2017/05/11 - 2017/05/13
55位(同エリア298件中)
naoさん
旅の行程
5月11日 椿泊、日和佐浦
5月12日 吉良川、奈半利、土居廓中
5月13日 佐川、いの
徳島県海部郡美波町日和佐は、古くは「和射」と呼ばれていましたが、弘法大師空海が初めてこの地へ赴いた際、朝日のあたる素晴らしい光景に感嘆して「日和佐」と名付けられた、という逸話が「阿波国村誌」に書かれています。
近年、ウミガメの産卵地として全国的に名高い日和佐の町は、町の中心部を流れる日和佐川と日和佐湾を境に、四国第23番霊場薬王寺の門前町として発達してきた寺前一帯と、古来港町として発達してきた日和佐浦一帯の二つに大別されます。
土佐浜街道(現国道55号線)に接する寺前が、薬王寺参拝のお遍路さんの増加や、JR牟岐線などの交通網の整備に伴い急速に発展した新しい町なのに対し、日和佐浦は、江戸時代中期に台頭した廻船商人がもたらせた繁栄や、文化4年(1807年)に那賀郡と海部郡を管轄する郡代所(御陣屋)が海部郡から移転されたことにより、明治維新に至るまで海部郡の政治、経済、文化の中心地として歩んできた歴史ある町です。
かつての町割りが残る日和佐浦の町並みには、千本格子やばったり床几をしつらえた伝統的な町家が連なり、政治、経済、文化の中心地としての面影の残る、歴史豊かな町並みを見ることが出来ます。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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日和佐にやって来ました。
日和佐川に架かる厄除橋を渡ると日和佐浦の町並みが広がります。 -
日和佐湾に突きだした半島上にそびえる日和佐城を、厄除橋越しに見たところです。
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日和佐城は史実に基づいて復元された城ではなく、観光用として想像上の城が建てられたものだそうです。
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日和佐浦の町並みにやって来ました。
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かつての町割りが残る日和佐浦の町並みには、伝統的な町家が軒を連ねています。
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こちらの町家は、白漆喰塗の外壁に見事な鶴と亀の鏝絵が描かれています。
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千本格子の町家です。
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こちらは、明治42年(1909年)に建てられた当時の脱衣場や風呂場がそのまま保存されている「初音湯」です。
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『徳島県美波町から日本を元気にしたい』をコンセプトに、地域の活性化を推進する事業を展開する民間会社が、古い町家や施設などのリノベーションを通じて、町の活性化と価値の向上を図る「日和佐エリアリノベーションプロジェクト」を提唱。
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今回その第1弾として「初音湯」がリノベーションされ、地域住民の交流施設として平成26年に蘇りました。
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こちらの町家の千本格子にスケートボードが掛けられていて、日常生活のあり様が垣間見られます。
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日和佐浦の町並みです。
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自転車が置いてあるので、空き家ではないんでしょうけど・・・。
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こちらの町家は、柱を建てた出幅の大きい出格子がしつらえられています。
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こちらの町家は、2階の中央部に下見板が張られていないので窓だったようですが、現在は板でふさがれています。
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出格子の上部が開いていますが、これは日和佐浦の町家の特徴のようですね。
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こちらの町家は、玄関部分にも雨戸で閉められるようになっています。
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こちらの町家は、妻面のベンガラ色の下見板張りの壁が存在感を発揮しています。
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日和佐浦の町並みです。
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犬矢来をアレンジした様な柵ですね。
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こちらの町家は、日和佐の前に訪れた椿泊の町家の物に似た手すりが付いています。
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この辺りの町並みに変化を与えている町家が見えます。
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それが、改修されて木の香も香るようなこちらの町家です。
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ちょっと判りにくいですが、この町家のアクセントになっている物が見えています。
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そう、漁網を浮かせるための浮き玉です。
こちらのお宅は漁師さんなのかも知れませんね・・・。 -
ナマコ壁の塀がある路地から見た町並みです。
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外壁の窓の上に透かし彫りの欄間がはめ込まれています。
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こちらの路地には、石積みの塀がありました。
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先ほどのナマコ壁の塀のあるお屋敷です。
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塀が改修されていますが、隅部分のナマコ壁はあえて残しておられるようです。
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ナマコ壁のお屋敷の立派な長屋門です。
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玄関脇に防火用水が残されています。
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お~っ、かわいいもの発見!
