夏の松本へ一人旅／サイトウ・キネン・オーケストラのコンサートを聴きに行く２泊３日

2017/08/19 - 2017/08/21

夏に長野県の松本市で開催されているOMF（セイジ・オザワ松本フェスティバル　2017.8.13～9.10）に、8月19日のふれあいコンサートⅠ（サイトウ・キネン・オーケストラ（ＳＫＯ）　ブラス・アンサンブル）、20日のオーケストラコンサートAプログラム（指揮：ファビオ・ルイージ）を聴くため、初めて行った松本。

かつて大好きだったドラマ「白線流し」の舞台でもあり、ずっと行って見たかったけれど、訪れる機会がなかなかなかったのですが、ルイージさんがマーラーを指揮する今年のプログラムはどうしても行ってみたい！と早々に飛行機を取りました。

松本駅を中心に、バスを利用したり、それ以上に歩く機会が多く、日差しの厳しい中きつい時もありましたが街のあちこちにある地下水の湧き水がとっても美味しくて、ありがたかったです（さすがアルプスの恵みです）。

そして、お蕎麦の美味しさにびっくりして（香ばしくて、深い味わい）、１１月に来たら驚くほど美味しい蕎麦が食べられるよ、というお蕎麦屋さんの店長さんのお言葉に、いつかまた再訪したいなという思いがじわじわ来る、魅力的な街でした。

エリア 松本(長野)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 4.0
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: JALグループ 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

信州まつもと空港に到着しました。

松本駅近くのホテルをとっているので、荷物を置きに行きます。

直通のシャトルバスは２０分後に出発だったので、急いでバスに向かうと一番乗り。

運転手さんがユーモア溢れる方で、和みます。そこまで混まずに出発。

松本空港 (信州まつもと空港) 空港

道が少し混雑していたので、４０分くらいで到着しました。

松本駅の通りには、ブルーのＯＭＦの旗がなびいています。また、空港や、松本のお店の店頭で、フェスティバルの名前が入った小さなトートバッグが飾られていて可愛らしかったです。

松本駅 駅

日差しが強いので、バスで行こうかな、と駅前の乗り場へ

松本市美術館に止まりますか？とお聞きすると、
運転手さん「少し遠回りになるけど、止まるよ」
とりあえず廻ってみよう、と東コースに乗ります。
（他にバスターミナルから出ているバスもあり。駅から歩いても２０分くらいで行けます。）

中町やあがたの森公園などを通って、２０分程度で到着しました。

松本市美術館 美術館・博物館

常設展示と、特別展で「山の日」をテーマにした展覧会などがありました。

松本市出身の芸術家・草間彌生さんのコーナーは印象的。庭のオブジェは可愛らしいかんじでした。

まずは、お昼を食べよう、と美術館併設のフレンチのお店に行くと、満席でしたが、美術館を見てから４０分後にうかがうことに。

そのやり取りの際に、ランチのおすすめをうかがって、「量はどれ位のコースがいいですか？私はこっちが好きです！」と仰る羊の煮込みのランチにしました。

事前にコースを選ばせていただいたおかげで、早めに行ってもスムーズに出していただき、ほかほかのパンも、添えてあるポテトや野菜も美味しかった。お店の雰囲気のようなあたたかいお味でした。

サンチーム グルメ・レストラン

１日目は、「ザ・ハーモニーホール」で、ＳＫＯ　ブラス・アンサンブルの「ふれあいコンサートⅠ」を聴きます。

トランペット４人・ホルン３人・トロンボーン３人・チューバ１人・ティンパニ＆パーカッション１人のアンサンブルです。とんでもなく豪華な方々が予定されていたので、期待が膨らみます。

松本駅から、大糸線で島内駅へ（２駅）

駅からすぐにホールがありますが、思った方向と違っていて、同じ目的の方々に道を尋ねられて、携帯の地図を見ながら進みます。

世界レベルの奏者の方々を目前にしているということが信じられず、あのタルコヴィさんのトランペットを間近で聴いている瞬間が、いや全員すごすぎて、音楽って美しいということを、実感させてくれました。

