2017/02/25 - 2017/02/27
25位(同エリア174件中)
のまどさん
最後の目的地タラゴナはローマ遺跡が表情豊かで、市民と気軽に話すことのできる魅力的な街です。スペインの中で私の一番のお気に入り。
この街を選んだのはスペインの名ワインプリオラートの産地訪問のため。曲線は出てきませんが、旅の締めくくりなので。移動中の電車の中で体調の異変に気付き、半日棒に振ってしまいましたが、執念で翌朝回復します。
楽しみにしていたワインツアーはガイドが気が利く人で、プリオラートワインについて知識を深めることができました。12世紀に修道士が始めたワイン醸造は様々な歴史を経て現在に至ります。最後に試飲した土の色を帯びた濃厚なワインは忘れえぬ味がしました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
バルセロナからタラゴナまでは1時間強。車内は快適。
-
海沿いを走るので車窓からは海が眺められる。冬だから誰もいないが、夏は北ヨーロッパからも人が押し寄せてさぞ騒がしいだろう。
そんなことをぼんやりと考えていた私を突如猛烈な便意が襲う。車内のトイレは使えず、タラゴナ駅トイレはチップを請求しないのが救いだった(←筆舌に尽くしがたい)。 -
下した原因は前日に食べたカキではなく、間違えなくうどん屋の肉だ。調理済みの肉で当たるなんて、品質管理がずさん過ぎる。店主も終始咳をしていたので、衛生管理も疑わしい。
駅からホステルまでスーツケースを引きずりながら、這うように到着。オーナーがまったく空気の読めない人で、めちゃくちゃフレンドリーに「Enjoy your stay!って日本語でなんて言うの?」などと日本語教授をお願いされる。全身から脂汗が噴き出るのを笑顔で隠して、タラゴナの街の観光案内を後回しにしてもらう。 -
部屋に着くなりトイレに駆け込む。悪名高いインドでは無傷だったのに、なんでバルセロナしかも日本人経営の店で食当たりになるのか疑問だ。
トイレに駆け込んではベッドに伏せる。途中、衰弱した体から力を振り絞ってすぐ近くのスーパーで水とスプライト、果物を買う。部屋に戻る際、レセプションのオーナーからタラゴナの説明をきく自分のサービス精神を自賛。
部屋に戻ってひたすら水分を摂取して、横になる。とにかく、解毒しなくては。 -
翌朝、多少眩暈がするもののトイレに依存することがないまで回復。
駅で切符を購入。 -
乗車時間までタラゴナの街を散策。タラゴナはローマ帝国配下で州都とされていた。街の至る所に遺跡が見られる。
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昨日を棒に振ったため、きちんと観光することができないのが残念。
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サーカス場跡。
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今日は晴れそうだ。定刻通り、サラゴサ行きの電車が発車。
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間もなくして車窓から山が見えるようになりました。
これからプリオラートワインのツアーが始まります。私だけの個人ツアーに大枚を叩いたので、昨夜どうしても体調を回復しなくてはなりませんでした。恐るべし酒の力と私の欲。 -
ガイドとはマルサ・ファルセット駅で待ち合わせ。カタラン人なのになぜか私が世話になった日本人の大学教授に似ている。
「降車した人の中であなた以外みんな知り合いでした」
と。こういう村落で人間関係が濃いのは万国共通。 -
まずはファルセット中心部にあるワインセラーに寄ります。
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なかなか気合入っています。
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プリオラートの名称が使えるワインは生産地が限定されている。この地方でも厳格に境界が定められている。ブドウが育つ土は石灰、石英、スレート。
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そして、試飲。昨夜ほぼ絶食だったので、ワインが五臓六腑に染み渡る。全身が欲していた(←おかしい)。午前11時にワインを飲み下せる体調の回復に感謝(←むしろビョーキ)。
赤ワインはキイチゴやカシスなど赤い果実の香りがするのが多いが、プリオラートはミネラルや土の香りがする。 -
これはプレミアもののプリオラート。何百ユーロだったか病み上がりの私の頭には衝撃的な値段だった。
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車は一路プリオラートの産地に向かいます。
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この黒い岩がスレート。プリオラートの濃厚な色とミネラルの味の源です。土は痩せているため、本来はブドウが育ちにくいです。
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通過する村ごとに独自のワインがあります。元々は安いワインだった。だが、世界的なワイン評論家が評価し始めたために値段が急騰して、名ブランドになった。と、よくある話です。
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続いてはプリオラートが一望できる丘の上に。
プリオラートの地域内で低い所では海抜100メートル、高い所では1100メートルと標高差があることも気難しいワインの要件だ。 -
