2017/11/10 - 2017/11/10
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いしいやすなりさん
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前日に、日本から長い旅をして、ミラノまで飛行機、そこからボローニャを経由して鉄道で夜遅くインスブルックに到着しました。今日はいよいよ、鉄道の車窓からアルプスを眺める旅で、胸がわくわくしましたが、期待通り、素晴らしいアルプスの形式を堪能しました。途中、チューリッヒで乗り換えだったので、すこしだけ街歩きをしました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道
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朝6時半に起きて、さっと支度をしてホテルを出ました。このホテル、インスブルック駅から歩ける範囲内で探した限りでは一番手ごろな値段で、そこそこ快適そうだったし、昨夜遅い夕食をいただいた店にも近かったということで決めたのですが、一晩だけ素泊まりするには、十分でした。アメリカと違い、ヨーロッパにはシングルルームがありますが、日本のビジネスホテルのシングルよりは部屋が広いので、日本人の一人旅にとっては、かなり快適に感じます。
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昨晩歩いてきたときは、周囲は暗かったので何も見えませんでしたが、朝になって外に出てみると、こんなふうに山がすぐ建物の後ろに迫ってそびえている景色が目に入ってきて、思わずはっと息を呑んでしまいました。夜の街もきれいだったけど、インスブルックとこんなすごいところだったのか・・・。
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昨日の夜、ライトアップされていてきれいだった大門も、後ろにこんな風に山がそびえていました。駅まで歩くあいだ、なんだか別世界に来たような気分を味わいました。
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15分ほどで駅に着きましたが、その駅の後ろにも山が迫っています。本当に四方どちらを向いても素晴らしい山の景色なんです。本当に感動しました。
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ホームに上がると、列車はすでに待機していました。7時45分発のチューリッヒ行きです。昨日の古い列車と違い、これはRailjetと言って、オーストリアの高速列車ですが、スピードは日本の新幹線には及ばず、せいぜい200キロで、この路線は途中山岳地の区間ではスピードも70キロ程度に抑えられるので、この路線は特にスピード感は味わえないですね。
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この列車で座った座席。この列車には、普通車(セカンドクラス)のほか、ファーストラスとビジネスクラスというのがあります。飛行機と違い、ビジネスクラスはファーストクラスより15ユーロほど高いクラスで、全部半個室になっていて、このようにソロ席が一番端にあり、3人掛けコンパートメントが一つあり、あとは4人掛けの半個室コンパートメントになっていて、ビジネスで同僚と一緒に移動する際に、回りの乗客に気兼ねなく打ち合わせなどをすることができるようになっています。
座席の横には、ものを置くサイドテーブル、読書灯があり、テーブルの下には肩掛けカバンなどが十分収納できるようになっています。レッグレストやフットレスト、深いリクライニングなどももちろんばっちりですし、大変快適な席でした。
2か月ほど前にネットで予約をしてあったので、かなり安い値段でこの席を確保できました。ビジネスクラスの車内は、終点のチューリッヒまで、かなりガラガラでした。 -
自分の席の前には壁があり、このように表示パネルがあります。
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列車は、なんのアナウンスもなく、静かに発車しました。駅を出ると、もう山が目の前に迫ってきます。
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ものの10分もたたないうちに市街地を出てしまい、山の景色一色になります。朝日に光るこんな山も、感動的ですね。
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少しすると、係のお兄さんが来て、何か注文したいものはありませんかと言われました。ファーストクラス以上では、席にメニューが置いてあり、注文を取りに来てくれて、座席まで持ってきてもらえます。食堂車もありますが、一人旅では相席になる可能性が高いし、それならば自分の席で落ち着いていただいた方がいいですよね。
ということで、簡単な朝食を注文してみました。ギリシャヨーグルトにミューズリー、リンゴ、コーヒー。駅に美味しそうなパン屋さんがあり、香ばしい匂いを立てていたので、思わず近寄って行ったら、ふっくらとしたでっかい焼き立てのクロワッサンに目を奪われて、思わず買って、乗車と同時に食べてしまったので、これで十分でした。 -
しばらくは、山の谷間の平地を走ります。
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そのうちに、だんだんと上り坂になっていきます。
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どんどん上っていく様子がわかります。(写真がたくさんあって、どれを載せていいかすごく迷ってしまっています。)
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渓谷の眺めも所々で見られます。
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峠近くにも、山の中に小さな村々が点々としています。
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峠を越えて山を下ると、列車は再び次第にスピードを上げて行きました。
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チューリッヒ湖が見えてくると、終点はもうすぐです。
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列車はだんだんと市街地に近づき、間もなく終点のチューリッヒに到着しました。しっかり時刻通りの運転でした。
この列車の乗車体験を短い動画にまとめてみましたので、よろしければ是非ご覧ください。こちらです。https://www.youtube.com/watch?v=xvb1gNGWee0 -
チューリッヒで乗り換え時間が1時間半ちょっとあったので、駅を出て町を歩いてみることにしました。街中は、それほど目を見張るようなものはなく、普通の繁華街という雰囲気だったので、こんな川沿いの遊歩道を見つけて散歩してみました。
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その先には、植物園があり園内には小さなミュージーアムがありました。ちょっと寒かったですけど、散歩にはちょうどよかったです。