ホールもこじんまりとして、音響が素晴らしい。音楽がまわりながら空へ登っていくようでした。

皆さん、エンターテイナーでもあられるので、拍手をあおったり、聞きどころでは止めたりと、緩急自在で圧巻。

プログラムもジャズに映画音楽からクラシックまでたっぷりで。特に、ヘンデルの「王宮の花火の音楽　HWV　３５１　より序曲」と、アンコールの「バードランド」が大好きでした。最後に、小澤先生も一番後ろから舞台に上がられて、び、び、びっくり。

感動しすぎて、タルコヴィさんと、トロンボーンのフォーゲルマイヤーさんのCDをそれぞれ購入。

ホテルは、「松本東急REIホテル」で、朝・夕食付にしました。

一人旅で夕食付きにしたのは初めてですが（いつも計画するのが好きなので）、一人でも、気を配ってくださり、周りの方のおしゃべりを遠くのBGMに、楽しく地元の食材沢山のお料理をいただきました。

ステーキか、ハンバーグか、お魚か、と洋食の選択を聞かれて、お魚と答えたら、お店の方が驚かれていたので、お肉がおすすめだったのかなぁ。そんなお店の方々の対応が、ユーモアがあって、心地よかったです。

鮭とエビ、すっごく美味しくて、デザートも含めて完食しました。

アルピコプラザホテル 宿・ホテル

部屋からは、残念ながらアルプスの山々は雲に隠れていましたが、お天気が良ければ、見晴らしは良かったでしょう。

山って神秘的だなぁ。

２日目は、朝食後、松本城を目指して街歩きをしてみます（昨日のバスに乗ったかんじから、方向がつかめた気がしたので）。

今日はフェスティバル関係の吹奏楽パレードが市街地から松本城まである関係で、朝から学生さんや市民の方々が集まっておられます。

日傘を差しつつ、暑さでフラフラになると、井戸があって、飲むと冷たくって甘くて美味しい！さすがアルプスの湧き水です。

ここから、松本の水に魅せられ、ペットボトルを水筒のごとく持って歩くことになりました。

松本城、パレード関係の準備で、皆さん忙しく働かれておられました。お城の庭では、音響セットや、清涼飲料水を出演学校名を書いた袋に詰め込んでおられて、大変な量でした。

イベントは裏方が大変だと普段身にしみているので、出演者の学生さんも、ボランティアの皆さんもお疲れ様です、と安全と成功を祈りつつ。

お城の中に入場するのは、この時は待ち時間は０分でしたが、フェスティバル＋夏休みということもあり、結構な混雑ぶりです。

人混みは得意ではないので、途中で引き返して（そういうルートも作ってあります）、お城の外へ。

お堀から、市役所の前を通り、松本神社にお参りして、地図を見ながら歩きます。

国宝松本城 名所・史跡

１０分ぐらい歩くと、旧開智学校に着きます。

この日、松本城に入る時に買った共通入場券を活用。

（共通券を買う時、ウロウロしていたら、市の職員の方が飛んで来て下さり、この後、旧開智学校へバスで行こうと思うと言ったら、１０分ぐらいなので歩いていけますよ、とアドバイスしてくださったのです。）

