ソ連と東側諸国の追憶、ヨーロッパ「ソ連」国家群と未承認国家&東欧諸国の旅:モルドバ、沿ドニエストル、ウクライナ、ベラルーシ、ポーランド、スロバキア旅行【4】(2017年秋2日目③ 希望に燃えるトランスニストリアン)
2017/09/16 - 2017/09/16
3位(同エリア47件中)
とーりさん
2017年9月、2つの祝日を絡めて11日間の日程でヨーロッパ「旧」ソ連の国々と、東欧未踏破国に行ってきました。旧ソ連の国々はロシアより「ソ連」なベラルーシや、脱ソ連を図りながら未だ混沌としているウクライナやモルドバ。中でもモルドバ内で施政の及ばない独立状態でありながら、どの国からも承認されていない、今でもバリバリ「ソ連」な「国」、沿ドニエストルに行きたくて計画を練りました。また、東欧諸国の中で未踏破だったポーランドとスロバキアのうち、まず、ポーランドは首都ワルシャワと旧都クラクフに。そのクラクフからレンタカーで国境を越えてスロバキアへも行くことにしました。
行ってみると、モルドバはラテンのルーマニア系らしく明るく親切な人が多く、沿ドニエストルもまた、若い国家で希望燃えるような人と出会いました。ウクライナでは物価の安さに驚き・喜び、ベラルーシのミンスクでは共産チックな建物や都市計画に感嘆し、ポーランドのワルシャワやクラクフでは存分に街歩きを楽しみました。3回目となったレンタカーでの旅ではスロバキアの田舎の美しさを感じることができました。
また、今回の旅行では、大したことは無かったのですが、久々に「トラブル」的なものに巻き込まれました。さすが鉄のカーテンの向こう側の国、手痛い洗礼でしたが、今となってはいい思い出になり、それも含めて充実した旅になりました。
日程は以下の通りです。
1日目(9/15)成田発 ⇒ モスクワ ⇒ キシニョフ
2日目(9/16)沿ドニエストル & キシニョフ市内観光
3日目(9/17)キシニョフ ⇒ キエフ市内観光 ⇒ オデッサ
4日目(9/18)オデッサ市内観光 ⇒ ミンスク
5日目(9/19)ミンスク市内観光 ⇒ ワルシャワ ⇒ クラクフ
6日目(9/20)スピシュ城 & ヴィエリチカ岩塩坑観光?
7日目(9/21)アウシュヴィッツ観光? & クラクフ市内観光
8日目(9/22)クラクフ市内観光 ⇒ ワルシャワ
9日目(9/23)ワルシャワ市内観光
10日目(9/24)ワルシャワ市内観光 ⇒ モスクワ ⇒ 成田
11日目(9/25)帰国到着日
今回は2日目③です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ショッピング
- 5.0
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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「無罪放免」となったので勇躍観光を再開します。
まずは警備小屋の脇からドニエストル川に架かる橋を眺めます。対岸はモルドバなので「国境」ということになります。先ほどの悪徳警官も本来の職務はこの橋の警備なのでしょう。 -
「国境」といっても往来は自由なようで、特にパスポートコントロールをしているわけではないようです。
私も渡りたいところですが、また先ほどの警官と揉めるのも嫌なので、遠巻きに見るだけにしました。残念。 -
ちょこっと退いて撮りました。先ほどの悪徳警官が写っています。
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さて、先ほど行きそびれていた戦車モニュメントにようやく来ることができました。
(セントジョージ礼拝堂9:52~9:55) -
向こう側の塔はセントジョージ礼拝堂です。
戦車には「祖国のために!」という標語が書かれています。 -
角度を変えてみます。順光なのでこの方が映りがよいです。
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セントジョージ礼拝堂はとても小さな建物です。玉ねぎ型の頭頂部と東方正教会らしい壁画が美しいです。
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退きで見るとポツンと建っている様子がわかります。
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道路の真ん中に看板が...