イチオシ
海から吹き上げる風は湿っているが、降水量は少なく逆に日照時間は年間2700時間と非常に豊富。
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二軒目の試飲。
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白と赤を試飲したのですが、今一つ強烈な味はなし。
施設が妙に近代的だなという印象を持ちました。 -
昼食はガイドに連れて行かれるまま。料金に含まれているのでお気兼ねなくと言われてワイン1本頼む。まずは空腹の胃にス―プ。重かった。メインもこってり、日頃食べないデザートはクレマ・カタラーナ。胃が収縮しているのが残念。
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イチオシ
昼食後は小修道院を意味するプリオラートの由来となったスカラデイ修道院を見学。
切り立った崖を背に赤土色の壁は何とも神秘的です。 -
イチオシ
昔カルトゥハの修道士がこの地を訪れた際に天に続く階段を天使が昇っていくのを見た際に修道院を築くことを決意したらしいです。
糸杉の並木も絵になります。 -
12世紀に修道院完成とともにワインの製造が始まりました。1835年にマヨルカのヴァルデモーサ修道院と同じように国家に没収されます。
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続いてはオリーヴの店。とても1999年竣工には見えない外観。
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オリーヴの製造方法が分かるように昔ながらの道具が展示されていますが、ガイド曰く現在は機械化されているようです。
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ガイドがここに何百回も来ていることもあって、おばちゃんは私に対する商売っ気なし。
オリーヴオイルを試食しましたが、どれも濃厚で個性的です。プラスチックの瓶で買って帰ったところ、ウワバミに好評でした。 -
さて、次は目玉のスカラデイ・ワイナリー見学です。主なセパージュ(ブドウ種)はグラナチャ。スペインのセパージュ代表格はグラナチャとカリニャンです。
収穫したブドウは昔は人が裸足で踏んで潰していましたが、 -
今は機械で圧搾します。
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19世紀から20世紀にかけてプリオラートワインもフィロキセラの被害を受け、ブドウ農業が衰退。そこに登場したのがリオハ地方の投資家「4人組」。アジアのどこかの国で同じ呼称がありましたが、こちらの4人組は80年代にワイン製造・醸造法に改良を加えるという偉業を成し遂げました。
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イチオシ
その結果、プリオラートワインの評判は高まり、スペインワイン格付け最高位特選原産地呼称(Denominación de Origen Calificada)を獲得します。スペインの中で他にこの呼称が使えるのはリオハだけです。
樽が置かれている倉庫は18世紀から変わっていません。見事な絵です。そして、やはり甘美な香り。 -
楽しみな試飲。スカラデイは濃厚で、今までの悲しい思い出が一気に蘇るような感覚だった。もしかしたら前夜体調を崩していなければ、それほど痛烈な味はしなかったかもしれない。
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夕暮れ前、最後の街を見学します。
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印象深かった日時計。
もう一軒試飲してもよかったんだけどな。 -
電車に乗ってタラゴナに戻ってきました。
日曜日なので開いているレストランは限られていて、広場に面したお店に入りました。 -
お姉さんに勧められてコースにしたけど、残念ながらどれも完食できず。パエリア、どうもついていないのよね。
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食後は夜のタラゴナを散策します。大聖堂。
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路地裏でUターンするオートバイ。住民には何でもない光景でも旅行者の私には心惹かれるものがあるわ。
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静かな住宅地の中に時々ライトアップされた遺跡が出現する。目的もなくいつまでも彷徨っていられる。
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翌日、最終日。朝食は市場で済ませることにします。
菓子パンとイチゴをバルに持ち込み、生オレンジジュースおコーヒーを頼む。合計4ユーロ位だったかな。安い。 -
バルセロナ空港に向かう前にローマの水道橋ポンテ・デル・ディアブレを見学する。
バスはすぐに来て、たどたどしいスペイン語で着いたら教えてくれと女性運転手に頼む。ところが、行けども降りるよう指示がない。きくと、「とっくに通り過ぎた。あんた、スマホ見てたから教える必要はないと思った」と。めちゃくちゃだ。「ふざけるな」という主旨を伝える。
住宅地を延々と周り、巡回バスなので復路は最寄りの停留所を通らない。タラゴナ市街まで戻るしかなかった。 -
