせるピンクアナベルは珍しく、この公園の事務所の前に植えられているという。ピンクアナベルに案内された。
紫陽花を特徴付けている花びらに見える（花の周りの）装飾花と呼ばれる萼(ガク）の変化したものがない。
　ここ相模原北公園には白い花のアナベルは大量に植えられており、一面が真っ白い花で覆われている。この公園の風物詩になっている。また、蕾の時には黄緑色をしているようだ。
　数年前に、「雨に唄えば」の品種を開発したという加茂花菖蒲園の開発部長から色々とお話を聞いたが、ここ相模原北公園に行けば暑くなっても最後まで花を咲かせている「雨に唄えば」を見ることが出来ると聞いていた。交配した元の「城ケ崎」は伊豆原産で、伊豆半島は太古の昔には太平洋上の赤道付近にあり、プレートが移動して日本列島と衝突して半島になったとされる。そのために耐暑性が高いのだという。最初に開発した「ダンスパーティ」のピンク色も「城ケ崎」由来のものであろうが、ここに植えられていたが、赤紫色でピンクの色は消えている。余程の酸性土なのだろうか。
　これだけ探しても、あるいは誰に聞いても「雨に唄えば」が見付からないのは、もしかしたら、近年は「雨に唄えば」がオークションにさえ出品されず、幻の紫陽花となっているために、心無い人が株を抜き取り持ち去ってしまったのではないか？そう思えてくる。実際に、ここの公園のあじさい園には一列が空地になっている場所が何ヶ所かある。そこにはかつては当然紫陽花が植えられていたはずであり、おそらくは「雨に唄えば」だったのではないか？
　帰ってからWebで検索しても昨年までは「雨に唄えば」の写真がアップされているが、今年の写真はない。
　本来はアルカリ性の土壌ではピンク色の花を咲かせる「ダンスパーティ」や伊豆原産の「城ケ崎」までがその美しいピンク色の花を咲かせることがないのは悲しいことで、公園の管理が疑われるが、それ以上に公園に植えられた紫陽花の株を根こそぎ持ち去ってしまう輩がいたとしたら、本当に悲しいことで、真に公園の管理体制が問われよう。少なくても、本当に綺麗な、初めて見る人なら誰でも必ず感動するそうした紫陽花を来園する人たちに見せてあげられないことは本当に不幸なことである。
（表紙写真はピンクアナベル）

エリア 相模原(神奈川)

「ピンクアナベル」。

ピンクアナベルの株。

ピンクアナベル。

ピンクアナベル。

3日後に近くの郵便局の手前の園芸店で販売している鉢植えのピンクアナベルを見た。最初から店頭に出ていたはずなのにそれまでは気が付かなかった。こうしてブログでピンクアナベルを話題にしたことで、自分の周りにそれがあるとようやく気が付くことになるようだ。

アナベル。

「ダンスパーティ」。

ダンスパーティ。

ダンスパーティ。

JR番田駅手前2つ目の踏切を渡ったところのお宅のダンスパーティ。青紫色だ。
横浜や川崎で見るダンスパーティはピンク色なのだが…。

「城ケ崎」。

城ケ崎。

自宅の雨に唄えば。

2日後に公園に電話して確認してみたが、世話をしているという職員であったが、信じ難いことに、「雨に唄えば」が公園の何処に（植えられて）あるのかは知らなかった。やはり、実際の作業はボランティアに任せているというのは本当のようだ。

自宅の雨に唄えば。

自宅の紫陽花「霧島の恵」。これも咲き出しは白っぽいが赤紫の花になる。