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ちょうどお昼時だったのですが、カフェラテと小さいマフィン1つで、とりあえず休憩。後で列車の中で車内食を楽しむつもりだったので、お昼はお預けです。それにしてもスイスって、物価が高いですね。ユーロしかキャッシュを持っていなくて、お店の人に聞いてみたら、ユーロでも払えるけど、お札だけ、しかもおつりはスイスフランで返すって言われたので、クレジットカードで払いましたが、後でカードの明細を見たら、これだけで10ドル50セントかかっていました。
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さて、再び駅に戻ると、次の列車が入線するところでした。13:09発ミラノ行きです。所要時間約3時間半の路線です。去年、この路線に長さ57キロのゴッタルドベーストンネルが開通して、全長54キロの日本の青函トンネルを抜いて世界一長いトンネルの座に輝きました。しかも、トンネルの上にはすごい山がそびえているということで、世界一深いトンネルでもあります。
青函トンネルと違い、このトンネルは上下線別々になっていて、列車のすれ違いによる風圧の心配がないため、トンネル内でも200kmのスピードが出せます。北海道新幹線も、青函トンネル内は140km程度ですね。
そのトンネルを通ってみようと思ったのが、この列車に乗ってみようと思った大きな理由の一つなんです。 -
今度はスイスの鉄道SBBが運行する列車です。食堂車がついていますが、これは1両の3分の2くらいで、残りはファーストクラスの座席になっています。
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こんな感じです。僕の座ったのは、食堂車との仕切りのドアのすぐ前のソロ席でした。手前は車いす用のスペースになっています。
この座席を自分で指定したわけではないのですが、ここはファーストクラスで最悪の、大変落ち着かない席でした。というのも、すぐ後ろの食堂車へ行き来する人がひっきりなしにいて、自分の横を人が歩くので、鬱陶しいのと、後ろのドアがひっきりなしに開閉し、食堂車内がガヤガヤとうるさいのです。
始発駅から乗車すると同時に、自分の席に行かずに荷物を持ったまま食堂車へ直行してテーブルに着き、居すわる人がたくさんいました。中には、若い男性が一人、4人掛けのテーブルの窓際に座ると同時に、自分で持ってきたサンドイッチをこそこそと食べ、何も注文せずに、コンピューターを開けて、降りるまで2時間以上も居座ってる人がいました。そうかと思えば、でっかいスーツケースを持ってきて、置くところがないため、ドアを開けてすぐの僕の席の頭上の棚に乗せていく人が2人くらいいました。僕は荷物が少なかったから別に構いませんでしたけど、そうやってファーストクラスの席のスペースを勝手に使うというのはどうかと思いました。
食堂車は、発車前に満席になり、その後も席が空くのを待つ人がいたり、ずっと満員でにぎわっていました。また、食堂車から人が出てきたと思ったら、僕の席のすぐ前にある車いす用の空いたスペースに立って、携帯電話でべちゃくちゃしゃべる人などもいたし、本当に最悪の席に座らせられたものです。
本当は、自分も食堂車の雰囲気を味わってみたかったのですが、そんな状態では、一人で知らない人と相席をして、べちゃくちゃと大きな声でおしゃべりする人に囲まれて落ち着かない、肩身の狭い思いをするのは目に見えています。静かで優雅な食堂車を想像していましたけど、かなり幻滅を感じてしまいました。 -
自分の座った席。
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列車は時間通りに発車し、あっという間にチューリッヒ市内を抜けて、山に向かって進んでいきました。
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しばらくは、湖のほとりを走ります。
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湖を過ぎると、山のふもとに小さな村が点々とする風景が広がります。
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ファーストクラスに座ると、係の人がメニューを配りに来て、注文を取り、席まで運んでくれます。食堂車と同様にちゃんとした食器類でいただけるし、食べ終わったら下げに来てくれるし、ガヤガヤとして食堂車よりもよっぽど落ち着きます。
普通車だと、食堂車で食べるか、あるいはカウンターで飲み物や食べ物を注文して、席に持ち帰ることもできますが、その場合は、紙やプラスチックの食器になるようです。
グラスワインを注文したら、小さな100㏄入りのキャラフェで出てきました。 -
サラダ類はないと言われてしまったので、あるものの中から、タイカレーを注文しました。スイスでタイカレーっていうのも、面白いなと思いましたけど、まあまあおいしかったです。車内でいただく気分っていうのもありますけどね。それにしても、スイスはやっぱり物価が高いですね。この食事も、あとでクレジットカードの明細を見たら、27ドルもかかっていました。
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列車はどんどん山に沿って走り進みます。
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牛だか羊だかの風景も情緒がありますね。
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列車は湖をいくつか縫うようにして走ります。ゴルダウを過ぎ、湖を抜けると、ゴッタルドトンネルに入ります。
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列車は、ゴッタルドトンネルをすごいスピードで走り抜け、それからしばらく行くと、ルガーノというリゾートっぽい街に着きました。
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ルガーノを出て、湖の横を走り抜けると、国境を越えてイタリアに入り、平地に出ます。すると終点のミラノまでもうすぐです。
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列車は、やや遅れて5時頃ミラノ・セントラル駅に到着しました。アルプスをめぐる列車の旅もこれで終わりです。アッという間に過ぎてしまった感じがしました。
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旅の思い出に浸りながら、この夜は、宿の近くの店で楽しく食事をしました。金曜日だったので、本来お目当てにしていた店は予約客でいっぱいで入れず、「滑り止め」に考えていたこの店にかろうじて入れました。メニューを見て悪戦苦闘していたら、店のご主人さんが、英語のメニューあるよと言って親切に持ってきてくれました。とても気さくなおじさんで、注文の組み合わせも、希望に合わせて臨機応変に対応してくれました。ここはシーフード中心の店なので、白ワインをいただきます。
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シーフードのアンティパスト盛り合わせ。
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海老がちりばめられいるイカ隅の黒いパスタ。
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デザートもお任せで盛り合わせを持ってきてくれました。見栄えも楽しいですね。ワインも2杯いただきましたけど、これだけ食べても、32ドルくらいでしたから、この店は良心的だったと思います。スイスの馬鹿高さと比べると、イタリアは気軽な感じですね。
列車の旅の最後を飾るような、ホッとできる夕食でした。
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