2017/02/28 - 2017/03/05
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Yukio Misumiさん
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2日目は、ターラントから、レッチェとブリンディジへ日帰りします。
ターラントからブリンディジは、アッピア街道と同一で、ローマ時代は主要道でしたが、今はイタリア国鉄の支線になっています。そのため、バーリからの本線より距離がずっと短いのですが、所要時間が変わらない上に本数が少ないです、日曜は運休します。
レッチェは、2000年以上の歴史を持つ歴史重層化都市ですが、街並みが16~17世紀に建てられたバロック建築に統一されています。さらに、その建築が、この地特有の独特の少し赤みがかった石を使っていて、美し町として知られていました。20世紀に入って、長い歴史があることを示すために、地下に埋もれていたローマ遺跡の一部を掘り出しています。穀倉地帯の中心地として豊かなことは分かりますが、スペイン王国の一地方都市のレッチェが、16~17世紀の100年ほどの間に、多数の教会・建物を建てる財源を持てたことは不思議です。
ブリンディジは、BC3世紀にローマとの間のアッピア街道が開通してから、現在まで東方世界への玄関であり続けています。その狭い湾口からは、カエサルから森鴎外まで、出港しました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 家族旅行
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
7:34 朝のフォンタナ広場
一仕事終えて、談笑する漁師でBARはにぎわっています。建物の右端だけがホテルとBARで左はどう見ても使用されているとは思えません。 -
8:00 レッチェ行きICN765
前夜ミラノを19:50に発って、イタリア半島を縦断して来ました、たった5分の遅れで。ICNのNはNotte=夜で、夜行のICを現します。特に早いことはないのですが、8ユーロ近い特急料金が余分にかかりますが、他に直通がなかったので利用しました。 -
9:50 レッチェ駅
30分遅れで着きました。 -
ドゥオーモ
黄金色の石灰岩で造られたバロック建築に囲まれたドゥオーモ広場。ナポリ、ターラント程の歴史はありませんが、ローマ時代からの重層化した都市の中心広場が、17世紀の建物に統一されているのは不思議です。 -
10:05 ドゥオーモ正面祭壇
内部もすべてバロックで、16~17世紀に建てられた比較的新しい教会です。 -
10:22 神学校の中庭
広場に面して、ドゥオーモの反対側に神学校があり、中庭の中央にバロック様式の井戸があります。 -
ヴィットリオ・エマヌエーレ II通り
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サンティレーネ教会
1639年完成 -
サンティレーネ教会
レッチェで最も美しいとされているらしい。 -
街灯監視カメラ
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ジュゼッペ・パルミエーリ通り
ナポリやタ―ランと違い、ごみのない道路は、彼に支えられています。 -
10:57 サンティ・ニコロ・エ・カタルド教会
城壁の外の、墓地公園にあります。12世紀のバラ窓付きのシンプルな教会に、後からバロックの彫刻が追加されたようです。 -
11:01 墓地
サンティ・ニコロ・エ・カタルド教会の裏の墓地には、屋敷のような墓もあります。 -
11:25 ナポリ門
1548年、カルロ5世が街東側の城等と共に建造しました。100m北には城壁が残っています。 -
11:58 サンタクローチェ聖堂
17世紀に完成したファザードがバロックの傑作として有名ですが、修理中で見えません。隣の政庁の中庭=昔の修道院の中庭から入りました。 -
サンタクローチェ聖堂天井
天井は17世紀の木製です。
レッチェの多くの教会・邸宅が16~17世紀に完成しています。穀倉地帯の中心に位置するレッチェが豊なことは分かりますが、この集中的な建設の財源はどこから来たのでしょうか? -
12:17 Bar Prato
カフェ&トイレ休憩 -
12:52 サントロンツォ広場
聖ロンツォの像が立っている円柱は、ブリンディシにあったアッピア街道終点の柱2本の1つです。柵の向こうの低いところには円形闘技場があります。 -
円形闘技場
AD2世紀の闘技場で、1930年代に広場の下から地上に出されました。規模は小さいですが、保存状態はいいように見えます。残りは、広場の石畳の下に埋まっています。 -
13:07 カルロ5世の城
1539~1549年に築城されたこの城は、火砲による攻撃に備え、4隅に稜堡(矢尻型の突端部)を配し、攻撃目標になる塔がありません。 -
カルロス5世の紋章
城壁で見つけた紋章です。双頭の鷲は、神聖ローマ皇帝系の紋章です。wikiで調べたところ、鷲の胸の右上=左下の左上が違うこととヘラクレスの柱が左下に2本あることを除くと、カルロス5世の紋章に一致しています。この城は名前通り、カルロス5世が築いたようです。神聖ローマ皇帝とスペインその他の王、、その支配地はイギリス・フランスを除く西ヨーロッパの大部分、であったカルロス5世は、オスマントルコによる、ウイーン包囲(1529年)等のヨーロッパ侵攻に直面していました。そのために、オスマンとの最前線に近い直轄領(レッチェはナポリ王=アラゴン王=カルロス5世の直轄領)に城を築いて前線基地としたのでしょう。