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塀の上でお休み中の猫ちゃんです。
カメラに納めようと近寄って行くと、こちらを向いていた猫ちゃんが犬の走り去ったのを見て、2匹同時に顔を動かしました。 -
鰻の寝床のような、奥行きのある町家です。
間口が狭いにも関わらず、なかなかの存在感です。 -
こちらの町家は、2階のガラス窓の内側に桟が入っているので、障子のように見えます。
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今は使われていないような物干し台も、活躍した時代があったんでしょうね・・・。
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きれいな花を見ると、やっぱり安らぎます。
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蔦が絡まる土蔵造りの町家。
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玄関に入母屋造りの屋根を架けた町家。
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この町並みには珍しく、1階の下屋に一文字瓦が葺かれています。
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脇道沿いの石垣の先に日和佐城が見えています。
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日和佐城と反対側の脇道です。
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ばったり床几をしつらえた町家です。
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2軒並んだ伝統的な町家。
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さらに脇道を進むと、石積みの塀が延びています。
この先には今風の建物しかなさそうなので、ここで引き返します。 -
ここからも日和佐城が見えています。
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こちらの町家は下屋の重みを方杖で支えています。
なお、左手に見えている石垣が、先ほど日和佐城が見えていた石垣です。 -
2階の漆喰壁に、小さな鶴のような鏝絵が描かれています。
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ここにもばったり床几をしつらえた町家がありました。
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日和佐浦の町並みを振り返ったところです。
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前面を改修された町家です。
この手すりも新しくされたんでしょうか・・・。 -
床までの掃き出し窓が付いていますが、クーラー室外機の上に戸袋が残っているので、元は腰窓だったようです。
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こちらの町家の妻面の下見板張りも壮観ですね。
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こちらの町家の下屋には、垂壁がしつらえられています。
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歴史ある町並みに忽然と現れた数寄屋建築の壮大なお屋敷です。
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こちらの町家は空き家のようです。
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日和佐浦の町並みです。
この後は、厄除橋の北側を南北に通る県道294号線沿いの町並みへ向かいます。 -
こちらは和菓子屋さんです。
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県道294号線にやって来ました。
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県道294号線沿いの町並みにも、伝統的な町家が軒を連ねています。
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こちらの町家は所々改修されていますが、かつての伝統的な風情は感じられます。
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千本格子をしつらえた町家。
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こちらの町家には、とても間口の広い玄関があります。
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県道294号線沿いの町並みです。
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こちらの町家は、千本格子を受ける桁に、自然の曲がりをそのまま生かし材木を使っておられます。
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こちらの町家は、2階の雨戸の外側に横木が渡されていますが、雨戸の落下防止のようですね。
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手前の町家は・・・
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洋風の木製ガラス戸を使っておられます。
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こちらの町家の玄関脇には・・・
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木切れを組み合わせて「希望」と書いた額が掲げられています。
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こちらの町家は、建築時の木製ガラス戸がそのまま残っています。
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日和佐の汚水枡の蓋。
ウミガメをモチーフに、美波町の町章もあしらわれています。 -
こちらの町家も、横木で雨戸が固定されています。
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道路側に低いコンクリートの塀を設けた町家。
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県道294号線沿いの風情ある町並みもそろそろ終わります。
この先に、どうしても写真に収めたい町家が見えているので行きます。 -
真っ向から夕日を浴びる、堂々とした町家です。
では、ここで引き返します。 -
県道294号線沿いの風情ある町並みを戻ります。
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夕日が落とす影が、建物の出入に応じて変化のある表情を作っています。
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現在、ウミガメの産卵地として知られる日和佐浦は、かつては海部郡の政治、経済、文化の中心地として発展した町で、そんな歴史を刻んできた面影の残る良い町並みを見ることが出来ました。
では、日和佐浦を後に、今宵の宿へ向かいます。 -
今宵の宿へ向かう途中、足を延ばして室戸岬を訪れました。
室戸岬は昭和2年(1927年)に日本八景に選定されています。 -
高知県に二か所ある太平洋に突き出た大きな岬の内、東側にある室戸岬は、頻繁に台風が通過することから「台風銀座」と呼ばれています。
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しかも、台風が室戸岬に上陸すれば必ず大阪にも上陸すると言われていて、かつて「室戸」の名の付く大型台風が何度も大阪を襲いました。
そんなこともあって、大阪人の私にとって、室戸岬はある意味とても気になる場所ではありました。 -
比較的穏やかな天候だったこの日も、押し寄せる波が白波を吹き上げていました。
まあ、それだけ普段から風が強い場所だと言うことですね。 -
では、そろそろ宿へ向かいます。
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この旅行記へのコメント (2)
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- TAKEおじさん 2017/06/25 10:31:42
- 懐かしく拝見しました
- naoさん
おはようございます。
日和佐は、私が高校生の頃(半世紀前)の訪れた町です。
青春時代の思い出も多く詰まった町で、懐かしく拝見しました。
お城は有りませんでしたが、薬王寺やウミガメセンター?を訪れた記憶が有ります。
古い町並みを見て、もう一度訪れたいと思いました。
それと、越中岩瀬の旅行記も懐かしく拝見しました。
岩瀬は、私の父方の故郷で、小学生のころから大学生まで何度か訪れた町です。
今も昔と変わらない古い町並に、こちらも懐かしさを禁じえませんでした。
個人的な懐かしい町の旅行記、楽しませていただきまして有難うございました。
TAKE
- naoさん からの返信 2017/06/25 16:10:50
- 共感していただけて幸いです。
- TAKEおじさん、はじめまして。
私の拙い旅行記に投票していただいてありがとうございます。
その土地に住んでいる人々の生活臭や日々の暮らしぶりが感じられる、そんな日常生活の場としての魅力に溢れた町並みが好きで、あちこち出掛けています。
岩瀬はお父様の故郷で、何度か訪れたことがあるとのことですが、多少なりとも岩瀬の生活に関わった方に共感いただけて良かったと思います。
日和佐も岩瀬も今回初めて訪れましたが、どちらも昔と変わらない町並みの中で人々が「今」を生きておられるのを実感させてくれる、素晴らしい町でした。
nao
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