団塊夫婦の2017年イタリアの小さな町巡りー(2)まるで箱庭のようなお城からの眺め・ポルトフィーノへ

2017/06/30 - 2017/06/30

ドロミテは夏だけで7回も訪れているので、もうおしまいにしようかと思っていたが、峠一さんのブログでロッレ峠の存在を知り、ぜひ行きたいと思っていました。さらにスイスのベルザスカの谷とイタリア・リグーリア州のチンクエテッレの村も行ってみたいということで、今回の旅行を計画。それぞれの場所が離れているので、旅程を立てるのに、天気予報も考慮に入れながらの試行錯誤の繰り返し。結局、出発の10日前に航空券を購入して、途中の旅程は一部未定のまま出発することになりました。
第九部は、ラパッロから、世界中のセレブが訪れるというポルトフィーノまで往復したときの旅行記です。（表紙写真は、ブラウン城から見下ろすポルトフィーノの港）

今回の旅行の全旅程は以下の通り。

6月22日　成田22時ー（エミレーツ航空、ドバイ経由）ーベニス（23日13時）
　空港でレンタカー借りだし－＞サンマルチーノ（泊）

6月24日 ロッレ峠トレッキング
　　　　ロッレ峠－＞モルベーノ湖－＞アンダーロ（泊）

6月25日　アンダーロ－＞ステルビオ峠－＞サンモリッツ－＞シルバプラナ（泊）

6月26日　シルバプラナ－＞コルバッチロープウェイ駅

中間駅のムルテルからスールレイ峠を越え、ロゼック谷までトレッキング
　　　　ロゼック谷－＞（馬車）－＞ポントレジナ－＞（バス）－＞
　　　　コルバッチロープウェイ駅－＞ソーリオ－＞コモ湖畔（泊）

6月27日　コモ湖－＞ルガノ－＞　ベルザスカ谷（泊）

6月28日　ベルザスカ谷－＞ルガノを経て再びコモ湖畔（泊）

6月29日　コモの町でレンタカー返却
　　　　コモ－＞（鉄道）－＞ラパッロ（泊）

6月30日　ラパッロからポルトフィーノまでバスで往復
　　　　ラパッロ－＞（鉄道）－＞ラ・スペツィア
　　　　ラ・スペツィアからチンクエ・テレまで鉄道で往復
　　　　　　　　　　　　　　　　　（ラ・スペツィア泊）

7月1日　ラ・スペツィア－＞（船）－＞ポルトベーネレ－＞（バス）－＞
ラ・スペツィア－＞（鉄道）－＞リミニ（泊）

7月2日　リミニからサンマリノまでバスで往復
　　　　リミニ－＞（鉄道）－＞ボローニャ（泊）

7月3日　ボローニャ－＞（エミレーツ航空、ドバイ経由）－＞羽田着（4日深夜）

エリア リヴィエラ(イタリア)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

ポルトフィーノは、ジェノバの東南約25キロにある小さな半島の先端近くにある小さなコムーネ（人口約500人）。ハリウッドスターや政界人などのセレブがやってくるという高級リゾートだ。紺碧の海沿いにカラフルな建物が並ぶ絵葉書のような美しい景色は、東京ディズニーシーの「メディテレーニアンハーバー」や、ユニヴァーサル・オーランド・リゾートの「ポルトフィーノ・ベイホテル」のモデルにもなっているという。

6月30日、できるだけ早く、混まないうちにポルトフィーノに行きたいので、8時から朝食。おいしいクロワッサンをいただいた。定番のビュッフェスタイル。しっかりと食べる。

昨日夕方バス停を確かめていたので、ラパッロの駅前で、余裕で8時50分時発のバスに乗車。乗車券は券売機もあるが時間がかかるので、運転手から購入（一人４ユーロ）。海が見えるように左側の座席に座る。

バスは片側路上駐車の横の狭いところを走った。

対向車とはぎりぎりですれ違う。

ほんとうにすれすれで、乗客も不安そう。スリル満点だ。バス同志のすれ違いは無理。私達がコモでレンタカーを乗り捨てたのも、イタリアの町は駐車場が問題なのと、このように道が狭いことを予測していたからだった。

朝の内で空いていたので、ポルトフィーノのバス停には35分で到着。写真のようなトレッキングコースの表示があった。矢印が現在地。それぞれの所要時間がかかれていた。私達は半島の上を歩いてお城に向かう。

港の方に向かって歩いていくと、狭い路地の入り口に案内板があった。

案内板を拡大。目的地は真ん中に書かれているCastello Brown（ブラウン城）。半島の先端には灯台があるようだ。

路地を入り、緩やかな坂道を登る。

歩き始めて5分もすると小さな広場とかわいい教会のところに出た。サンジョルジュ教会（Chiesa San　Giorgio). 女優の後藤久美子とジャン・アレジが挙式したところだそうだ。