お庭がきれいに整えられていて、こじんまりとしていますが、見ごたえがあります。

暑い中、しばし見入ります。

貴重な資料も沢山で、なんだか懐かしくもあり、こんな立派な校舎とは比べるべくもありませんが、プレハブ建物もあった小学校時代を思い出しました。

国宝 旧開智学校 名所・史跡

お城の西側を通って、パン屋さんに寄り、四柱神社、縄手通りを歩きます。

お城の池の蓮の花も美しい。

途中、疲れたら、湧き水で一休み。

ありがたい。

「珈琲　まるも」さんで、ブレンドコーヒーとレアチーズケーキを。

お店の方のおすすめだけあって、レアチーズケーキとっても美味しかったです。コーヒーも格別。松本の水は素晴らしいのだなぁと改めて思いました。

音楽も、少年の合唱のミサ曲？のような荘厳なクラシックが絶妙に流れていて、こだわりを感じました。照明もお店の雰囲気も素敵なカフェでした。

珈琲 まるも グルメ・レストラン

中町通りを歩きながら、小皿を購入。

クラフトや陶芸などのお洒落なお店が多いです。

中町通り 名所・史跡

コンサートまでまだ時間があるなぁと歩いていたら、行列を発見。行ってみたいと思っていたお蕎麦屋さん「野麦」さんだったので、並ぶことにしました。

開店時間には既に１５人くらいで、３０分位並んだでしょうか。暑かったけれど、待った甲斐がある美味しいお蕎麦でした。

帰り際に、待たせて申し訳ない、と仰るお店の方に「美味しかったです」と皆さん言われており、同感です。

信州のお蕎麦は美味しい、心から思います。

野麦 グルメ・レストラン

バスセンターからバスに乗り、一路、総合体育館方面へ。


キッセイ文化ホールを目指します。バスの中は、満員。服装からして、何となく皆さん目的はおそらく同じ。

いよいよ来ました。いつもテレビの放映で見ていたサイトウ・キネンの聖地へ

イタリアの指揮者ファビオ・ルイージ指揮のオーケストラ　コンサート　Aプログラム　
グスタフ・マーラー「交響曲第９番　ニ長調」

サイトウ・キネン・オーケストラを、ルイージさんの指揮を、ついに聴くのだと思うと、会場に入る前から緊張です。

グッズ売り場で、ルイージさんの新しいCDを発見！音楽総監督であるフィルハーモニア・チューリッヒのシリーズ２枚を持っていたので、スタイリッシュなデザインの３枚目かなと即購入。

あぁ、財布の紐をしめなくてはと思った旅だったけれど（チケット代と交通費などの出費が痛い）、ＯＭＦのTシャツも買っちゃいました・・・。ブルーの旗を見慣れたせいでしょうか。

演奏は、名手たちの演奏が、心地よくて、すごい迫力で、泣けてきて、最後は静かに静かに光が消えていくような。

客席も静寂が続き、マエストロがタクトを下ろして、一息して、ようやく歓声が。

マーラーはすごい。ＳＫＯはすごい。ルイージさんはマーラーのような、そして、オケそのものみたいでした。言葉に出来ないです。

帰りは有料ですが、松本駅までシャトルバスが出ていて、助かりました。車中でも、ずっと、９番が頭をぐるぐる。

まだ早い時間ですが、胸いっぱい、夕食までボーっとしてしまいました。


今日は和食。名物の鶏の山賊焼き。茄子の味噌焼きも美味しい。何といっても、お味噌汁が、とてもとても美味しい出汁でした。「シャングリ・ラ」さん、大好きになりました。

アルピコプラザホテル 宿・ホテル

最終日。

今日も朝は散策です。

大好きだったドラマ「白線流し」のロケ地でもあった「深志神社」、ぜひ来てみたかったのです。参拝して、深呼吸。

深志神社 自然・景勝地

北方面へ向かいます。

源智の井戸

お水を汲んでおられる方がおられて、おはようございます、とご挨拶。

お水が、井戸のそばの神棚にお供えされています。カップに水滴がついていたから、汲み立てでしょうか。

地元の方が井戸を大切にされているのが伝わってきます。

観光客がお邪魔させていただきすみません。とても美味しいお水です。

源智の井戸 自然・景勝地

薬祖神社にて

伊織霊水

ここも、地元の方がきれいに掃除などされて、守っておられるのが良く分かります。

今回はコンサートを聴きに来たので、山を見たりはあまり出来ませんでしたが、その恵みである美味しいお水を通して、少しだけ山々を感じられた気がします。

伊織霊水 名所・史跡

お土産は、食べ物もクラフトもいろんな種類があって、悩ましい位です。調べていた銘柄のお菓子やお箸を購入。

ヨーグルトも美味しかった。

街を巡るバス・タウンスニーカーの時刻表もホテルでいただいて、助かりました。

さぁ、とんぼ帰りになるけれど、一路松本駅へ。

長野県のキャラクターの「アルクマ」、可愛いです。

手拭いをお土産に買いました。

穂高駅

時間がないけど、足を伸ばしてみたかったのです。急ぎ足。

穂高駅 駅

穂高神社

お参りをして、おみくじをひいて、大木を眺めて。

ゆっくり巡りたかったけれど、いざ松本へ戻ります。

穂高神社 寺・神社・教会

最後にもう一度お蕎麦を食べたい、と再び駅から歩く。

今度は一番乗りにお店に入って、お店のご夫妻としばしお話。お仕事を真摯にされてこられた姿に感銘を受けました。

天ざる、とても美味しかったです。梨もいただいて、心も一杯で、空港へ向かいました。

またいつか、OMFに、松本にゆっくり来たいな、と思う旅でした。