2018/02/03 - 2018/02/03
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ドクターキムルさん
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鳥が丘団地の中を通って長後街道に向かう途中に矢部小の校舎が見える辺りのお宅の玄関に注連飾り(しめかざり)が飾られている。節分だというのに正月飾りでもあるまいと思い、たまたま家の人が外に出ていたので聞いてみた。このお宅の奥さんが言うには、「母が毎年伊勢神宮の注連飾りを持って来て飾るのです。一年中飾っておくものなのですよ。」とのことだ。このお宅の注連飾りに付けられている門符(木札)には「笑門」と書かれている。伊勢の町の家々の門口に掲げてある注連飾りの中央に付けられた門符(木札)には、「笑門」の他に、「蘇民将来子孫家門」あるいは「千客萬来」などと墨書きされているものがあるようだ。
「その昔、この地を訪れたスサノオノミコトに、貧しいながらも慈悲深い蘇民将来が一夜の宿を貸した。ミコトは旅立つ時、今後は門符を門口にかけておけば、子孫代々疫病から免れると言い残した」という伝説があるから一年間かけたままで過ごす風習になっている。蘇民の子孫である証拠として門符を掲げ、無病息災を願うようになったと言われている。つまり、家内安全の祈りを込めた「厄除け」の門符である。
ちなみに「笑門」とは、後に「蘇民将来子孫家門」を縮めた「将門」となったが、これが平将門に通じるのを嫌ってさらに「笑門」になったと言われている。
そういえば、鎌倉の町でも神職か巫女の袴の色の水色か朱色の紙垂(しで)を付けた縄を編んで輪にした注連飾りが飾られているが、これは「おはらひさん」と呼ばれており、類似したものである。
鶴岡八幡宮では、6月30日と12月31日(大晦日)の年二回、「大祓(おおはらえ)」が行われ、大祓ごとに、新しい「おはらひさん」を掲げて、家やお店がお清めされた「おしるし」としている。
「おはらひさん」に付けられた紙垂(しで)が、青と白の方が6月30日の分、紅白の方が12月31日(大晦日)の分である。なお、鶴岡八幡宮では6月の大祓では「茅の輪(ちのわ)くぐり」も行なれ、鎌倉の初夏の風物詩のひとつになっている。
このように、古い神社には大祓の儀式が今でも行われているのだ。
(表紙写真は伊勢神宮の注連飾り)
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