時間がない。タクシーの列の中で英語が話せる運転手を見つけて、往復25ユーロで交渉成立。でも、メーターが動いているので、見学時間はあまり長く取らないようにする。
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まずは北側から橋を見る。アウグスティヌス帝の時代1世紀に完成したと言われる。
水源のフランコリ川からタラゴナ市街までの15キロ、水を運んだと言われる。その技術は高度で18世紀になっても水道施設として使えたらしい。 -
この水道橋の美点は歩いて渡れることだ。入場料は無料、しかも24時間いつでも入れるのは魅力的。
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地上30メートルの景色はこんな感じ。長さは249メートルあります。
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反対側に到着。悪魔の橋と呼ばれるようになった伝説がある。橋ができる前、森に住んでいた老夫婦が川を渡れずに困っていた。そこへ男がやって来て、最初に渡る者の命と引き換えに橋を造ると言った。
-
イチオシ
夫婦は悪魔と取引をしたことに気が付いた。翌日、見事に橋が完成していて、悪魔は代償を待っていた。夫人は仕方なく、家財のロバに橋を渡らせて悪魔に渡した。
少し歩いて振り返るように撮影。
タクシーでタラゴナまで戻り、料金は23ユーロほどでしたが、チップ込みで25ユーロ渡しました。 -
小学生が説明を聞いているのは風物詩、人間の塔。日本でもわりとよくテレビで放映されますよね。
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街行く子どもの仮装。私がイベリア半島に来るのはだいたいカーニバルの時期です。
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海岸通りに突き当たります。水平線に溶けてしまいそうなくらい眩しい太陽。
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海に臨むローマ円形劇場はタラゴナのシンボル。得も言われぬ光景だわ。
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劇場をアップで。
-
空港での食事は極めて質素。
テーマを設定して、そして何より事前調査した旅は多くの収穫がありました。後日、クレジットカードの請求に頭痛がしましたが。
迎えに来てくれたウワバミに感謝です。
<完>
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この旅行記へのコメント (2)
-
- jijidarumaさん 2018/05/03 13:28:52
- タラゴナが何処か?検索してみました。
- のまどさん、
こんにちは。何時もしっかりお読みいただき感謝です。
日本は5月の連休中ですが、私は目下、2月に予約済みだったお気に入り
のホテルの1泊分が急な閉業となり、慌てています。
5月12日の宿泊を目的地近隣で探していますが、依頼の度に予約不可
の回答です。こんな旅は珍しい(苦笑)。2つの依頼の回答待ちですが、
夕方には次の依頼を出す予定です。今週中に決めたいものです。
ドイツのフランケン地方は天気もよさそうで、大いに楽しみにしています。
さて、タラゴナという名がピンとこないで、検索してみました。
なかなかの町でしたね。プリオラートワインも知りませんでした。
折角の旅の途中に耐えきれぬ腹痛に襲われた由、大変でしたね。
さすがにお若いから、立ち直りも実に早く、驚きました。
(家内が2015年の旅で蜂に刺されて、その毒で下痢になった時は
大変でした。2泊した古城ホテルで外出もできずに過ごしました)
念願?!のプリオラートワインも楽しまれたようで羨ましい限りです。
私も久しぶりのドイツの春、シュパーゲル(白アスパラ)料理と、
フランケンワインを楽しんできます。
それではまた。
jijidaruma
- のまどさん からの返信 2018/05/05 06:55:27
- RE: タラゴナが何処か?検索してみました。
- jijidarumaさん、こんにちは。
拙ブログに100回ご訪問いただき、ありがとうございます。
いつもご丁寧なコメントにも御礼申し上げます。
> さて、タラゴナという名がピンとこないで、検索してみました。
> なかなかの町でしたね。プリオラートワインも知りませんでした。
私が聞き取りをした限りでは、両者ともカタラン地方外のスペイン人からの評判はいまひとつですが、私としてはあまり外国人観光客がいなかったので堪能できました。
> 折角の旅の途中に耐えきれぬ腹痛に襲われた由、大変でしたね。
> さすがにお若いから、立ち直りも実に早く、驚きました。
育児と言う社会的義務を背負うことなくフラフラしているだけで、全然若くないですよ^^ただ胃腸が強いのは確かです。この旅ではワインとお金に対する執着心が功を奏したのでしょう。
> 私も久しぶりのドイツの春、シュパーゲル(白アスパラ)料理と、
> フランケンワインを楽しんできます。
来週当地は連休なので私もカールスルーエに行きます。3年ほど前からシュパーゲルと温泉を求めて毎年この季節にドイツ南部に行くようになりました。
> 日本は5月の連休中ですが、私は目下、2月に予約済みだったお気に入り
> のホテルの1泊分が急な閉業となり、慌てています。
下調べを入念にして遠方からの旅となると一大事ですね。打開策が見つかりますように。慣れた土地とは言え、旅では色々なことがありますから気を付けて下さい。
楽しい旅になりますように。
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