この対オスマン戦の戦費は、スペインが新大陸から奪い取った金銀が投じられています。一方、この期間(16~17世紀)、レッチェは、城の前線基地を通じて、スペイン軍等に対して食料(レッチェ周辺は穀倉地帯)等の兵站物質を提供し、(大きな?)対価を得ていたと思われます。この軍需景気が、バロックの建築群を生んだ可能性があります。結果として、スペインが新大陸から奪い取った金銀が、対オスマンの戦費を経由して、16~17世紀のレッチェのバロックの教会及び邸宅群に換わったのかも知れません。 -
カルロ5世の城の中庭
中庭の石畳の下には、ローマ時代の遺跡が眠っています。 -
13:42 ローマ劇場
1930年代に地下から掘り出されました。小さな劇場ですが、観客席の保存状態はようと思います。周りは柵で囲まれていて、この時間には入れませんでした。後の塔は大聖堂です。 -
13:46 マルコ・バッセオ通り:通りの向こうに見えているのは、17世紀完成のサン・マッテオ教会です。
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13:49 Museo Faggiano
普通の民家ですが、修理のために掘ったら、BC5世紀から2000年に渡る、種々の遺跡が発見されました。今では、重層歴史都市レッチェならではの博物館になっています。 -
13:55 Museo Faggianoの内部
特に珍しい物がある訳ではありませんが、地下からの石造りの中に、幅広い時代の生活の痕跡が隣り合い重なりあい存在しているのが面白いです。 -
14:14 積乱雲
博物館の屋上に出ると、発達した積乱雲が接近しているのが見えました。この後、強風が吹き、雹が降ってきました。雨が通り過ぎるのを博物館の中で待って、県立シジスモンド・カストロメディアーノ博物館(入場無料) -時間がなかったのであわただしく見ましたがギリシャ系の陶器の展示が中心でした- に寄って駅に向かいました。 -
15:10 レッチェ駅ホーム
15:10発バーリ行きで、ブリンディシへ向かいます。 -
15:37 地平線まで続く畑
ブリンディシまでの間、作物に被われた畑が広がる平らな平野の真ん中を走ります。レッチェの町を支える穀倉地帯です。 -
15:43 ブリンディシ駅
16:46発のターラント行きまでに、港まで行って戻ります。 -
ウンベルト通り
駅と港を結ぶこの通りは、椰子が街路樹として植わり、南国の雰囲気を醸し出しています。 -
16:03 ローマの円柱
ローマからのアッピア街道の終点を示す円柱で、右側はレッチェのサントロレンツォ広場に移されています、左側はレプリカで、実物は市内の別の場所で保存されています(この後探しましたが、滞在時間が短く、見つけられませんでした)。 -
ブリンディシ湾口
ローマの円柱から見下ろしています。正面に見える狭い湾口の手前に広がる、鹿の角 -ブリンディシの語源は[鹿の頭]のようです- に似た湾に目を付けたローマ人がここに港を築き、ギリシャへの出入口としました、それ以来2000年以上、東方世界へ移動の起点であり続けています。古くカエサルがギリシャへ、十字軍がパレスチナへ、スエズ運河開通後は、インドへ英国官吏、日本からの森鴎外まで、極めて多くの歴史上の人々が、この狭い湾口を通ったに違いありません。
沖合遠くの建物は、15世紀に港を守るために造られたアルフォンソ城です。 -
16:06 コロンネ通り
正面はドゥオーモの鐘楼で、左はドゥオーモの側面です。 -
16:08 ドゥオーモ広場
右側が、18世紀に再建されたドゥオーモと鐘楼です。 -
16:36 ブリンディシ駅
16:46発ターラント行きに乗車します。1時間弱のブリンディシ見学でした、2時間はほしいところでした。 -
18:07 ナポリ門橋
対岸はターラント旧市街です。 -
20:00 Ristorante Fratelli Pesce
ターラント旧市街の西海岸沿の聖エリジオ広場にあります。この広場の周りで灯りが付いているのは、2軒のレストランだけです。外国人が少ないからでしょうが、20時にならないと開きません。 -
20:13 海の幸の温かい前菜盛り合わせ(2人前)①
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20:20 海の幸の温かい前菜盛り合わせ(2人前)②:
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20:27 海の幸の温かい前菜盛り合わせ(2人前)③:
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20:50 パスタ
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21:03 喫煙休憩中
EUでは飲食店は禁煙です。食事中、喫煙に出て行く人々が散見されます。初めは、(外国人ではめずらしくないが)地元の人がメインを食べずに出ていくので驚きました。彼(女)らによって、レストランの周辺がより安全になっています。 -
21:31 鯛のオーブン焼き
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