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1990年とは、沿ドニエストルがモルドバから独立を表明した年です。国章はベラルーシのそれに似ていて「ソ連」の象徴、鎌トンカチが描かれています。
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戦車モニュメントの先は栄光の記念碑です。
「独立」戦争で犠牲になった人々の追悼碑でしょうか。 -
一番奥にはこんなモニュメントがあります。
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壁に飾られているのは軍人さんの浮き彫り像です。スターリンに似てなくもないですが...さすがにちょっと違いそうです。
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道路の反対側に「最高ソビエト沿ドニエストル政府庁舎」があります。駆け寄りたいところですが、また悪徳警官に捕捉されるのは嫌なので、遠回りですが横断歩道を経由していきます。
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着きました。建物はいかにも共産チックな、大きく無機質で武骨な建物です。そしてその前にレーニンの全身像が建っています。まさに「ソ連」、沿ドニエストルの立場を表しています。
(最高ソビエト沿ドニエストル政府庁舎9:56~10:13) -
ソ連崩壊後、ニュースで見るレーニン像は取り壊されていることが多かったのですが、ここのレーニン像はしっかりと建っています。現在も「ソ連」な「国」、沿ドニエストル。この景色が見たくてここまできました。感無量です。
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庁舎の入口上部にかけられた国章も「ソ連」を誇らしげにアピールしています。
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嬉しくて写真を撮りまくっているとひとりの青年に声をかけられました。
彼(ニコライさん?間違ってたらゴメンなさい。)は、地元の青年で、市内の風景画を描いていると言い、描いた絵や絵葉書を見せてくれました。 -
彼は、自分たちの国はトランスニストリアと言うんだと話してくれ、自分の沿ドニエストルのパスポートを見せてくれました。サービス精神旺盛で「国」をアピールしようという意気込みが伝わって来ます。大変貴重なものを拝見しました。
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写真を撮らせてくれと言うと上機嫌に「OK」と、このポーズ。
彼から、無いと思っていた沿ドニエストルの彼の画入り地図を3ドルで購入しました。少し高いかなと思いましたが、応援する意味を込めて買いました。モノはお土産編でご披露します。 -
案内したそうな彼でしたが、大体主な見どころは回った後でしたし、時間がそれほどないので礼を言って別れました。
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再びカルチャーセンター前の広場に戻り、今度はちゃんと横断歩道を渡り、向かいの公園へ。
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この公園にはいろんな胸像が建っています。
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いずれ名のある将軍なのでしょうが、私には誰だかわかりません。
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再びスヴォーロフ騎馬像に戻り、別れを告げます。
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騎馬像広場の隣で骨董市のようなものが開かれています。ちょっと入っていみます。
(骨董市10:47~10:50) -
衣類など地元民が買う一般雑貨類が多かったです。
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いわゆる勲章やバッジ類も売っていました。観光客としては興味津々です。
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すると年配の露店主が手招きで呼ぶので行くと、ピンバッジをひとつくれました。
突然のことでびっくりしましたが有難くいただきました。先ほどの若者同様、見慣れない東洋人に自分の国をアピールしたかったのかもしれません。 -
さて、スヴォーロフ騎馬像の裏手の建物に人がどんどん吸い込まれて行きます。私も行ってみます。どうやらグリーンマーケットという市場のようです。
(グリーンマーケット10:52~10:55) -
中に入ると物凄い人出です。
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青果品がたくさん量り売りで売っています。軍人さんと思しき人たちも買いに来ています。
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グリーンマーケットの雰囲気を楽しんだあと、駅へ戻ります。これは途中にあったコンビニ。沿ドニエストルにもコンビニはあるようです。
(グリーンマーケット10:55 ⇒ 11:09インフォメーション) -
もう観光は終えたのですが、朝来たインフォメに寄ってみようと思います。
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中に入るとショーケースがあり、スーベニア類をたくさん売っています。ついぞスーベニアショップを見なかったので、とても嬉しくなりました。
(インフォメーション11:09~11:48) -
国の形を模した記念品もあり、垂涎の品ばかりです。
と、奥にいた女性スタッフが駆け寄って来て、英語で話しかけてくれます。 -
お名前はナタリーさん(間違っていたらゴメンなさい!)で、どこから来たのかとか、どんなところへ行きたいかなど、とても親身になって話しをしてくれます。こちらの語学力が足りなくて理解し兼ねていても諦めずに話をしてくれます。自分の国、トランスニストリア(沿ドニエストル)が好きで、旅行者にそれを解ってもらおうという気概をすごく感じました。
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スーベニア類には値札が付いているのですが、すべて沿ドニエストルルーブルの値段です。駅でいくらか沿ドニルーブルに両替しましたが、記念として少額しただけなので、モルドバレイだと換算し直す必要があります。手間のかかることですが、ナタリーさんは嫌な顔せず換算し、売ってくれました。ちなみにカードでの支払いはできないそうです。
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最後に、壁に掛けてある沿ドニエストルの地図を背景に、あなたの写真を撮らせて欲しいとお願いするととても喜んで、「OK!仕事してる感じで撮ってね」と快く応じてくれました。ありがとうナタリーさん。頑張ってください。
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とても気持ち良くインフォメーションを後にしました。
(インフォメーション11:48 ⇒ 11:52キーロフ公園) -
再びキーロフ公園に来ました。
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この風景も見納めです。
(キーロフ公園11:53 ⇒ 11:58駅) -
駅前に戻って来ました。それにしてもキリル文字は読めそうで読めません。
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さて切符売り場に行き、キシナウ行きのバス券を購入しました。モルドバレイでの購入の場合は行きの倍額を取られるという情報でしたが、1.3倍程度でした。
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すると売場のおばちゃんが、カッサから出て来てこっちだとばかり案内してくれます。目の前に停まっていたマルシルートカに誘導してくれました。沿ドニの方は皆親切な人ばかりです。マルシルートカはすぐ発車しました。
ところでこのマルシルートカ、冷房は無く、窓は前方部しか開かないらしく、車内は蒸し風呂状態です。市街を歩き回ったうえ、水も切らしていたので、熱中症になりそうでした。
(ティラスポリ12:00 ⇒ 13:38キシナウ) -
帰りはそれほど混まず、国境での手続きもありませんでしたが、時間は1時間40分ほどかかりました。午後はキシナウ市街散策です。
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