シャモニーからモンブラントンネルを越えてイタリア、アオスタの谷へ

2017/09/03 - 2017/09/03

フランスのシャモニー滞在中にモンブラントンネルを通ってイタリア側にある古代都市アオスタを訪問しました。トンネルを通れば60 km程の距離ですので、車で１時間ほどです。モンブラントンネルは長さ12 kmのトンネルですが、トンネルの両側にあるシャモニー（フランス側）とクールマイユール（イタリア側）に定期バスが運行されています。クールマイユールでバスを乗り換えてアオスタの町まで行くことができます。モンブラントンネルを通ること、イタリア北部の古代都市アオスタの観光を目的に、シャモニー発の日帰り観光をしてきました。
モンブラントンネル北側のシャモニーと南側のアオスタの風景が全く異なります。アオスタはシャモニーに比べて遥かに気温が高く、ローマ遺跡もあり、雰囲気もイタリアそのものでした。

エリア アオスタ(イタリア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.5

• 同行者: その他
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

シャモニーのバスターミナル(Chamonix Sud)から路線バスに乗って、モンブラントンネルを越えてイタリア側のバスターミナル（クールマイユール）に向かいます。出発して数分でモンブラントンネルの入り口にきました。

フランス側のモンブラントンネル入り口です。有料ですがバスにはETCのような装置がありますので、ゲートが開き、トンネル内に入ります。

トンネルを15分程走るとイタリア側に出てきます。ここがクールマイユールです。シャモニー発のバスはここで折り返しますので、ここからはイタリアのバスに乗車しなおす必要があります。乗り継ぎで３０分程の休憩です。

クールマイユール 散歩・街歩き

クールマイユールからフランス/イタリアアルプスの山々を見ることができます。先ほどこの山々の下のトンネルを通っています。

クールマイユール 散歩・街歩き

この場所から見える山として、モンブラン(4810 m)やポワンド・エルブロネ(3462 m)などがあるはずですが、名前と山の関係が良く分かりません。クールマイユールは眺めの良い場所です。

イタリアのバス(SAVDA)に乗り換えて、アオスタの谷に向かいます。道路は緩やかに下っており、周囲の古風な家々や教会が目につきました。

アオスタのバスターミナルに到着しました。シャモニーとは違って暑く、真夏の気候です。

アオスタ駅 駅

バス停から数分歩くと、アオスタ旧市街の中心に到着します。ここはメーンストリートのサンタンセルモ通りです。ローマなどの中南部イタリアの町の風景と同じ感じです。

通りでは大道芸のパーフォーマンスも行われていました。沢山の観光客が散策を楽しんでいます。日本人や東洋系の観光客は殆ど見かけませんでした。

サンタンセルモ通りの終点にあるアウグストスの凱旋門です。紀元前27年頃に建てられた門で、同じ名称の凱旋門はローマなどにもあります。建設から2000 年以上が経過している遺跡です。

アウグストゥス帝の凱旋門 史跡・遺跡

アオスタにはローマ時代の遺跡や関連の建物が多く残っています。町中にはこのような観光案内が建てられています。

アオスタの中心部にあるカトリック教会（Collegiata dei Santi Pietro e Orso）です。高い塔の前に瀟洒な教会があり、多くの観光客が訪れていました。

サントルソ教会と鐘楼 寺院・教会

教会内部の様子です。窓から差し込む日の光が独特の雰囲気を醸し出しています。

サントルソ教会と鐘楼 寺院・教会

町中に保存されているローマ時代の門（Porta Pretoria）です。

門を通って町の通りが続いていました。古代遺跡が周囲の現代的建物と調和しています。

アオスタの町にある最大のローマ遺跡、ローマ劇場（Teatro Romano）にやってきました。丁寧な案内がされていますが、入場は有料です。

ロマーノ劇場 (アオスタ) 史跡・遺跡

ローマ遺跡が聳え立っていました。

ロマーノ劇場 (アオスタ) 史跡・遺跡

大部分の遺跡は崩れていましたが、残っている部分から当時の壮大な姿が想像されました。

ロマーノ劇場 (アオスタ) 史跡・遺跡

遺跡の向こうにアルプスの山々が見えました。イタリア中南部のローマ遺跡とは違う光景で、アオスタの特徴でもあります。

アオスタ中心部にある市庁舎前の広場です。

アオスタ大聖堂（Cattedrale di Santa Maria Assunta）です。

アオスタ大聖堂 寺院・教会

入り口門には繊細で見事な彩色彫像がありました。遺跡ですが、同時に美術品でもあると思います。

アオスタ大聖堂 寺院・教会

大聖堂の脇に、埋もれていた古代遺跡（Criptoportico Forense）を見学できる場所がありました。今から2000年ほど前に建造されたローマ時代の教会遺跡です。

地下には長い通路がありました。行き止まりまで行って戻ってくると、１０分以上かかりそうです。教会付属の地下墳墓（カタコンベ）と思われます。

アオスタ大聖堂 寺院・教会

教会見学を終えて、市庁舎前広場に近いイタリアレストランで昼食です。シャモニー（フランス）より値段も安く、料理もおいしい感じがしました。

昼食を終え、シャモニーに戻るためアオスタのバス停に向かいます。途中の公園で見た銅像です。銃を抱え仕留めた動物を足下に置いた太目の男の銅像です。ローマ時代ではありません。後世アオスタの著名人かもしれません。ローマ遺跡だけではないようです。

アオスタ駅に戻ってきました。すぐ近くがバスターミナルです。

アオスタ駅 駅

バスターミナルでバスに乗車し、クールマイユールに向かいます。50 km程の距離ですので、１時間程で到着します。

アオスタ駅 駅

バスはアオスタ渓谷にある小さな町々を通ります。古い街並みですので、道路は狭く、家々がバスに迫ってきます。

クールマイユールの標識が出てきました。バスは左手に進みます。

どんどん進むと、前方に雪を抱いた高い山々が見えてきました。バスの乗り継ぎ点であるクールマイユールはもうすぐです。

クールマイユールに到着しました。レストラン、トイレなどがあります。

クールマイユール 散歩・街歩き

ここでシャモニー行きのバスに乗り換えです。

クールマイユール 散歩・街歩き

バスはモンブラントンネルに入ります。ここはイタリア側の入り口です。

ゲートは厳重に管理されていました。

注意書きは、イタリア語、フランス語、英語、ドイツ語の4か国語で書かれています。「電子検出するので、ちょっと待て」と書かれています。

待つとゲートが開き、バスがトンネルの入り口に進みます。ここから長さ12 kmのモンブラントンネルが始まります。

トンネル内の様子です。安定定速走行が要求されています。

フランス側に出てきました。

バスはトンネルを出ると、数分でシャモニーバス停に到着しました。ホテルはここから徒歩で３分程の距離です。

半日ほどのアオスタ観光でしたが、モンブラントンネルを往復し、ローマ遺跡の残るイタリアの観光の町アオスタの見所を見学しました。トンネルの両側で気候や気温だけでなく、町の様子、食べ物、売られている商品も大きく変化していました。ヨーロッパは国境を超えると環境が大きく変化すると言われていますが、今回のアオスタ訪問ではこの感を特に強く抱きました。