内部は簡素。

広場に建てられた修道女の像。

広場のテラスからの港の眺め。手前の黄色い船がちょっと周りの雰囲気にそぐわない。

上記の右側の眺め。奥がラパッロの町。

教会の墓地がかわいい。土地が狭いので、壁に墓地が作られているのかもしれない。

さらに先に続く道を登っていく。

すると前方にお城が見えた。ブラウン城だ。直行すれば15分位で着いたはずだが途中撮影したりしたので20分くらいかかった。

お城は高台にあるので、このような階段を登る。

階段途中からのお城の眺め。

お城の入り口はまだ開いていなかった。オープンは10時。オープンまで10分位時間があったので、少し先まで歩いてみた。写真は、そこからのお城の眺め。

拡大して。

10時になったので、再び門へ。門の周りにはルリマツリの花がきれいに咲いていた。

背の高い男性が門を開けてくれ、チケットを売ってくれた。アプローチにもきれいな花。入場料は一人５ユーロ位だった（正確には忘れてしまった）。

お城の壁にも蔦のように壁をはう花がきれいに咲いていた。

城の中を一番高いところまで上って行くと、お目当ての景色が見えるテラスに出た。思わず歓声を上げてしまう景色だった。写真は、最初に撮った写真。

最初に撮ったときは、やや日が陰っていたので、太陽が完全に出るまで待って、再度撮影。

やや右にすらして。海が波もなく静かだったので、時が止まってているかのような景色だった。

その右側。

さらに右側。

絵葉書のような景色をパノラマで合成してみた(画像をクリックしてください）。

先ほど見学して来たサンジョルジュ教会を拡大（上記の写真の左端に写っている）。

太陽が出たり翳ったりしたので、何度も同じ景色を撮り直すことに。

港を拡大して。

さらに港の奥を拡大して。ポルトフィーノに船で入った時にはこのように見えるのだろう。

港の横に並ぶカラフルな建物。

ポルトフィーノの手前にある海際のホテル。

お城の中は特に見てまわるところがなかったので、トイレを使っただけで出てきた。写真はお城を出たところにある前庭。上記の写真を撮影したテラスは、この写真の右端にある。

お城の二階から撮影した前庭。

上記の写真の右端の大きな木があるところからの眺め。残念ながら木がじゃまをしている。

同上。

正面の眺め。写真中央の高台に立つホテルが、ポルトフィーノ一番の高級ホテル（Belmond Hotel Splendido)。

ホテルを拡大して。このホテルのスイートルームは一泊40万とのこと。

手前の岩場で泳ぐ人達。

遠くにはラパッロの街並みも見えていた。

お城の内部の壁に飾られていた古いレリーフ。このお城はかつてナポレオンも要塞として使用していたが、その後激しい戦争で塔が破壊され城は放棄された。その後イギリス軍やサルジニア王国を経て、1867年ジェノバのイギリス領事Montague Yeats Brownが7000リラで買い取り、原型をくずさないように改装したという。

壁に飾られていたもの。

建物の外に出たところにあったテラスから、サンジョルジュ教会の方角を撮影。

その下の階段を下りていく。

お城の裏側の歩道を歩いて裏側の景色を見渡せるところへ向かう。斜面が花壇になっていた。

道からは海沿いに立つヴィラのような建物が見えた。

ラパッロ方面の遠望も。その後来た道を下ってポルトフィーノの港へ。

サンジョルジュ教会の近くに来ると、港へ下るショートカットの道があったので、その階段を下りて行く。

海岸に下りてきた。

土手の上には場違いのどぎついピンク色の奇妙な像が並んでいた。

下まで下ってしまうと、普通の港の景色。手前の大きな船が邪魔をしている。

港の奥のバス停のあるところまで戻っていく。港の周りは、朝に比べると人がかなり多くなっていた。上から見る景色は素晴らしいが、町自体はたいしたことはなく、長居する気にはならなかったので、まもなくやってきたサンタ・マルゲリータ行きのバスに乗り、ポルトフィーノを後にした。

サンタ・マルゲリータの町に到着。ここも高級リゾートだ。

ここには鉄道の駅もあるが、ラパッロに比べると列車の本数が少なく、ラパッロの方が移動には便利だった。また、ホテル代も非常に高いので、私たちはこの町の代わりにラパッロに宿をとったのだった。

町の前にはビーチが広がっていた。海水浴でも賑わう町なのだろう。

ビーチではもうたくさんの人が泳いでいた。真夏はかなり混みそうだ。

１０分くらい待って、ラパッロ方面のバスに乗車。ラパッロの駅前ではスタイル抜群で美しい女性の警察官が交通整理をしていた。素敵な人だったので、思わず撮影してしまった。

ラパッロの駅には１２時少し前に到着。予定より早く戻ったので、駅の窓口で、購入したチケットの列車を、早めの列車に変更してもらう。一旦購入したチケットでも、一回は時間変更が効くのだった。窓口はまだ昼休み前で開いていたが、担当の女性は機械の調子が悪いと言って、隣の窓口の担当者に変更をまかせて、自分はさっさと窓口を閉めてしまった。その後、町中の教会に立ち寄って教会の中を見学してから、預けた荷物を取りにホテルまで戻る。

ホテルに戻る前に、昨日立ち寄ったアイスクリーム屋に再び向かった。

何度食べてもおいしい。

昨日の夜ライトアップされていたホテル前の野外音楽堂。ホテルで荷物をピックアップして駅まで歩いて行き、午後1時半頃の列車で、ラパッロからラ・スペツィアに向かった。（その１０に続く）