2017/11/03 - 2017/11/11
93位(同エリア286件中)
クリスさん
4回目のスペイン。今回タラゴナ県には立ち寄らなかったが、仏領カタルーニャを含めたカタルーニャ地方のロマネスクの教会を訪ね歩く。
【旅程】--------------------------------------------------
11/3(金)~11/11(土) 7泊9日
1日目 羽田→バルセロナ(カルドナ泊)
2日目 アルティエス
3日目 フォア
4日目 アルジュレス=シュール=ラメール
5日目 アルジュレス=シュール=ラメール
6日目 ベサルー
7日目 ペラタリャーダ
8日目 ペラタリャーダ→バルセロナ→フランクフルト→羽田
9日目 帰国
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
- ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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ミルポアの町から東に55km。サン・ヒレールという名の修道院がある。町の名前もこの修道院と同じ、行政区上はリムー(limoux)に所属している。
この周辺は、ワインの産地になっていて道中も美しい紅葉のワイン畑を眺める事が出来た。 -
脇の狭い道路の奥に駐車場があるので、そこに車を停めてこの写真にある階段を登る。
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階段の上部が修道院の入口になる。修道院の見学は有料で、大人一人5€となっている。
↓は修道院の公式HP。
https://saint-hilaire-aude.fr/ -
階段から見える円形後陣を撮ったが、到着時間は12時15分過ぎとわかる。
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中に入るとまず回廊部に出る。
さてこの修道院、正確にいうと現在は町所属の観光施設になっている。
修道院の起源は不明。献堂守護聖人の聖ヒレールは6世紀この地方を伝道したカルカソンヌの司教。9世紀には歴史文書でその存在が確認されているので、この間に作られた修道院と考えられている。 -
ベネディクト会に所属し13世紀まではカルカソンヌ伯の庇護により発展を遂げていたが、百年戦争等の影響で衰退期に入る。16世紀には財政難に陥り、1758年に修道院は廃院、村の教区教会に成り下がった。
村の施設としての活用は2001年に始まり現在は観光施設として公開されている。 -
回廊は14世紀ゴシックの物で、細い双柱と尖頭アーチで構成されている。美しい回廊で1990年に歴史的モニュメントに指定されている。
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この部屋は公会堂として使用される建物の天井。極彩色の天井は、最近再建修復された物であるが1914年にはすでに歴史的記念碑としての指定を受けている。
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受付では事前の説明を受けて英語のパンフレットを渡された。受付の女性に、これ見なさいよと言われたのがこれなんだが。フランス風のエロス? 好きそうに見えたのかな?
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他にもいろいろあるので。
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別にこれを見に来たわけじゃない。
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教会堂内に入る。主祭壇奥はロマネスク風だが全般にはバロックまでの混合様式の色合いが強い。
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主祭壇の対面。扉口は側廊にあるので正面は塞がれている。
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右祭室にある祭壇は、サン=セルナンの石棺と呼ばれている。石棺と呼ばれてはいるが人が入るにはやや狭い棺で、元々祭壇として用意されたのではないかという説もある。
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サン=セルナンはトゥールーズの司教であるが、この石棺には彼の逸話が彫られている。ピレネー産の大理石が使われており作者はカベスタニーの職人(Maitre de Cabestany)と言われている。
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右側面の彫刻はサン=セルナンを中心に、サン=セルナンの後継司祭についたといわれるサン=オネスト(St.Honest)と、カルカソヌ一帯の伝道活動を行ったといわれるサン=パプル(St. Papoul)が左右に立っている。
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正面右側の部分。左はトゥールーズで説教するサン=セルナン右端に城門が彫られているが、それはサン=セルナンの捕縛場面といわれる。
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正面の左半分はサン=セルナンの殉教場面。
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牛の足に紐で縛り付けられた聖人が引き摺り殺される場面だが、上の二人の婦人に右手で祝福を与える涼しげな聖人が彫り込まれている。
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通してみるとこんな感じ。
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左側面は殉教した聖人の埋葬場面。婦人が聖人の亡骸を撫でている。
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カベスタニーの職人といわれる人物の生没年は不明。正確な名前もわかっていない。
12世紀の後半に現れ、南西フランス、カタルーニャ、ナバレで数々の芸術作品を生み出したといわれている。晩年トスカーナで活動中に没したのではないかと言われているが、サンタンティモ修道院にも作品が残されている。 -
さて、この修道院は世界で最初にスパークリングワインを作った修道院として知られている。これは貯蔵されていた穴倉。最初は寒さによる偶然の産物だったそうだ。
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シャンパンが出来るより一世紀も前の事で、シャンパンを生み出したペリニヨン神父は若い頃この修道院で修行し、作り方を持ち帰ったのだそうだ。
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この旅行記へのコメント (2)
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- shinkaiさん 2017/12/17 16:31:09
- サン・ヒレール修道院
- 美しい回廊ですねぇ、 こういうのが残っている、というだけでも良かったと思います。
公会堂になっている、という部屋の天井画も素晴らしい!!
ははは、フランス風エロスを見ろ、と言われたのではなく、天井画の素晴らしい装飾を見ろ、と言われたのではないですか?
こういうのが元の修道院にあった、というのが興味深いです。
カベスタニーの職人、というのは、個人か集団かというのも詳細不明と以前お聞きしましたが、私はきっと何人かの職人集団だと思います。
ローマ期の昔から職人たちはグループで仕事をしながら移動していた様子ですし、仕事の準備や下仕事やいろいろあるので、やはり親方がいて徒弟がいて、という形だったのではなかろうかと思いますが。
この石棺の彫りも如何にも、で楽しいですね。 細部がとてもしっかり描かれ、例えば足首にしっかり巻かれた綱とか、牛の足とか、そのくせ人間の胴体などはドンとあればよい、という様な・・、 こういう中世の描写が好きですねぇ。
- クリスさん からの返信 2017/12/17 19:42:20
- RE: サン・ヒレール修道院
- この回廊はゴシックといえども、本当に美しい回廊だと思います。今は修道院ではないのによく維持されていると感じました。手入れの行き届いた緑の芝がとても綺麗でしたね。
ハハハたぶん。事前に見学コースの書かれたパネル写真を見せてもらいながら説明してくれたんですが、この部屋の写真が偶々あの写真だったのです。少し盛りましたスミマセン。
私も個人でここまでの彫刻は難しいと感じます。おそらく集団で一人優秀な親方がいたのでしょうね。活動範囲もけっこう広いですし。
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